佐原ひかりのレビュー一覧

  • 夜の海をゆく人よ

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    ネタバレ

    とても引き込まれるお話だった。
    夢のような綺麗な物語かと思えば、人間の弱さや悪さが見えてくる。誰もがどこかで間違えているのだけれど、この人が全て悪いと言い切れる人間はいない。
    人の数だけ物語がある。同じ物事への見方も、人によって全く違う。人は見たいようにしか見ないし、信じたいものしか信じられない。正しいとか、正しくないとか、何の根拠もない自分だけの基準で世の中を判断する。正しい人間なんていなくて、誰かを責められる人間も存在しないと思っている。
    自分とは違う人の気持ちを理解したいと心から思う、だけど、だからこそ自分の気持ちだけは見失わないようにしたい。誰も傷つけずに生きていくことなんてできないし、世の中の全てに対して善となる行動はできない。
    でも、大切な人が自ら過ちに気づかないふりをして自ら進んでいくのであれば、止められる人間でいたい。自分から道を外れることはしたくない。自分で考えること、何かと向き合うことから逃げず、本気で生きていきたい。

    0
    2026年09月29日
  • ネバーランドの向こう側

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    主人公30歳実日子は実家暮らし。
    両親と仲良くくらしていた。
    ところがある日、両親は帰らぬ人に。
    それを心配したソリの合わないおばが実家に住む事に。
    とあるきっかけで実日子は家を出る決意をする。

    一人暮らしをスタートさせる実日子。
    初日のご近所挨拶から隣のサイトーくんを圧倒させる。下に住む新田さんは実日子が病気の時に看病してくれる大切な友人に。
    実日子が一人暮らしを始めた事で小学生のお友達やご婦人のお友達ができる。
    実日子は一人暮らしを始めた事で最後は何がやりたいか見えてくる。

    実日子が一人暮らしを始め、言いたい事が実家暮らしの時は流されるままだったけど、変わってゆくのが見ていて楽しかったです。お見合い相手の椎名さんにいろんなアドバイス聞ける方で良いな。
    最後の最後、実日子の行動力にあっぱれでした!

    この本に出会えて、私もなんだか勇気を頂ける一冊でした。

    0
    2026年09月29日
  • リデルハウスの子どもたち

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    ネタバレ

    金色の草原の果て
    緑に囲まれた白亜の校舎。
    リデルハウスには秘密があった――

    かつて子どもだった、
    そしてこれから大人になるあなたへ
    贈る物語。

    金色にかがやく草原の果てに佇む、緑に囲まれた白亜の校舎。全寮制の名門校リデルハウスには、奇妙な制度があった。特別な才能を認められた生徒は「ラヴ」と呼ばれて、普通の生徒が知らない場所で学園生活を送っている。そして、かれらはリデルハウスからの“制約”の見返りとして、在学中に一度だけ「ギフト」を行使できる。「ギフト」は、実現可能な望みであればなんでもひとつ、叶えることができるという──。
    新鋭が紡ぐ、懐かしくも新しい少年少女たちの物語。

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    2026年09月23日
  • 人間みたいに生きている

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    よかった。。人間みたいに生きている。食事をすることに拒否反応を起こす体と戦う女子高校生の話でした。静かな自分の避難場所。そういうものがあると救われるのではないか?そう思える力強い本でした。読めてよかった。

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    2026年09月19日
  • 夜の海をゆく人よ

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    外科医だった頃、学会へ向かう飛行機で急病人対応に向かったら一人っきりだった時のモヤモヤを思い出しながら読み始めました。佐原先生の作品では味わったことのない急激なギアチェンジ加速をくらい呼吸も止まった作品でした。当事者たちの途中で齟齬、行き違いが見えてなかったものが顕在化してからがもう呼吸できない。

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    2026年09月10日
  • ペーパー・リリイ

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    いや〜面白かった!

    主人公は杏ちゃん。結婚詐欺師の叔父と一緒に暮らしている女子高校生。
    そして、この本の物語は、その結婚詐欺師の叔父に騙されてたことに気づいたキヨエさんが、杏の家に来たことから始まる、2人の、たった1週間の、一夏の、旅の物語です。


    この本、物語がずっと面白かった、というよりかは、最後のしてやられた感。これが、読後の感想をより一層「面白かった!」にさせてくれています。

    「きっとあなたも騙される。」
    って言葉が、しっくりくるんじゃないかな。

    物語全体の印象としては、すごく読みやすい。疾走感や爽やかさもある。
    計画性のない旅、突如起こる旅のトラブル。それらをその場その場で対応していくからこそ、サクサク進むけど、先が読めない。
    だからずっと「これ最後ってどうなるんだろう?」「綺麗に終わる?」って思いながら読んでいました。


