新田次郎のレビュー一覧

  • 孤高の人 6

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    いじめか!?

    下界もそうだけど山の世界も怖いなー、いじめかよ。命令聞かない奴はみんなでハブるとか、死ぬってそれは。
    新実も自分が前に立つために文太郎を蹴落としにかかってくるし、まだ誰も死んでないのが不思議なくらいだ。
    そして小堀、ストーカー化してる。怖すぎる。

    0
    2024年07月21日
  • 孤高の人 5

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    小堀さん嫌だー!!

    文太郎のストーカーなのか?あそこまで嫌がられてんだから気付けよ!社長も余計なお世話だな、昔ならよくある光景だけど、あとは若いもの同士で、なんてパワハラだって!

    0
    2024年07月21日
  • 孤高の人 4

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    女、怖

    ユミに全部持っていかれたー!こうやって落ちていくやつもいるんだな。再登場したら嫌だ。
    結局高校中退の文太郎は山一筋。女怖い。

    0
    2024年07月21日
  • 孤高の人 3

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    山って怖い。
    昨今事故魔多いしニュースでよく見るけど本当に怖い。1人で死んでいくんだ。
    文太郎は1人が好きで1人で登って行くけど、周りはそれに振り回されていく。
    最後、大西先生生きてるのかな、心配。

    0
    2024年07月21日
  • 孤高の人 2

    匿名

    購入済み

    今時の子?

    うざいうざいって言いながら1人になりたい子っていっぱいいるけどその中の1人って感じ。
    なんなんだろうねー、近くにいたら関わりたく無いけど漫画だから読み進められる。

    0
    2024年07月21日
  • 孤高の人 1

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    絵が綺麗

    丁寧に描かれていてとても綺麗です。
    高いところに登りたくなる気持ちはわかる。でも岩を登るのにルートが決まってるとは知らなかったです。面白い。

    0
    2024年07月21日
  • 孤高の人 1

    無料版購入済み

    すごく面白い

    タイトルに惹かれて読んだのですが、引き込まれてしまいました。すごく面白い。構成や作画、もちろんストーリーも申し分ない。クライミングをしながら主人公の過去が垣間見えること。そして何よりラストに出てきた新キャラの魅力も次を期待させる演出ですね。

    #ドキドキハラハラ #カッコいい #スカッとする

    0
    2024年07月20日
  • アラスカ物語

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    こんな人がいることを知らなかった。
    人間として、こんなことをやり遂げる方が日本人でいたのかと感服しました。最期、長命で奥様におくられたのはよかった

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    2024年06月04日
  • アラスカ物語

    Posted by ブクログ

    明治の人物の逞しさには驚嘆させられます!
    フランク安田さん、同じ日本人としてとても誇らしく思いました。

    0
    2024年02月05日
  • 強力伝・孤島

    Posted by ブクログ

    引き締り緊張感のある文体。まるで目の前で事が展開されているような緊迫感。

    まさしくこれはよく出来た短編ハードボイルド小説集。

    直木賞を取った「強力伝」も良いが、思わぬ事で落とし穴に落ち、狼と相対する事になった男を描いた「おとし穴」が秀逸。二進も三進も行かない状況でも、お金の事を考える人間の性と狼との対決の緊迫感はただものではない。また、そのラストにも衝撃を受ける。

    今まで新田次郎の長編作品は何作か読んできたが、短編集は初めて。もしかしたら氏の本分は短編にあるかもしれないと感じさせる作品集であった。氏の気象官としての経験も存分に発揮されている。

    0
    2024年01月06日
  • 孤高の人(上)

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    ネタバレ

    『単独行の加藤文太郎』と呼ばれる登山家が、どのようにして山に導かれ進んでいくのかを追った物語。

     序盤の神港造船所の技術研修所に、研修生として五年間在籍している間の話は非常に面白かった。木村敏夫は影村一夫からの嫌がらせや罵倒に嫌気が差し出ていく。地図の読み方などを教えてくれた新納友明は肺結核にかかり死に、金川義助は主義者として逮捕され…。彼と共に過ごす人達は何らかの形で不幸な道を辿ってしまい、加藤は俺といない方がいいと考え、孤独に生きていく。

