中島らものレビュー一覧
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購入済み
中島らもさんの関西をお題としたエッセイ集でありまして、らもさんのエッセイといいますとそれだけで一種独特の味わいがあるのですが、更に関西というキーワードに特化されているのでありますから、それはただ事ではありません。今までに出会った不思議な関西人の紹介から始まり、テレビにも取り上げられたことがある謎の喫茶店のお話とか、奇妙奇天烈な内容が詰まっております。中でも個人的に好きなのは毎年色々なビジネスのアイデアをらもさんに持ちかけてくる広告代理店の社長さんのお話で、ある年はアフリカタニシの養殖を思いつき母貝を冷蔵庫に保管させられたり、またある年は謎のキノコ栽培を持ちかけられそのキノコを喰わされたりと散々
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Posted by ブクログ
以前読んだ童貞アンソロジーのエッセイがすっかり私のお気に入りになった中島らもさん。
どんな本を書いている作家なんだろう?と調べてみたらまずすぐ目についたのがこちらで、曰く「すべての酒飲みに捧ぐアル中小説」。
20年近く前に出版されているんだけど、ちょうど昨年の12月に文庫が新装版になっていて、このタイミングと言いどこか私を呼んでいるかのようだった。というかきっとこの小説読んだすべての酒飲みがそう思ったことでしょう。
冒頭でいきなり緊急入院宣告を突きつけられているのは、とっくに肝臓が悪くなっていることを知りつつも酒断ちできなかった主人公の小島容。なんと飲酒量は毎日ウィスキーを一本!
同室の愉快 -
Posted by ブクログ
朝日新聞日曜版だったかで毎週楽しく読んでた記憶がある。
なかでも、次の作品は西原さんの挿絵(神様がいいよとゆうまで生きるのが人間の仕事なんだとおばあちゃんが言った。)とともに印象深く覚えてた。
努めて落ち着いたトーンで書いてあるのだけど、別のエッセイを読むと、親友の自殺で落ち込んていた頃の作品のようで、何とも言えない。
P76
お題
結局死ぬと思うと何もかもむなしい
答えの最後の3行
個の細胞はちっぽけな存在ですが、その一生の中には必ず一度か二度「生きていてよかった」と思う瞬間があります。それは明日かもしれないし、三十年先かもわかりません。だからとりあえず今日はご飯を食べて明日まで生き -
Posted by ブクログ
映画にしろ小説にしろ、ごくたまにだが、「いつまでもこの世界の中で遊んでいたい」という気持ちにさせる作品に出会うことがある。そういう作品がはらむ世界には、空気の中にその作品だけが持つ独特のフレイバーがあり、それが自分の生理に同調するのである。
田辺聖子さんの著書の解説にらもさんが書いた文章だけれど、これがスゴク気に入った。
いつまでもこの空気を吸って駘蕩とした気分で滞在を続けたい。もとの世界に帰りたくない。
わかるなぁ。これが我々の世代でいうところの「ビューティフル・ドリーマー」的な、あるいはエンドレスエイト的な、つまり終わらない学園祭的な無限ループ世界への憧れに続くのではなかろうか。