原田マハのレビュー一覧
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風神雷神を描いた俵屋宗達の物語である。風神雷神は、京都博物館で見た。また、建仁寺でも見た。
その雰囲気とバランス、二神の画面からはみ出た躍動感が素敵だ。色彩も鮮やかで、特に白の雷神と緑の風神の対比がいい。その作品を描いたのが、俵屋宗達である。
俵屋宗達、1570年〜1640年とされている。生まれた年も、死んだ年のもよくわかっていない。そして、素性も不明である。残された真筆の画は少ない。その時代は、織田信長1543年〜1582年本能寺で自害の時代だった。織田信長に寵愛されたのが狩野永徳、1543年〜1590年で47歳で死す。
それにしても、この物語の虚構性の着目が素晴らしい。天正遣欧少 -
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西洋美術系の原田マハさんの本は結構読んだことはあるが、この前板上に咲くを読んで以前から気になってた民藝にとっても興味が湧きこちらの本を読むことに。
大人になってからでも同じ興味を持ってる人とはこうも簡単に友達になれるんだなって羨ましく思ったし、こんな高い志を持った人々が民藝を広めたんだなと思ったら行動した結果がはっきりと歴史に残されていて納得がいった。
この本を読む前はなかなか覚えられなかった人物名も物語を読むことですらすらと頭に入ってきた。
そして何より私が大好きなイギリスが出てきてまた行きたいところが増えた。リーチポタリー行ってみたいなーランズエンドの方も。 -
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ジャンル分けするとミステリになるのだろうか。導入部の不可思議さと、結末に舌を巻いた。まるで不可思議な絵画の世界に迷い込んだようなふわふわとした奇妙な感覚がある(そんな話では全くないのに)。
芸術や美しさを見ると心が洗われる人間がほとんどだが、それを見ると狂わされる人間もいる。例えば古の神話に姿を見ただけで狂うものがいるように、美しさはある特定の人間にとっては劇薬以上の何かの役割を果たすのではないか。
本作の登場人物たちも、美術や芸術の美しさによって狂わされていく。ある者は性愛に、あるものは金に。不思議なのは狂わされた人間たちが誰一人として欠片も自らを省みない事だ。運が悪かった、とでも言うように -
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ネタバレ初めから暖かい雰囲気で始まって、『ツバキ文具店』や『今宵も喫茶ドードーのキッチンで』みたいな柔らかさと安心感を感じた。登場するどの家族も暖かさがあるし、ハラハラするような事件は起きないから安心して読み進められる。
でも暖かさが胸に沁みて涙が出てくるから注意!
いっこおばちゃんが旅行中の怪我で歩けなくなって真っ暗なトンネルに入ってしまった時、晴日の結婚報告がきっかけでリハビリを頑張るようになる。家族が暗闇から救ってくれる存在になっているって理想的だなぁと思う。
初出に、阪急不動産株式会社ホームページって書いてあって調べたら、阪急不動産の「阪急宝塚山手台」とコラボした書き下ろし小説らしい。
そ -
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ネタバレマカオで発見されたユピテル・アイオロスの絵と原マルティノの手記、
その手記の物語の後半が書かれている。
下巻は天正遣欧使節団がマカオ、ゴア、ポルトガル、スペイン、イタリアを渡り、
各地でミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた目を見張るような美しい絵画に出会う。
また、宗達とマルティノは巡察の最後の地で同年代のカラヴァッジョの絵師に出会い、「誰も見たことがない、おもしろき絵」を描くという絵師としての志しを明確にさせていくというストーリー。
使節団の少年たちと宗達が世界を巡り、困難を乗り越えて様々なものに出会っていくストーリーは、
冒険のワクワク感だったり少年達の心の移り変わりがとても