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Posted by ブクログ
2005年の講義を書籍にしたもの。
会話をそのまま文字に起こしたような文体で臨場感がありますが、文中にもあるように、その場でしか伝わらないものもあったのかなと思います。
2005年当時、まだスマホが出る前の講義ですが、すでに谷川俊太郎が
あまりに複雑で巨大すぎて、俯瞰する能力を失うのが怖いというのはちょっとありますね。そのときに俯瞰できる能力は何かというと、それは一種の、実際に生きてきた、一人ひとりの人間の経験による知恵みたいなものではないかと思います。その知恵的なものを信頼していないと、知識的なものをコントロールできないと言えばいいのか、そんな感じがします。知恵はいったいどうやって自分の中で育んでいけるのかということは結構大きな問題としてあると思います。(谷川俊太郎)
というように、インターネットを介しての情報の氾濫について、個人のリテラシーが問われるというような警鐘を鳴らしています。
Posted by ブクログ
河合隼雄、立花隆、谷川俊太郎の3人による読む、聴くことに関するアンソロジー、講演、鼎談をまとめた本。
それぞれが短い文量で、かつ、3人分なので、かなりコンパクトな文章になっていて、読みやすいが、若干物足りない気もする。
ただ、河合隼雄さんと、立花隆さんの寄稿文のあと、谷川俊太郎さんの詩が入ってくるのが新鮮で、詩集を読む時よりも鮮烈に頭に響いた。
インターネットについては、2005年当時の会話なので、この時から格段に、速さが追求され進化してきた、現代のネット文化が及ぼす影響について、お3人に語らってもらえないことがとても残念だが、河合さんのように何度も繰り返し聴き、立花さんのようにたくさんの本を時間をかけて読み、谷川さんのように言葉にならない言葉に敏感に、ゆっくりゆっくり生きていきたいと思った。
Posted by ブクログ
河合隼雄と谷川俊太郎かー。
読みたい!と思って、さささっと読んだはずなのに、レビューを残していなかったので今更に。
「読む」「聴く」という、人の意識的な受容について、なかなか興味がある。
「見る」ではなく「聞く」でもない。
そこには、何かを受け取ろうとする人の姿勢のようなものが感じられる。でも、私は一体何を「読み」、何を「聴け」ばいいんだろう?
時々、その当たり前が当たり前でなくなるときがある。
『人類に共通な巨大な頭脳みたいなイメージがインターネットにあり、その頭脳を共有できる時代だということはよくわかるんですが、そのとき、頭脳を入れている体はどこに行ったのという疑問がどうしても拭い去れないんです。……もう一つ、そのインターネットの世界は本当に意味というものに貫かれている。人間にとってイノセンスというもの、無意味というのも結構大事だと思うのですが、そういうものがインターネットにはどうも欠けているのではないかというところが一種不安としてありますね。』
『文字ができるということは便利な代わりに心の働きを限定するところがあるのです。たとえば山という字ができると、山がわかったように思ってしまう。……一つひとつの山を見て感じることができなくなってきます。ケルトはそちらのほうを発展させたのではないか。だから文字がないのではないかという考え方は面白いと思いました。』
私の持つ目や耳が確かにこころと繋がっているという、感じ。その感じを忘れてはならないのだと思う。
谷川俊太郎さんの詩が素敵。
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