芦花公園のレビュー一覧
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わかりやすく「人の心の弱さにつけ込む怪異」の話だった。そこに絡めて絶望や苦しみの中においての信仰とは何かを問うてくる。
祈って届かない神よりは祈ったら叶えてくれるものに縋るのは当然なのだがそれが意に沿わないものであるというのは本当に嫌だ。
今回青山くんがキーパーソンとなってくるが、本当に芦花公園先生の話には善良な「だけ」の人間がほぼ出てこない!! 前作からの流れが上手い。
相変わらず片山敏彦の常軌を逸した美しい顔面が大活躍だった。もっと活躍して周りの人間をもっとめちゃめちゃにしてくれ、、、
それにしても、悪意のない無神経な人間に対する描写の解像度が高すぎる。 -
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佐々木事務所シリーズ2作目。現段階(※2025年1月現在)ではシリーズの中で一番好きかも。
片山敏彦の常軌を逸した顔面美が無双しまくっている。出会う人間すべて狂わせるボーイすぎる。片山敏彦の常軌を逸した顔面美だけで全てが進んでいく。指向性無差別生体兵器じゃん。
片山敏彦自体は別に普通の家庭で普通に育っているのに異常な嗜好があるという部分は非常に共感出来る。片山敏彦ほどでないにしろ私も特定癖と好奇心だけで行動する癖があるので、、、
幼少期ぬ~べ~のブキミちゃんの話を読んだ日にあまりの恐怖に晩飯を食いながらいきなり泣き出したことがあるため(寝る前とかじゃないのかよ)、小学生の頃にハルコさんの話を聞 -
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ネタバレクリスマスにぴったりらしいのでクリスマスまでシュトーレンのように少しずつ読もう。と思っていたのに続きが気になりすぎて一気に半分ぐらい読んでしまい「よくない!!」となった。
途中から帳尻を合わせ残りを1話ずつ読み進める。地獄アドベントカレンダー。
久根ニコライ、顔がいい喪黒福造、、、
収録話の中では警報アナウンスが流れる海の情景が好きすぎたので「黄金の盃」がよかった。私も海が欲しい、、、
収録話が7話なのは七つの大罪と関連があるのかと思いながら読んでいたが、最後の話で七つの大罪について出てきたのと、読み終わったあとで聖ニコラウスが肉屋に殺され塩漬けにされた子供を蘇らせたというエピソードを知り「あ -
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「民俗学カルトホラー」という異色のジャンルでホラー界隈を騒がせた問題作にして、超大作。
怪異なるものや霊などもでてきますが、なにより1番恐ろしいのは『人間』と『偏った宗教観』だなと改めて感じることができた作品でした。
ほんとね、行き過ぎた信仰心とか、偏った愛とか、なにかへの依存とか、そんなんがいちばん怖いのよ。うん。
ざっとあらすじ。「妹が変なんです…助けて。」そんな依頼をこなすべくとある会社に潜入する2人。そこには怪しげな儀式と悪霊、そして超能力を持つ男の影が。男の正体、そして依頼の先にまちうける衝撃のラストとは…。
中盤からの怒涛の展開にめくる手が止まらなくなる
めちゃくちゃ引き込 -
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ネタバレテーマに惹かれたのと、澤村作品目当てと、ホラー作家を発掘したくて手に取った。
イマイチなものもあったが、いくつか好きな話が読めたのでトータルでは良かった。
芦花公園先生の「終の棲家」がとても良かった。この人の作品は他にも読んでみようと思った。
①氷室
家のつくりはワクワクしたが、主人公の罪は余計だった気がする。地域活性化おばちゃん大暴走のサスペンス仕立てで最後に元住人に殺されるの方が良かった。途中からカラクリが見えてしまったし、おじいちゃんが普通に話し始めた時点でちょっと冷めちゃった(笑)
②倒福
軽い読み物としてはギリギリ許せるけど、詮の文字を小さくしてほしかった。読むのに邪魔過ぎた。 -
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14歳のみんなに読んでもらおう!ということを前提に考えると、かなり真剣にホラーを楽しんでほしいという意思を感じて大変好ましい。学校生活が怖くなるような話ばかりで作者の皆さんの本気を感じる。梨作品とか、読んだら怖くて夜眠れなくなるんじゃないかな。少なくとも私は眠れなくなるような子供だった記憶がある。芦花公園作品に関してはこれ14歳が読んで大丈夫?トラウマにならない?という老婆心がわいた。怖すぎるんじゃないですかこの話。
ホラーに挑戦する機会をもってほしいという企画自体がすごくいいし、著者の面々がガチガチの豪華陣でいっそ笑っちゃうくらいだ。14歳のみんな、読んで震えあがろうね...... -
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殺される、と錯乱状態に陥った少女は、オカルト雑誌のライター・美羽の目の前で突然爆発するように死んだ。
スクープを狙う美羽は、少女が通っていたという「とらすの会」を訪れたが、マレ様と呼ばれる人物と出会うことで、想像を絶する奈落へと突き落とされる……。
事件を解決しようと奮闘する女性警察官とライターの女性。友人へのいじめに悩む中学生という3人の視点でストーリーが進行していき、交錯していくホラー小説。
連続する猟奇的な殺人事件。虐げられた人々に手を差し伸べる「とらすの会」とその中心となる「マレ様」。マレ様の美貌ととらすの会が与えてくれる救いに心酔して行く人々の狂気と悪意が、生々しくぞっとします。 -
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ネタバレあまり手をつけて来なかった民俗学ホラー(?)、怖かった…!
日本の伝記的な怪異を調査、考察する立場の「私」が徐々に怪異に侵食されていく様は恐怖。白昼夢か幻覚かというホラー表現も王道邦画ホラーという感じでわかりやすくゾッとできた。ただ、日本の民俗学なのかと思いきや異教が絡んできたり、その辺は自分が慣れていないので少し読みづらかったかな。
終わり方はちょっと『近畿地方の〜』に似てずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずず -
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読み始めて感じた印象は、「なんだかやばい小説に手をつけてしまった」でした。
登場人物は異形のものが見えたり、何だか意味のわからない言葉を発したりしていることが、怖いというよりも、気持ち悪さに近かったです。
読み始めのうちは登場人物の言動も行動も、意味不明すぎて気持ちが悪くて仕方がありませんでした。登場する生き物の描写や信者の使う言葉がとても気味が悪かったです。しかし後半になってくると青山くんの言うように、出自がわかったことで嫌悪感や恐怖心といったものが軽くなったように感じました。
個人的に石神さんのシーンは怖かったですね。
余談ですが、読んでいる日常の中でふと早朝に音楽が聞こえてきて目