佐原ひかりのレビュー一覧
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自分ではどうしようもないことだからつらい、どうにかしたいけどままならないっていうのが切実に伝わる唯視点の文章で読んでて苦しくなった。食べる=幸せというあたりまえを崩されていく。
真面目で潔癖な唯が、最後「ゼロか百かじゃなくてもいい」って思えて良かったし、泉さんに伝えにいくところにスカッとした。Posted by ブクログ -
食べられない理由は人それぞれ。食べ物が気持ち悪いとか、太りたくないとかね。
食べない人を見ると、食べた方が良いと必ず更生(?)させようとする人がいる。
私は食べないことを選択した人はそのままで良いと思っている。死なない程度に栄養取っていれば問題ない。
実際、私も食事に重きを置いていない。料理する時...続きを読むPosted by ブクログ -
この痛みをわかって欲しい。
ずっと心の中で叫んできた。
少しでも理解して欲しいとか、
わかって欲しいとか、
そんかさな願望は叶うはずがない。
分かってた。
分かってたはずなのに期待してしまう。
主人公は食べるという行為を気持ち悪いと感じ、食べたくないと願う少女だ。
彼女の感じているものはなんとな...続きを読むPosted by ブクログ -
上手く表現できないけれど面白かったー。
多くの人からすれば食べることは幸せなこと。
でも100人いても100人がそうではない。
その少数派の中でもそれぞれの考え方や違いがあって。
善意だと信じていたことが別の人から見ると苦痛を与えていることもある。
吸血鬼が出てくる話かと思っていたら泉さんの病...続きを読むPosted by ブクログ -
とても良い本でした。
押し付けがましくなく、読み手に想像させてくれる余裕があって、退屈もしなくてよくて。
欲をいえば、主人公と泉さんのもう一歩踏み込んだストーリーが読みたかったかなあ、
でも、終わり方も心地よく◎
この主人公に限らずヒトは周りに容易く話せない何かは持っているものだと思うので、そうゆう...続きを読むPosted by ブクログ -
ちょっと抜けてる被害者と、達観している美人女子高生の旅物語、と思ったら...!
道中出てくる愛すべきサブキャラ達も面白いし、急いで駆け抜けていく青春が気持ちいい。Posted by ブクログ -
女2人のロードムービー。よくあるやつね、と思って読み始めたら主人公2人の掛け合い、ぶっ飛んだ展開にぐんぐん引き込まれた。やられた。
そして最後には唖然。
佐原ひかりさん、もう1人追い続けたい作家さんが増えました。Posted by ブクログ -
主人公のように、自分の中で「どうせ分かってもらえない」で完結させてしまうことが多いから、そういう感情やそれに対する周りの反応が上手く言語化されていて涙が出た。
この小説はとってもよかったけど、現実はこんなにうまくいかないし他人とは分かり合えないことが多いよなあ。Posted by ブクログ -
面白かったぁ。一気読みした。結婚詐欺師に育てられた女の子と騙された女の一夏の思い出。ロードムービー好きだから、と思って読んだらやっぱ間違いなかった。途中出てくる登場人物たちも濃ゆくていい。ラストが意外でスカッとした!Posted by ブクログ
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好きなものを好きと言う、
そこに他人の目があると、ままならないのがもどかしい。
自分の感受性は自分で守るしかない。
それでも、自分以外の誰かに認めてもらえると、本当に嬉しい。
お世辞やその場しのぎの美辞麗句は、その瞬間騙されたとしても、後で余計に虚しくなるだけ。必ずわかる。
「傷つけたくない」事なか...続きを読むPosted by ブクログ -
多様性って難しい。もし友人や恋人、家族が「普通」とは違うと知った時、認めてあげないとって思ってしまう。でも、認めてあげるって上から目線。「普通」と違うことで今まで色々な苦労とか苦痛を味わってきたんじゃないかと同情し、可哀想な人扱いをしてしまう部分があるように感じる。
他人と同じ「普通」であることに...続きを読むPosted by ブクログ -
食事に苦しんでいる主人公 唯の悩みが周りからすると、羨ましいと思われてしまうのがどうしても苦しかった。
母の娘を型にはめるような厳しさも、父の味方をしているようで在り来りなことしか言えない適当さも全てが要因で唯を苦しめているのだと感じた。
唯は唯で私は誰にも理解されないという考えのせいで、周りから...続きを読むPosted by ブクログ -
2024.5.2
結婚詐欺師の娘とその人に騙された女性が旅するという面白い設定。
軽いテンポですぐ読めた。
最後の数ページで、そういうことだったの?!ってなった!Posted by ブクログ -
吸血鬼と人間の話だと思って読み始めたら人間だったことにびっくり
私も食べずに生きられる身体が欲しいと本気で思っていたので共感できるところは多かったです。
泉と唯がそれぞれの人生に落とし所をつけらることを願います。Posted by ブクログ -
ありえない組み合わせと、ありえないハプニング続きの逃避行だけど、軽快でテンポが良くサクッと読めた。登場人物のキャラも濃く、えなっちゃんは夏木マリさん‼︎
最後にオチがあって、読後はスカッと爽やか。
面白かったんだけど、個人的には「ブラザーズ・ブラジャー」みたいな感情を揺さぶられる系の方が好み。Posted by ブクログ