佐原ひかりのレビュー一覧
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ネタバレ表紙が可愛かったので手に取りました。
イメージしていたふわふわした感じのお話ではなくて、結構人間の芯に迫った内容の話が多めでした。
意外とアウトローとかオカルトとか、現実離れした描写がちょこちょこあって、世界観に入るのに時間がかかりました。大体四割読んだくらいから楽しくなってきました。
京ちゃんやキヨエ、ヨータは結構好きなキャラクターだったんですが、主人公の杏の考えにいまいち共感できませんでした。彼女なりの事情もあるのでそれも当然と言えば当然ですが、もうちょっと彼女の振舞や根差した葛藤について深く描かれてたら変わったかもしれません。
ラストはかなり好みです。キヨエにも何かあるな、というのは中盤で察していましたが、上手くしてやられた感じがして読後感も気持ちがよかったです。
同作者の「人間みたいに生きている」が気になっているので、今度読んでみたいです。 -
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同著者の『スターゲイザー』がとても良くてこちらを手に取ったのですが、これはイマイチ…刺さりませんでした。
「分かり合えない他人同士との接触」みたいなことがテーマだと思うのですが、全体的に描写が上っ面を通り過ぎていくだけで奥行きがなく、分かり合えない関係性以前に人物に魅力が感じられませんでした。
もう少しどちらのキャラクターにも魅力があればな…
2人に共通している京についても、それぞれ見せている顔が違うにしてももう少し思い入れのある余白みたいなものがあれば違ったかなー。
「エモ」を題材にしているのに、そこまでのエモを感じられませんでした。 -
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実日子30歳、実家暮らし
両親を突然事故で失い、一軒家に一人ぼっち
……のはずが、突然おばの順子が転がり込んでくる
ひとりっ子で甘やかされて育った実日子に、癖の強い順子おばさん
とにかく強引で口も悪くて、ちょっと読んでいても不快な感じ
結局、実日子が家を出ていってしまう←なんで!?
箱入り娘というか、自称子供部屋おばさん歴が長い実日子が危なっかしい
その後、色んな人達との出会いもあって、ちょっとずつ成長していく
悪い子では無い、きっとこんな子はいる
周りの登場人物も一癖二癖あるけど、今どき珍しく他人と関わっていく姿は好感持てるかな
椎名さんいい人
後半、ちょっと人物が渋滞気味でペースダウンしちゃったけど、読みやすくてホンワカした物語でした
ラストも良かった! -
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ネタバレ【収録作品】
金曜日のゆううつ
水曜日の誘拐
木曜日は真夜中に
月曜日のページ・ボーイ
日曜日の魔法使い
全寮制の名門校リデルハウスを舞台にした成長物語。
特別な才能を認められた生徒は「ラヴ」と呼ばれて一般生徒ととは別の学園生活を送っていた。
アモニカは、唯一の肉親である祖父の死後、篤志家により、条件付きでそこへ一般生徒として送り込まれる。
ギーディー、タキ、ミーシク、マミアンという孤高を保ち、なれ合ってこなかった「ラヴ」たちが、アモニカとペジーという一般生徒との交流を通して年相応に成長していく様子が好もしい。
「懐かしくも新しい」という惹起文句に納得。 -
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2025年出版。312ページ。仮想の外国、ヨーロッパ辺り?のイメージ。登場人物は全てカタカナで、時代を跨ぐ分も加えて人数が増えるので、海外作に慣れない&記憶力の乏しい自分は誰が誰だか混乱気味。登場人物達は基本、天才という枠を超えて神童・ファンタジック。本作は形としてはファンタジー。国の争い・国の都合・時の移ろい・大人の欲望とその渦・超人的な才と人間として刻まれた欲求・社会性が遺伝子に刻まれた人類...様々が描かれてるのかなぁと。
ヨーロピアンな雰囲気やヨーロッパの名家(日本のそれとは質が異なる)の設定の数々に日常感が乏しく、お話は面白いのだけど、時として眠くなり...。 -
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新人賞に通る作品って何だろうか。『はじめに』を書かれた三浦しをんさん(選考委員)の答えは「情熱の総量が決め手になることも多い」。「これが好きだ。これを書きたい」という気持ちが籠った作品のほうが、荒削りでちょっとわけがわからなくても、読むひとの胸を打つ。。。のだそう。個性的で「その人にしか書けない小説」。
コバルトという、少女小説というくくりのため、ほとんど読んだことのない、中華ファンタジーとか、王国とかが出てくる話もあった。が、どれも読みやすくて、感情の動きもよくわかり、この短さで、十分伝わるほどの世界観を作り上げていた。ライト文芸と呼ばれるもののほうが、凝った設定、凝った文体で、書くのがよっぽど難しいような気がするのだが、どうだろう。そして、一般小説との違いは。本当に、最近はwebでも、無名の方による、ぐっと惹き込まれる小説があって、新人賞受賞が、並大抵の努力では敵わないものだと思い知らされ、どんどん憂鬱になってしまう。それでも自分の書くものを信じられる人だけが、栄光に辿り着けるのでしょうか。もう、ほんとしんどい。
今大活躍中の、佐原ひかりさんも宮島未奈さんも、原点が垣間見れてよかったけど、心に残ったのは、「夕方の団地って大きな墓石みたいだ」で、始まる『みずいろサナギの伝説』(久賀理世さん)。団地の公園の、水色のおわん型の遊具が、まずよかったし、一つ年上の先輩のあだ名、レジェンドもよかった。 -
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30歳になるまで親の愛情に守られて生きてきた実日子。
突然、不慮の事故で両親を失い、ひとりとなった実日子の元に伯母が現れる。
伯母のペースに付いていけず、一人暮らしを決意するも、
ずっと親に頼って生きてきた実日子にとって初めてのことばかりで
前途多難な毎日が待っていた。
新居であるメゾン・ド・ミドリの住人サイトーくんや新田さん
お見合い相手の椎名さん、小学生の郁ちゃんなど新しい出会いもあるが、
実日子に常にやさしく接してくれていた両親と違い、
関わるほどに、心の中で、さざなみが起こる。
どうしても人と関わるとさざなみは起こるもの。
ずっと大人になりきれず、
人との接し方や行動が危なかっしい実日子が、
30歳になってようやく自分の足で歩き始め
人と関わることで、人生の難しさや孤独に向き合い、
どう乗り越えていくか…そこがポイントであり、
本のタイトルも面白いな…と思った。
お見合い相手の椎名さん。
淡々として感情を表に出さず、だけど自分のやりたいことや信念を貫き通す人。
そんな椎名さんの言葉がとても共感することが多くて一番好きな人だった。