佐原ひかりのレビュー一覧

  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    この現代に潜むゾクゾク感がたまらない!
    SNSはやっぱり恐くて、でもこんなに温かいものだったなんて、今まで知らなかったなぁ。

    特に好きな話は、
    自分の娘がパパ活?をしている可能性があり、それを止めるべく取る父の行動に鳥肌が止まらない、結城真一郎「ヤリモク」。
    YouTubeの配信に熱を注ぐ変人な同級生を裏で支える主人公。果たして彼女たちの行く末はー。佐原ひかり「あなたに見合う神様を」。
    PCを使えない上司の指導係になり、不満を募らせる女性。その女性はその腹いせにその上司の管理下にあるタイムカードの数字をいじり、自分の残業時間をいじるというゲームを行っていた。最後の彼女の言動にに思わず胸を打た

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    2024年08月19日
  • ペーパー・リリイ

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    「ほんタメ」で、あかりんが紹介したのがきっかけ。
    言葉のチョイスが絶妙!
    文章もライトで爽やかで、好感触でした。
    ブラザーズ・ブラジャーも読んでみよう。

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    2024年08月04日
  • ペーパー・リリイ

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    ネタバレ

    2人と一緒に走り抜ける爽快感、スピード感が最高。出会いと別れを繰り返しながら進む逃避行の結末はいかに。ペーパーリリィ、ウソで固めた紙でできた谷間の百合。誰かのニセモノは誰かのホンモノ。恩返しなんてクソ喰らえ。切実な御託はかなぐり捨てて利己的に楽しく生きていきたい。

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    2024年07月21日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    SNSが題材なだけあって「ありそう…」と怖さとふむふむが混同した読後感。

    笑ってよいのか怖がった方がよいのか…。
    さまざまな切り口のアンソロジーならではの楽しさもありました。

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    2024年06月17日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    画面の
    向こうに
    隠された

    秘密と嘘
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    仕事帰りの書店で見つけて購入しました。
    「世界でいちばん透きとおった物語」のスピンオフがあるということで。

    7作品中、6作品が平成生まれの作家さん。
    時代感じます。笑
    昭和生まれの私…おののきました。笑

    「かわうそをかぶる/朝倉秋成」
    人気VTuberへ楽曲を提供していた音楽クリエイターが殺された。
    犯人は、VTuberの熱心なファン。
    自分はあてがわれた役を演じてるだけなのか。

    「まぶしさと悪意/大前粟生」
    Tipshotというショート動画SN

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    2024年05月06日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    ⚫︎感想
    エンタメの短編集。全体を通して面白かった。
    石田夏穂さんの作品全部読みたい!という動機で読んだため、最初に読んだのは石田さんの「タイムシートを吹かせ」。石田ワールド全開、しかもちょっといい話で終わっていて良かった。レジェンドはレジェンドたる歴史を持っていた。
    「かわうそをかぶる」浅倉秋成さん。「六人の嘘つきな大学生」以来。若者を描くのが上手いんだな〜と思ったし、今作は女の子のVtuberが主人公なので器用さを感じた。本音と建前と本当の自分ってどこ?…怖くて、でも、こんな世界もあるのかなぁと思える、漫画みたいに画像が浮かんでくる作品だった。
    「まぶしさと悪意」大前粟生さん。TikTok

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    2024年05月14日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    7人の作家のアンソロジー小説。
    VTuber、TikTok、位置情報を利用したアプリ、マッチングアプリ、YouTuber、Teams、故人のSNSアカウント・仮想通貨口座を題材にしており、令和の時代を感じる。

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    2024年04月15日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    浅倉秋成さん  かわうそをかぶる

    人気音楽クリエイターが殺された。その犯行動機は『VTuberを守るため』だった。主人公の女性に共感できる部分も沢山あり親近感が湧いた。 
    最後の展開に驚き、見返す面白さがあった。

    大前栗生さん  まぶしさと悪魔 
    動画がバズり、カリスマとなった女子高生の海荷は神と呼ばれ学校外からも人気があった。
    しかしそんな海荷がいきなり動画を撮るのをやめてしまった。やめた理由を問うために教師が動いた。動画の中のキャラづくりや誹謗中傷に疲れたためであった。しかしその原因を作った人が意外な人であった。

    新名智さん   霊感インテグレーション
    「幽霊からプッシュ通知が届く」

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    2024年03月23日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    注目作家のアンソロジー作品

    SNS、Vtuber、SNSによるバズり、マッチングアプリ、若手社員と再雇用者のネットリテラシーの差異
    今の自分達にとっては馴染み深いテーマでとても読みやすい作品だった
    もちろんアンソロジー作品なので好き嫌いは多少なりとも出てしまった。

    かわうそをかぶる
     どうしてこれほど心が壊れた少女を描けるのか読んでいて不思議な気持ちになる
     物語の展開がとても綺麗で短編と思えない読み応えがある
     ラストで伏線回収があるのもなんとも秋山先生らしい

    ヤリモク
     40代男性のマッチングアプリ事情
     妻子持ちの彼がやっている理由とは…
     こちらも伏線回収ものだが、一番個人的には

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    2024年03月22日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    嘘がテーマのアンソロジーであり、各作品で何が嘘に当たるのか?を考えながら面白く読めた。1つ目の『カワウソをかぶる』がインパクト強すぎる。あーこっちの人やったんかい!ただのASD(解離はあるかも?)かと思わせといて自分が気持ち良くなるためならどんな事でもやっちゃうサイコパス人格の居る解離性障害やったんかい!が痛快で(書き方が上手くてミスリードさせるからズルい!)、思わず最後の数ページを何度も読み返した。途中何度もあれ?って思わせつつ上手く気付かせないようにするのが作者の狙い通りやとすると凄いなと。その次の話がなんか面白くなくて途中やめそうになったけど、『ヤリモク』が途中早めにネタバレしたけど面白

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    2024年03月17日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    初めてのアンソロジー。豪華なメンツですよね!
    石田夏穂さん、佐原ひかりさんの作品が好みだった。
    特に石田夏穂さんの作品は面白くて、くすくす笑いながら読んだ。ベテラン社員のことをレジェンドと密かに呼んでいる時点でツボ。あと、IT介護スタッフとかね笑 やはり石田夏穂さん大好きだ!