     冒頭からずっと彼を気にかけている外山三郎の存在も大きいと思う。山岳会に入らないかと仕切りに勧めるが、加藤はそれを拒絶する。しかし、外山から本を借りたり、会食に招かれれば訪ねて行ったりと、どこかしらで繋がり続けている所が、加藤は本当は誰かといたい気持ちもあることに気付かされる。

    剣沢小屋の6人のパーティーに拒絶されてもついていこうとする加藤のシーンは心惹かれた。単独行を好んで進めた部分もあるが、どこかで誰かと共に登山をしたい気持ちもある。けれど自分の登山速度が速すぎることや、人とのコミュニケーションをうまくとれないことも相まって、結局は孤独に、1人冬山を登っていく姿はとても印象に残っている。

    0
    2023年10月11日
  • 槍ヶ岳開山

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    自分の犯した罪を僧になることにより浄化しようとするが、中々出来ず死に際に克服したのかなと思われるところに思うところがあった。

    播隆の思いとは裏腹に勝手気ままに好きなことを言いまくる弟子達にヤキモキしながら読んだ。

    堅実に戒律を守ろうとしているのに、山の掟に従えとめっちゃ怒られて従うところとかは少し笑ってしまった。

    槍ヶ岳の開山がどういう事を表していて、そこにどんな人達が絡んでいたのか勉強になった。

    0
    2023年09月13日
  • 劔岳〈点の記〉

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    登山好きにはとても興味深くて面白いお話でした。
    明治の終わり頃の登山の装備は、今と比べると性能も劣り、重く嵩張る物ばかりで、それらを使いながら山に籠り、未踏の地を目指すことはどんなに大変だったことか。そんなことを想像しながら、当時の観測官ら偉業を興味深く読み進めることができました。

    0
    2023年07月07日
  • 芙蓉の人

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    ネタバレ

    R5.3.5~3.11

    (きっかけ)
    ・好きな作家
    ・富士山測候所について知りたくて
    ・古本屋で100円

    (感想)
    新田次郎さんの八甲田山死の彷徨を読んでいたので「壮絶な山岳小説」はよくわかっているつもりでしたが、別の角度からの「壮絶」がここにありました。
    到の決意の深さと千代子の夫への情熱、目的のためなら「死」を厭わない二人のようすがよく描かれており、心身を崩す二人の心に引き込まれて、読んでいて少々気分が悪くなるほどです。
    二人は生きて地上を踏めるのか、最後の一ページまでドキドキの1冊でした。

    補足:ページ構成は、1冊のうち半分が登山準備編、少しだけ登山、残りの半分が富士観測編です。

    0
    2023年03月11日
  • アラスカ物語

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    時代が違うという大前提はあるけど、主人公の体験に比べたら、自分の思い悩んでることなんてちっぽけなことだなと思えた。大自然の描写がすばらしい。

    0
    2023年01月05日
  • 劔岳〈点の記〉

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    明治時代の剱岳登頂と測量の過酷さが、リアルに、わかりやすく伝わってくる小説でした。勉強になる内容も多いです。

    0
    2022年11月18日
  • 強力伝・孤島

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    「強力伝」 凄まじい、想像を超える話しだ。体力よりも精神力、頑固力の塊のような人だ。

    「八甲田山」雪の恐ろしさ、正気を失っていく人の不気味さが本を閉じたくさせる。

    「山犬物語」「孤島」自然と自然の中に生きる生き物と比べてひとのか弱さ。

    全編を通して自然の中に取り残された時、自分だったら生きていける自信が無くなるような過酷な状況が読んでいて辛かった。

    だけと、また他の作品も読んでみたいと思った。

    0
    2022年10月09日
  • 孤高の人(下)

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    「新田次郎」の長篇山岳小説『孤高の人』を読みました。

