【感想・ネタバレ】八甲田山死の彷徨のレビュー

あらすじ

日露戦争前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験が強いられた。神田大尉が率いる青森5聯隊は雪中で進退を協議しているとき、大隊長が突然“前進”の命令を下し、指揮系統の混乱から、ついには199名の死者を出す。少数精鋭の徳島大尉が率いる弘前31聯隊は210余キロ、11日間にわたる全行程を完全に踏破する。両隊を対比して、自然と人間の闘いを迫真の筆で描く長編小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

真冬に読んではいけない。
なぜなら、凍える寒さが真に迫ってくるから。そのくらい冬山遭難の描写は凄まじい。
モデルとなっているこの最悪の冬山遭難事故は明らかに人災である。ひとつひとつの見積もりの甘さや、個人の行き違いなどがあったために起こった悲劇であるが、本当は避けられたのではないか。などと思ってしまう。

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2026年03月09日

Posted by ブクログ

124年前に起きたこの事件を、今の感覚で、誰が悪かったのかと断じることはできないと思った。

極寒の中、前例のない雪中行軍で、正しい判断を下すことが無謀にも程がある。

雪山という自然界の厳しさと、個人の意思では抗えない縦社会の権力。
その両方から逃れられない状況は、残酷でしかなかった。

権力を持つ者が、立場の弱い者の命を軽く扱ってしまうこと。
それは過去の出来事ではなく、今も繰り返されている人間の怖さだと思う。

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2026年02月05日

Posted by ブクログ

映画に感化されて八甲田山観光、その前に予習。
よかった!おそろしかった!
映画を見ているので、雪地獄がビジュアルで浮かぶ。

映画と違い、徳島隊が三本木にたどり着くまでの過酷な道のりを示し、神田隊が来ていないことを知りぞっとする。そして死へ行進が幕を開ける…素晴らしい構成で、青森隊出立からは最後まで止まらない勢い。

1番のハイライトはさわの道案内。吹雪にもかかわらず、ワクワクするような爽やかで明るい行軍となった。

日露戦争に向けた、当時の空気をひしひしと感じる。たかだか数十年前に誕生し、急速に力を持った支配階級・軍人を、市井の人々はどう見ていたのか。
最後の立川中将の「軍兵増強と知名度を勝ち得た五連隊の勝ち」判定には甚だ遺憾ではあるが、「両方が勝つ戦争というのはがあるのですか」は日露戦争を思わせて興味深い。日本は勝ったが得るものがなく、好戦の道へ突き進んだ。ロシアは負けたが、この戦争はむしろ革命を後押ししたかもしれない。
最もこれだけの犠牲を出して雪山の恐ろしさを知り、せっかく生存した頑健で有能な将兵たちを失なってまで臨んだのだから勝てないと報われなかったが…

映画ならではのドラマチックな脚色も良かったと振り返って思う。
筆者の思惑通り健さんを通した『徳島大尉』は極限まで美化され、第三十一連隊ここにありと八甲田踏破をアピール。小難しくなる銃の話など後日談はカット。可哀想だけど案内人の受難もカット。神田大尉は若く立場の弱さを強調し、顔を観るだけで苦味がするような三國の山田大佐とキャラクターの凹凸をはっきり。田茂木野での、遺体となった神田大尉との再会。厳冬の雪地獄の合間に、幻覚として美しく優しい秋までの八甲田をはさむ。


というか1世紀前にはこんな過酷な行軍をやってのける軍隊という組織があったなんて。現代、同じような環境に置かれてどれだけの人がチーム行動を保てるのか…?無謀と盲信ではあるけれど、軍という不思議な強制力と信頼を生む組織への興味が湧く。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

初秋、雨が時折降る曇天、適温の週末に一気読み。それに相応しい1日だった。
これは、静かに読む環境が必要だった。

将の器。リーダーは1人ではならぬ。
生き延びるために必要な準備。準備が結果を決める。
極限の状態下も、想像力と事前の準備、そのときに向けた対策がものをいう。

人として見失ってはいけないこと。
将、リーダー、組織を率いるものとしての資質と行動。人を巻き込み、味方につけるためには、何が必要か。

読んでて、息苦しい。。

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2025年09月20日

Posted by ブクログ

200名近い犠牲者を出した旧帝国陸軍青森部隊の雪中行軍。長らくタブーだった事件に切り込んだ、丁寧な取材に基づく小説。「失敗の本質」などでも散々書かれている、リーダーの資質、準備不足、事なかれ主義、油断、責任放棄など、ダメな組織、ダメなリーダーの特徴みたいなものが随所に現れる。ダメなリーダーのおかげで亡くなるのは下々のものであり、これは現代でも同じ。現在、現地には慰霊塔が立っているのだが、これも階級ごとに造りが異なるという。こういうところからも、学んでいかなければならない。

