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「今回ここに書き起こしたものには全て奇妙な符合が見られる。読者の皆さんとこの感覚を共有したい」――大学病院勤めの「私」の趣味は、怪談の収集だ。知人のメール、民俗学者の手記、インタビューの文字起こし。それらが徐々に一つの線でつながっていった先に、私は何を見たか!? 「怖すぎて眠れない」と悲鳴が起きたドキュメント・ホラー小説。
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Posted by ブクログ
オカルト好きな30代前後として非常にブッ刺さる作品。ありとあらゆるオカルティズムの要素が積み込まれており、さながら小説版ダンダダンである。とはいえぶっ飛んだ展開があるわけではなく、「怪談」の本質的な魅力の要素を「ひとつの映画をワンシーンずつ断片的にバラバラで見せられている感覚」と定義をし、複数の怪談...続きを読むから1つの怪異の輪郭が見えてくるという深みのある構造をとっている。この考察系ホラーという構造は、作者自身のオカルトへの造形の深さによって非常に説得力のある展開をみる。「怪談」それぞれの恐怖度も高く、非常にクオリティが高い作品。
中盤くらいまでは 「ひとつの映画をバラバラに見せられている感覚」 というか、色んなものが繋がってるという感覚で読めたのだが、 後半からついていけなくなり意味不明感が持ったまま読み進める形になった。 後半もったいなかったなーという思い。
4.0点 地球の、いや宇宙の、この世の真理に辿り着くと人は死んでしまうらしい。人間の脳では処理しきれないからなのか、はたまた違う次元へいってしまうからなのか。。 小さい頃から、どうして宇宙ってあるんだろう?人間て何だろう?と、考えれば考えるほど自分が認識出来なくなってこの世に溶けていっちゃいそうで、...続きを読む凄く怖くなって考えるのをやめちゃうんだけど、 この本は、その先を追い続けて行く恐ろしさに似ている 追いかけちゃダメなのに でも知りたくて、しりずたく て しずず り ずずずた くず ずずてずず ずずずずずずずずずずずずずずずずず ずずずずずずずずずずずずずずずずず
ホラー小説はあまり進んで読む方ではないのですが、友人からの紹介で読みました。 ホラーの映像作品も苦手な方なので、文章だったら読めそうだったのです。 ホラーや怪談といえば夏の雰囲気がしますが、秋に読むのも好きです(まだ暑いですが)。たまに首筋に感じる異様に冷たい風や鈴虫の声がいつの間にか聞こえなくなっ...続きを読むていたりなどなど。 今回は、映像作品と文学作品のホラーにおける恐怖の違いについて考えていました。 日本の作品では映像と文章で大きな差異はないように感じましたが、海外の作品では怪談というよりは純粋な怖さや気持ち悪さを全面に出してくるものが多いように感じます。 やはり視覚情報として形のあるものを取り込むと、絶対的に刺激を得られるのでしょうか。私は苦手ですが。 日本に多い怪談では、読者や視聴者の想像力にまかせて私たちを背後から飲み込んでいくような空気を感じさせます。この逃げ場のないような雰囲気は好きです。 本書もそのように感じました。 まるで実際にあった出来事かのように物語が進む形式をモキュメンタリー(フェイク・ドキュメンタリー)というようですが、この手の本は初めてでした。 確かに現実に起きたことのような興奮を覚えました。 後方の解説にある通り、もともと傍観者であったはずの〈私〉が、いつの間にか怪異に巻き込まれていく。ならば、その話を読んでいる私(読者)も取り込まれてしまうのではないか。という気持ちが、不快であったのに好奇心を沸き立たせました。「好奇心は猫をも殺す」という言葉を思い出します。ホラーに慣れた方はこういう気持ちを抱かないのでしょうか。 まとめますと、ホラーに普段あまり触れない私にもとても楽しめる作品でした。 映像よりも文章の方が性に合うみたいです。 確かに「関節が〜」とか「手足が〜」と直接的な表現のあるところも多くありましたが、この話の不気味さには必要なものだったと思います。