【感想・ネタバレ】楽しい古事記のレビュー

あらすじ

イザナギ・イザナミの国造り、アマテラスの岩戸隠れ、八俣の大蛇。伝説の主役たちが、嫉妬に狂い、わがままを言い、ご機嫌をとる――。神々と歴代の天皇が織りなす武勇伝や色恋の数々は、壮大にして奇抜、そして破天荒。古代、日本の神様はとっても人間的だった! 「殺して」「歌って」「まぐわって」物語と歴史が渾然一体となっていた時代、その痕跡をたどり旅した小説家・阿刀田高が目にしたものは!? 古事記の伝承の表と裏をやさしく読み解いた一冊!

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Posted by ブクログ

古事記は物語と歴史が渾然と入り混じった時代の産物であり歴史そのものではない、と著者が結ぶようにかなりぶっ飛んだ内容になっているようです。
果たして古事記に書かれている天皇の何代目から実在の人物なのかという事も興味があって、大体のところはわかっているらしい。
古事記、その成立は和銅5年(712)43代元明天皇の時代に太安万侶が筆録。
そもそもは天武天皇の発案を受け稗田阿礼がイザナギ・イザナミからの伝承を暗唱し、その暗唱を太安万侶が筆写して編集したというのだからすごいな記憶力!
その意味するところ日本が天皇家を基にしてなっているという事を真理とするための根回しのような歴史書なのか。
阿刀田さんの解説付きで読んでも無理矢理な理屈や飛びすぎた表現が一杯。
歴史書は勝者の記録と言われるが、力づくで歴史を作り出している部分が多いのも似た様な事と考えれば良いのかもしれない。

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2022年06月18日

Posted by ブクログ

日本書紀は大和朝廷が渡来人に端を発する天皇家の正統性を担保するために都合のいいストーリーを神話の形をとって作成したものらしい、従って日本書紀にはない記述が多い古事記にこそ真実が散りばめられている。という説を読んだことがありますが、本書を読んでその古事記すらも似たようなものだと知って、がっかりしたというよりむしろ楽しい気分になりました。
征服とか権力闘争といった生々しい過去すら、どこかのんびりしていて、かつ微笑ましくも滅茶苦茶な神話に仕立て上げてしまった太古の日本人のもつ大らかな気質が感じられ、流石は八百万の神を祀ってきた民族だなぁと感心します。
今の世知辛い日本では殆ど感じることがないこの気質を、日本人として少しでも次の世に引き継げたらいいのにと思いました。

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2018年05月07日

Posted by ブクログ

2年前に読んでいるんです。再読。読書会の課題図書。

前に読んだ時も面白かったのですが、再読しても面白かったです(笑)。
そして、改めて、「読んだはずなのに、ほぼ忘れている」ことに衝撃。
ヒトは、忘れる生き物ですねえ。
だから素敵なこともいっぱいあるんですが。

●とにかく、「ああ、この神社、この旧跡、行ってみたいなあ」という想いが。空腹時に素敵なグルメエッセイを読んだ気分(笑)。
(もともと、寺社巡りが好きだ、などという趣味があるからなんですけれど)

●あらためて、イザナギ・イザナミからスサノオ、オオクニヌシのあたりまでの、なんともワイルドで壮絶な物語性に目が眩みます。
 これが、古事記成立当時は、子孫である(子孫であると自称する)天皇家と権力者たちにとっては、「不名誉」では無かった訳ですから、その頃の道徳の在り方っていうのがオモシロイ。

●神武天皇からヤマトタケルのあたり、つまりは「東方の未開民族たちを征服する権力の物語」。
 このあたりは、誰もうかがえない実相という謎に向けて、被疑者の言い分を聞きとる刑事になった気分ですね。ミステリー謎解き感満載。
 どうして、こういう物語になったのか。
 そして、どうしてやや後年成立した「日本書紀」と齟齬があるのか。オモシロイ。

●そして雄略天皇のあたり。章題「殺して歌って交わって」。もうこのタイトルが秀逸の爆笑ですね。
 リチャード三世も真っ青な、超ドロドロな大河ドラマ。
 これ、その後継者たちが、正当化するために描いても、こうなってるわけだから。ホントのところはどれほどだったのか…。
 まだメディアも人権も選挙も無い、権力という装置が、剥き出しの赤身のような生々しい時代。
 特段、日本がどうこうという、名誉であるとか恥であるとかではなく、そういうものなんだよなあ、と思いました。

※リチャード三世も、阿刀田高さんのシェークスピア本で学んだことなんですけどね。

阿刀田さんの、この古典解説エッセイシリーズは、この先、再読再再読の愉しみもわくわくだなあ、と思わせてくれました。

歴史という物語を愉しめるならば、実に外れのない名著ですね。

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2016年02月11日

Posted by ブクログ

いやー、面白かった。古事記を面白く分かりやすく解説する本です。解説というと堅苦しいので、古事記を紹介してくれる本です。古事記に登場する神様や天皇ゆかりの地を筆者が訪れた時のことも紹介されており、一種の旅行記としても読める。

