佐原ひかりのレビュー一覧
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本当に本当に待っていました。スピンで連載されていたものの中で1番好きで、休載になってしまって本当に悲しかったから、こうして本になってくれたのが嬉しい。すぐ読んだ。
第1章「金曜日のゆううつ」のこれから何が始まるんだろうというワクワク感と、世界設定がもうたまらなくて大好き。
すべて読み終わった今でも、結局ここの導入部分が1番好きかもしれない。
(「月曜日のページ・ボーイ」のラストと悩む)
佐原さんの書く文章のリーダビリティの高さもあいまって、児童文学や少女小説を読んでいるかのよう。実際意識して書かれていると思う。「ラヴ」「ギフト」なんかの名称や、登場人物の名前なんかもたまらなく刺さるものがあ -
Posted by ブクログ
ネタバレスピン誌での連載も読んでいたので完結を見届けることができてよかったです。
すでに読んだはずの『金曜日のゆううつ』と『水曜日の誘拐』で、ああギーディーこういう子だったわとかタキのツンデレ好きだわと感じたことを思い出し、書き下ろしの『木曜日は真夜中に』でこれは佐原さんの最高傑作ではと感嘆し、とほほなマミアンの『月曜日のページ・ボーイ』で優秀な弟を持つ長男な自分と重ね合わせたりして、最後の『日曜日の魔法使い』でああ読んでよかったーとなりました。
ギーディーとアモニカが話していた「どちらも捨てずに、どちらも取る。その方がうんと素敵だし自由だ」が決断を迫られたラヴたちの方向を決めるのもたまらなくいい -
Posted by ブクログ
7つの短編集
新進気鋭の作家たちによる現代のリアルを切り取る7つの物語。
わかってるようでちゃんと理解していなかった
「推し活」「VTuber」についての理解が深まりました
どの作品も味わい深くオススメできるものばかりですが個人的には
『あなたに見合う神さまを(佐原ひかり)』が一番心に刺さりました
人を支配するもの、人の幸福を妨げるものはおしなべて暴力よ
と語る権藤さんのカッコよさと、少しづつ勇気をもって言葉の暴力に立ち向かう主人公。。
初めて著者・佐原ひかりさんを本作品で知りましたが他作品も追いかけてみます
あと石田夏穂さん作品はほぼ全部読んでいますが短編向きなのかも、とも感じ -
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ネタバレ初めて自分と同じような人間に出会えた気がする。
自分も食べることが好きではなくて、できれば食べずに生きていきたい。
食べることを幸せだと思ったこともない。
人との仲を保つために食事の場を用意することにも抵抗があって、ずっと「なぜ人との関わりを維持するために食べもののある場所を用意するのだろう」と思っていた。
でもお腹は空く。食べるしかない。そんな身体が嫌だ。かといって拒食症などの病気ではない。
ただの生きづらい身体。
唯の気持ちは半分わかる。
まったく一緒ではないけど、食べたくない気持ちは一緒。食べられないわけではないけど、食べたくない。
初めて「食べられるから幸せ」「食べられない人は不 -
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アイドル事務所「ユニバース」に所属するデビュー前の「リトル」たちのお話。
まんま、旧ジャニ!ジュニア!!ふぅ!!!最近timeleszのオタクをやってるので、こういうアイドル目指す子達の話にめっぽう弱い。
私は透と若さまのことがすごく好きになったんだけど、みんな個性あふれる、それぞれのアイドル像であったりファンに対する感情とかを持ち合わせていてそりゃアイドルといっても一人の人間なんだから考え方や感じ方、なにもかもが違うよなぁと思ったり。
タイプロを見て、アイドルのプロ意識の高さに恐れ慄いたんだけど(顔面国宝の佐藤勝利くんが、候補生たちのダンスを見て、ぬるいんだよな、俺はここまでいく、と全力で肩 -
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どうも、向こう側と言ったら「スピードの向こう側」世代のひまわりめろんです
まぼろしの6速ルシファーズハンマーですね
お正月にバイクで初日の出を見に行った帰りに、まぼろしの6速に入っちゃってあぜ道から乾いた田んぼに飛んだことあります
いやほんとに6速あったんだって!
はい、佐原ひかりさんの話します
うん、これ好き
登場人物が好き、だいぶ好き
主人公の本田さんは30年間ずっといい子で生きてきたんやけど、ひょんな出会いから、いい子をやめようともがきはじめます
ジタバタすることでいろんな出会いを引き寄せて…というお話
本田さんの変人ぶりがとっても微笑ましいのよ
そして変人ぶりでは負けてない椎名