【感想・ネタバレ】とらすの子のレビュー

あらすじ

「とらすの会」の人は皆優しくて、居心地が良かったです。特にマレ様なんて嘘みたいに綺麗で、悩みを聞いて抱きしめてくれました。でも“会議”では、誰かが「許せない人」への恨みをマレ様に訴えて、周りの人たちも口々に煽って……翌日、その人は死体で見つかるんです。それが怖くて行かなくなったら、裏切者って責められて……。時間がないです、私、殺されます──錯乱する少女は、オカルト雑誌のライター・美羽の眼前で、爆発するように血肉を散らして死んだ。スクープを狙った美羽は「とらすの会」を訪ねるが、マレ様と出会うことで想像を絶する奈落へと突き落とされる──。/解説=織守きょうや

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

現代日本版のエクソシストって感じかな
とらすの子という宗教団体にいるマレ様にお願いをすると、その人を殺してくれる
日本各地で起こる謎の死

見るだけで思考が止まるほど美しすぎる少年というのが想像しにくいという部分以外は、熱中するおもしろさ
不気味さもありつつ、まるでミステリーのように先が読めない感じで没頭してしまった
とりあえずラストの鳥肌はやばい!

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2025年06月09日

購入済み

貴方の嫌いな人は誰ですか?

いじめ、虐待、毒親描写をさせたら妙にリアリティがあってしっかり嫌な気分にする作家、芦花公園先生。
ほんと何食ったらこんな陰鬱で写実的な文書が書けるんでしょうね。
なんでも個性と迎合する現代社会から爪弾きにされた、いわゆる敗北者、負け組、被害者達。そんな彼らが他人の生殺与奪を握った時、
自分の経験や他者への思いやり、心穏やかな上っ面は消え去り悪鬼羅刹と化す。フィクションだと鼻で笑うのもまた一興。
ですが私たちが、もし同じ立場になった時、本当に笑っていられるでしょうか。そしてそんな人に手を差し伸ばせるでしょうか。
大丈夫です、今回もちゃんとBL入ってますよ。ノルマなのかな?
最後まで芦花公園先生を信じてください。そこにはきっとクソみたいなエンドロールが待ってます。

#ドロドロ #ダーク #共感する

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2024年08月29日

Posted by ブクログ

 嫌いな人間や自分を虐げた人間はみんなマレ様か殺してくれる、そんな異常な事を盲目的に信じる集まり『とらすの会』を発端にして起こる惨劇の凄まじさは勿論、人間の力ではどうしようもない怪異の存在というホラーと共に人間の醜悪な部分を嫌という程克明に描写することで、独特の陰鬱な雰囲気の中に「美しい異常」がひしひしと感じられた。

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2024年07月21日

Posted by ブクログ

仕事の昼休み中に読み進めましたが、休憩が終わる度に続きがとても気になってしまいました。
おかげさまでこの数日間は充実した昼休みを過ごせました!
芦花公園先生の作品は聖者の落角の『僕のヒーローアカデミア』や今作だと『ハリー・ポッター』など、実在する作品の名前がたまに出てきますが、下手にそのような作品名を出すと作品の雰囲気を損ねてしまいそうなものですが、むしろリアリティや没入感が増す、とても上手い出し方をされている印象を持ちました。
こちらの作品を読まれた方は芦花公園先生のカクヨムにあるとらすの子の後日談?的な話もぜひお読みください。

文句なしの星5です!

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2024年07月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ノー情報で見たため、始まりはサスペンスっぽさもあるのか?と思いましたが、ちゃんとホラーでした。
びっくりや、ゾッと感というよりは、自身の倫理観の通じない宇宙人モノ、コズミックホラーに近い感覚の怖さだと感じました。好きです。
語り手は3視点あり、語り手同士が出会うタイミングもあるのですが、それぞれ見えてる印象が本心と少しズレがあるように感じた所は、なんだかリアルだなと感じました。
白石さんは個人的に好きなキャラでした。明るさと強さ故に、人を追い詰めるというタイプの方ですね。いるいる。
白石さんは今回の物語の中で、かなり良い味を出してくれた人です。この人の対比で人物のコントラストがハッキリするし、彼女のあまりにも愚直すぎる所がいい。最後はちょっと予定調和ではあるものの、どこで絶望するのかとワクワクしてしまいました。

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

嫌な人間はマレ様に頼めば殺してもらえる。それがとらすの会。グロ描写も上手かったけど、会でそれぞれが恨み言を話す異常さが怖かった。後半はオーメンとかエクソシストのようなノリで、そういう立ち位置の小説なんだな、と割り切って読むことが出来た。

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2025年06月15日

Posted by ブクログ

ジャパニーズホラーっぽい表紙だったので覚悟してよんだけど、どちらかというと悪魔や魔女の要素が多くて拍子抜け
夜中にトイレ行けなくなるってことはなかったし、部屋でひとりで読んでも平気
イジメや虐待のところは読んでてしんどくなるけど、続きが気になってスルスル先に進めた

