気鋭の若手からベテランまでが一堂に会した「最恐」の物件怪談アンソロジー。
家や土地をテーマにしたホラーアンソロジーです。
作家陣が豪華で、個人的には外れなしでした。どれを読んでもじっとりと湿度のある話が楽しめます。
珍しい方だと、事故物件検索サイト「大島てる」の管理人・大島てるさんのお話なんかも
...続きを読む掲載されています。サイト自体は見たことがありますが、文章も書いているとは初めて知りました。
実際に届いたメールや、自身が本を出すための取材で回った際に見聞きしたものについて書いているお話や、伝染する呪いを扱ったような作品も多く、虚構と現実が曖昧になる感覚がしてそれもまた良かったです。現実に侵食してくるような話は不安になる感じが好き。
個人的に気に入った2作は、その土地に憑く”ナニカ”の不気味さが存分に楽しめる平山夢明さん『ろろるいの家』と、恐ろしくも耽美な化物の話、郷内心瞳さん『トガハラミ』。
でも、それ以外のどの話もそれぞれ味わいが違っていてどれも面白いですよ。