    『アイガー北壁・気象遭難』、『強力伝・孤島』に続き「新田次郎」作品です。

    -----story-------------
    〈上〉
    【話題のコミック!】「坂本眞一」 『孤高の人』原案。
    なぜ彼は単独で山に登るのか――。

    昭和初期、ヒマラヤ征服の夢を秘め、限られた裕福な人々だけのものであった登山界に、社会人登山家としての道を開拓しながら日本アルプスの山々を、ひとり疾風のように踏破していった“単独行の加藤文太郎” 。
    その強烈な意志と個性により、仕事においても独力で道を切り開き、高等小学校卒業の学歴で造船技師にまで昇格した「加藤文太郎」の、交錯する愛と孤独の青春を描く長編。

    〈下〉
    【話題のコミック!】「坂本眞一」 『孤高の人』原案。
    日本山岳小説史上、屈指の名作!

    いかなる場合でも脱出路を計算に入れた周到な計画のもとに単独行動する文太郎が初めてパーティを組んだのは昭和11年の厳冬であった。
    家庭をもって山行きをやめようとしていた彼は友人の願いを入れるが、無謀な計画にひきずられ、吹雪の北鎌尾根に消息を断つ。
    日本登山界に不滅の足跡を遺した「文太郎」の生涯を通じ“なぜ山に登るのか”の問いに鋭く迫った山岳小説屈指の力作である。
    -----------------------

    登山家の「加藤文太郎」の生涯を題材とした物語で、昭和39年(1964年)から昭和43年(1968年)にかけて山岳雑誌『山と溪谷』に連載された作品で、上下巻で約1,000ページの長篇、、、

    登山が金持ちか大学生の特権であった時代に、人付き合いが苦手で、自らの思いを伝えることが下手な「加藤文太郎」が、如何にして仕事と山を両立させることできたのか、どうして山を始め、そしてのめりこんで行ったのか、そして、なぜ山岳会に参加せず、パーティを組むことなく、単独行に拘ったのか… 等々、不世出で孤高の登山家が誕生したエピソードや、単独行を支えた工夫や技術、トレーニング、彼の抱える苦悩、人間関係等を見事に描いた魅力ある作品でしたね。

    読みながら、どんどん作品の中に引き込まれていきました。

     ■第一章 山麓
     ■第二章 展望
     ■第三章 風雪
     ■第四章 山頂
     ■解説 尾崎秀樹

    ただ歩くことが好きだった「加藤文太郎」が、同僚の「新納知明」から地図を読みながら歩くことを教えられて山に開眼し、彼の才能に注目した研修時代の講師で後の上司である「外山三郎」から登山の魅力を教えられ、励まされることにより、ヒマラヤ征服の夢を抱き、日本アルプスの山々を独りで踏破し始める、、、

    他の登山者とのコミュニケーションが取れず、異常に早いペースで歩き、常に独りで行動するという、これまでの登山の常識を覆す「加藤文太郎」の姿に、既存の登山者は嫌悪感を抱くが、本当に山を知る山の案内人たちは、伝説的な名猟師「喜作」の天才的な山歩きや、不世出の名ガイド「嘉門次」の歩き姿を想起… 彼の潜在能力を高く評価し、その実力が登山者の間でも徐々に認められていく。

    数々の実績を打ち立て、単独行の「加藤文太郎」としての地位を築く… 独学で山のことを学び、経験から得た創意工夫や独自的なトレーニングにより確固たる技術を会得し、独自の装備を活用して、次々と難コースに挑んで行く姿は、なかなか痛快でしたね、、、

    やがて、同郷の「花子」と結婚し、娘「登志子」が誕生したことにより、「加藤文太郎」は人が変わったように明るくなり、同僚たちとの付き合いも活発化し、山登りはやめていたが… 失恋の痛手を清算するために冬の北鎌尾根に挑戦し、それを最後の山を断つという「宮村健」からの強い求めに応じ、初めてパーティを組んでの冬山に挑む。

