佐原ひかりのレビュー一覧
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ネタバレ久しぶりにファンタジー小説を読みました。途中からただのファンタジー小説ではないな、と思い、ディストピア小説を読んでいるような印象でした。
「リデルハウス」といういろいろ制限された全寮制学校の中で生徒たちが「自由」について考えていくという話で、また「リデルハウス」そのもののあり方についてうまく書かれていました。
制限を受ける見返りの「ギフト」の使い方について自分でも考えさせられました。一度しか使えないという「ギフト」について、敢えて使わないという選択肢もあって、ストーリー上難しい設定でした。
一般生徒のクラスと「ラヴ」という、特別な才能を持つ生徒だけのクラスがあって最初は無意識の差別意識が働いていて、のちにその壁を取っ払っていこうという生徒たちの団結を感じました。
面白い作品でした。 -
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ネタバレまず冊子に挟まってた栞が可愛かった(笑)
知っている作家さんは半分もいなかったのですが、オレンジ文庫さん何気に好きなので購入して読んでみました。
最初は題材もよく分からないので、ピンと来ないまま何編か読んでいましたが、「サカナ日和」を読んで私の好みな感じだったのと、そこからもう一度振り返って読んでみたらみんな素敵な作品じゃないか!と改めて思えて、そこからは一気に読めました。もちろん好みの問題なので、しっくりくるものもあれば、そうでないものもあり。個人的には「傾城の美女呂姫」「水恋花」「ままならないきみに」「二位の君」が良かったです!水恋花は私好みの嫌ぁーな終わり方だったし、ままならないきみには最後切ないような悔しいような泣きたくなる感じで、二位の君は恋愛なんだけど、キュンキュンするというよりジワァーと温かくなるような優しい恋を感じれました。好きなテイストだとその方の他の作品も読んでみたくなりましたね。 -
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〝身寄りのないアモニカを救ったのは、フライデーと名乗る篤志家だった。
全寮制の名門校リデルハウスへ編入させてくれ、卒業までの学費や生活費もフライデーが全て持つという。
援助の条件は、毎週金曜日にフライデー宛に手紙を書くこと〟
まるで「あしながおじさん」みたいだな
と思ったけど…
いやいや
ファンタジーでありながらミステリー?
学園青春もの?
何やらワクワクする展開 ଘ(੭*ˊᵕˋ)੭*
この学校には「ラヴ」と呼ばれる特別な才能を持つ生徒たちがいる。
このラヴたちがすっごく魅力的なんだ。
私が好きなのは
第二章【水曜日の誘拐】
特別な声を持つタキくんの話
私、タキが好きすぎて(//∇//)
だからニ番目に好きなマミアンのことが一番好きって言っちゃう感じ笑
(この気持ち分かる?中学生の初恋か!)
マミアンはね、最初はうっとうしい奴と思ってたけど、知れば知るほど好きになる愛すべきキャラ。
最初ばらばらだったラヴたちが、いつの間にか良い仲間になる姿にキュンとしてしまう♡
過去と現在、そして未来…
ファンタジーだからこそ見える世界は、優しくて愛おしい。:+*.゜
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ネタバレ飛鳥くん(というか森本家)がとてもよかったけど、みなとに基本全く感情移入できず。
働いて1年経たずに辞めた20代なかば、の解像度が高すぎるのか。「雇用されること」全体をうっすらバカにしてる感じがあった。環境の悪さもあったと思うけど、他の人がどんなふうに働いてるかは1年目でもわかるでしょ…。
そして、こんな会社があるからてっきり住んでるところも田舎の悪いところが詰まってるのかと思いきや、住んでる街は好きでいい人ばっかり!みたいな感じで違和感。そういう会社がある地域で、そうはならんやろ…。
まあ、お父さんが部長で妻専業主婦、奨学金なしで国立の大学院まで、って家柄がそうさせてるのかもしれない。(実家太くない?と思ったけど、一人っ子ならいけるのかな?) -
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黄金に輝く麦畑の真ん中に、特別な寄宿学校がある。その学校にはさらに謎めいた特別なクラスがあり、特別な才能を持つ子どもたち「ラヴ」が集う。特別な子たちしか集まれないお茶会、在籍中一度だけ使えるギフトという権利…この設定、恩田陸の理瀬シリーズ「麦の海に沈む果実たち」すぎん?!恩田陸ラバーとしては、手に取らずにはいられない本だった。
さて、読んでみて実際はどうだったかというと、オムニバス形式の短編集である本作は読み口軽く、「麦の海〜」とはトーンはかなり違うものの、むしろそのファンタジー寄りのストーリーと、たくさん仕込まれているギミックはなかなか楽しめた。主要なキャラクターたちや設定が面白いだけにもっと読んでいたかったが、全体の話の流れと終わり方的に、これで完結だろう。
本の装丁と表紙がかわいくてそそられる。1話読み終わるたびに表紙のイラストを眺め、この子があの子ね…?とニンマリしながら読むのが楽しかった。続編はないだろうと思うものの、もしかするとこの学園の卒業生のその後の話はありかもなぁ。なんて妄想する。 -
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結婚詐欺師の叔父と暮らす高校二年生の杏。
叔父に騙された女とふたり、
絶賛逃走中!
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ハードカバーの表紙が可愛くて、
ずっと気になっていた一冊です。
文庫になったのを知って手に取りました。
杏とキヨエの一夏の逃亡劇。
人から騙し取ったお金で暮らす杏。
交際相手にお金を騙し取られたキヨエ。
奇妙な関係の二人が、
同じ時間を過ごすなかで
どこまでが本音で本心なのか、
変な距離感というか緊張感もあるけど、
笑える場面もあって。
ずっと気になっていて正解でした。笑
よかったです。 -
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食べることそのものに嫌悪を覚える女子高生、唯のお話。
唯の生きたいのに食べられない苦しさ、周りに理解されない苦しさに胸がギュッと締めつけられました。
爽やかな一筋の光がさすようなラストはよかった!
