あらすじ
「今回ここに書き起こしたものには全て奇妙な符合が見られる。読者の皆さんとこの感覚を共有したい」――大学病院勤めの「私」の趣味は、怪談の収集だ。知人のメール、民俗学者の手記、インタビューの文字起こし。それらが徐々に一つの線でつながっていった先に、私は何を見たか!? 「怖すぎて眠れない」と悲鳴が起きたドキュメント・ホラー小説。
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Posted by ブクログ
4.0点
地球の、いや宇宙の、この世の真理に辿り着くと人は死んでしまうらしい。人間の脳では処理しきれないからなのか、はたまた違う次元へいってしまうからなのか。。
小さい頃から、どうして宇宙ってあるんだろう?人間て何だろう?と、考えれば考えるほど自分が認識出来なくなってこの世に溶けていっちゃいそうで、凄く怖くなって考えるのをやめちゃうんだけど、
この本は、その先を追い続けて行く恐ろしさに似ている
追いかけちゃダメなのに
でも知りたくて、しりずたく て しずず り
ずずずた くず ずずてずず
ずずずずずずずずずずずずずずずずず
ずずずずずずずずずずずずずずずずず
Posted by ブクログ
ホラー小説はあまり進んで読む方ではないのですが、友人からの紹介で読みました。
ホラーの映像作品も苦手な方なので、文章だったら読めそうだったのです。
ホラーや怪談といえば夏の雰囲気がしますが、秋に読むのも好きです(まだ暑いですが)。たまに首筋に感じる異様に冷たい風や鈴虫の声がいつの間にか聞こえなくなっていたりなどなど。
今回は、映像作品と文学作品のホラーにおける恐怖の違いについて考えていました。
日本の作品では映像と文章で大きな差異はないように感じましたが、海外の作品では怪談というよりは純粋な怖さや気持ち悪さを全面に出してくるものが多いように感じます。
やはり視覚情報として形のあるものを取り込むと、絶対的に刺激を得られるのでしょうか。私は苦手ですが。
日本に多い怪談では、読者や視聴者の想像力にまかせて私たちを背後から飲み込んでいくような空気を感じさせます。この逃げ場のないような雰囲気は好きです。
本書もそのように感じました。
まるで実際にあった出来事かのように物語が進む形式をモキュメンタリー(フェイク・ドキュメンタリー)というようですが、この手の本は初めてでした。
確かに現実に起きたことのような興奮を覚えました。
後方の解説にある通り、もともと傍観者であったはずの〈私〉が、いつの間にか怪異に巻き込まれていく。ならば、その話を読んでいる私(読者)も取り込まれてしまうのではないか。という気持ちが、不快であったのに好奇心を沸き立たせました。「好奇心は猫をも殺す」という言葉を思い出します。ホラーに慣れた方はこういう気持ちを抱かないのでしょうか。
まとめますと、ホラーに普段あまり触れない私にもとても楽しめる作品でした。
映像よりも文章の方が性に合うみたいです。
確かに「関節が〜」とか「手足が〜」と直接的な表現のあるところも多くありましたが、この話の不気味さには必要なものだったと思います。でも怪談のような多くを語りすぎないでいつつも、複数の語り手の話から成り立つというこの作風が面白かったです。
一つ思い出したことがあるのですが、
幼い頃に地元の少し広い公園の人口の小川のようなところに、蛇がいたことを思い出しました。白い綺麗な蛇でしたが、10匹以上はいた気がします。中にはすでに息絶えていたものもいましたが、一箇所に固まっていて、幼心にも不気味に感じた記憶があります。
多数の蛇がなぜそこに集まっていたのかはわかりませんが、白い蛇だったのは覚えています。
その異様な光景を10年以上ぶりに思い出しました。
その夜に蛇の這うような音を聞いて眠りについた記憶があったようななかったような。
Posted by ブクログ
ずずずず…ずずずずずずずず…
これは一体なんのずずずず…何かが私の周りでずっとずずずずずずずず…
定期的に無性にホラーが読み漁りたくなるやっかいな病に罹っている私。
8月後半はホラー強化週間を挟みましょう。
(実は本作は8月の頭に読んでいたのですが)
今年の納涼第1作目は以前からあちこちでお見かけする芦花公園さんのこちらをチョイス。
初めて芦花さんをお見かけしたのは『食べると死ぬ花』
何故かタイトルとお名前を混同して覚えており、食べたら死ぬ花が咲いている公園の図鑑だと思っていたら、1Q8401さんのレビューで違う事が判明。
私の脳内が1番ホラーですが、いやー、素晴らしく体感温度が下がりましたね!これで熱中症なんかとはおさらばですよ!
