あきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレシュガーアップルシリーズ第三巻。
第一巻から一年が経ち、ついに年に一度の砂糖菓子品評会が迫ってくる。
そんな折、アンの暮らす国、ハイランドでは、なんと銀砂糖の材料となる砂糖林檎が大凶作。
以前アルバーン公から認められた職人として、密かに名を広めていたアンは、他の工房の職人たちから妬まれ、砂糖林檎不作の情報を知らされていなかった。
砂糖菓子職人の最高権力者である、銀砂糖子爵ヒュー・マーキュリーの判断により、今年はどんな職人も三つの代表的な工房へ集まり、銀砂糖生成の手伝いをすること、それを条件に自分の分の銀砂糖を作って良いという取りきめがされることに。
それを知ったアンは、知り合いの職人キャットと共に、宿敵ジョナスの居るラドクリフ工房へ向かうのですが…。
この巻は…もう…。
ついにアンの夢が叶うかというところで、神様のいたずら。
さらに今まで散々意地悪をされてきた、ラドクリフ工房に泊まり込みで仕事をしに行かねばならないという試練。
さらにさらに、曖昧な関係だったアンとシャルの間にも、微妙なすれ違いや新展開が起きて…。
もう、もう、じれったくてジッとしてなんかいられない!
母親のエマと二人で旅をしていた時も、工房などに所属していなかったアンにとって、工房での集団作業は初めての連続。
キースやキャットといった、アンを職人やライバルとして認めてくれる人も居るのが唯一の救いだけれど、女の子であるアンは、職人は男であるべきという古い風潮のせいで白い目で見られたりして。
そこに来てシャルが他の女の子に取られそうになったり…。
ラストには、予想していたのにかかわらず大きなショックが待ちうけていました(;ω;`)
あぁ、ブリジット…嫌いじゃないんだけど…嫌いじゃないんだけどね…あなた…。
本を閉じたまま、しばし呆然とした読後。四巻を一緒に買っておいてよかった、本当に。じゃないと三巻を抱いたまま床を転げまわっていたかもしれない。
キャットやベンジャミン、エリオットやキースなど、今回は一気に登場人物が増えましたね。
誰もかれもが好きになれる人たちばかりじゃなかったけれど、シュガーアップルの世界では悪人にもちゃんと裏があって、心から憎む気にはなれない。
そんなところもアンの作る砂糖菓子の魔法なのかもしれません。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きなシュガーアップルシリーズ第二巻。
再読後に感想を書きました。
一巻に引き続き、馬車操業をしながら職人生活を続けるアン。
一巻で雇った戦士妖精のシャルと、たまたま助けた恩を返させろと勝手についてくる水の妖精ミスリル。
食べていくのがやっとの極貧生活を送りながらも、それなりに仲良く暮らしていた人間一人と妖精二人。
尊敬すべき銀砂糖師の称号を得た職人であった、亡き母親エマの魂を送るためにも、年末はどこかの宿でゆっくり砂糖菓子を作って過ごしたいと願うアンたち。
そんな折、フィラックスを治めるアルバーン公爵が、報酬を破格の千クレスとして砂糖菓子職人を募っていることを知るのですが…。
アンがいかにして一年を過ごしているか、なんとなくわかる回でした。
一巻で大嫌いになった彼がもっともっと嫌いになり、最後には哀れになるような、読み手の感情の起伏を激しくさせるストーリー展開(笑)
ひたむきに「恩返しさせろ!」とくっついてくるミスリルが可愛くて仕方なかったです。
そしてシャル。相変わらず毒舌ながらも、いざとなればちゃんとアンを守ってくれるあたり、さすが百年以上生きたじいさ…妖精さんです…。
今回は銀砂糖師の資格を取るためではなく、砂糖菓子職人として依頼者からの難題に立ち向かっていく姿が見れましたが、さすが、アンの職人魂に惚れました。
心を病んだアルバーン公へ送った、アン渾身の砂糖菓子…。
心が温かくなり、切なくなり、最後にはほんのりと甘い砂糖菓子の香りと銀砂糖生成に失敗した時の苦さをちょっぴり残してくれたような、そんなお話でした。
本当に、このシリーズは読み手に沢山の感情を味あわせてくれます。
喜びも怒りも悲しみも、アンの作る砂糖菓子の甘さがちょうど良く「シュガーアップルシリーズ」の味として、私たちに届けてくれる。
これほど好きになった少女小説は今までにありません。 -
Posted by ブクログ
