佐原ひかりのレビュー一覧
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「かわうそをかぶる/浅倉秋成」
「まぶしさと悪意/大前粟生」
「霊感インテグレーション/新名智」
「ヤリモク/結城真一郎」
「あなたに見合う神さまを/佐原ひかり」
「タイムシートを吹かせ/石田夏穂」
「君がため春の野に/杉井光」
嘘をテーマに描いた7話収録の短編集。
杉井光さん以外は皆さん平成生...続きを読むPosted by ブクログ -
父親の再婚相手の弟がブラ好きだった。という物語。
コメディなのかなと思っていたら、そんなことはなく、ちゃんとした家庭ドラマ。
ちぐさは自分の気持ちを押さえることで、周りとの関係を作り上げる女子高生。仲のいい友だち、大好きな彼氏にも自分と噛み合わないことがあっても、笑って飲み込む子。
そんな中、お父...続きを読むPosted by ブクログ -
「食べること」に嫌悪を感じ、食事ができなくなった女子高生の物語。
自分が子供の頃、大嫌いなものを泣きながら牛乳で無理やり流し込んだ思い出。
テレビで昆虫食を見たら身震いがする。
主人公にとって毎回の食事がそれなのだろう。しかも好き嫌いではなく、ほぼ全ての飲食に対して。
同調圧力とか「1人が嫌なの...続きを読むPosted by ブクログ -
十代の頃って、異様に人の目が気になって、たくさん取り繕いながら、素のままの自分を受け入れてくれる居心地のいいひと/場所を探したりする。そのあたりデフォルメしたいがための特殊な設定は少しご都合主義だけれど、なんだか懐かしくなっちゃったな。友達できると嬉しい。友達を一段深く理解すると、友達に一段深く理解...続きを読むPosted by ブクログ
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食べることに強い嫌悪感を抱えつつそれを隔して生きている主人公は、ある日古い洋館の噂話を聞く。
その洋館には人の血を飲んで生きる吸血鬼が暮らしているらしい。
吸血鬼になれば、食事をしなくてもいい。
そんな気持ちで彼女はひとりでこっそりバズに揺られてその洋館に向かう。
高校生の頃の若い感性と閉塞感とと...続きを読むPosted by ブクログ -
心の描写が細く書かれているのと思春期の繊細で複雑な描写を書いてる小説
再婚した連れ子同士が葛藤しながら、心を開いてく話し
私からするとかなり遠い話しだけど
その頃の複雑な心理を思い出す。
文章的にはあまり好みではない。
これは趣味嗜好だと思う。
作者の年代が離れすぎてるせいなのかなPosted by ブクログ -
サクサクっと読める作品
他の人と「ちがう」と感じたことのある人、病気を持ってる人なんか特に共感する場面がいっぱいあると思う
カミングアウトされたとき「かわいそう」という感情がくる人、こない人の価値観の違いやら、それをどう受け入れるのかという話
主人公が両親にカミングアウトしたとき、「好き嫌い」...続きを読むPosted by ブクログ -
繊細さと大胆さを兼ね揃える主人公が良かった
好きなものは好きだとすること、
好きなことを好きと思える心を正直に大事にしていこうと思える作品
とりあえず身の回りのものは大事に扱おう
そして誰かからの優しさには気づこう
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中盤のキヨエのセリフで「もしかして……?」と思っていたら、最後のどんでん返しが痛烈だった。
キヨエの少し抜けた性格は作ったものなのか元々のものなのか、どこまでが本当なのか、謎のまま。
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500万円を懐に崖っぷちを疾走する女ふたりのロードノベル。
タイトルからして、まがいものの絆を思わせて不安を煽る。
離れたりくっついたり、危ういバランスでハラハラさせるが、食べものの描写(蜜造パイナポー!月見うどん!!)はガツガツしていて、結構したたか。Posted by ブクログ -
前読んだ作品も人とは少し違う特徴があり疎外感を感じ悩み苦しんでる内容だった(今回は弟だけど)けど前の作品と今回の作品の主人公はだいぶ似ていて序盤の方はイライラしてしまった。
2冊読んで苦手な部分の理由がわかった。思春期特有の主人公や周りの人たちの自意識過剰で情緒が不安定なところが中学生時代の居心地...続きを読むPosted by ブクログ -
思ってもないことを言うのは簡単で、それに慣れるのはおそろしく早い。
人を自分の鋳型に当てはめない。
何が不幸かは自分で決める。自分の当たり前を人の当たり前だと思わない。
好き嫌いは防衛反応、なんでも食べられる方が生き物としては危ない?
ずいぶんとたくさんのものに縛られて生きている。
無理に...続きを読むPosted by ブクログ -
食べることができないという状態が初めは想像しにくかったが,例えばゴキブリを噛んで飲み込むというようなことを想像することで,これは本当にできないと思った.主人公はだがこれを不幸と捉えることをよしとしない.この絶望的な状況が少しずつ切り開かれるといいと願う.Posted by ブクログ
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燃え殻さんのラジオで、書店員さんのオススメ本当として紹介されていて読んでみた。
ロードムービーの映画が好きなのもあるせいか、
読んでて一緒に旅をしてるような爽快感があった。
読み終わった後、
何か心に残るかという訳ではないけれど、
映像が目に浮かびやすい内容で読後感は案外良かったです。
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父の再婚により新しい母・瞳子さんと中2の弟・晴彦と暮らすことになった高校1年のちぐさ。ある日、晴彦がブラジャーをつけているところに遭遇して、これはあれだ、保健とか道徳で習ったやつだ、と思うが晴彦はおしゃれで着けているのだという。似合う。理解とか共感とか好きなこととか。とっても読み心地のいい青春小説。...続きを読むPosted by ブクログ
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父子家庭に育った女の子ちぐさ。父悟の再婚
相手瞳子に2歳下の連れ子晴彦がいた。晴彦
は男の子ながら、ブラジャーを愛する趣向を
持つ男の子だった。新しい家族と向き合うち
ぐさと晴彦を中心にストーリーが展開する。Posted by ブクログ