…怖いって…涙
更に読んでいる最中に起こった恐ろしい体験のお陰で氷点下にまでなりましたが、それはいつもの如く後程。
主人公は大学病院に勤めている医師の『私』。オカルトマニアで怪談話を収集している。一つ一つの短い話を重ねていき、映画のように最後には1つの話になる構成が好み。
ある日、怪談話好きのSNSで知り合った、ネットでホラー漫画を投稿している木村からとあるホラー好きのオフ会仲間との体験談を聞かせて貰う。その後もそれに関連した話をいくつか読む事になるのですが、一貫性がないのと、木村が恐ろしい目にあった元凶である由美子という女性が『私』の先輩である精神内科医の患者であった疑いが浮上し、精神的な病から来るものでは無いかと、一線を置いて楽しむ姿勢を貫いていました。
ところが、先輩の担当患者の佐野の話や佐野の同級生であるオカルト雑誌の編集者である正臣の話。
大学生の不気味な書き込み。シングルマザーが田舎で家を借りた際の話、などがどんどん一つに繋がって行き、気付くと『私』は異様な程にこの話にのめり込んで行く事に…
果たしてこれは創作なのか実話なのか。『私』にじわじわ這い寄る怪奇…
怖いって!!
先ず、この独立しているかのような話がどれも薄気味悪いです。久々に夜のベランダの窓を見れなくなりました。
ホラー好きの方からすればよくある手法や話かと思われるかも知れませんが、何故ここまで私がビビっているのかと申しますと…
そうです、私の恐怖のツボNo.1。
人間がどんどんおかしくなっていくお話が多いのです。
非常識な時間にオートロックもなんのその、自宅に押し寄せてピンポンするわ扉ドンするわ、インターフォンのカメラに目を押し付けるわ、「読んだのかよぉ!!」と叫ぶわ、「先生が言いました」と繰り返すわ、挙句の果てには扉の向こうで…!!
やめてぇぇえ!!
実は根っこの部分はとある地方の独特な風習に繋がる話です(急に冷静になる)
有りそうだな、この風習。いや有るよね。
そう想像し出すと止まらない怖い妄想。
ホラーを多く読んでいると結局ベタなのも怖くて面白いという所に行き着きますね。
上にも書きましたが、本書ではピンポン攻撃が頻繁に出てきます。
それはもう手を変え品を変え、執拗にドアの向こうからコンタクトを取ろうとして来ます。
案外真面目な方々なのですが、雰囲気を味わう為に夜に本の世界に集中していた私、突然サイレンのような音が鳴り響き、それはもう飛び上がる。
窓を開けて様子を伺うも、どこから鳴っているのかさっぱり分かりませんでした。
怖々としっかり戸締りをして、気になるものの本の続きの方が気になったので読書に戻る私。サイレンは一度止んだものの再度鳴る、を繰り返しています。
今思うとよくこんな状況で読書を続けられるなという感じですが、中途半端に放り出しているホラーの方が怖いので結末まで行きたかったのです。
本の中では何度目かのピンポン攻撃、外では断続的なサイレン、現実と虚構の境目が!!
ずずずず…
ピーンポーン!!
失禁するかと思いました。
幻聴かと疑いましたが、再度鳴り響くピーンポーン。
嘘だろ…?
今鳴ってるのは…我が家…?!
5秒程固まる私を尻目に再び…
ピーンポーン
時間は23時30分。
事前連絡も無く、こんな時間に尋ねてくる友人はいません。
何故か脳内でうろ覚えの般若心経を唱えながらジリジリとインターフォンに近寄る私。
怖い、とんでもないものが写ったら…
いやむしろ誰も居なかったら…?!
「は、はい…」
恐る恐る応える私に、イケボが
「あー申し訳ないですー、消防の者ですがー」
なんつうイケボだ!!