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2025年07月28日

Posted by ブクログ

会長と社長が好きな本ということで積ん読になっていたこちらをやっと読んだけど、人生で読んだ本ベスト3に入るくらいには面白かった。

過去にこんな事があったということを全く知らず、自分の知識を増やすことができたのもよかったけれど、敵を知ることや前準備がいかに重要かをこの本を読んで再認識出来て本当に為になった。

自信を持って人にすすめられる一冊でした。

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2025年06月29日

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実際に起きた明治の遭難事件を元に作者の新田氏が小説として描いているが、雪山という自然の中での行軍の様子、戦争で死が隣であった軍人たちでも狂ってしまう恐ろしさ、また軍人であるという精神や忍耐論の限界、階級社会の悪いところなどが詰め込まれておりあっという間に読破してしまいました。

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2025年05月16日

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リーダーとはなんぞや、のヒントがないかと思って読み始めました。結果として、こんなに最適な本はなかったと思いました。読んだ後人生観が変わる。行動に移せればと思う。準備は大事。劣等感は持ちすぎると毒。
誰かにアドバイスされるより、過去にあった事件の本を読んだ方が納得できた。

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2025年05月07日

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遭難した青森第5聯隊と、競わせる為に別の隊・弘前第31聯隊がいた事、第31聯隊は全行程の踏破に成功していた事は知らなかった。
その二つの隊の生死を分けたものは何だったのか。天候、隊を率いるリーダーのあり方、出自による差別意識など、色んな事が重なってしまったからか。
急激な天候の変化、前を行く人の姿も見えないくらいの猛吹雪の中、雪・風・闇・寒さ・空腹等と闘いながら行軍を続ける隊員たちの描写の切迫感は、実際にあった出来事というのも相まって凄まじいものがあった。

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2025年03月28日

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日露戦争前夜、雪中での行軍を想定した演習で発生した未曾有の大遭難という史実をベースとした作品。
「Wikipedia三大文学」の一角ということと、大まかなストーリーは知っていたのですが、実際に読んでみて圧倒されました。

一目で「あっ、この瞬間に歯車が狂ったな」と分かるシーンもあれば、「これ、最終的にどっちのチームが遭難するんだ…?」と感じてしまう不穏な描写が散りばめられており、サスペンス作品としても楽しめると思います。

また、演習とはいえ軍事行動における「英雄」という偶像についても考えさせられました。
この演習で生き残った人々のその後や、考え方によっては「本番」と言える日露戦争での結末を知ると…。

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2025年03月02日

購入済み

感想

指揮官はどうあるべきかを学びました。

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2018年08月26日

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軍内部の非常事態において、また事件の後も残る上下関係が描かれてると同時に村人たちに対する圧倒的な優劣、そして生き残ったものたちのその後もかなしい。

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2026年06月20日

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日露戦争直前に寒冷地における装備や行軍の実験をする目的として、真冬の八甲田山を雪中行軍を陸軍弘前5聯隊.31聯隊が行うことになった事実を元にしたフィクションではあるが当時の新聞や官報を元にしているので、一部ノンフィクション小説でもある本書

読んでみると
① 部下に忖度させて責任を負おうとしないトッ
② 部下の忠告を聞かず、指揮権を掠め取る功名心とプライドが高い上司
③ 劣等感の塊のため自分の発言を強く言えず、無茶な上司の決定に従ってしまう中間管理職
④ 現在自分たちが置かれている状況をガン無視して根性論で乗り切ろうとする部下
⑤ 自分が経験したことのないことについて、ろくに情報収集もせずに楽観的に捉えようとする下っ端
などなど三者三様のしくじりのオンパレードであり、八甲田山遭難事件だけではなく事故というのは、起こるべくして起きた人災のようなモノが多数派なのではないかと考えさせられるような内容だった

ただ遭難した5聯隊は無駄死にだったかと言われると「精神や鍛錬だけでは吹雪に勝てないことを知った〜極端な言い方をすれば、5聯隊の遭難が日本陸軍の敗北を未然に防いだことになる」(p310)と教訓から次世代を守るという、ある意味救済(?)を感じた

一方で対比として雪中行軍を踏破した31聯隊は、上司に対して毅然とした態度で過去の経験から慢心せず規律に重きを置き組織としては立派ではあったけれども、独善的となり過ぎてしまい、組織以外の周囲(案内人など)に無理を強いるなど成功の裏に犠牲となるものがいるという面も描かれており、美談の裏にある話題に上がらない醜聞も描かれているのが本作の面白いところだなと思う