    そして読後、思ったことは、人って分かり合えなくていいのかも。ということ。
    つい意見が違うと、説得しようとなりがちで、分かってもらえないと、もういい!と突き放しがち。

    でもどちらもする必要はなくて。

    否定も肯定もせず。タイミングが重なれば、一緒にいて、一緒に何かして。何かが違えば離れるだけ。
    うまく説明できないけど、人間関係って、人って、色んな一面があるけれども、そして色んな一面があるからこそ、もっともっとさっぱりしてて良い。そんなことを考えさせてくれた本でした。


    いや〜、、、
    これ人にオススメしたいなぁ!
    そして騙されたもの同士、感想を言い合いたい!笑

    そんな本でした!

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    2026年09月06日
  • 夜の海をゆく人よ

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    小説幻冬連載時に読んでいた時は真央のことが好きななれず、あまり再生の物語とも思えずにいましたが、今回単行本で読んだら、真央に寄り添ってあげたくなり、やはりこれは再生の物語だとなりました。読み終わったあとに表紙の装画をあらためて見るとさらにその印象が深まります。

    自分は佐原さんの小説では助演的なキャラクターがとにかく大好きで今回は松下さんが好きでした。彼くらいの無神経さ、思いやりと愛情表現のバランスで生きるのがいいのだろうな。

    善い人であることを期待されてしまうことがまあまあ多い自分にとっては繰り返し読みたい作品となりました。

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    2026年09月05日
  • リデルハウスの子どもたち

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    読みやすくて、面白くて、これを読むために全力で退勤していた1週間。
    美しいリデルハウスの四季折々の風景描写がすごくすてきで、自分も一緒に頬で風を感じながらリデルハウスの敷地を歩いているような気分になれた。
    バーネットの『秘密の花園』を読んだときのような、行ったことはないけどそこにいるような感覚。
    伏線がいろんなところにあって、最後にうまくまとまる感じも、子どもたちの成長も感じるところもよかった。
    他の作品も読んでみたい!

    0
    2026年08月09日
  • スターゲイザー

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    著者と好きなアイドルの傾向が似ていそうなのをインタビューで拝見してから読んだのですが、アイドルが好きな人には登場人物の誰かしらが今、もしくは過去に応援していたアイドルの姿と重なるところがあるのでないかと思います。
    同じアイドル好きの知り合いに勧めたらものすごく刺さったと言っていたので、もっと多くのアイドル好きに広まればいいなと思いました。

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    2026年07月29日
  • ネバーランドの向こう側

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    ネバーランドの向こう側

    人と人の関係性や価値観は移りゆく
    目の前で起こる事象に対する捉え方は、自分の中の物差しで測るしかない
    その物差しの長さが短ければ、その長さで収まるようにしか
    捉えられない
    ⁡
    そんな人それぞれにある物差しは何歳になろうと伸ばすことはできるし、貸し借りをすることもできる
    自分の知らない世界に飛び出したことで、今まで出会わなかった人達と関わるようになり、関わりの中で紆余曲折しながらも前に進んでいく実日子
    ⁡
    人は人と関わることで、喜怒哀楽を享受しながら自分という人を受け入れていく
    それは何歳になろうとずっとそうなんだな
    くすっとなったり、イラッとしたり、悲しくなったり、まさしくこの本からも喜怒哀楽を感じた
    また読み返したいと思う素敵な1冊となった
    ⁡
    #ネバーランドの向こう側 #佐原ひかり
    #言葉 #言葉の力 #人間
    #絵本 #絵本好き #絵本好きな人とつながりたい

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    2026年07月21日
  • リデルハウスの子どもたち

    匿名

    購入済み

    第一話の終わりで一気に引き込まれて、そこからも面白い話が続いたと思ってたら、しっかり伏線貼られてて、最後それがちゃんと繋がって凄かった。

    #エモい

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    2026年07月14日
  • ペーパー・リリイ

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    結婚詐欺師の姪の杏と、結婚詐欺師の被害者のキヨエ。ある日キヨエが杏のアパートに訪ねてきた時から旅が始まる。
    詐欺で騙し取られた300万円に熨斗つけて500万を持ち逃げして夏の思い出を作ろう。
    なんでもわかってる風の杏が世間知らず風のキヨエを再生させる旅のつもりが果たして…

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    2026年07月05日
  • リデルハウスの子どもたち

