河合隼雄のレビュー一覧
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河合隼雄によるユング心理学を用いて昔話のテーマを理解しようという内容。色々復習になって面白かった!
第3章の途中を読みながら「ヘンデルとグレーテル」の保護者が継母なのは、受け入れ難い母性の否定的な部分を隠すためなんだろうなって思ってたらそのままのことがその後に書いてあった。
第3章5節の昔話について、それまでの河合先生の解釈を参考にした僕なりの解釈としては、盲目である弟がそのアニマ(姉)との対決による自己実現の過程(ユングの定義)を描いたものではないかなとおもました。弟が盲目なのはは知ることの危険から身を引くことことを意味し、古いアニマ(姉)を殺す(自己実現の過程には「死と再生」が付き -
Posted by ブクログ
臨床心理学者 河合隼雄先生と小川洋子さんの間で2005年と2006年に行われた対談。河合さんは2007年に死去され、氏にとって最後の対談となった。小川さんの長い後書きによると、本当は続きがあるはずだったらしく残念。
箱庭療法、源氏物語など、いろいろな話題から物語とは何かを語っている。カウンセリングで患者と対峙する場面についての河合さんの話からは、一筋縄ではいかない優しさが伝わってきて感動した。読んでいると温かい気持ちになれる一冊。
最も印象に残ったのは、長年、「なぜ小説を書くのか」色々な人から問われ続けてうまく説明できなかった小川さんが、”内面の深い部分にある混沌は論理的な言葉では表現できな -
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ネタバレ・科学の知は「私は何か、どこから来てどこへ行くのか」という根源的な問いに対して答えてくれるものではない。
・人間は「物語」なしには生きていけず、神話が信じられているところでは人々は安心して死を迎えることができる。
この部分から非常に納得。あまりにも様々な事を知りすぎてしまって、神話や伝承を信じられるわけではなく、けれどもぼんやりと不安で孤独なのが現代人の苦悩なのだろうな、と思う。
・各個人が自分の生活に関わりのある神話的な様相をみつけ、生きる中で自分の物語を作ること。
ナラティブセラピーの物語る事の重要性にもつながるように感じた。 -
Posted by ブクログ
ごく短い本だが、ユング心理学という今まで考えたこともなかった世界へと思考を飛ばしてくれる。
一般に大学などで教えられる心理学は認知心理学や社会心理学といった、データや実験に基づいた文理融合型の学問、というイメージがあるが、この本で扱われるユング心理学は全く異なる。
そもそも深層心理や集合的無意識という概念自体が実験・観察に基づいて発見されたというよりは仮説的に観念されたものという感じだし、その裏付けとして所々に挿入される実際の患者の夢もあまりにも荒唐無稽で、こんな夢を見る人が本当にいるのか、と疑いを挟みたくなる。
総じて今までの自分の常識や固定観念からは受け入れ難い思考法で、これは科学といえ -
Posted by ブクログ
20年ほど前に読んだ本の再読です。
主に、以下の本を元に話が進行しています(詳しく調べれば、この倍の参照本がこの本の中で紹介されているはずです・・河合さんの読書量は凄すぎる)
ベバリー・クリアリー ラモーナとお母さん
カニグズバーグ クローディアの秘密
ケストナー ふたりのロッテ
バーネット(小公子が有名)秘密の花園
キャサリン・ストー マリアンヌの夢
王様の耳はロバの耳
ボーマルシェ フィガロの結婚
フィリパ・ピアス まぼろしの小さい犬
フィリパ・ピアス トムは真夜中の庭で
アリストン・アトリー 時の旅人
ルイス・キャロル 不思議の国のアリス
ミハエル・エンデ モモ
石井桃子 ノンちゃん雲 -
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可愛い魚のイラスト、そしてユーモアを交えたイワシやその他の魚たちの生態系や人間との関わり。
著者のビルフランソワ氐は、若干二十代のフランスの物理学者であり、自然保護活動家でもあるらしい。
2019年の仏でのスピーチ大会で優勝に輝いたのが25歳の著者で、題材にしたのが「イワシの雄弁術」。そして本書の出版権利を手にしたらしい。仏で高く評価されているだけでなく、蘭、独、伊、葡、波蘭、英語に各翻訳されているとのこと。
以下の章で構成されているけど、海の生き物たちの生態を元にした物語が、本人の回想や自然科学や歴史のエピソードと一緒に紡がれる。
そんなに魚な好きなのね。
いくつか面白いなと思ったこと。