じゃなくて、私のマンションのどこかの部屋の火災報知器が誤作動していたのでした。
サイレンは我がマンションがけたたましく鳴らしていたようです。
読書を中断して我が家の火災報知器に異常がないか見回る羽目になりました。
そういうわけで、思い出深い作品となりましたが最後に。
■■■■■んです。
■■■様。
■家。
これらの名前にはお気をつけて…
カクヨム産のホラーのクオリティは一体どうなっているのか。
ホラーを読みたければ今後はカクヨムを読めば良いのですか?(現実が1番怖い)
Posted by ブクログ
これ以外の既刊の本を全て読んだ後、今更ながらデビュー作を読んだ。デビュー当初からこのクオリティは最早恐ろしい。
ホラーもネット怪談も好きだし、知っている話や作家が作中に出ていると嬉しい。何だか『おっ!』と思う。
怖さ、という点ではそこまででもないけれど、知識量や発想に驚く事が多かった。凄い。
『ほねがらみ』というタイトルはイマイチ作品と結び付かなかった気がする。
Posted by ブクログ
これがデビュー作とは驚き。ジトッと湿っぽい怖さを通奏低音にしながら、都市伝説から民話、神話まで様々なネタを詰め込んであるので面白い。ずずずずずずずずずずずずずず。
Posted by ブクログ
ノンフィクション、ルポルタージュ風のホラー小説で自分自身が怪異・謎を追ってるような気分になる。
土着信仰は文献があいまいだったり、混ざり合ったりして、理解不能のところもあり、それがまた不快な感覚を覚える。
実際、私の故郷も田舎なので、土着信仰?的な、他の地域では見かけない風習などある。(大晦日に式神をわりばしに挟んだものを振りながら「悪魔っぱらい」と言いながら家中を歩き回り、最後は家の道路脇に突き刺す。)土地を離れた今、考えると不思議なことだけれど、幼い頃はなんの疑いもなく毎年行っていたことを思い出した。
怪異に触れた人たちがおかしくなっていく描写は、精神疾患の方々の話を聞いているようで(以前仕事で経験あり)、まるで著者はこう言った体験があるのか?とおもうほどリアル。
怪異よりも、おかしくなっていく人たちに追い詰められていく、主人公の気分がひしひしと伝わってくるので、読後、変な夢を見て眠りが浅くなるくらい怖かった。
Posted by ブクログ
「ずずずずず」って、蕎麦すすってるやないで!
って、それやったら良かったのに…
別にオカルトマニアやないけど、怖い話とかに興味持って集めるとかや〜め〜よ〜!
何が紛れ込んでるか分からん。
知らん間に、巻き込まれてたら、嫌やし!
触らぬ神に祟りなしや!
あかん!
神もなんか怖い〜。
今日は、週末やから、朝まで起きとこ〜
まぁ、話としては、
そんなに怖くないやん!
そんなに怖くないやん!
そんなに怖くないやん!
そんなに怖くないやん!
そんなに怖くないやん!
そんなに怖くないやん!
そんなに怖くないやん!
なんか自分がおかしい〜\(//∇//)\
Posted by ブクログ
大学病院勤めの「私」の趣味は、怪談の収集だ。今回ここに書き起こしたものには、すべてに奇妙な符号が見られる。
私は、読者の皆さんとこの面白い感覚を共有したいのである―――。
著者の芦花公園さんが小説投稿サイト「カクヨム」に掲載していた話が元になったホラー小説。
終盤までは主人公の「私」が集めた怪談とそれに対する考察構成されていて、知人のメールやインタビューの文字起こし、民俗学者の手記など、様々な別の事件を考察していった結果、一つの物語へと収束していきます。
怪異の正体は示唆されてはいるもののはっきりと明かされてはいません。スッキリしない人もいそう。けれど、心理学的に人は「よく分からないもの」「理解できないもの」つまり名前のない未知の恐怖に怯え妖怪の仕業だの気のせいだの理由付け・名前付けをして安心するものだとか聞いたことがありますので、正体が「わからない」というのもエンタメのホラーとしてのあり方として全然アリだと思います。実際何だかスッキリしなくて、そわそわするようなおさまりの悪さがあり不気味で良いです。
言ってしまうと現実に侵食してくる系のメタホラーなんですが、ラストまで読んでから「はじめに」を読み返すとまた趣深くていいです。良かったらお試しください。
また、特筆すべきはホラーでは珍しい参考文献の多さ。作中で言及されているホラー作品も多く、作者さんのホラーに対する造詣の深さと愛情を感じます。
Posted by ブクログ
読みやすい。実話系の前半から語り手が怪異に巻き込まれる後半はフィクション度が上がるのでのめり込み度は減るが面白さやスピード感はそのままだった。
Posted by ブクログ
ホラーの扉に寄稿されていた芦花公園さんのデビュー作「ほねがらみ」読書。
大好物のモキュメンタリータッチで進行、都市伝説、土着信仰、キリスト教信仰が融合するオカルトホラー。
最高に面白かった
Posted by ブクログ
全体的に怖かったです。ただ、途中からとりとめのない話になってしまったような感じがしました。物語というよりはドキュメンタリーとかレポートのような感じに思えてしまった。
Posted by ブクログ
本当にあった出来事のように語られ、それぞれの話が
繋がっていく、ゾクっとする怖さがあります。
中盤までの方が面白かったです、後半はやや
意味不明感が、、
Posted by ブクログ
夜に一人で読んだら怖いかも。ただ一つ一つの繋がりが弱い(というか自分は覚えておきにくいと感じた。一族の家族関係とか)ので、繋がる面白さみたいなのは感じにくかった。もっと同一のパンチのある怪異とかだったら分かりやすかったかも?