    山では自分以外に頼るものはない… という信念を崩し、断り切れずに付き合った山行で、無謀な計画にひきずられ、二人は吹雪の北鎌尾根に消息を断つ。

    うーん、哀しいエンディングでしたね、、、

    優しい人だったことが裏目に出たのかな… やはり生死を懸けた登山では、本当に信じ合えるパートナーとでないとパーティは組めないですね。

    自分の力だけを信じて、その力に頼って、単独で行動することって、まわりから理解され難いかもしれませんが、その気持ちは分かるような気がするんですよね、、、

    若い頃、一人で旅をしていた頃を思い出しました。



    本作品は、「加藤文太郎」の遺した実際の登山記録であり遺稿集の『単独行(たんどくこう)』等をもとに描かれており、本人の名前や登山の記録は多くが実際に行われたものと共通しているようですが、「吉田富久(作中では宮村健)」の描写が『単独行』と比較すると著しく異なっているらしいです、、、

    本作では、「宮村健」が槍ヶ岳北鎌尾根への登山に誘い、「宮村健」の判断で無謀な行動をとったことが原因で「加藤文太郎」が遭難死しましたが… 実際は違っており、誤解を招く恐れがある内容となっているとの指摘があるようです。

    実際のところ、二人とも還らぬ人となったので遭難のいきさつは想像するしかなく、真実は藪の中なので、事実を下地としたフィクションとして愉しんだ方が良いようですね。



    以下、主な登場人物です。

    「加藤文太郎(かとう ぶんたろう)」
     六甲山に登ったことをきっかけに徐々に縦走登山に熱中していく。
     ロック・クライミングに関しては小説中では批判的な目で見ている。
     実在の加藤はロック・クライミングを苦手としていたようだ。
     現実、小説、漫画でそれぞれロック・クライミングに対する考え方が異なっている。

    「外山三郎」
     モデルは加藤の上司の遠山豊三郎。
     作中でも加藤の上司として登場する。
     加藤を登山の世界に引き込む。

    「藤沢久造」
     モデルは藤木九三。
     加藤に、より大きな山へ向かうきっかけを作る。

    「宮村健」
     モデルは登山家の吉田富久。
     加藤に憧れて1人で冬の北アルプスに登ったりしている。
     園子に恋焦がれるが失恋し、登山を辞めて満州に渡る決意をする。
     自身最後の山行として冬季北鎌尾根縦走を計画し、加藤をザイルパートナーに誘う。
     実際の吉田富久とは大きく異なる人物である。

    「志田虎之助」
     モデルは好日山荘の島田真之介。
     登山用品店の店員。
     加藤に登山に関するアドバイスを与える。

    「金川義助」
     神港造船技術研修所時代の同級生。
     政治活動にのめり込み、やがて投獄され研修所も除籍処分となる。
     その後しまと結婚、1子を儲けるが政治活動に挫折、妻子を捨てて姿を消す。
     一時はヤクザに身を落とすが物語終盤で再起を誓って園子と共に満州に渡る。

    「影村一夫」
     神港造船所の技師。
     技術研修所の講師も兼任している。
     陰湿な性格で加藤を含む生徒達に嫌われていたが、加藤が技手になってからは一転して加藤に目をかけるようになる。
     愛人の田口みやを加藤に押し付けようとするが失敗。
     その後再び加藤に陰湿な嫌がらせを行うようになる。

    「花子」
     少女時代に加藤に下駄の鼻緒を直してもらったのをきっかけに知り合い、やがて見合いを経て結婚し1女を儲ける。

    「園子」
     外山三郎の知人の娘。
     加藤のことをお互い憎からず想っていたが、男に騙されたのをきっかけに悪女になる。
     物語終盤で金川と共に満州に渡る。

    「田口みや」
     神港造船所の事務。
     影村の愛人。

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    2022年10月05日
  • 孤高の人(上)

    Posted by ブクログ

    「新田次郎」の長篇山岳小説『孤高の人』を読みました。

    『アイガー北壁・気象遭難』、『強力伝・孤島』に続き「新田次郎」作品です。

    -----story-------------
    〈上〉
    【話題のコミック!】「坂本眞一」 『孤高の人』原案。
    なぜ彼は単独で山に登るのか――。

