あらすじ
天才的な智略と慎重な攻め方によってつぎつぎと城を落とし、信濃の国をみごと平定した信玄。しかしその野望は、あくまでも京都に上って天下に号令することである。同じ野望をもつ今川義元がまず上洛の軍を起すが、桶狭間の戦いで織田信長にはばまれ、命を落とす。いざ我こそは…しかしその信玄を牽制するのは、又しても越後の上杉謙信。宿命の対決を迎えようとしている2人の戦国大名。世にいう川中島の決戦である。著者会心の大長篇、第2巻。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
第二巻「林の巻」。桶狭間の戦い、そして川中島合戦。両軍の動きの描写が詳細かつ生々しい。著者は何度も現地にいって取材をしたらしいが、さもあらんというところ。
川中島合戦では霧の存在が勝敗の一つのポイントになったそうだが、気象台勤務経験のある著者らしく、説得力のある記述がされていました。
Posted by ブクログ
まず山本勘助について。個人的に忍び系(?)の人が好きなので気にして追っかけてた。織田信長に会うシーンや桶狭間の合戦の勘助はヒリヒリしたなぁ。川中島の合戦の勘助について多くは語らないけど、2日間ほどページが捲れなかったことは書き残しておこう。
上杉政虎について。天才肌だったんだなぁという印象だけど、政虎を支える人たちによって才能を活かすも殺すもされるんだなぁと切ない気持ちになった。小田原城の合戦に関してはほぼ戦ってないような?そんなもんだったの?という。信玄と政虎、お互い裏の裏を考えて策略し合うのが秀才同士って感じで胸熱。
最後に晴信-またの名を信玄について、私この人が考える策がどうやら好きみたい。「まぼろしの晴信」なんて面白すぎて拍手しちゃった。川中島の合戦に関してはまさに風林火山の通りだった。霧を使った策略ってのも興味深い。それにしても信玄は当時40歳、川中島の合戦は4回目(だよね、多分)。あと2巻残ってるんですが...どうなるんでしょうか...。
Posted by ブクログ
本巻のメインは川中島の合戦(それから大きな事件として桶狭間の戦い)。
「風」とは違い、信玄は正に“名将”として描かれている。
川中島の合戦で最も大規模な戦闘が繰り広げられた第四次合戦で本巻は終わるが、物語はまだ半分である。
そして後の“義信事件”を示唆するトラブルも終盤に出てくる。
Posted by ブクログ
再読2020.6.26~
2020.7.19完了
武田家の隆盛の時期を多く迎える。
三国同盟、義元上洛、川中島…
これらの年月を20年近くかけて成る武田家。
織田家の歩み寄りが垣間見えてくるが、その織田家との成長のスピードは歴然としている。
やはり差は大きかったよう。
Posted by ブクログ
上杉謙信との闘いで双方の衝突がメイン。
女たらしだった信玄の男らしい決断と生き方にため息の連続
成長を見守るような感じで読んでいたけど他の小説と並行して読んでいたのでやたらに〜した。の連続で読みづらさが出てきて、速度が遅くなる。
作者によって文章が違うと校閲している人は大変なのかなぁ❓と最近読んだ本まで頭に浮かんできて川中島の戦いが霞んでしまった。。。
Posted by ブクログ
第4次川中島決戦まで進みました.
桶狭間の戦いなども含めて,策謀家としての信玄が凄みを増してきています.
大河ドラマ「風林火山」はこの巻までの時代で終わったので,この先は私はよく知らない信玄の話になります.
なので,楽しみに読み進めていこうと思います.
Posted by ブクログ
川中島の戦い、桶狭間の戦いも明瞭に書かれてる。
山本勘助の活躍ぶりに感動。戦国の人達は、身体が強かったように感じる。
上杉謙信の毘沙門天も出てくる。
Posted by ブクログ
「林」の巻だが、桶狭間の戦い・川中島の戦い、と大きな二つの合戦が描かれており戦闘シーンが多い。四巻の中でもっとも動きのある巻。
桶狭間に信玄の戦略が絡んでいる、というのは史実としてどうなのかわかりませんが、信長の奇襲成功の裏にある一つの推測としては面白いのかも。
川中島は思ったより、あっさり描かれている。
Posted by ブクログ
前半は桶狭間に至る今川義元の野望と信玄の画策、後半は川中島の決戦。最初のうち姿を見せなかった勘助は、何と4年も越後を探るために鉄砲商人をしていたという設定にびっくり。なるほど、そういったエピソードの元があるんですね。北条はなかなかしぶとく、謙信も手こずるのね。作者がもと気象庁勤務で山岳小説作家なのが生きていて、信濃の描写が生き生きしています。後半、海津城を建てるあたり、ここまで来たかという感慨〜でも川中島で勘助は死んじゃう…大河ドラマのほうはここまでなのか?(「風林火山」は確かにその辺までです)
Posted by ブクログ
風の巻では若気の至りで村上義清に2回ほど大敗し重臣を失いその後計略で勝利するということをしていた。本巻では晴信から信玄に進化する事でそういった勢い任せが減り重厚さが増したように見える。
桶狭間の裏も信玄が勘兵衛を使って織田側に勝利を導いたというのはやり過ぎな気もするがエンタメとしては正解だろう。
そして遂に龍虎相打つ第四次川中島決戦!
Posted by ブクログ
天才的な智略によって、信濃の国を平定した信玄の野望は、あくまでも京都に上って天下に号令することである。同じ野望の今川義元がまず上洛の軍を起すが、桶狭間の戦いで織田信長にはばまれる。信玄を牽制するのは越後の上杉謙信である。信玄はいまや謙信と宿命の対決を迎えようとしている。著者会心の歴史小説第二巻。
Posted by ブクログ
桶狭間や川中島が描かれる巻。
強さというのは、視野の広さと他者への共感力、それに伴う実行力なんだなと思う。
文庫本の後ろに桶狭間、川中島の動きがわかる図があるのに、読み終わってから気づいた……
Posted by ブクログ
川中島の戦いまで描く。
1巻目までは信玄の超人的な部分が描かれることが多かったが(電撃作戦を考案するなど、信濃と諏訪で侵略の方法が大きく違ったりなど)、だいぶ慎重な性格として描写されるようになった。
そして山本勘助と織田信長が邂逅。あの描写には少し驚いた。信長を暗殺しようとした踊子が信長の部下だったとか普通は考えはしない