【感想・ネタバレ】読む力・聴く力のレビュー

あらすじ

人間の精神活動の基本である「読むこと」「聴くこと」は,高度情報社会のいま,どれだけ人間の生き方や社会のあり方に関わる深い体験になっているのか.本書では臨床心理・詩・ノンフィクションの分野で日本を代表する三人が,それぞれの「読むこと」「聴くこと」についての体験を語り,現代におけるその意味を問い直す.

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Posted by ブクログ

2005年の講義を書籍にしたもの。
会話をそのまま文字に起こしたような文体で臨場感がありますが、文中にもあるように、その場でしか伝わらないものもあったのかなと思います。

2005年当時、まだスマホが出る前の講義ですが、すでに谷川俊太郎が

あまりに複雑で巨大すぎて、俯瞰する能力を失うのが怖いというのはちょっとありますね。そのときに俯瞰できる能力は何かというと、それは一種の、実際に生きてきた、一人ひとりの人間の経験による知恵みたいなものではないかと思います。その知恵的なものを信頼していないと、知識的なものをコントロールできないと言えばいいのか、そんな感じがします。知恵はいったいどうやって自分の中で育んでいけるのかということは結構大きな問題としてあると思います。(谷川俊太郎)

というように、インターネットを介しての情報の氾濫について、個人のリテラシーが問われるというような警鐘を鳴らしています。

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2024年07月06日

Posted by ブクログ

河合隼雄、立花隆、谷川俊太郎による対談と、各人の執筆とが収められている。
BOOKOFFオンラインで購入。
三者三様のスタンスから「読む」、「聴く」ということを論じていて面白い。
対談は噛み合っているのか噛み合っていないのかよくわからない。

2015年第1刷発行。少し前の本。河合隼雄も立花隆ももう今ではお亡くなりになっている。

立花隆はあまり好みではないし、谷川俊太郎はつかみどころがない。言ってることが共感できるのは河合隼雄くらい。

でも少し前の当代一流の心理学者と文筆家と詩人が集まっているわけだから読んでおきたかったのです。

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2022年12月28日

Posted by ブクログ

河合隼雄、立花隆、谷川俊太郎の3人による読む、聴くことに関するアンソロジー、講演、鼎談をまとめた本。
それぞれが短い文量で、かつ、3人分なので、かなりコンパクトな文章になっていて、読みやすいが、若干物足りない気もする。
ただ、河合隼雄さんと、立花隆さんの寄稿文のあと、谷川俊太郎さんの詩が入ってくるのが新鮮で、詩集を読む時よりも鮮烈に頭に響いた。
インターネットについては、2005年当時の会話なので、この時から格段に、速さが追求され進化してきた、現代のネット文化が及ぼす影響について、お3人に語らってもらえないことがとても残念だが、河合さんのように何度も繰り返し聴き、立花さんのようにたくさんの本を時間をかけて読み、谷川さんのように言葉にならない言葉に敏感に、ゆっくりゆっくり生きていきたいと思った。

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2023年08月08日

Posted by ブクログ

有名な人というか、すごい人は、本当に多読家なんだと実感した1冊。すごいなー、たくさん本を読んでいる人に私もなりたいし、でもそれはすごい人になりたいからという目的では勿論なくて、ただの娯楽として楽しみたいね。でも、やっぱり研究になると学ぶために本がある、その学びが私の興味関心だから、やっぱり読むことはやめられませんね

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2023年04月12日

Posted by ブクログ

空模様で明日の天気を「読む」ように、鼻や気が「利く」というのも、全身で対象に対して耳をすませるーー「聴く」ことであるように、網膜がとらえたもの、鼓膜がとらえたものは脳で総合的に処理される。
そうして、それらは、「理解」に結びつく。

そこにみえる、ある、そのものの向こう側にかすかにかがような何か。
言葉というころもをまとう前の何か。

立花氏が表層に、谷川氏が中層に、河合氏が深層にいるような印象だが、詩もこころも魂に近く、それらは洪水のような知識を浴び思考することで豊かになる。

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2015年11月29日

Posted by ブクログ

ビッグスリーの鼎談というところでしょうか。
立花隆の圧倒的な読書量に対して、河合と谷川がどのように攻勢するかが見もの。

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2015年11月08日

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