でも怪談のような多くを語りすぎないでいつつも、複数の語り手の話から成り立つというこの作風が面白かったです。 一つ思い出したことがあるのですが、 幼い頃に地元の少し広い公園の人口の小川のようなところに、蛇がいたことを思い出しました。白い綺麗な蛇でしたが、10匹以上はいた気がします。中にはすでに息絶えていたものもいましたが、一箇所に固まっていて、幼心にも不気味に感じた記憶があります。 多数の蛇がなぜそこに集まっていたのかはわかりませんが、白い蛇だったのは覚えています。 その異様な光景を10年以上ぶりに思い出しました。 その夜に蛇の這うような音を聞いて眠りについた記憶があったようななかったような。
ずずずず…ずずずずずずずず… これは一体なんのずずずず…何かが私の周りでずっとずずずずずずずず… 定期的に無性にホラーが読み漁りたくなるやっかいな病に罹っている私。 8月後半はホラー強化週間を挟みましょう。 (実は本作は8月の頭に読んでいたのですが) 今年の納涼第1作目は以前からあちこちでお見かけ...続きを読むする芦花公園さんのこちらをチョイス。 初めて芦花さんをお見かけしたのは『食べると死ぬ花』 何故かタイトルとお名前を混同して覚えており、食べたら死ぬ花が咲いている公園の図鑑だと思っていたら、1Q8401さんのレビューで違う事が判明。 私の脳内が1番ホラーですが、いやー、素晴らしく体感温度が下がりましたね!これで熱中症なんかとはおさらばですよ! …怖いって…涙 更に読んでいる最中に起こった恐ろしい体験のお陰で氷点下にまでなりましたが、それはいつもの如く後程。 主人公は大学病院に勤めている医師の『私』。オカルトマニアで怪談話を収集している。一つ一つの短い話を重ねていき、映画のように最後には1つの話になる構成が好み。 ある日、怪談話好きのSNSで知り合った、ネットでホラー漫画を投稿している木村からとあるホラー好きのオフ会仲間との体験談を聞かせて貰う。その後もそれに関連した話をいくつか読む事になるのですが、一貫性がないのと、木村が恐ろしい目にあった元凶である由美子という女性が『私』の先輩である精神内科医の患者であった疑いが浮上し、精神的な病から来るものでは無いかと、一線を置いて楽しむ姿勢を貫いていました。 ところが、先輩の担当患者の佐野の話や佐野の同級生であるオカルト雑誌の編集者である正臣の話。 大学生の不気味な書き込み。シングルマザーが田舎で家を借りた際の話、などがどんどん一つに繋がって行き、気付くと『私』は異様な程にこの話にのめり込んで行く事に… 果たしてこれは創作なのか実話なのか。『私』にじわじわ這い寄る怪奇… 怖いって!! 先ず、この独立しているかのような話がどれも薄気味悪いです。久々に夜のベランダの窓を見れなくなりました。 ホラー好きの方からすればよくある手法や話かと思われるかも知れませんが、何故ここまで私がビビっているのかと申しますと… そうです、私の恐怖のツボNo.1。 人間がどんどんおかしくなっていくお話が多いのです。 非常識な時間にオートロックもなんのその、自宅に押し寄せてピンポンするわ扉ドンするわ、インターフォンのカメラに目を押し付けるわ、「読んだのかよぉ!!」と叫ぶわ、「先生が言いました」と繰り返すわ、挙句の果てには扉の向こうで…!! やめてぇぇえ!! 実は根っこの部分はとある地方の独特な風習に繋がる話です(急に冷静になる) 有りそうだな、この風習。いや有るよね。 そう想像し出すと止まらない怖い妄想。 ホラーを多く読んでいると結局ベタなのも怖くて面白いという所に行き着きますね。 上にも書きましたが、本書ではピンポン攻撃が頻繁に出てきます。 それはもう手を変え品を変え、執拗にドアの向こうからコンタクトを取ろうとして来ます。 案外真面目な方々なのですが、雰囲気を味わう為に夜に本の世界に集中していた私、突然サイレンのような音が鳴り響き、それはもう飛び上がる。 窓を開けて様子を伺うも、どこから鳴っているのかさっぱり分かりませんでした。 怖々としっかり戸締りをして、気になるものの本の続きの方が気になったので読書に戻る私。サイレンは一度止んだものの再度鳴る、を繰り返しています。 