ただラスト近く、物語の怒涛の回収はすごかった。キリスト教の伝来と禁教、人身御供の話のあたり。
あと中山さんは完全に被害者で可哀想すぎる。。
●あらすじ
安易な気持ちで、恐怖の実話を集めてはいけない――!
ネットでバズった恐怖(ドキュメントホラー小説)が、書籍化により、拡、散。
「今回ここに書き起こしたものには全て奇妙な符号が見られる。読者の皆さんとこの感覚を共有したい」から始まる、ドキュメント・ホラー小説。
大学病院勤めの「私」の趣味は、怪談の収集だ。
手元に集まって来る、知人のメール、民俗学者の手記、インタビューのテープ起こし。その数々の記録に登場する、呪われた村、手足のない体、白蛇の伝説。そして――。
一見、バラバラのように思われたそれらが、徐々に一つの線でつながっていき、気づけば恐怖の沼に引きずり込まれている!
「読んだら眠れなくなった」「最近読んだ中でも、指折りに最悪で最高」「いろんなジャンルのホラー小説が集まって、徐々にひとつの流れとなる様は圧巻」など、ネット連載中から評判を集めた、期待の才能・芦花公園のデビュー作。
――「次の生贄は誰がいいと思いますか」
(幻冬社HPより引用)
Posted by ブクログ
怪談の収集を趣味とする大学病院勤務の「私」。ネットだけでなく職場での聞き集めや先輩医師の症例報告、メールで送られてきた体験談等を調べるうち、別個の話と思われていたそれぞれの話や怪異に奇妙な符号を持ち、それぞれがリンクしていることに気付く。頑なに創作と解釈していたが、怪異は徐々に「私」自身の現実を侵食しはじめ……。
別々の人間や媒体を介して「私」の下に集まった実話怪談や都市伝説、記者から送られたインタビュー記事が奇妙な符号を持ち、それらが次第に収斂し、とある家系と場所へ繋がって行く。と同時に、それを調べる「私」の周囲にも怪異が現われる。作中にある「一つの映画を、ワンシーンずつ断片的に、全くバラバラのタイミングでに見せられるよう」な感覚で、読み進める内に朧気に立ち上がって来る怪異によって主人公自身も取り込まれていくのだが、集まった各話のソースや語り手のレベルが一様でないため、どこまでが実話でどこまでが創作かという判断も次第に曖昧になって、全体のメタフィクションな構造も多層的なものになってくる。
ジャンルとしては旧家の因習や呪いを中心にした土俗ホラーなのだろうけれど、そこにキリスト教的要素を(作中で民俗学者が解釈として語る)Mixしたのは新しい感覚だと思う。作中で綴られる各々の怪談や報告のどれも中々の怖さの質なので、それだけにラストは何かどーにも物足りないというか、個人的にはそう行って欲しくない方に出たな……という感想。
それとは別に、登場するキャラクターの何人かが読んでいてとにかく気持ちが悪い。このレベルは幸いなことに実生活では未だ遭遇したことがないものの、ネット上で何度か見かけたり絡まれたりしたことを思い出して、それがリアルに怖かったり。
Posted by ブクログ
一つ一つの怪談が漠然とリンクした状態で進んでいくお話。書き方なども章によって変わり、いかにもいろんな話を集めている感じが楽しめる。途中で大切であろう共通点を整理してくれるためかなり読みやすい。語 佐野道治に収録されていた葬儀の話がかなり怖かった。
Posted by ブクログ
新しい!
