阿刀田高のレビュー一覧
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引用が多いがその間に簡潔に書かれている作品の分析や指摘がさすがに興味深い。夏目漱石の本はほとんど読んだが、忘れてしまった部分も多い。阿刀田氏も「こころ」の章で述べているように、読んだ時の年齢などによって読み取れることは変わるはずだ。この本で評価の高かった「こころ」と「それから」は読み直してみようと思...続きを読むPosted by ブクログ
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オリビア・ハッセー主演『ロミオとジュリエット』を観た勢いで再読す。
ロミオはジュリエットに一目惚れするまで、ロザラインという女性に懸想している。この設定、必要だろうか?
阿刀田高の見解は「消し残しのような気がしてならない。つまり元本にロザラインがいたものだから翻案のとき充分に考慮を払わずに、つ...続きを読むPosted by ブクログ -
旧訳に続きテンポ良く読める。プロテスタント系の高校に通ってたため断面的に何となくは分かってだつもりだったけど、全体像掴めて良かった。これから色んな作品を楽しむのにとても役立ってくれるだろう。途中で億劫になる事もなかった。作者のまとめ方の上手さに感謝。あと作者が紹介するアート作品を調べながら読み進めた...続きを読むPosted by ブクログ
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宗教画や映画を鑑賞したり、読書する際に宗教が絡むと、とたんによく分からなくなってしまう。そこで数年前から気にはなっていたけど読む機会がなかった本書を遂に一念発起で手に取る。前半は特に名前は知ってるけど具体的にどういう人なの?という人物が次々と登場。テンポよく進む。過去に観た宗教画はこのシーンだったの...続きを読むPosted by ブクログ
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なるほどなあ。
聖書は受け継がれて信仰されていくことに意味があるんやな。特定の民族にとっては一種の歴史書であり道徳の原点。
ドラゴンボールを歴史的事実が記述された聖典として代々継承していったとして、自分たちの先祖が孫悟空やったって言われたら嬉しいもんな。Posted by ブクログ -
ユーモアや本人の旅行記を含めた聖書解説書。そもそもの作りとして旧約聖書の方がイスラエル建国のの話なので物語として読めたが、こちらはそうではない。イエスやイエスの言行、信仰への考え方を中心の書物であることがよく分かる。Posted by ブクログ
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「ギリシア神話を知っていますか」読む。一度読んでいるのだが忘れてしもうた。聖書でも神話でも、神は好き勝手ばかりしていて面白い。
「ギリシア神話を知っていますか」読む。大体の有名所が網羅されているから、上質な入門書である。若い人ほど読んで関心を持って欲しい。載っていた映画「トロイのヘレン」を午後から...続きを読むPosted by ブクログ -
子供の頃に家にあった『まんが星座事典』を繰り返し読んでいた筈なのに、ミノタウロスとメデューサぐらいしか憶えていなかった。
ゼウスは本当にろくでもない奴なのだが、様々な話をギリシャ神話として体系化する為にそうなってしまったとのことで、それならまぁしょうがないかなと思った。
いつかホメロスの叙事詩を読ん...続きを読むPosted by ブクログ -
すげー。正直ギリシア神話そのものの面白さ以上に、筆者の文才の方に感動してしまった。
この本を読んだだけでも伝わってくる程に複雑怪奇な神話を、体系的に整理しながら主要な物語を押さえて、端的に要約しながらも物語的な面白さを失わず軽妙洒脱に描ききる天稟よ。
それもただの神話の粗筋紹介に止まらずに、批評的...続きを読むPosted by ブクログ -
・感想、気づき
旧約聖書、新約聖書は前編と後編のような建付け。
新約聖書を主に構成しているのは4つの福音書。
中でもマタイによる福音書がスタンダードと言える。
イエスはマリアのお腹から生まれているが、ヨセフとの営みなく授かった神の御子とされている。(神は別にいる)
イエスの一番弟子とも言えるポジショ...続きを読むPosted by ブクログ -
旧約聖書について全く知らない人でも、すんなり読める内容だった。
そして、多くの人を魅了し、動かすには、論理でなく魅了的な物語が必要なのだと気付かされた。
次は、同著者が書かれた「新約聖書を知っていますか」も読んでみたい。Posted by ブクログ -
シェイクスピア。あまりに有名な劇作家。だが、その出生からして謎の人物だったとは……。「ベニスの商人」やその他の作品も、実際に作者がその地を訪れた訳ではないらしい。シェイクスピアの作品は戯曲であり、それが舞台で様々な演出で上演されることで生かされるのであり、読書の対象には向かないものというのも目から鱗...続きを読むPosted by ブクログ
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古代ギリシアの叙事詩イリアスとオデュッセイアを、いつもどおり易しく解説してくれる。トロイア戦争と言えばトロイの木馬……だったが、この叙事詩には出てこないという。ギリシア神話の神々と人間たちが言葉を交わせていた悠久の昔の物語に惹き込まれた。ラストは、英雄オデュッセウスの生地・イタキ島で、北の星座を見な...続きを読むPosted by ブクログ
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イエスの活動区域はそれほど広くない。4年に満たない公生涯と言われる期間では無理からぬ事。しかし、旧約と違ってキリスト教となってからは、その版図は西欧へと広がりを見せた。ユダヤ人が救世主の出現を乞い願ったのが1000年間。ミレニアムがユダヤ教・キリスト教にとって重要な区切りなのだと理解できる。ノストラ...続きを読むPosted by ブクログ
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百人一首をネタにしたエッセイ。
恋の歌、季節の歌、物想う心…、いろいろなテーマから歌を選んで解説したり思い出を語ったり。百人一首の歌を思い出しながら楽しくさらりと読みました。Posted by ブクログ