角田光代のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
二つの時代を跨ぎ、それぞれ当時の国の社会情勢を趣きながら2人の主人公からの視点で描かれている。
祖父が預言者であったと信じ、それに見合った男であり続けようとした飛馬と1人の女性に影響を受け、社会の風習や風潮に疑問を抱く望月。
異なる環境下の2人が出会う第二部は胸が躍ったが、そこから迫りくる新型コロナウイルスの話は懐かしさと共に風化させてはいけない出来事だったなと改めて感じた。
2人は出会った先で紆余曲折ありながらも大切にしたいものを選び行動するところには共感を得た。
この本を読んで2つ思ったことがある。
1つは1960年代からの時代を感じることができて良い読書体験になったこと。
2つめは結局なにを信じればよいのか分からないこと。
情報過多なこの時代に誰を信じるか、はたまた疑問持つか。人の生き方は多様化してて追いつけない…。
視野を広く持たせてくれた作品。
だが、
インザメガチャーチでもあった視野を広くすることで行動を抑制するあの感覚になってしまいそうで怖い。
ヒューマンドラマを描いた作品で、淡々と読み進めやすい作品であった。 -
Posted by ブクログ
角田光代さんの作品は初めてでしたが、大好きな青山美智子さんが『激推しする』ということで飛びつくように購入しました。
殺人犯の妻。
殺人を依頼した女、依頼を受けた男。
少年にのめり込んでしまった中年女性。
介護疲れで母親を殺害する男性。
そんな一線をこえてしまった人たちのお話でした。
どのお話も暗くて辛かったです。
でもそこまでに至るまでの前段にはそれぞれ幸せで満たされた時間がありました。
ちょっとしたこと、ちょっとした思いが悪いほう悪いほうに転がっただけですし^^;
そう思うと怖いなぁって感じました。
さっきも言ったとおりどのお話も暗くて辛かったですけど、物語としては読んでよかったと思える作品でした!
ありがとうございましたm(_ _)m -
Posted by ブクログ
もうずいぶん前になってしまいますが、談話室で「笑えるエッセイを教えてください!」と投稿したところ、おススメしていただいたものです。(おススメいただいたものは少しずつ読んでいこうと思っています。)
裏表紙に「笑い転げながら読んでいると・・・」とあったので、そんなに笑えるのかと期待したのですが、そんなには笑えませんでした。あはは。でも確かに面白かったです。でもでも、それより、「角田さんすごい〜」という感想のほうが勝ってしまって。
走るのが好きではないとおっしゃるのに、毎週毎週休みの日には走っており、フルマラソンは全て完走。トレランにまで挑戦し、フルマラソンのタイムを上げるべく、インターバル練習までしちゃう角田さん。「いやいやいや、好きじゃないとできないよ」と思うものの、「一回サボったらもう完全に走らなくなる。それが怖い」という。その思いで続けているという。それはなんだかすごーくよくわかりました。何でも継続できる人のここらへんのメンタルは見習わないといけないな、といつも思わされます。
走ることだけでなく、ヨガやボルダリングにも挑戦しています。執筆ありきの企画なのでしょうが、いろんなことに挑戦できる環境が羨ましいと思いつつも、ヨガはともかく、ボルダリングなんて企画持ってこられても私は無理かも。やっぱり角田さんすごい、と思いました。
この本では、那覇マラソンの魅力がぎゅっと詰まっていて、もしも、フルマラソンに挑むことになったら那覇マラソンがいい〜!と、走りもしないのに、身悶えしました。
ワインを飲みつつ走るボルドーでのマラソンは、以前どこかで耳にしたことがありましたが、やっぱりびっくり。お酒飲みながらなんて、絶対無理。でも、楽しそう!
出張先の海外の街でランニングをしてその街と親しくなるというお話は、すごく素敵だと思いました。車でもなく、自転車でもなく、歩きでもなく、走るスピードでその街の地理を体感していくって、なんか良さげ、やってみたい!と、たくさんの刺激を受け、最後には「ちょっと私も走ってみようかな」と思える読書でした。そもそも健康方面でも、そろそろ何かしないといけないし。
辛いマラソンの途中で、沿道の人たちからの声援に思わず涙ぐみ、大人になって誰かにこんなに応援してもらうことってなかなかない、というような感想を書かれていた気がしますが(ちょっと正確ではないかもしれませんが)、確かに、と共感するとともに、私もマラソン走ってみて、単純に応援してもらいたいと思いました。
角田さんのマラソンやトレラン途中の心の動きがすごくよくわかって、とても楽しく読めました。
ところどころ笑えて、感心して、刺激を受けて、ちょっと感動もしちゃう、素敵なエッセイでした。 -
Posted by ブクログ
非常に良かったね
必要だったものが双方にとって必要なくなった時、関係は終わる
でもいっときでも関わった人と別れるのは、すごく大変なことなんだと、未来が分断されたように感じると、それは私だけじゃなかったんだと、思えて良かった
私の気持ちなんて誰も分からないだろうと思ってた、てか思ってるけど、みんなそう思ってるんだろうな〜1億人が失恋したら、1億分の想いがあって、それぞれは誰にも理解できない、その人だけの想いなんだよなあ、逆に理解なんてされちゃ困るか
私だけの気持ちだ、わかったふりされてたまるか、こんなに苦しんでずっと縛られてんだばーかばかばかばか -
Posted by ブクログ
1967年生まれの柳原飛馬と1950年代生まれの望月不三子の2人を主人公とする小説で、恐怖の大王や口さけ女、マクロビオティック、ワクチンの危険性など、何かを「信じる」ということをテーマとして、昭和から平成を経て、令和のコロナ禍での2人の邂逅に至るそれぞれの人生を描く。
自分は1980年代生まれで主人公2人より若いが、時代が重なる部分もあり、世相を感じつつ、それぞれの人生を追体験するような深みのある読書体験となった。特に、望月不三子の独自のマクロビオティックをある意味押しつける子育ての経過(子が幼い時は同じものを共有していると思っていたのに、いつしか遠い存在になってしまう)には、幼子を育てる身として、考えさせられるものがあった。
また、陰謀論や似非科学っぽい考えを持っている人にもいろんな人生上の背景があるんだろうなということを思わされた。
そして、神様の世界は秩序だっているが、現実はそうではなく、わけのわからない世界をやり過ごすために誰もが何かを信じようとしているという本書のメッセージに得心のいくところがあった。 -
Posted by ブクログ
わたしも、何を隠そうトレッキングを誤解していた。
ハイキングの一種だと思っていた。
ありがとうございます。。。変な事言わなくてよかった。
自分の目で見て、感じないとわからない。
それは、山も、宗教も、物書きも、どれも同じだ。
「もしいつか、私が私の言葉だけでドロミテの山々を書くことができたら、そのときはじめて、レンツォさんの言っていた「自由」、盗聴の征服感を覚えるのではないか。」
角田さん、他の本に書かれていますが
行動的で、一人旅がお好きなのです。
でも、いろんなものを食べたい、飲みたい、という望み(欲求)から始まって、とても素敵な仲間と大切な思い出ができました。