影の現象学

影の現象学

1,265円 (税込)

6pt

影はすべての人間にあり、ときに大きく、ときに小さく濃淡の度合を変化させながら付き従ってくる。それは「もう一人の私」ともいうべき意識下の自分と見ることができる。影である無意識は、しばしば意識を裏切る。自我の意図する方向とは逆に作用し自我との厳しい対決をせまる。心の影の自覚は自分自身にとってのみならず、人間関係においてもきわめて重要である。刺激に満ちた万人必携の名著。

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影の現象学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年06月19日

    個人的には、河合隼雄氏の数ある著作の中でも一番の名著ではないかと思う。これはしっかりと、学術文庫で出すレベルの内容になっている。

    人はそれぞれ その人なりの生き方や人生観をもっているが、抑圧されたか、取りあげられなかったか、ともかく、その人によって生きられることなく無意識界に存在していながら、その...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年03月06日

    人は誰しも影を持っている。光に照らされると壁に、或いは地面に描き出される物体としての影。それとは別に己の内界に存在する暗い領域、無意識としての影。「影」が古来より生命や魂と結びつけて考えられてきたことを繙きながら、ユングの「影」の概念や「影」が齎す心の病理を実例や神話、文学作品から引用して説きつつ、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年06月16日

    自分や人に向き合うきっかけになりそう。
    てきとうで温かい近年のエッセイとは違って、どろどろした中からも何かを見いだそうとする感じ。
    死は創造へ?

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    Posted by ブクログ 2018年02月27日

    現在の自然科学の視点にとどまらない、刺激的な論文
    知性とは、客観的・論理的な態度からのみ得るものだろうか
    河合隼雄はいつも新しい

    光と影、対立から生まれる第三の道を、人生の中で探っていきたい

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    Posted by ブクログ 2016年02月08日

    ホフマン。「白い影」の投影問題。イブホワイトの統合について。ユングの幼児の頃の夢、元型的な恐怖、皮と裸の肉とでできたおそろしい高さの「人食い」。永遠の少年の元型、急速な上昇と下降の反復。中世のヨーロッパでの「愚者の祭り」、道化の重要性、それ自身自己充足的であるため両性具有的である、完璧な統一へのカウ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年05月17日

    2014年37冊目。

    「影」の存在の恐ろしい面ばかりに囚われている人は必読だと思う。

    世界的・歴史的に「影」はどのように扱われてきたのか、というそもそも論から丁寧に始まり、
    心理学的に「自我」に対して「無意識」に潜む「影」の正確をもの凄く分かりやすく解説する。
    病的な症例から見られる「影」、そし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年10月29日

    ユング分析心理学の中核である〈影〉概念について日本人はこの本で学べることをよろこばねばならない。
    いままでグダグダと考え続けてきたこと、ポスト・モダンの相対性の問題とか、組織を動かす個人を超えた力だとか、創造性にかかわる意識と無意識などなど、ユング&河合先生にはすべて説明されてしまう。
    それが面白く...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年02月11日

    夢や文学、神話などから人間の心の中にある影を読み解いていく。
    読みやすいけどとてもスリリングで内容の詰まった一冊。
    この「影」という概念は、色々なことを考える指針になりそう。

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    Posted by ブクログ 2012年02月09日

    忘備録。あとで読み直して体系的に考える。
    Twitterで一番印象に残ったとこはフランクに書きました。そういえば、何年か前のセンターか入試かで題材になったようですね。



    私が私として意識し得ること、私の過去の経験のうちで記憶に残っていること、現在の私の感じている感情、思考していること、それに知覚...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    河合先生は文章が上手なので引き込まれます。
    ユング派云々とか、そういうのは置いておいて、読み物として面白かった。

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