一見すると綺麗であるけれど、一度足を踏み入れるとひょう豹変する化物のような雪山と、誇りや根性論、プラス思考など一見すると立派に思える人間の裏側には"しくじり"果ては"人災"という化物が潜んでおり、モノゴトには常に良い面と悪い面が表裏一体になっていると思える作品だと思う

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

最初は難しそうな言葉がたくさん並んでいて、身構えたが、物語の中に入ってみると、ぐんぐん引きずり込まれて行った。

第5聯隊が、生き延びられる結末はあったのだろうか?
過ぎたことに「もし」を考えても仕方ないが、この物語の中では、最悪の事態を回避できたかもしれない「もし」を、たくさん感じた。
もし、予定通り案内人を立てていたら…
もし、永野軍医の言葉を聞き入れて引き返していたら…
もし、神田大尉が指揮権の全てを握っていたら、結末は違ったのだろうか。

しかし、階級や身分が色濃く残る軍のなかで、平民出の神田大尉が山田大隊長の意見を翻すことは、今考えても無理だったのではないかと思う。

神田大尉と、徳島大尉を分けたものは運命だったのか…

よりによって、この雪中行軍が行われた年は、記録的な寒波に見舞われた年だったという。

他の年なら、両隊とも生き残れたのだろうか。

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2026年05月21日

Posted by ブクログ

冷静に判断できる人がいたとしても、上の人の判断に従うしか選択肢がない時代の絶望感がすごい。また、人がたくさん亡くなっていても隊を勝ち負けで判断しようとする場面にも憤りを感じた。

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2026年05月20日

Posted by ブクログ

軍隊という特殊な集団の、一種の極限状態における行動を、全体的に描いた作品。

この本を読むまでこんな悲惨な事件があることは知らなかった。第五聯隊と第三十一聯隊とでこれほどまでに雪中行軍の結果に差が出るのかと人間の判断ミスの大きさを感じると同時に自然の怖さを覚えた。

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2026年03月25日

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ネタバレ

明治時代の青森県八甲田山への雪中行軍の訓練で起きた世界最悪規模の遭難事故の史実を元にしたフィクションです。新田次郎の本は初めて読みましたが、情景が本当に見てきたのではないかと思うほど、読んでいて場面が見えるようでした。読み始めたら本当に先が気になって、次にまた読み始めるのが楽しみになるような本です。

感動した箇所

「『疲れたろう。休んだらいい。苦労話を聞きたいが、後の楽しみに取って置こう。おれはこの汽車で帰って、歓迎の準備をしなければならないからな』
と門間少佐が言った。
『いや話は聞いて帰って下さい』
徳島大尉は話し出した。弘前から三本木までは概略を話して、三本木から増沢まで行軍して、そこで案内人を求めるために一日遅れたあたりから徳島大尉の目が輝きだした。鳴沢で五聯隊の凍死者二体と二挺の小銃を発見したあたりに来ると声は沈み勝ちになり、まわりを気にするようであった。その部屋には、二人しかいなかった。
『その二挺の小銃は田茂木野で五聯隊の捜索隊に引き渡すすもりでした。だが自分の気持ちはそこで変わりました』
徳島大尉は、五聯隊の木宮少佐が徳島大尉を呼びつけて、何を言ったかを詳しく話した。特に木宮少佐が、自決した神田大尉の事を、気負い過ぎた雪中行軍計画を立てた男だと言い、研究不足だったと誹謗したことに許すべからざる怒りを感じたことを述べた。
『自分はなにも見なかったと答えました。そして拾った小銃は此処まで持って来てしまいました』
徳島大尉は話し終わって、ほっと一息ついた。
『そうか、お前の気持はよく分る。どう考えても木宮少佐のやり方はよくない。彼は軍人として取るべき処置を誤っていた。生死の境を越えて来たわが三十一聯隊の雪中行軍隊を迎えるにはもう少し暖かい心やりがあって当然だ。だいたい、お前を呼びつけて、なにを見たかなどというところからおかしい。訊きたいことがあるなら、自ら出向いて行って、辞を低くして訊くべきだ。それにお前に言った言葉の一つ一つが、自分が聞いても腹が立つ。もし、その場にいたのが、お前ではなく自分だったとしても多分何も見なかったと言ったであろう』」