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    連作短編集5篇
    足長おじさん、夏の庭、マイフェアレディなどミックスしたファンタジー。特別な学校のさらに特別なラブと呼ばれる生徒たちの友情と気づきの物語。
    章ごとに違う話も一つに繋がって長く続いたリデルハウスの解体と再生へと導かれる。とても良かったです。表紙の絵も素敵です。

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    2026年06月16日
  • 短編小説新人賞アンソロジー

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    内容自体が強いわけではないが、どの作品にも文章に力があって読むのが楽しかった!
    数年後、目次を眺めるだけで自然と内容が浮かんでくるのではないかと思うほど、どの作品も印象に残っている。
    初めて出会った作家さんも多く、これから本屋に行く楽しみが増えてありがたい。

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    2026年05月05日
  • スターゲイザー

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    メジャーデビューを目指す6人のリトル(アイドルを目指す少年のグループ)のお話。
    表に見えるキラキラした部分ではなくて、その裏のそれぞれの想いだったり、人間模様が丁寧に書かれていて思わず引き込まれた。

    男性アイドルを推したことはないけれど、ファンの人たちはアイドルのこういうところも見ているのかな?と思ったり。

    この著者の他の小説も読んでみたい。

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    2026年04月19日
  • スターゲイザー

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    2024年出版。331ページ。グループデビューを目指し芸能活動を続ける少年・青年達のお話。「スターゲイザー」(StarGazer) は星を観る人の意味だそうで、Gazerなんて全く知らなかった。J だろうが K だろうが、ポップスや芸能人には全く興味が無いのだが、それでも本作には引きずり込まれた。自分には全く日常感も馴染みも無い舞台設定なのに、これだけ惹かれるって凄い! 表紙のイラストは、ラストシーンに限らず、何度か・何人かの登場人物にマッチするものだった。

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    2026年03月19日
  • ネバーランドの向こう側

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    2025年出版。239ページ。いやぁ面白かった!なかなか痛快。両親に暖かく包まれながら育って30歳になった女性主人公。その両親を事故で突然亡くし、喪失感の中で悲しみも掴めない程の状態から...。読後感はとても明るく気持ちの良いものだった。
    主人公のキャラクター設定と展開に無理を感じない事も無いが、周りの登場人物のキャラの濃さや絡みが絶妙で、かつリズム良く展開していくので一気に読ませてくれる。

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    2026年03月01日
  • リデルハウスの子どもたち

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    さすが佐原さん。子どもたちの心の機微を書かせたら今1番なんじゃないか。
    特殊能力を持った、一癖二癖ある面々が、徐々に心を交わしていく感じは真骨頂。

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    2026年02月17日
  • ネバーランドの向こう側

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    実日子がとにかくかわいい!!他の登場人物も探したらどこにでもいそうだけどとても素敵!!私は山野所長が憎めなくて好きでした。
    両親に大切に育てられていた人って自分に自信がないわけでもないし、上手く自分の事を応援したり、時には結構大胆な事をしたりする人もいると私は思っていて実日子がまさにそれでした。
    この作者さんいろんな話書けるので読んでいて楽しい!!

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    2026年02月11日
  • リデルハウスの子どもたち

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    ネタバレ

    寄宿学校、最高でした…
    登場人物たちがみな魅力的で、
    特に私はタキが好きです。
    皮肉屋だけど、人を魅了する力をもっていて
    実は気遣いもできる男。
    皮肉を言うところが愛らしくさえ思えてきます。
    そしてエレインとの関係性も気になります。
    タキはエレインが自分の声で影響を受けないと思っているけど、実は影響を受けて、、、?
    この2人でもう1話読みたいくらい大変気になるお話でした。
    また、ミーシクも気になります。
    リリが自分と同じ年代を生きていないと早々に気づいたミーシク。それだけでなく、リリのその後まで予見してリリが生きれるよう、自分が嫌われたとしてもリリのため言葉を矯正する。
    なんて心優しい女の子なのだろうと思いました。
    そしてアモニカ。親代わりの祖父が亡くなったのは、嵐の日に仕事に呼ばれたから。
    でもアモニカ自身は祖父が亡くなったことを、誰かのせいにすることはしていませんでした。
    そしてフライデーさんがだれかもわからないけれど、せっせと手紙を書く。わからないなりに情報を集めたり、これは書いて大丈夫だろうかと考えたり一生懸命で明るい彼女にとても惹かれます。
    その他の登場人物たちが皆素敵で
    とても愛おしく感じる作品だと思いました。

    そんな生徒たちの過ごす日々は、
    波瀾万丈だけどどこかゆったりとした牧歌的な雰囲気もあり、読んでいて懐かしい気持ちになりました。

    リデルハウスに行ってみたいです。

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    2026年02月03日