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2025年06月10日

Posted by ブクログ

クズ人間がたくさん出てくる。身近にいそうな感じが怖い。そんなリアリティのある人間が、生きていくために特殊な力のある宗教的な会を頼る。この行動もまたリアル。そこから更に欲望を貪る様もリアル。特殊な力だけが、ファンタジーだがそれ以外は私たちが少なからず感じてしまう感情が表現され、ある意味怖い。

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2025年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

常軌を逸した顔の美しい男が出てきて最悪なことが起こりまくる、The芦花公園!! という感じの話。被害者と加害者がオセロのように入れ替わるミステリー的な要素もありつつ、人間にはどうにもできない得体の知れない恐ろしいものの気配が一貫して物語の中に流れている。あまり日本に住んでいると悪魔の恐ろしさについてピンとこなかったりもするのだが、その片鱗が感じられる話だと思う。

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2025年03月21日

Posted by ブクログ

ハイ!ホラー!

お願いすると相手が亡くなる!
しかも、爆発!
グロい…
タイトル忘れたけど、コミックで、人が裏返って死ぬ気持ち悪いのがあったけど、そんな感じか…

「とらすの会」ってとこで、恨みある人の名前を言うと次の日には、ドカーン(人爆発!)
仕事人か!
デスノートか!
この会は、何やねん!
怖すぎるやろ!

マレ様に頼めば〜
この人、人外の美しさ (,,• •,,)キュン♡
(秋せつらみたいなもんか)
真実は違うんやけど、こういう美しさは、何かあるねんな…
イケメン禁止やな!!!(異論続出か!w)
  →かなさんの意見により撤回!!!
しかし、これオーメンやん!
なんぼ、退治しようとしても、邪魔入るし。
他シリーズの人も出てくるけど、人外の強さを持ってる人達の力は借りれず、普通の人らで追い込んでいく〜!
オーメンに普通の人では、キツいんとちゃうの?

ちょっと期待してたけど、オーメンの最後とは違い、嫌〜な終わり方…

神も仏もありませんでした〜♪


オチは、文中から、

『見た目のとんでもなくいい奴は、望まない苦労を引き寄せやすい』
それぐらい諦めろや!(心の叫び)


***************************
イクサガミの影響か、時代もんで、更に読んだ本が仕事人っぽいので、

アマプラで、
「仕掛人・藤枝梅安」

池波正太郎さん、100周年記念らしい。
豊川悦司さん、片岡愛之助さん、菅野美穂さんと豪華俳優陣!

まぁ、パターンとしては同じで、

--------------
「あれ〜!何にをなさるんですか〜!旦那様〜!」
(帯を引っ張って、シュルシュルシュル〜!)

「ここであった事は、忘れろ〜!ニアリ」

「誰や!ゲッ!」 ブスっ!(針でやられる)
--------------

まぁ、これがええんやけど!(^◇^;)

二部作なんで、また、週末に、第二部観よ!

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2025年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ほねがらみ」と全然ちがう!ちゃんと筋道だっていてストレスのない読み口で、さすが創元推理文庫。
ひらたく言えば悪魔ものなんだけど、人間の嫌なところに対する解像度が高すぎて、よくある悪魔ものとは違うジメッとしたジャパンホラー感があるところがいい。
期間限定の特別掌編もお得感がありました。

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2025年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ホラー・サスペンスものは描写が苦手であまり読まないけど、友人の紹介により購入。ストーリーが面白くて、文章も読みやすかったので一気に読んでしまった。現実にありそうだけどなさそうな絶妙な塩梅が恐怖を緩和させてくれた。最後の展開には驚いたけど、まれひこの苗字にもっと驚いた。お父さんは井坂くんだったってことなのかな、、?
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24.12.12

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2024年12月12日

Posted by ブクログ

出てくる人間の感情や行動が生々しくて動物的で、救われないから余計にしんどい。マレ様が何者なのか、勘の良い方はピンとくるかもしれないけど、それも最後の方でひっくり返されるから最後まで掴めない話だった。ネタバレになるから書けないのがもどかしいけど、最後はもう理不尽すぎて苦しかった。

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2024年11月14日

Posted by ブクログ

殺される、と錯乱状態に陥った少女は、オカルト雑誌のライター・美羽の目の前で突然爆発するように死んだ。
スクープを狙う美羽は、少女が通っていたという「とらすの会」を訪れたが、マレ様と呼ばれる人物と出会うことで、想像を絶する奈落へと突き落とされる……。


事件を解決しようと奮闘する女性警察官とライターの女性。友人へのいじめに悩む中学生という3人の視点でストーリーが進行していき、交錯していくホラー小説。
連続する猟奇的な殺人事件。虐げられた人々に手を差し伸べる「とらすの会」とその中心となる「マレ様」。マレ様の美貌ととらすの会が与えてくれる救いに心酔して行く人々の狂気と悪意が、生々しくぞっとします。

ホラー小説だとどうしても、結局本当に怖いのは人間、という所に着地しがちですが、人の理解が及ばない超越者には敵わない。結局のところ、人間はどうしようもなく弱く卑小な存在であり、どんなに強い心を持っている人だとしても異常の前では取るに足らないものである。そんな無力感を味わえます。

