秋吉理香子のレビュー一覧

  • 聖母
    幼児連続殺人事件の犯人を探っていく話。

    犯人は比較的早く分かるようになっているが、動機も含めて「???」な事が最後まで続く。最後まで気が抜けないとても面白い話でした。
    全てが分かった後に最初の部分を読むと、全てが違った風に見えました。

    本筋とは関係ないのですが、印象的だったシーン。男性刑事の坂口...続きを読む
  • 監禁
    わりと好きなストーリーだった
    看護師の妻が職場で患者の生と死に直面し葛藤をかかえながら今生きてることに感謝し家庭を大切にしようと考えてる間に
    夫は監禁されて命の危機に晒されることで日々の当たり前の日常が幸せだったと気付かされる。
    そんな2人が無事に再会し新たな生活を歩むのかと思いきや、最後の展開に驚...続きを読む
  • ジゼル
    羽のような身体の軽さと、生身の人間の重さを同時に感じた。
    ミステリーも面白かったけど、なによりバレエの描写が非常に美しかった。バレリーナたちの小鳥のような足捌きや瑞々しい表情が浮かぶようだった。舞台を見たわけではないのにバレエが好きになってしまった。
    対して舞台の裏側の人間関係や嫉妬の渦は本当に禍々...続きを読む
  • 眠れる美女
    同著者の「ジゼル」と同じく、眠れる森の美女を題材にしたバレエ・ミステリー。
    一連の事件には予想外に色々な人物が絡んでいてびっくり。今回も解釈のディスカッションのシーンが良かった。

    眠れる森の美女のバレエは観たことがないので観てみたい。赤ずきんちゃんやシンデレラなど他の童話の登場人物が出てくるのが楽...続きを読む
  • ジゼル
    バレエが全くわからなくても『ジゼル』という演目にどっぷり浸かれて、世界観に引き込まれる作品でした。そのなかで起きる過去や現在の真相がジゼルになぞられて展開され、読み進める手が止まりませんでした。ただ、少しモヤッとしたのが嶺衣奈と総裁の死因がちょっと出来過ぎ出るというか…わからなくもないけど物足りなか...続きを読む
  • 終活中毒
    ミステリー。どうなるんだろうと楽しめた。
    最後はほっこりが多いが、過程が嫌ーな気分になることが多く、嫌な人間がたくさんいた。

    おそらく婚活中毒の方は胸が痛くなり読めないだろうと手を出せず。
  • 監禁
    幼い娘の育児と仕事の両立に限界を覚えた由紀恵にとって、今日が勤務の最終日。夫が娘をみているがメールの返信が来ない。

    物語の緩急が凄く上手いと思いました。読者を飽きさせない。面白かった。
  • 監禁
    看護師の由紀恵は喘息持ちの幼い娘と共に医療者である夫の3人で暮らす。退職日には多くの職員、患者から感謝される。医療描写も丁寧で、秋吉さんの引き出しの多さ深さを堪能できました。秋吉さん=イヤミスという先入観なく読んでほしいです。前半と後半で違う物語みたいです。
  • 婚活中毒
    焦ったあかんで〜
    そんな美味しい話はないから〜
    また、競争相手がいたら、焦るし、急ぐ!でも、そこに罠が…

    焦る気持ちも分かるし、良いご縁がって言ってたら…あっという間に、時が〜

    でも、やっぱりご縁とは言わんけど、タイミングってあるかもね。
    個人的には、結婚、結婚って感じではないし、別に一生独身も...続きを読む
  • 終活中毒
    久しぶりに短編でヒットです。
    良い裏切り感が読んでてとても面白いです。私は最初と最後の短編が好きでした。この順番にもってきたのも納得できるし、話にハズレが無いのが良い!
    ただタイトルの中毒は、ちょっと違うかなあと個人的に思いました。中毒だと、のめり込みすぎる意味があるかなあと。
  • 猫ミス!
    猫を撫でながら読みたくなる本かと思ったら全然そんな事なかった笑

    秋吉さんの「呪い」と菅野さんの「オッドアイ」が良かった!!