    昭和初期、ヒマラヤ征服の夢を秘め、限られた裕福な人々だけのものであった登山界に、社会人登山家としての道を開拓しながら日本アルプスの山々を、ひとり疾風のように踏破していった“単独行の加藤文太郎” 。
    その強烈な意志と個性により、仕事においても独力で道を切り開き、高等小学校卒業の学歴で造船技師にまで昇格した「加藤文太郎」の、交錯する愛と孤独の青春を描く長編。

    〈下〉
    【話題のコミック!】「坂本眞一」 『孤高の人』原案。
    日本山岳小説史上、屈指の名作!

    いかなる場合でも脱出路を計算に入れた周到な計画のもとに単独行動する文太郎が初めてパーティを組んだのは昭和11年の厳冬であった。
    家庭をもって山行きをやめようとしていた彼は友人の願いを入れるが、無謀な計画にひきずられ、吹雪の北鎌尾根に消息を断つ。
    日本登山界に不滅の足跡を遺した「文太郎」の生涯を通じ“なぜ山に登るのか”の問いに鋭く迫った山岳小説屈指の力作である。
    -----------------------

    登山家の「加藤文太郎」の生涯を題材とした物語で、昭和39年(1964年)から昭和43年(1968年)にかけて山岳雑誌『山と溪谷』に連載された作品で、上下巻で約1,000ページの長篇、、、

    登山が金持ちか大学生の特権であった時代に、人付き合いが苦手で、自らの思いを伝えることが下手な「加藤文太郎」が、如何にして仕事と山を両立させることできたのか、どうして山を始め、そしてのめりこんで行ったのか、そして、なぜ山岳会に参加せず、パーティを組むことなく、単独行に拘ったのか… 等々、不世出で孤高の登山家が誕生したエピソードや、単独行を支えた工夫や技術、トレーニング、彼の抱える苦悩、人間関係等を見事に描いた魅力ある作品でしたね。

    読みながら、どんどん作品の中に引き込まれていきました。

     ■第一章 山麓
     ■第二章 展望
     ■第三章 風雪
     ■第四章 山頂
     ■解説 尾崎秀樹

    ただ歩くことが好きだった「加藤文太郎」が、同僚の「新納知明」から地図を読みながら歩くことを教えられて山に開眼し、彼の才能に注目した研修時代の講師で後の上司である「外山三郎」から登山の魅力を教えられ、励まされることにより、ヒマラヤ征服の夢を抱き、日本アルプスの山々を独りで踏破し始める、、、

    他の登山者とのコミュニケーションが取れず、異常に早いペースで歩き、常に独りで行動するという、これまでの登山の常識を覆す「加藤文太郎」の姿に、既存の登山者は嫌悪感を抱くが、本当に山を知る山の案内人たちは、伝説的な名猟師「喜作」の天才的な山歩きや、不世出の名ガイド「嘉門次」の歩き姿を想起… 彼の潜在能力を高く評価し、その実力が登山者の間でも徐々に認められていく。

    数々の実績を打ち立て、単独行の「加藤文太郎」としての地位を築く… 独学で山のことを学び、経験から得た創意工夫や独自的なトレーニングにより確固たる技術を会得し、独自の装備を活用して、次々と難コースに挑んで行く姿は、なかなか痛快でしたね、、、

    やがて、同郷の「花子」と結婚し、娘「登志子」が誕生したことにより、「加藤文太郎」は人が変わったように明るくなり、同僚たちとの付き合いも活発化し、山登りはやめていたが… 失恋の痛手を清算するために冬の北鎌尾根に挑戦し、それを最後の山を断つという「宮村健」からの強い求めに応じ、初めてパーティを組んでの冬山に挑む。