恐ろしさと共に、そんな美しい超常の存在に狂わされてみたいという気持ちが少し湧いてきてしまうのがまた怖い。

2025年の6月末までは、帯についているQRコードからアクセスで期間限定掌編も読めますのでぜひ。

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2024年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ライターの坂本さん、最初はほんと好感持てなくてしんどかったけど、白石さんとの交流と、最期のシーンはなんかたまらない気持ちになった。

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2024年10月15日

Posted by ブクログ

「嫌な奴はマレ様が殺してくれる」
オカルト雑誌ライターの女性、男子中学生、女性警官の3人の視点で物語は進む。

グロテスクな話が苦手な方は要注意かも。

芦花公園さんの本はほとんど読んでいるので最後の一行まで気を抜かず、お腹に力を入れながら衝撃に備えていたけれど、それでも読み終わった瞬間「あぁー……」と声が漏れてしまった。QRコードの期間限定とカクヨムに後日談があるらしいので、もう少しとらすの子の呪いを浴びることが出来る。

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2024年09月27日

Posted by ブクログ

こちらの作者さんの本は3冊目でした
読み終わったらどっと疲れてしまいました
理由は面白くて1日で読みきったのもありますが、後半になるにつれて人の感情が
重くのしかってくる気がしました
前半と後半で読んでいる印象が違いましたが、最後まで読みきりました

途中過激な表現があったので
読む方は注意してもらえたらと個人的に
勝手に思ってしまいました

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2024年09月10日

Posted by ブクログ

面白かった。マレ様と希彦、妖しい雰囲気に皆が魅了され、異常な事がおこり、とても気持ちの悪い悲惨な死に方。終わり方も「えっ!」っていう感じで…希彦が気になる。特別掌編が期間限定で公開されていたので少しお得な気分!

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2024年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人の生死を掌握する万能感って、善悪のバランスの人間性をどこかおかしくしてしまうんだろうな。
利用されているように見えて、本当の悪魔はその人間の愚かさを実は高みから優雅に嘲笑ってる。
希彦は結局何がしたいのかよくわからなかったけど、トラスの魔女たちが悪魔と目合っていたことを振り返ると、純粋に目合い相手を求めていたとしか…。最後も純愛のハッピーエンドに感じた自分の酩酊心理が恐ろしい。あなどれない“美しい異常”の中毒性。
本編では味わえなかった、カクヨムの火花散る番外編の緊張感がたまらなくよかった。

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2024年07月20日

Posted by ブクログ

「カクヨム」からの芦花公園さん

最近のホラーは贅沢になってきて
サイコでオカルトで因習で土着でデスゲームで
ラストに人怖でおとしてくる
私なんか美少年枠で読んでるし
いろんな要素を取り込んで読ませるなあと思いましたけど、マレ様は稀様でおとしても良かったのではと思うのです
太宰治も書いてます「美しいものが嫌いなのではない。美しすぎると怖いのだ。」by斜陽(たぶん)
美しいことへの畏怖は過去文学でも数多く残されてます
私は、少年達の高校時代の美しいことへの憎悪と畏怖を感じるところが好きでした。

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2025年07月03日

Posted by ブクログ

THEホラーといった内容。
憎んだ相手が死ぬという展開。
叙述トリック的な部分もあり、最後はアッと言わせる。
読み応えはあり。

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2025年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ちょっと百合っぽい。刑事の人が弟見て絶望するシーンがよかった。エロ同人なら闇堕ちしてる。オチが消化不良。

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2024年12月29日

Posted by ブクログ

本当にこういった人智を超越した存在がいるのか気になりました。
また、それぞれ人には正義の形があるのだと感じました。

「人に頼りにされている間は、自分が価値のある人間だと思える。」

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2024年11月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解説には「結局人間が一番怖い」説に否定的で、それ以上に理不尽をもたらす存在の方が怖いとあったけれども、正直理不尽に訪れる惨たらしい死、そしてそれをもたらす存在そのものよりも、ここに描かれたキャラたちの生々しすぎる人生の方がよほど怖かった。
結局超常的な存在はフィクションの中でしか存在できないから。
読み手である自分たちが経験することは、恐らくはない。
だから、どこまでも他人事として読める。
例え血肉が吹っ飛ぼうが、全身から血を吹き出そうが、骨が剥き出しになろうが、そういうことをもたらす(この作中なら◯◯と称される存在)太刀打ちできない存在による攻撃にびびることはない。

でも、キャラたちが生きてきた人生は違う。
報われない人生、いじめ、他人を呪う気持ちなどなど、これはフィクションで描かれたとしても、読み手である自分たちが経験できる、もしかしたらもう経験したことだ。
自分に起こりうる話だ。
その生々しさ、遠慮なく書かれたその展開の方が余程堪えた。
そういう意味では気持ちのいい話ではなかったし、ちょっと鬱々もした。
中盤以降に訪れたトンデモ展開で宇宙猫になるまでは。
いや、本気で「???」となったので。

あとラストが割と、うん、そうですね……上げといてそう来るかの展開で、そちらも初読時は「???」となり、最後の一文で結局納得させられるという。
そういう存在でしたね。
なら、あのラストは致し方ないのかも。

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2024年07月13日

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