カクヨムっぽい、新しい体裁のホラー体験ができた。
洒落怖が好きなら、ウケは良いかも。
怖いし、何か繋がりがあるんだって事は分かるんだけど、後半が難解?敢えてそうしてるのか…?頭に全然入ってこなかった笑
ただ、水谷の不気味さや「ずずず」だったり、描写で怖さを感じられました。
Posted by ブクログ
やってくれましたね、て感じ。冒頭からネットの話を出してくる等食いつき易く読み易く、展開もスピーディ。後半に入り情報量が格段に増えた頃にペースダウンするが、盛り返して嫌な感じが続く、こういうのは好きなタイプ。特に中盤までの嫌過ぎる数章はとても良かった。どこまで現実とリンクしてるのか境目がわからないのが不気味で、中盤にある驚きの数ページも恐怖。広げ過ぎて畳み難さも若干感じられるが、このくらいでちょうど良いのかも。
Posted by ブクログ
大学病院に勤める医師の主人公が趣味の怪談収集をするうちに、気づけば逃れられない「何か」に囚われているという展開は、解説で朝宮さんが述べてるように最近のホラー小説ではわりと見られる気がする(そもそもポッドキャストで朝宮さんがこの作品を紹介していたのが手に取ったきっかけ)。
ネットの洒落怖や実話怪談など、それぞれは怖くて面白いが、物語に関連性も無さそうなそれらの話。だが、読み進むうちにそれらは全てある一族のことを述べているのだと気づく。そういった好き者のカタルシスをくすぐるような形で物語に引き込む。気づけば中盤まで読んでいるから、そうなると途中で止めることは出来ない。これは一体何なのだろうか。主人公と同じく、知ることは良くないことだとわかっているのに、読者も読み進めてしまうのだ。
残り10ページを切った頃、主人公がどうなるのか全く見えてこなくて「んんん???」となったのだけれど、そうきたか〜と納得。そうだよね、たしかに彼の役割はそれしかないや。と終わりまで読んだこちらも、やられた、これから彼が襲われたような怪異がやってくるのかと思わず身構えてしまう。フィクションだとわかってはいても、厭な感じは残る(褒め言葉)。「終」のあとのおまじないは、そういう人のためのものなのか。私にはさらにダメ押しで何かがやってくるものに思えてならなかったけど(笑)。
Posted by ブクログ
昔ながらのオールドスタイルの恐怖を表現したいろんな切り口の怖い話が繋がりあって一つの物語になっていくホラー作品。あっ!これは!夜にシャワー浴びられへんなるやつや!!って読み始めてすぐわかる作品。
Posted by ブクログ
面白かったけどもう少しはっきりして欲しかった。残穢みたいに呪いの発生源とかきっかけなどはっきり描いて欲しかった。ネトフリで話題の呪詛みたいですね。ノンフィクション形式でやるんだったら謎のまま終わらすのはちょっとモヤモヤすると思う。
Posted by ブクログ
登録数1500冊目!!!
珍しく続けてホラーを読んでいる。
最近のホラー小説はメタ系が流行ってるのかしら。
メタと言えば私の中ではやはり三津田信三。
この作者さんも好きだそうで。
メタホラーは頭がこんがらがって
最後の方などは訳が分からなくなってくるのだけど
このよく分からないゾワゾワ感が好き。
ホラーと民俗学が絡むとより面白みが増す。
他にも作品があるみたいなので読んでみよう。
Posted by ブクログ
2ちゃんまとめ動画をきっかけに、民俗学ホラーにハマったので、そういうタイプのホラー小説も読んでみようと思った。
聖書、神話、歴史なども解説してくれている部分が多くて、初心者でもなんとなく繋がりが理解できてありがたかった。
しっかり理解できた訳ではないと思うが、バラバラだった話が繋がる感覚は味わうことが出来ました。
2日で一気に読めるライトさで、入門書にピッタリ!
Posted by ブクログ
「ひとつの映画をバラバラに見せられているような感覚」と始めに紹介されている通り、知人のメールであったり民俗学者の手記であったりインタビューだったり、様々な狂った怖い断片がちりばめられ何とも掴み所がない。
その断片の一つ一つを追って、ある一族に降りかかる怪異の正体に迫ってしまう怪談好きのサガ…。“怪談好きもほどほどに”と釘を刺された感じ。
結末の煮え切らなさも含めてまさに読後は、深淵の不気味な何かに骨まで侵食されたような感覚の疼きに全身がゾクゾクしている。
しきくい様の青年に思い当たった時が一番盛り上がった。