    山では自分以外に頼るものはない… という信念を崩し、断り切れずに付き合った山行で、無謀な計画にひきずられ、二人は吹雪の北鎌尾根に消息を断つ。

    うーん、哀しいエンディングでしたね、、、

    優しい人だったことが裏目に出たのかな… やはり生死を懸けた登山では、本当に信じ合えるパートナーとでないとパーティは組めないですね。

    自分の力だけを信じて、その力に頼って、単独で行動することって、まわりから理解され難いかもしれませんが、その気持ちは分かるような気がするんですよね、、、

    若い頃、一人で旅をしていた頃を思い出しました。



    本作品は、「加藤文太郎」の遺した実際の登山記録であり遺稿集の『単独行(たんどくこう)』等をもとに描かれており、本人の名前や登山の記録は多くが実際に行われたものと共通しているようですが、「吉田富久(作中では宮村健)」の描写が『単独行』と比較すると著しく異なっているらしいです、、、

    本作では、「宮村健」が槍ヶ岳北鎌尾根への登山に誘い、「宮村健」の判断で無謀な行動をとったことが原因で「加藤文太郎」が遭難死しましたが… 実際は違っており、誤解を招く恐れがある内容となっているとの指摘があるようです。

    実際のところ、二人とも還らぬ人となったので遭難のいきさつは想像するしかなく、真実は藪の中なので、事実を下地としたフィクションとして愉しんだ方が良いようですね。



    以下、主な登場人物です。

    「加藤文太郎(かとう ぶんたろう)」
     六甲山に登ったことをきっかけに徐々に縦走登山に熱中していく。
     ロック・クライミングに関しては小説中では批判的な目で見ている。
     実在の加藤はロック・クライミングを苦手としていたようだ。
     現実、小説、漫画でそれぞれロック・クライミングに対する考え方が異なっている。

    「外山三郎」
     モデルは加藤の上司の遠山豊三郎。
     作中でも加藤の上司として登場する。
     加藤を登山の世界に引き込む。

    「藤沢久造」
     モデルは藤木九三。
     加藤に、より大きな山へ向かうきっかけを作る。

    「宮村健」
     モデルは登山家の吉田富久。
     加藤に憧れて1人で冬の北アルプスに登ったりしている。
     園子に恋焦がれるが失恋し、登山を辞めて満州に渡る決意をする。
     自身最後の山行として冬季北鎌尾根縦走を計画し、加藤をザイルパートナーに誘う。
     実際の吉田富久とは大きく異なる人物である。

    「志田虎之助」
     モデルは好日山荘の島田真之介。
     登山用品店の店員。
     加藤に登山に関するアドバイスを与える。

    「金川義助」
     神港造船技術研修所時代の同級生。
     政治活動にのめり込み、やがて投獄され研修所も除籍処分となる。
     その後しまと結婚、1子を儲けるが政治活動に挫折、妻子を捨てて姿を消す。
     一時はヤクザに身を落とすが物語終盤で再起を誓って園子と共に満州に渡る。

    「影村一夫」
     神港造船所の技師。
     技術研修所の講師も兼任している。
     陰湿な性格で加藤を含む生徒達に嫌われていたが、加藤が技手になってからは一転して加藤に目をかけるようになる。
     愛人の田口みやを加藤に押し付けようとするが失敗。
     その後再び加藤に陰湿な嫌がらせを行うようになる。

    「花子」
     少女時代に加藤に下駄の鼻緒を直してもらったのをきっかけに知り合い、やがて見合いを経て結婚し1女を儲ける。

    「園子」
     外山三郎の知人の娘。
     加藤のことをお互い憎からず想っていたが、男に騙されたのをきっかけに悪女になる。
     物語終盤で金川と共に満州に渡る。

    「田口みや」
     神港造船所の事務。
     影村の愛人。

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    2022年10月05日
  • 劔岳〈点の記〉

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    点の記:三角点の設置記録を記した資料。劔岳は一般登山ルートとしては最難関として知られる岩稜険しい山であり、測量官、柴崎芳太郎によるこの山への初登頂、三角点設置の記録が描かれている。基本は史実に則した内容だが、ドキュメンタリーに留まらない苦難や緊迫感が伝わってきた。これを読むのと読まないのでは剱岳を登る際の解像度が遥かに違ってくるだろう。

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    2022年09月11日