    ・黒猫ナイトの冒険 ★★★★
    新井素子さんという初めて読む作家さんの話。
    カラスのキングとの関係が良い!

    捨て猫だったのを保護されたけど、あったかいものを助けにまた迷...続きを読む
  • 監禁
    おお怖っ。
    クリスマス・イブ当日に起きた恐怖を描いたスリリングミステリー。

    育児と仕事の両立に疲れ果て、この日を最後に看護師の仕事を辞める事にした由紀恵。
    自宅には娘の面倒を見ながらクリスマスの準備に励む夫。
    互いに不満を感じながらも折り合いを付けて来た、どこにでもいそうな夫婦だ。

    そこに突然の...続きを読む
  • 哀愁しんでれら もう一人のシンデレラ
    コワイ。
    哀愁なんて微塵も感じない狂気に満ちた家族を描いたサイコホラー。

    市役所の児童福祉課で働く咲良に突如押し寄せた不幸の数々。
    そこからの一発逆転を狙って開業医の孝太と結婚するものの、夢見たシンデレラストーリーからどんどん掛け離れ運命の歯車が狂いだす。

    夫の孝太は一見優しそうに見えるも自宅の...続きを読む
  • 絶対正義
    正義、正論か…
    普通は、正論言うけど、お前言うだけで、自分できてないやろ!ってのが多いけど(今もそんなヤツ近くにおる!ハァ…)、自分自身もちゃんとしてるヤツには、ぐうの音も出んわな…
    私自身が、ええ加減なだけに、こういう人とは付き合えんかも?(なので、私は、そんな正論めいた発言はしないように注意して...続きを読む
  • ガラスの殺意
    秋吉 理香子さんの作品なので、きっと捻りがあるんだろうと冒頭から様々な想像をしながら楽しめた作品。

    殺人事件に高次脳機能障害を絡ませた展開は斬新でラストまでドキドキしながら一気に読めました。

    交通事故に遭い、記憶障害を負った柏原麻由子が主人公。
    記憶出来る時間は10分~20分程。

    認知症の母親...続きを読む
  • ガラスの殺意
    途中まで完全に犯人を決めつけてた。
    記憶を自分で保持出来ないという状態の麻由子の日々の絶望感とそれすらまたすぐに忘れるループ。
    それを支え続ける夫。最後はとても切ない。

    優香目線の介護の描写やそれに纏わる家族の温度差の描写がなかなか重く胸が詰まるような気持ちで読んだ。
  • 婚活中毒
    結婚相談所で紹介された男は理想的だった話、マニュアルに従って街コンに参加した話、データを駆使して婚活番組に参加する話、親が代理で婚活する話。

    面白かった。ラストで強烈なオチが来る。そのオチが好みだった。
  • 暗黒女子
    中学?の時くらいに読んで、あまりの面白さにその時の印象がずっと残ってる作品。
    秋吉理香子さんを好きになったきっかけ自体は
    ガラスの殺意だけど、
    でも秋吉理香子さんを知ったのはこの本。
    結末もうる覚えだから、そのうちまた読み直したい一冊。
  • 監禁
    育児と仕事の両立を諦めた看護師の、最後の出勤日。家でクリスマスの準備をしながら娘の世話をする夫の視点と交互に進んでいく。

    夫の視点は不穏な展開になっていき、「気づいて…!」「家帰って…!!」と思いながら、妻の方の視点を読んでいた。

    見事な叙述トリック。妻が評価しているより遥かに手際の良く行われる...続きを読む
  • 絶対正義
    まるで規範そのものであるかのようなかつての同級生。常に正しい彼女をみんな尊敬している。しかし「私」は……。というお話。

    ルールや法律はなくてはならないものだけど、それ以上に、情や融通をきかすことが大切だと、嫌というほどわからせられた。
    そして今の世の中が、いかに小さな違反で溢れているか、小さな悪や...続きを読む