あらすじ
最高の最期(エンディング)のはずが、まさかのどんでん返し!?
残された人生の時間、あなたはどう生きる?
遺言、片付け、夢への挑戦…人生でやり残したことは?
余命わずかの時間をSDGs活動につぎ込む資産家の妻。一日も早く死んでほしいと願う若い夫だが、思いもよらぬ誤算が…(「SDGsな終活」)。
妻の三回忌が近づいたある日、家を出て疎遠になっていた息子が突然帰ってきた…(「最後の終活」)。
ゾッとする終活、理想的な終活、人生を賭けた終活…4人の〈終活〉に待ち受ける衝撃&感涙のサプライズの四編。
(収録作)
「SDGsな終活」
「最後の終活」
「小説家の終活」
「お笑いの死神」
そもそも人生では、予想外の出来事にいろいろ遭うのが普通なのだ。
どの物語もアイデアが卓抜で、アクロバティックなひねりが効いている。
主人公にも読者にも予測がつかない状態で展開し、着地がどうなるのか知りたくて、引き込まれる。
――青木千恵(書評家・解説より)
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Posted by ブクログ
おもしろい、
どんでん返しが何回も
え、え、え、、そういうこと!
と予想ができないオチ、
3作目の小説家の話は
読んでいてあつくなる、変な汗が、
どうするの、このままじゃ盗作になるし
と、なんか自分のことのように読んでしまった
ちょっとした嘘がどんどん広がって
傷口が深くなってる感じかなんとも言えず冷や汗。
あと最後の一作、ちょっととっておこう
最後の一作がまたいい、、これもびっくり。
笑ったり泣いたり忙しい、、
久しぶりにいい小説に出会えた。
Posted by ブクログ
お初作家の秋吉理香子さん。
「終活」が気になって、購入しました!
40代、60代、70代の終活をテーマにしたお話
1章の「SDGSな終活」は、ゾッとして、めちゃくちゃ怖かった!
2~4章は、とっても泣けるお話でした
特に4章の「お笑いの死神」が凄く感動しました
全体的に読みやすくて、泣ける作品だった!
Posted by ブクログ
婚活中毒を読んだ感想で
『婚活』シリーズを望んでいたのだけれど、
『中毒』のほうが続いた。
終活、ということで
やっぱり死がつきまとう。
一本目がイヤミス系でそういう短編集かと思ったら
バリエーションも角度も色々な4編だった。
お笑い×死はなぜか反則級に泣けてしまう。
Posted by ブクログ
終活というので高齢者が主人公かと思ったけれど、年齢関係ない4つのストーリーだった。どれも捻りがあって最後に恐ろしさや感動ありのものばかり。
特に「お笑いの神様」の死神の正体が分かった時はホロリとしたが、しんみりだけじゃなく心温まるストーリーでとっても良かった。
Posted by ブクログ
終活の話がテーマのようなので、高齢者のお話かなーなんて思っていたら、若い人のお話もあり、ミステリアスなお話もあり、読み応えがたっぷりな短編4作でした。
著者の別の作品、婚活中毒の時も感じたのですが1話1話がとてもずっしりとしていて面白く、4冊の本を読みきったくらいの充実感でした。
Posted by ブクログ
4編の小説で同じテーマ『終活』について書かれている
それぞれ方向性が違い喜怒哀楽を感じながら読んだ
終活するに当たりの犯罪に巻き込まれないような注意喚起も添えられていて身が引き締まった
終活を私は死を意識た活動では無く
残りの人生をより充実させる為の前向き活動としたいと思う
Posted by ブクログ
さくさく読み終わった。4編、どれも違う系統の話で、終盤の展開が面白い。秋吉理香子のイメージから、基本的にイヤミス系のサスペンス展開かと思っていたが、そうではなく感動してしまう話もあり予想外だった。特に小説家の話は一番好きで、小説家と芸人の話は泣いてしまった。お試し的に好きに書いてみたような雰囲気もありつつ、当然それぞれの話はしっかり組み立てられているのでどれも充実していて満足。
Posted by ブクログ
