角田光代のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
途中までそこまで好みじゃないかもなあ、と思っていたけど、読み終わってみるといろんな情景が思い浮かんだり、そこから派生してぐるぐる考え事ができたりして、あれ、思いの外好きかも?となった
小さい頃に観た三谷幸喜の「ラヂオの時間」という映画の中に、登場人物の誰かの台詞で「映像だったら作り込まないといけないけど、ラジオだったらナレーションで「ここは宇宙!」と言った瞬間そこが宇宙になる」みたいな内容のものがあって、それが強く印象に残っていたことをふと思い出した
ささやかでなんてことのない生活にこそ、ちゃんときらきら光るものを見続けられる人間でありたい!
よしもとばななの好きポイントはそこ! -
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじは知っていたので、もっと光太が策士で梨花を陥れていく展開かと思っていた。以外にもここまでの様々なストレスから梨花が自ら泥沼に嵌まっていく展開が何ともスリリングであった。
光太も徐々に堕落していった様子であったが、最後は何とか自分を取り戻していた様子であり、最後まではっきりとした悪役がいなかったように思う。横領自体は犯罪なのだが夫:正文の何気ない圧にこれまで堪えていた梨花のストレスは自分でも気づかない内に許容量を超えており、同情してしまう部分はある。だからといって皆が犯罪には知るわけではないし、彼女もほんの一瞬魔が差してしまったことで地獄の階段を降りてしまったのだろう。
梨花と旧知の3人 -
Posted by ブクログ
ネタバレああやだなぁ分かる分かる、と凡庸で主張のない自分に重ねて読んでしまった。加えて昭和が古い時代になっていく感覚や戦争時のこどもたちが受けた凄惨な体験の記憶。全部混ざって読んでてつらかった。
左織の人生の終盤での風美子の受け入れ方も納得。人生がここまできたら、諦めと悟りで心穏やかになるよなと思う。凡庸というか、素直な人間なら尚更。
風美子については、10歳にも満たない小さな女の子がいじめと虐待を受けて、選んだ未来が人生に勝つことって、そりゃ輝いて見えるよなぁと。強い。そして、左織の猜疑心のフィルターをはずすと、彼女はとても優しい。
でも、わたしもまんまと後半まで猜疑心を持って彼女を見ていました。 -
Posted by ブクログ
一つ一つの話が短くて読みやすい上に、繋がりがあった。失恋させる側もする側も経験してる登場人物が多くて、リアルだなと感じた。
「勝負恋愛」のゆりえの、相手に熱中してるからこそ気持ちを伝えるのを諦めてしまう気持ちが痛いほど分かった。私も、自分たちの関係性が壊れるかもしれないと少しでも思うと恋人に本音が伝えられなくなる。あとは自分の求めてる答えが返ってくるまで質問したくなってしまう気持ちにも共感した。その後の「こうもり」の話で槙仁がさよりとの会話を通して、ゆりえの寂しそうな様子に気づく描写が良かった。
「成功する時は周りの人間をこき下ろす気にならないくらい他人が気にならない」という言葉が心に刺さ