秋吉理香子のレビュー一覧

  • サイレンス

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    怖い。静かに、寒気が立ち昇るような冷え冷えとした感じがする。これは何かと思ったら冬である。雪がわんさかと降り、静かに歯を食いしばるでもなく過ぎるのを待つしかない悪夢の季節だ。
    田舎の最低で最悪のところがこれでもかと描かれているが、誰も彼もが悪人ではない。窮地には手を差し伸べてくれるし、話も聞いてくれる。
    そういうところが嫌なのである。読みながら、放っといてくれ、と叫びそうになった。
    島から出たい、なのに出ていけない。オリバー・ストーンの『Uターン』のような悪夢の群像劇だが、映画がノワールならこちらはミステリだ。そのくせ心まで凍りつかせる。ああヤダ……。

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    2026年05月05日
  • 月夜行路

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    思った以上に良かったです。
    文学好きなら堪らない要素が散りばめられている上にミステリー感覚も味わえるのでこの一冊だけでお腹いっぱいになる内容です。
    続編も読んでみたいなと思いました。

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    2026年05月04日
  • 月夜行路

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    文学オタクのバーのママ・ルナと夫は浮気をし家族からないがしろにされ疲れ切った主婦・涼子
    そんな二人がひょんなことから、涼子の昔の恋人を探すために大阪に行き、その先で出合う事件の謎解きをするというストーリー
    とにかくおもしろいのはその謎解きが、文学オタクのママ・ルナの深い文学知識と洞察力を活かした推理だということ…
    文学✕ミステリー!これは最高!
    ドラマもみないと…

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    2026年05月03日
  • 月夜行路

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    ネタバレ

    ドラマが面白いので原作も。
    うん、原作もドラマに負けず劣らずの面白さ。
    ドラマのキャストも原作のイメージとあっているし。
    あのポーズでの写真撮影はドラマオリジナルだったのね。うまい!
    ママが、夢中で文学にゆかりの場所を回る姿が微笑ましい。
    大阪って、なんて魅力的なんだろう、と。
    ママが、自分の過去について、なかなかに生々しい語りをするのに驚いたけど、あれは、文字だからこそかも。
    ラスト、怒涛の展開に叫びそうになった。
    うっそーーーー、何それ、何それ?!
    そして、いっそう、ママが好きになった。

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    2026年04月29日
  • 月夜行路

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    ドラマでは波瑠さん、麻生さんと東京っぽい人が出演しているみたいなので舞台がまさか大阪だとは思わず得した気分で楽しく読んだ。
    大阪と関わりの深い作家結構いるんだなと。
    小説と自分との関わりや作用なんかについても考えさせられたいい作品だった。
    久しぶりに面白いエンターテインメント小説をスッキリと読んだ気分。
    きっとドラマも良いものになってそう。

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    2026年04月28日
  • 修羅の桜

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    かつての中学受験生としても、男児の母としても面白かった。もう少し各親子のサイドストーリーを読めたらもっと面白かったと思うけど、週末にサクッと読み切るにはちょうどいい長さ。12歳ってまだまだ子どもだと思ってしまうけど、立派な1人の人間だし思ってたよりずっと大人なのかもしれないなあ。

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    2026年04月25日
  • 月夜行路

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    秋吉理香子『月夜行路』講談社文庫。

    『序章「暗夜行路」』、『第一話「曽根崎心中」』、『第二話「春琴抄」』、『第三話「黒蜥蜴」』と日本文学の名作のタイトルが付いている。そして、『最終話「月夜行路」』とオリジナルタイトルで本編が締め括られる。

    文庫化記念で特別収録掌編として『ある月夜のできごと』と『親友』の2編が収録されており、さらにはドラマ『月夜行路 ―答えは名作の中に―』の放送記念として、俳優の波瑠、麻生久美子、作家の秋吉理香子の鼎談『異色のバディが織りなす「未知」への謎解き旅へ』が収録されている。

    最初は、夫の浮気に嫌気が差し、家出した主婦が元彼を探す話かと思っていたら、とんでもなく面白いミステリー小説だった。シャーロック・ホームズのような探偵役はオカマバーのママで元男性の野宮ルナ。そして、ワトソン役は元バレーボール選手で専業主婦の沢辻涼子。そんな2人は涼子の元彼を探すために向かった大阪を舞台に様々な事件を解決するのだ。