秋吉理香子『終活中毒』実業之日本社文庫。
終活をテーマにした短編4編を収録。
終活の基本は不要な持ち物を兎に角処分することと分散している資産をまとめて、死後のことや資産のことを遺族に託すことだろう。最低でも借金を残してはいけない。
それでなくとも人が亡くなれば、葬儀や役所への届出、年金の停止や遺族年金の手続、インフラ関連の名義変更、遺産や不動産相続の手続と遺族が行なうことが多数あり、時間もお金も非常に掛かるのだ。政府肝入りのマイナンバーカードなど殆ど役に立たない。
自分も還暦を迎え、いつ死んでも恥ずかしくないように身の周りを整えておきたいと思っている。1年前に1万5千冊の蔵書を処分した。以来、半年に一度、読み終えた本は売却している。
さて本作。様々な終活が描かれる。イヤミスあり、感動あり、感涙あり。人生とは複雑で自分の思い通りにはならないが、最期の時は恥ずかしくないように整えておきたい。
『SDGsな終活』。世の中には金のためなら何でもやるという奴らが居る。玉の輿や逆玉など結婚で一攫千金を狙う奴らも居る。そんな世相を反映したイヤミス短編。
資産目当てで余命僅かな女性と結婚し、手を汚さずに遺産と保険金を受け取ることを繰り返していた医療関係者の30代の男性。男性が次に狙ったのは40代で資産3億円以上の女性だった。男性は難無く女性と結婚したのだが、女性は余命をSDGs活動につぎ込み、さらには治療が思いの外順調でなかなか死なず、男性は1日も早く死んで欲しいと願う。
『最後の終活』。人間は都合の良いことだけ覚えていて、都合の悪いことは忘れたり、過去の記憶を歪めて美化したりする変な生き物である。
交通事故で亡くした妻の三回忌が近付いたある日、家を出て疎遠になっていた息子が突然帰って来る。息子は老いた父親を手伝い、三回忌のために家のリフォームや終活のための不要品の処分の手配をする。
『小説家の終活』。なかなか面白いストーリー。小説家の終活と言うよりも、小説家同士の闘いと盗作を巡るストーリーだった。
直木賞を受賞し、一躍人気作家となった女性作家が亡くなる。かつて先輩後輩の関係にあり、一緒に取材旅行に行ったことで人気作家の座を奪われた主人公の先輩女性作家は煮え切らない気持ちだった。
『お笑いの死神』。お笑い芸人の多くはバイトが主な収入で、お笑いだけで生活出来るのはごく一握りらしい。解らないのは芸人が売れてくるとMCや司会をやったり、バラエティー番組で旅行しながら料理を食べたりとお笑いとは異なる分野に走ることだ。
売れない芸人には地方に移住して地方局の専属タレントになったり、東日本大震災の被災地に擦り寄って、被災地を応援しているフリをする芸人も居る。応援しているフリと書いたのは、その芸人が素人と絡む時、上から目線で上から発言を行なうからだ。
売れ過ぎて天狗になり、不同意性交とか闇営業で嘘をついたりする芸人よりもマシなのだが。
芸人仲間の女性と結婚し、娘も産まれ、これからという時に、芸歴13年で鳴かず飛ばずのお笑い芸人が癌で余命宣告を受ける。芸人はこれが自分の終活だとばかり、ピン芸人日本一を決める大会に出場する。治療を受けながら、病院から車椅子で舞台に向かう芸人。ついに決勝へとコマを進めるが。
本体価格780円
★★★★
Posted by ブクログ
終活をテーマにした短編集。
少しホラーチックな話もあり、期待していたような内容ではなかったが、次のた
•SDGsな終活
•最後の終活
•小説家の終活
•お笑いの死神
の4話のうちでは、断絶していた親子が、和解するストーリーの"最後の終活"がよかった。
Posted by ブクログ
終活にまつわるミステリ。全部テイストが違う。
イヤミスもあればほんのり感動ものも、考えさせられるものもある。
自分はどうなるんだろうか・
いつかおとずれる人生の最後について、つい思いを馳せてしまう一冊。
Posted by ブクログ
前作の婚活中毒を読んで良かったので今作の終活中毒を読んだ感想は前作よりどんでん返しが少なかった。ただほっこりする話しや感動する話しがあり楽しめた。