前巻でアンは念願だった銀砂糖師になったから、この巻でシャルを取り戻して完結しちゃったら淋しいなぁ…とか思ってたけど、銀砂糖師を探す(?)戦士妖精に、部屋に引きこもるブリジットの前に現れた美しい妖精。
謎の妖精が2体も現れて、まだまだ話が続いてくれそうでちょっとひと安心^^
今回はブリジット以外、アンに敵意や悪意を向ける人がいなかったし、何より、ペイジ工房の職人たちは個性的だけど、皆、良い人ばかりだったから、いつもより心穏やかに読めた気がする。
でも、次巻への布石になっている2体の妖精がもし同一人物だったら、次はちょっと荒れそうな予感…(-"-;) -
Posted by ブクログ
暫く締め切りに追われていたので書きに来れなかった。
……その間に読んだ本のことはいったん棚上げにしておこう。
また再読の時にでも。
やっぱり本の感想は、その日時が開かない時じゃないとね。
ということで恋ドレです。
私文庫本は基本旅行用に取っておく人なので、時期はズレズレ。そしてダブって買ったりするんだよな(トホホ)
シャーリーの御覚悟があらわされる一冊。
ぶっ飛びました。
でも、いよいよ最終章らしいので、まあそういう展開になるかと。
まだだと思っていたのは、やっぱりシャーリーとクリスの間に、まだ良識的な距離がしっかりとあるからだね。
でもそれがいいな、と。
ベタベタに甘いだけの話は苦手。
にしても本編の恋人たちはほっぽって(彼らは自分たちでしあわせになるだろう)私は「パメラ!パメラ!」でした。
私はイアン×バメラ派ですが、まさかの展開にアントニーじゃないけど「えーっ!」です。
これが吉と出るか凶と出るか。
それを言わないでいたイアンに、パメラが本気で怒るといい。というか、むしろ怒れ。
怒るいわれはないかもしれないが(プロポーズを断った時点で)でも大事な友人としてでもやっぱり言えと言いたい。
これで雨降って地固まるになってくれればいいけど、それはそれでひと波乱ありそう。
アントニーもホントに涙が出るほどいい人なんだけど、やっぱりイアン×パメラ。
アイリスの独白は分かる気持ちもあるけど、「いや、それは…」と思う気持ちも結構あって微妙です。
これが物語の集約に大きく関わるだろうことは予想できるけど、どこまでが真実で、どこからが彼女の中の受け取った話なのか、とは思う。
そして正直リコが怖い。
リンダとヒューの人物像は、いろいろな意味で反則。
これもアイリスの目を通しての二人なので、どこまで信じていいのか、というのもあるのよね。
でもアイリスは本当にそう思っているのだということは分かる。
そして本家本元の恋人たち。
相変わらず思考がすれ違っていますが、ホントのカップルって割とこんな感じって思って微笑ましく見ています。
シャーリーは行動力あるけど坊ちゃんだなぁと、クリスとの考えの違いを見る度思う。
あと、このシリーズのキモは、二人がハッピーエンドに結ばれるとき、読者にどれだけ説得力のある展開で納得させてくれるかにかかっていると思います。
当時の上流階級半端ないからなぁ。
「エマ」でさえ、うんと大きく頷くことば出来ない展開だった。
どう読ませてくれるかがすごい期待です。 -
Posted by ブクログ
古代の言葉で『楽園』を意味する王都ドラ。カンナはそこで王立騎士団員を目指し、日々努力を重ねていた。入団試験の対策は万全、実力も充分。しかし年に一度の試験では、なぜか毎回毎回思いもよらぬトラブルに巻き込まれ、受験できずにいた。次こそはと意気込むカンナは、四度目の試験を一カ月後に控えたある日の夜、衰弱し、行き倒れていた謎の美少年・シンクを拾う。間近に迫る試験のことを気にしつつ、しかし誰かに追われている様子の彼を放っておけないカンナだったが、シンクは彼女の善意を疑って・・・。
「wonder wonderful」が度肝を抜かれるほど面白くて驚いた作家さんだから期待もかなり大きかったのだけれど、その期待にしっかり応えてくれた作品。主人公のカンナが本当にいい子で癒されます。元気いっぱいだけど、落ち込むときだってあってとても人間らしい。困ってる人を助けずにはいられない本来の優しさがあるんだろうなと思う。最初シンクの印象は何て感じ悪い根暗なんだ・・・でしたが、明るいカンナにぐいぐい引っ張られるようにして、他人のために力を使うことで得られる喜びに気づく彼に、思わず気持ちを重ねずにはいられませんでした。みっともないことを嫌ってすぐに諦めてしまう自分はシンクの方が近いからかも。ラキや団長もいい人で、賑やかな物語でした。面白かった!続編をぜひ!!