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    2024年03月11日
  • ペーパー・リリイ

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    結婚詐欺師の養父に育てられたややビッチな女子高生(杏)と、その詐欺被害者である女(キヨエ)がタッグを組み、養父の有り金500万円を持ち出して一夏の逃避行を図る物語。女性というのは元々強かで賢い生き物なのだろうが、二人揃えば更に無敵なのかもしれない。分かるようで分からない、象徴的なメッセージの書き置きだけを残し「さあ、あたしたちを探してごらんなさい!」と叔父を煽りながら家を勢い良く飛び出していく様子は、「ルージュの伝言」の有名なフレーズを思い出した。

    物語は杏の視点で進んでいくのだが、読んでいて感じたのは、彼女が17歳という年齢の割にかなり肝が座っているということ。身内による結婚詐欺の被害者が

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    2024年01月25日
  • ペーパー・リリイ

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    まさにひと夏のロードムービー!って感じ。夏の映画でやってみて欲しいです。
    杏もスレきりかけていると思っていたようだけれどそこは人生経験の浅い女子高生って感じ。キヨエもどこまで本人で本心だったんだろう?

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    2023年05月20日
  • ペーパー・リリイ

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    「えー、野中杏。十七歳、B型、おひつじ座、詐欺師のこども」

    すっごくすっごく面白かったです。
    今の私が生活できてるのは詐欺でお金をとる京ちゃんのおかげで、だからわたしをあらわすのは「詐欺師のこども」だけで十分。
    杏にもキヨエにも抱えるものがあって、旅の途中で出会う人に学びをもらい、
    最後にはまさかの展開があってただのロードノベルではないです‼︎読んで欲しいです‼︎
    この作品の世界観がとても楽しく、良い現実逃避になりました

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    2022年12月10日
  • ペーパー・リリイ

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    まず装丁が非常に良い。作中登場人物の顔・ファッション・躍動感を忠実に再現しているし、デザインも色合いも可愛くて最高。ストーリーも面白くフレッシュでテンポが良い。物怖じしない今時な女子高生、杏と無職38歳アラフォー女性、キヨエのクライムロードノベル。2人はどんな関係なの?としばらく読んでも全くわからないところがキモ。ラストはグッジョブ!とシビれた。映像化にも向いてそう。杏とキヨエは思いつかなかったけど、えなっちゃんは夏木マリさん、ヨータは眞栄田郷敦さんでお願いします。

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    2022年11月11日
  • ペーパー・リリイ

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    ちょっと抜けてる被害者と、達観している美人女子高生の旅物語、と思ったら...!
    道中出てくる愛すべきサブキャラ達も面白いし、急いで駆け抜けていく青春が気持ちいい。

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    2022年10月16日
  • 鳥と港

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    ネタバレ

    無職の大人と不登校の中学生がひょんなことから文通をはじめ、やがて文通を生業とする。最後、常連さんが亡くなってしまうところや、小さな手がかりから相手を見つけ出すところがよかった。

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    2025年11月25日
  • 嘘があふれた世界で(新潮文庫nex)

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    トリを飾る杉井光さんのほかは皆平成生まれの
    若手作家陣によるSNSをテーマにしたアンソロジー。

    石田夏穂さんの「タイムシートを吹かせ」が
    とにかく面白くて、ちょっとほかの内容が記憶から薄らいだ。

    今推しの作家さん、新名智さんの「霊感インテグレーション」は
    同名の単行本も出ていて、
    内容としてもまだまだ膨らみそうな話。

    佐原ひかりさんの作品は
    少し歪んだ人間関係から
    何らかの神髄を引きずり出してくるような物語が読みどころ。
    今回は「あなたに見合う神様を」
    推しと自分の関係値について。

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    2025年11月06日
  • ネバーランドの向こう側

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     佐原ひかりさんの作品を手にするのは4作目、最初に手にした「スターゲイザー」が私好みだったので、大きな期待を抱いていたんです。でもなぁ~私的には、う~ん…という感じ^^;

     まず主人公の実日子のことが好きになれない…本当に30歳なのか??って思うほどに…それに、実日子の叔母がイヤだわ~。

     作中で様々な出会いがあって、実日子も成長できるところはよかったと思います。というか、成長しなければならないでしょう!と、何だろうな…ウチの娘がこんな感じになっちゃったらヤバいよなぁ~とか思うと、そんなにやさしい目線で読めなかったというのが、本音のところだったりします。

     「いい子は天国にいける。でも悪

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    2025年10月02日
  • ネバーランドの向こう側

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    大人になりきれない大人というのが、どうやら私は苦手のよう。
    30歳独身。実家で暮らして家事も出来ず、世間知らず。そんな実日子の両親が突然交通事故で亡くなってしまう。両親を失ってしまったことの悲しみより、いなくなったことによる不自由さの描写が多いせいか、ちょっと違和感を感じてしまった。
    そういうところもひっくるめての幼さなんだろうか。
    素直でいい人なことはわかるけど、どうも実日子の性格(?)が気になって、一人でツッコミながら読んでしまった。
    「子供部屋おばさん」という言葉は初めて聞いたけど、これは言われたら堪える言葉だな…

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    2025年09月27日