今思うとよくこんな状況で読書を続けられるなという感じですが、中途半端に放り出しているホラーの方が怖いので結末まで行きたかったのです。 本の中では何度目かのピンポン攻撃、外では断続的なサイレン、現実と虚構の境目が!! ずずずず… ピーンポーン!! 失禁するかと思いました。 幻聴かと疑いましたが、再度鳴り響くピーンポーン。 嘘だろ…? 今鳴ってるのは…我が家…?! 5秒程固まる私を尻目に再び… ピーンポーン 時間は23時30分。 事前連絡も無く、こんな時間に尋ねてくる友人はいません。 何故か脳内でうろ覚えの般若心経を唱えながらジリジリとインターフォンに近寄る私。 怖い、とんでもないものが写ったら… いやむしろ誰も居なかったら…?! 「は、はい…」 恐る恐る応える私に、イケボが 「あー申し訳ないですー、消防の者ですがー」 なんつうイケボだ!! じゃなくて、私のマンションのどこかの部屋の火災報知器が誤作動していたのでした。 サイレンは我がマンションがけたたましく鳴らしていたようです。 読書を中断して我が家の火災報知器に異常がないか見回る羽目になりました。 そういうわけで、思い出深い作品となりましたが最後に。 ■■■■■んです。 ■■■様。 ■家。 これらの名前にはお気をつけて… カクヨム産のホラーのクオリティは一体どうなっているのか。 ホラーを読みたければ今後はカクヨムを読めば良いのですか?(現実が1番怖い)
これ以外の既刊の本を全て読んだ後、今更ながらデビュー作を読んだ。デビュー当初からこのクオリティは最早恐ろしい。 ホラーもネット怪談も好きだし、知っている話や作家が作中に出ていると嬉しい。何だか『おっ!』と思う。 怖さ、という点ではそこまででもないけれど、知識量や発想に驚く事が多かった。凄い。 『ほね...続きを読むがらみ』というタイトルはイマイチ作品と結び付かなかった気がする。
これがデビュー作とは驚き。ジトッと湿っぽい怖さを通奏低音にしながら、都市伝説から民話、神話まで様々なネタを詰め込んであるので面白い。ずずずずずずずずずずずずずず。
ノンフィクション、ルポルタージュ風のホラー小説で自分自身が怪異・謎を追ってるような気分になる。 土着信仰は文献があいまいだったり、混ざり合ったりして、理解不能のところもあり、それがまた不快な感覚を覚える。 実際、私の故郷も田舎なので、土着信仰?的な、他の地域では見かけない風習などある。(大晦日に式...続きを読む神をわりばしに挟んだものを振りながら「悪魔っぱらい」と言いながら家中を歩き回り、最後は家の道路脇に突き刺す。)土地を離れた今、考えると不思議なことだけれど、幼い頃はなんの疑いもなく毎年行っていたことを思い出した。 怪異に触れた人たちがおかしくなっていく描写は、精神疾患の方々の話を聞いているようで(以前仕事で経験あり)、まるで著者はこう言った体験があるのか?とおもうほどリアル。 怪異よりも、おかしくなっていく人たちに追い詰められていく、主人公の気分がひしひしと伝わってくるので、読後、変な夢を見て眠りが浅くなるくらい怖かった。
「ずずずずず」って、蕎麦すすってるやないで! って、それやったら良かったのに… 別にオカルトマニアやないけど、怖い話とかに興味持って集めるとかや〜め〜よ〜! 何が紛れ込んでるか分からん。 知らん間に、巻き込まれてたら、嫌やし! 触らぬ神に祟りなしや! あかん! 神もなんか怖い〜。 今日は、週末やから...続きを読む、朝まで起きとこ〜 まぁ、話としては、 そんなに怖くないやん! そんなに怖くないやん! そんなに怖くないやん! そんなに怖くないやん! そんなに怖くないやん! そんなに怖くないやん! そんなに怖くないやん! なんか自分がおかしい〜\(//∇//)\
病院勤めの主人公の趣味は怪談の収集。メール、手記、インタビュー、ネット…色々な所から集まる怪談が示す内容とは… 一つ一つの断片を読み、分からないまま次の断片へと進み、本文中でも書かれている「一つの映画をバラバラみせられているような」感覚を存分に味わえる作品!なるほどこう繋がってるのね…
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