もう一箇所

「自決したのは山田少佐であった。
救助されたとき山田少佐はほとんど口もきけない状態であったが、津村連隊長に会うと、涙を流しながら、多くの市卒を殺したことを詫びた。尚多くのことを語りたい模様であったが軍医の注意によって、直ちに青森衛生病院の個室に収容された。山田少佐は救助された日の夜から翌二月一日にかけて、ときどき苦痛を訴えたが比較的多くの睡眠時間を取ったようであった。二月一日の午後遅く目を覚ました山田少佐は、軍医を通じて津村聯隊長に至急話したいことがあるから、聯隊まで連れて行ってくれと頼んだ。それはできぬ相談であった。軍医からその報告を受けた津村中佐は自ら衛生病院出向いた。
『おめおめと生き残ったのは聯隊長にすべてを報告する義務があったからです』
山田少佐は開口一番そう言った。そして彼はぼつぼつと話し出した。
『今回の遭難の最大の原因は自分が山と雪に対しての知識がなかったからである。第二の原因は自分が神田大尉に任せて置いた指揮権を奪ってしまったことである。総ての原因はこの二つに含まれ、そしてその全責任は自分にある』
山田少佐はそう言ってしばらく間を置いてから、
『死んだ部下たちの遺族のことをよろしくお願いします』
と言って目を閉じた。閉じた瞼の間から絶え間なく涙が流れた。津村中佐は山田少佐の最後の一言を重視した。自決する覚悟だなと思った。総ての責任は自分にありと言い残して死ぬつもりだと思った。
『責任はきみにはない。雪中行軍を命令した聯隊長にある。この大きな犠牲を無駄にしないためにも、きみは生きていて貰わねばならない。明日侍従武官が来られるのもきみが早く本復して軍務につけよという聖旨を伝えるためだ』
しかし山田少佐は津村中佐の言葉にはなんとも応えなかった。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

未曾有の異常気象による天災でもあったが、基本的には雪の脅威を過小評価し自分たちの能力を過大評価したこと、軍隊特有の階級構造とそれに基づく権威主義、競争意識、指揮系統のあり方がもたらした人災だった。
第5聯隊上層部が第31聯隊への競争意識や上層部へのアピール意識で目の前の気象条件を客観的に意識できなくなっていったが、行軍強行突破の引き金となったのは下士官の根性論発言だった。
現代でも雪の脅威は克服できていない。今年も雪害による死者が発生している。
そんな中解散総選挙が目論まれている。
自然の驚異を知りながらわざわざ飛び込むのか、私たち市民の態度が問われている気がしてならなかった。

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2026年01月17日

Posted by ブクログ

昔から聞いたことがあった八甲田山の遭難事故の詳細を事実を元に綴った物語。

行軍に成功し全員生還した徳島大尉隊と、ほぼ全滅の神田大尉隊を対比しながら極限での状況判断を、まさに血の通った文章で描ききっている。

リーダーとして決断する振る舞い、その先を見据える洞察力等、ビジネスとしても参考になるシーンがあった。

非常に重厚で読み応えのある作品だった。

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2026年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

会社からリーダー研修の課題として読んだ本。確かにこういう場面社内であるよな、自分だったらどうするべきか?と考えつつも当時の時代背景を鑑みると神田大尉に同情してしまう。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

日本史に残る有名な事件をモデルに
二つの隊の行動を対比させながら進む物語
軍の幹部や文化が、とダメ出しで終わるのではなく
明暗を分けた行動・心理が忠実に描かれていて
現代社会でも通用する有益な示唆を得られました。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

こんな痛ましい出来事を一言で表現するのは心許ないが、要は「始まりは忖度、終わりは曖昧」の日本の闇の縮図そのものではないか。責任曖昧論というと太平洋戦争や現代の政治家スキャンダルばかりが脚光を浴びるが、すでにこの時代にも有ったことを忘れないようにしたい。それこそ当時の犠牲者へのレクイエムになると確信する。

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2025年11月22日

Posted by ブクログ


神田部隊と徳島部隊を比較して指揮官のあり方について言及して書かれている。神田部隊最大の不幸は山田少佐の行軍参加だろう。これにより自ら指揮する権限がなくなった。一方徳島部隊は徳島大尉の念密な計画と権限を掌握したことで成功した。
山田少佐の気まぐれ判断で部隊は混乱し全滅したのは気の毒という一言ではすまない。神田大尉は山田少佐に恨みも怒りもなかったのは象徴的だった。


山田少佐が、もしいっさいを自分に任せていてくれたら、指揮権を奪うようなことをしなかったら、このようなことにはならなかったかもしれない。しかし、今となっては繰り言でしかない。自分へ雪中行軍の計画者なのだ。(P210)