泉さんとお互い一歩前に進むシーンやみのりの想いを唯が知るシーンが素敵!
佐原さんの文章はすごく心が揺さぶられる!母親に唯が自分の気持ちと食べられないことをどうにかしたいと告白するシーンは涙しました…。そして、10代に読みたかった!
ただ、唯の苦しい葛藤は見ていてもどかしくてモヤモヤすることも結構ありました。何でもっとうまくやらないんだろうとか、苦しみがあるのはあなただけじゃないのよとか…。(泉はもちろん、園ちゃんやみのりも苦しみを抱えている示唆があったので)
でも!そんな思いも令丈ヒロ子さんの解説をみて納得! -
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結婚詐欺師を叔父にもつ、高校生の杏と叔父に騙されたキヨエのロードノベルのようなお話。
幻の百合を目指す旅に出てくるキャラはみんな個性的!えなっちゃん、ヨータ2人とも強烈だし、最初から最後まで予想外の展開
爽やかな夏の旅に青春さを感じました!
眩しくて瑞々しい!そして、高校生のときに読みたかった!と思わせてくれる素敵な小説でした
杏の心情が繊細に丁寧に描かれていました。詐欺師の叔父と生活する葛藤やそのお金で生きている私、旅のあとどんな気持ちで生きていこう…
また、高校生の揺れ動く気持ちも細かく表現されていて、懐かしい気持ちにもなりました
祭り、パチンコ、初対面のヨータの別荘へ行く、夜通し歩く、駄菓子屋に行く…展開は突然ではちゃめちゃな感じ.随所に「エモ」も感じました。
個人的にはラストが意外でさっぱりしており好みでした
解説が桜庭一樹さんで喜びながら読んでいました!
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ネタバレタイトルや表紙から漫画『約束のネバーランド』を思い浮かべて読み始めたので、そんなに物騒な物語ではなくてホッと一息。
名門校「リデルハウス」になんの因果か入学することになった主人公、そこには自分たち一般生徒以外に「ラヴ」と呼ばれる特別な才能を持った生徒たちもいて……というお話。
自動車が出てきたけど、貴族社会もまだ色濃く残っているようなので、時代設定的には20世紀初頭くらいの感じなのかな?
基本的に一話完結で、5人の「ラヴ」それぞれに焦点を当てた物語が展開されていく。そのなかで、「ラヴ」はなんのための存在するのか、学校で時々起こる不思議な出来事の正体は。といった謎が散りばめられ、最終話でそれらが回収される。
今にしてみれば、これは一つの国、一つの学校、一人の人間の歴史の一端を担う壮大な物語であったとも思える。
劇中で「記憶の遺志」という考え方が語られるのだけど、連綿と語り継がれていく事実やひとの想いは遙か先の世代にも心の奥底に残り続け、それがある限り人々は絶えず、また別れることもない。
跡を残すことの偉大さというか、我々がなんのために生きているかみたいなことにも通じる、心に残る考え方だなと今まさに私の「記憶の遺志」に刻み込みましてございます。 -
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マナーはいらない を読んでいるうちに気になってしまったので購入。
今をときめくあの作家さんの投稿作が読めます。
多分デビュー前の作品だと思うけど、読んだことのある作家さんは「ぽいわー」と、感じる何かがあった。(阿部暁子さん、白川紺子さん)言語化できないけど。
また、読んだことは無いけれど、本屋大賞をとられてるし名前だけは知っていた宮島未奈さんの作品も、キャラクターがめっちゃ好き。河原泉さんの漫画に出てきそう。シュッとしてなくて気持ちポンコツ風味なところとか(褒めてます) 今度長編も読んでみたいと思った。
さすがにディープなSFや歴史小説はなかったけれど、色んな切り口があって面白かった。
「これ、面白いでしょ⁉︎」の、圧を感じて、またそれが良き。 -
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ネタバレ集英社オレンジ文庫「短編小説新人賞アンソロジー」は、単なる新人作家の寄せ集めではなく、物語が生まれる瞬間の熱量そのものを封じ込めた一冊だと感じた。短編という制約の中で、それぞれの作品は無駄な装飾を削ぎ落とし、感情や主題の核へと一直線に踏み込んでくる。その潔さが、読み手の想像力を強く刺激する。
収録作には粗さも確かに残っている。しかしそれは欠点というより、書きたい衝動が理性より先に走った痕跡のように映る。登場人物の感情がときに不器用で、ときに過剰なほどまっすぐなのは、新人賞作品ならではの真剣さゆえだろう。その必死さが、むしろ物語に嘘のない重みを与えている。
また、短編という形式が際立たせるのは、作家ごとの「視線の違い」だ。何を切り取り、どこで物語を終わらせるのか。その選択一つひとつに、後の作風へとつながる萌芽が確かに感じられる。人気作家の初期作品として読むと、現在の洗練された筆致との対比が興味深く、作家という存在が時間をかけて育っていく過程を垣間見ることができる。
本書は派手なカタルシスを約束する一冊ではない。だが、読み終えたあとには、静かに胸の奥に残る余韻がある。それは物語の完成度以上に、「書くこと」「語ること」への真摯な姿勢が伝わってくるからだろう。
新人賞アンソロジーでありながら、文学の原石に触れる喜びと、物語の未来を想像する楽しさを同時に味わえる、確かな厚みを持った一冊である。