    夫の浮気や自己中の娘と息子に嫌気が差し、20年以上前の元彼の面影を探し求める沢辻涼子と謎めいた文学好きの野宮ルナという奇妙な組合せも面白いし、最後の最後に明かされる驚愕の真相と感動の結末と読み手の五感全てを刺激するような作品だった。

    また、特別収録の掌編、『ある月夜のできごと』と『親友』も見事な造りになっている。本編で様々な事件を解決してみせた野宮ルナが再び鮮やかな推理を披露するという内容だ。この2編でも文学の名作が鍵となっている。


    銀座の高級クラブの若いホステスと浮気を重ねる大手出版社の編集者の夫と自己中の娘と息子に嫌気が差した専業主婦の沢辻涼子は45歳の誕生日に家を飛び出し、夫が深夜にも関わらずホステスに呼ばれて出向いた高級クラブに怒鳴り込もうとする。

    ところが、何を間違えたのか、涼子は目指す高級クラブの入っているビルの1階にあるオカマバーの店員に強引に店内に引きずり込まれてしまう。結局、涼子はその店で飲むことにし、怜悧で美しい文学オタクのオカマバーのママである野宮ルナに夫の浮気や大学時代の元彼への思いなど、様々な愚痴をこぼすと、何故かルナと2人で大阪に住む涼子の元彼を探しに行くことになる。

    涼子の元彼探しが難航する中、次々と事件に巻き込まれる2人だったが、ルナの恐るべき文学知識と推理力で事件を解決してしまう。

    本体価格730円
    ★★★★★

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    2026年04月24日
  • 灼熱

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    読み終えた瞬間、あまりの熱量に眩暈がした。本作は、愛が執着へ、そして狂気へと変貌していく様を、冷徹かつ官能的に描き出している。
    登場人物たちがひた隠しにする「醜さ」が剥き出しになっていく展開は、まるで真夏の太陽の下で腐敗が進む果実を見ているような、背徳的な恐ろしさがある。秋吉理香子氏は、人間の心理的な隙間に巧みに指をかけ、一気に闇へと引きずり込む。「自分は大丈夫だ」と高を括っている読者ほど、最後に突きつけられる結末に、形容しがたい絶望を覚える。

    読み終えたあとには爽快感よりも、じっとりとした余韻が残る。人間の感情の危うさを改めて突きつけられる一冊だった。

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    2026年04月22日
  • ガラスの殺意

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    いやぁ泣いたー。切ない(涙)
    数十分で記憶がなくなるなんて、本人も周囲の人もどれだけ辛くて大変か、すごくよく分かった。

    並行してあるのは、桐谷刑事の親の介護問題。
    子供には絶対迷惑をかけたくないと思っているけど、もし認知症になったらこうやって迷惑かけてしまうんだろうか。考えただけで恐ろしい。

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    2026年04月14日
  • 暗黒女子

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    結末の細部にかなりびっくりした
    ドロドロしてるけど閉鎖的でお洒落な感じがしたし、この小説でいつみが行った"ブルガリア"って国が静かで素敵な感じがしたからいつか行ってみたいな

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    2026年04月11日
  • 修羅の桜

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    面白かったです。
    簡単に話を想像できそうかなと思ったらひっくり返されてばかりで結局何が何だか分からずじまいでした。
    でもそこは分からなかったからこそ分かると面白さが増幅して読み応えがありました。

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    2026年04月06日
  • 終活中毒

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    面白かったです!!アイデアが秀逸。読んでも読んでも面白い本が出てくるなんて、とても幸せな人生です。

    第1話 病院で僕は真美子に声をかけた。余命宣告済、独身、45歳、タワマン住みだということを確認してある。かなり裕福とみた。余命の理想的な長さは1年。余命わずかな女性を見つけて、結婚して、看取って、遺産をいただくのが自分の本業だ。プロポーズはうまくいった。
    今、田舎でSDG sな生活を強いられている。どうせ少しの間だ。仕事もやめて田舎までついてきた。薬が効いて前よりいいですね、と医師に言われて、確認してみると未承認薬を使っていた。一月100万円という額だ…くそ、俺の取り分が減る…
    自殺に見せかけて殺したろうかな、なかなかいい案が浮かばないし勇気もない。そうこうしているうちに1ヶ月4700万円もするアメリカの有効な治療が受けれることが判明。

    第2話 交通事故で妻を亡くした。一緒に歩いていたのに、数歩が生死を分けた。妻は死に、自分ははねられただけだ。妻が亡くなって疎遠になっていた息子の広海が帰ってきた。リフォームしてバリアフリーにすることになった。その後自宅で三回忌を行う。家の片づけを広海と一緒にやる。なんだか楽しい。三回忌が近づくのに、広海が来なくなった。警察に届けを出さなければ!警察に行ったが、あれ…自分の名前が出てこない。警官の方で調べてくれた。あ、松永さん。息子さんはすでにお亡くなりになっています…