私なら「山田お前のせいで全滅しただろう!」と言って、ぶん殴っているだろう。部隊が全滅するかもしれないのに果たして神田大尉は山田少佐の言うことを従順に聞いていたのは疑問も残る。年上や上官の指示を絶対視しすぎてしまうのが日本の悪いところだと思う(上司の指示に歯向かえという意味ではない)。何でもかんでも盲目的に従うのはいかがなものかということだ。自らから学んだり思索を深めることで正しい判断は見えてくる。

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

難しいのかなと思ってたけど読み始めたら面白すぎた
面白い…と言って良いのかわからないけど。

今は「なんでそんなことするんだよ、普通に考えたらわかるだろ」みたいなことも、それは先人たちのトライアンドエラーで作り上げられた尊い常識なんですよね。
でもやっぱり日本軍の縦社会、精神力崇拝文化ダメすぎ

き残った者はほとんど日露戦争で死に、つまり死ぬのがちょっと早かったか遅かったかの差だけだった、っていうのがやるせないですね

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

日露戦争前夜の日本陸軍雪中行軍訓練。
八甲田山という極限の寒冷地において
人体がどのような反応を示すのか、
怖い程に描かれている。

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2025年07月28日

Posted by ブクログ

小学生の頃だと思う
映画の八甲田山を観た
本を買った瞬間は気が付かなかったが
読む直前のふと思い出した
人がいっぱい死ぬ衝撃的な映画であり
それこそ半世紀前のことなはら
薄ぼんやりと覚えている

この何年か後に二百三高地を観るのだが
なんとなく繋がっているし
悲惨な感じと無能な上官という設定が
よく似た映画である

八甲田山は配信を探したがDVDしか見つからず。

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2025年07月09日

Posted by ブクログ

淡々と起こったことを書き連ねているだけなのに、冷たくない、むしろ熱をひしひし感じる不思議な文章。
この行軍に成功者はいないと感じた……ひたすらに虚しさと学びだけがある。

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2025年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『八甲田山』の映画を観て印象に残っていたのは神田大尉「天は我らを見放した・・」それに対して倉田大尉「帰路が発見できたぞ」というセリフではないだろうか。史実に基ずく未曾有の遭難事故は鬼気迫るものがある。時代背景は日露戦争前、仮想敵国、対ロシアのための雪中行軍というものだった。青森5聯隊は数名の生還者を残し全滅、責任者をうやむやにしたまま事件は収束する。そんな中、生還を果した大隊長は自殺を図るのだった。

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2026年02月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

暑すぎて死ぬのと寒すぎて死ぬのとどっちがいい? どっちもヤダねー! 暑い時こそ「八甲田山」。たちどころに体感温度下がります。そしてトウガラシを探したくなる~

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2026年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃくちゃ面白かった。すごく読みやすいし,必要な情報だけざくざく入ってくるというか。先に映画を見ていたので,キャスト表を片手に読み進めたのだけど,それがなくても苦なく読み進められた気もする。
悲劇すぎるのだが,同じようなことはいろんなところで行われてしまっているのではなかろうか,と思う。

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2025年03月17日

Posted by ブクログ

何とも救いようのない話だな。日露戦争になったらロシアの海軍が津軽海峡を封鎖するかもしれない。そうなったら、山間部を通って移動するしかなくなるから、冬の八甲田山を踏破する実験をする。その動機は、確かに国防を理由とするもので、だから簡単に非難する事はできないのだが。案内人を雇った徳島大尉の率いる少数精鋭の隊は踏破に成功し、案内人も拒んだ神田大尉の二百十人の隊は百九十九人の死者を出す始末となり。踏破に成功した徳島大尉も、日露戦争で戦死か。何ともやるせない。救いは、当時の新聞が事実をちゃんと報道した事だろうか。

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2025年03月06日

飽くまでも「フィクション」

未だ「リーダー論」とやらのテキストにされている様だが、その異なった目的を持った両隊を比較するのは如何なものかと思う。

況して五連隊側を「敗者」呼ばわりし、「悪役」として描かれた山田少佐のモデルになった山口少佐の御子孫は肩身を狭くしておられた。

神田大尉のモデルになった神成大尉もまた浮かばれないと思う。

一方、徳島大尉のモデルになった福島大尉は、猛吹雪の中を命懸けで案内してくれた民間人七名を暗闇の山中に取り残してきた。
それを「勝者」「理想のリーダー」として讃えるのには甚だ腑に落ちない。

この「史実を基にしたフィクション」を、あたかも史実の如く描いた新田氏は流石である。
然しその裏で、遺族や生き証人(元伍長)相手に取材を敢行した小笠原孤酒氏の奔走を忘れてはいけない。

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2014年12月28日

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