    第3話 直木賞作家花菱あやめの葬儀に出席した神崎。昔は売れっ子作家だったが、25年前から売れていない。一緒にあやめと日光旅行にいった時、手がけていたミステリの手口を盗作された。おかげでスランプになり売れなくなった。追悼文を書くことになり、遺品分けに出席することになる。デビューの時にもらった文学賞の正賞であるワープロをもらうことにした。しかしその中には未発表の新作が入っていたのだ!

    第4話 癌を宣告されたお笑い芸人。ガーンと言ってみたかったが、言えなくて腰を抜かしている。芸歴13年、まったくブレイクすることなく、生涯の良かったことはヨメに出会えたこと。かわいい花ちゃんを授かったこと。
    病気や余命のことは秘密にした。ある日客席に全く笑わない男がいることに気づいた。仲間に話したところ、死神だという。笑わしてしまったら何故か死ぬらしい。P1グランプリに出場する。生命保険もかけてない自分がヨメと花ちゃんに残せるとしたらこの方法しかないのだ。

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    2026年04月01日
  • 監禁

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    ネタバレ

    まさかそんなどんでん返しがあったとは!
    監禁男から脱出を試みようとする夫(だと思っていた人物)を応援していた時間を返せ笑

    妻•夫(だと思っていた人物)の視点を通して、自分ももっとパートナーを大切にしなきゃと考えさせれられた。何気ない日常こそ一番幸せなんだな…。

    あと、ユキエ視点の際のそれぞれの患者とのやりとりはグッときて思わず泣きそうだった。看護師さん、尊敬…!

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    2026年03月17日
  • 修羅の桜

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    最後がかっこよすぎる。早くみんな読んで!難しいミステリーが得意でない私にぴったりすぎた。ドラマ化とか映画化されて話題になってほしいと願う。

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    2026年03月09日
  • 灼熱

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    今の夫、久保河内英雄
    妹…亜希子

    前の夫、川崎忠時

    佐藤絵里…川崎咲花子

    原
    鎌田
    吉岡
    柴田
    熊谷
    ヨシ
    ヒロミ
    まりえ
    横山
    新田
    須藤

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    2026年02月23日
  • それはそれはよく燃えた

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    たくさんの作家さんの作品が一度に楽しめる1冊
    最初の1行は全員一緒なのに、ゾッとしたり、考えさせられたり、驚いたり、意外な結末だったり…次は何が燃えてしまうんだろうと気になるし、短編集なのでサクサク読めた

    私が好きなのは『黄金の森の神様』『燃えろ恋ごころ』『怪物どもの棲家』『レヴナント』『人形供養』

    『忌物を燃やす』は鳥肌たったなぁ…

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    2026年02月21日
  • 暗黒女子

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    タイトル通りの黒い内面描写と展開は読み応えがあったし、予想外の結末もかなり面白かった。結末に至るまでの伏線回収も見事。

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    2026年02月18日
  • 婚活中毒

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    吉本沙織
    勇
    井上幸恵
    杉下圭司
    片山逸子
    山樹ゆかり
    布川由美
    田淵靖子
    上原愛菜
    矢部洋介
    高木
    後藤恵美
    山下弘
    高島A児
    舘尾典彦
    麻耶
    加藤大輔
    浅羽博美
    友則
    杏奈
    遼子
    公佳
    田島由貴
    木部愛子
    相田吉雄
    益男
    郁子
    孝一
    北野律子
    石田
    吉村葉子
    久恵
    順二

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    2026年02月15日
  • 終活中毒

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    今回も毒々しい短編ね?と1話目を読み終わったところで思ったが、2話3話とほっこりして4話は一気読みで感動に震えた。どれも予想外の展開。今日もいい休日を過ごせたな。

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    2026年01月30日
  • 猫ミス!

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    猫をめぐるミステリー小説のアンソロジー。8名の作家の作品が収録されています。

    猫の描写を勉強したくて読みました。どのお話も満遍なく読みやすくて面白かったです!後味はそれほど悪くなかった気がします。

    特に芦沢央さんの「春の作り方」 が心に残りました。優しくて切ない余韻があり、伏線にも唸りました。題名も綺麗で好きです!

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    2026年01月21日