実は、これを読んでからというものの、ゆかりの地に行きたくて仕方がない。奈良とかに行ってみようかと思う。実家近くにもヤマトタケルゆかりの地があるので、そこにも行ってみたいなと思っている。

この本を読めばきっと出かけたくなるでしょう。ああ、九州にも行きたいな。

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2015年07月03日

Posted by ブクログ

古事記のあらすじ部分は平易であるだけでなく、エッセイならではの筆者の思考や感性も散りばめられていて共感できるので、とても面白く読めた。所々挿入してある紀行文(?)がまた興味深いのでもう少しあれぼもっと奥深くなったかな。

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2014年08月20日

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本当に楽しく読める古事記です。
難しいこと抜きで、親しみやすい書き方。
神々がもっと身近に感じられること間違いなし。

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2011年07月22日

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阿刀田高の教養書シリーズにハマってしまった。
楽しい古事記もすごく面白い。とっつき難い古事記をこれほど面白く読むことができる本はないだろう。イザナギ、イザナミのちょっとえっちいエピソードから、ヤマトタケルのエピソード、中間から先の史実に近い天皇の話まで、6、7世紀に編纂されたと思えないくらい親近感を持って読むことができたのは阿刀田高の小説家としての技量によるところが大きい。

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2022年12月18日

Posted by ブクログ

 旧約聖書も古事記も最初の方が面白い。時代がくだるにつれ、王家や皇室をめぐる歴史劇になってしまう。ダイジェストの名手 阿刀田高を以てしても楽しく伝えようがない。とりわけ雄略天皇紀。
 わが国の犯罪の特徴は、親族間の殺人が多いこと。太古の昔からその傾向があるようだ。

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2020年09月23日

Posted by ブクログ

古事記に出てくる神々の神話や古代の天皇の伝説を、ざっくりと紹介。あらすじだけでなく、その人物が実在したかどうかについての学説、著者の想像やツッコミ、ゆかりの地を訪ねたときのことなど、雑談も交えたエッセイで、読みやすい。登場人物が場面場面で和歌を詠んだり歌を歌ったりするのだが、その原文や現代語訳があるのもいい。スサノオの命の「や雲立つ」の和歌は好きだ。ゆかりの地を旅したくなる。

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2020年03月08日

Posted by ブクログ

『古事記』の現代語訳を読もうとして挫折し、
それならと薦められたのがこの本で、
古事記の世界やストーリーが親しみやすく書かれていて
確かに入門書としては最適。

『古事記』で頻出する人名は主要人物を除いて端折られているし
(神様の名前をいちいち掲げるのはややこしいので省略、といった具合である)
一人ひとりの神様が人間臭くイキイキと描かれているので
字面を追うだけになりがちな『古事記』とは違って
頭のなかで場面を想像しやすくなっている。

また、作者自身の古事記の舞台訪問記といった紀行文も
章ごとに挟み込まれていて、古代と現代との時間的空白を
つなぐ役目を果たしてる。
しかも、これがけっこう面白い。

自分はガイドブックとして、たまたまコンビニで見かけた
『一個人別冊 古事記入門』に掲載されている
神話ゆかりの地の写真を見ながら読んでいたので、
紀行文と合わせてイメージが掴みやすかった。

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2013年08月25日

Posted by ブクログ

阿刀田高氏著。2003年。古事記を簡単に解説してくれる本。内容は知らないが、ちょっとかいつまんで読んでみたいという人にお勧め。巻末には天皇の一覧が掲載されているので、一応歴史の教科書のような体裁も保っている。というものの、古事記は歴史書ではなく多分にフィクションの要素を含んだ書物である。天皇が多くの女性と関係を持ったり、現在では考えられないほど残虐な殺戮を行っている等、事実としてとらえるのは若干難しい。したがって、小説的な部分を踏まえた上で過去を理解することが必要である。

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2011年05月10日

Posted by ブクログ

日本の古典もエッセイで読めば楽しい。
「古事記」の内容は断片的に知っているけど、通して読んだことはありませんでした。学生時代に古文で習ったはずだけど、原文は読めないし、これから読むには時間が掛りそうだし、、。
日本人だから日本の有名な古典の内容くらい知っておきたいという人には、おススメのエッセイだと思います。

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2010年09月14日

Posted by ブクログ

阿刀田さんの作品は他にも読んだ事が
あったので購入したのですが、
買って正解でした。

実際に古事記の舞台になったところへ
行かれているのでエッセイのように
読み取れます。

神話って登場人物が膨大なので
よっぽど個性が強くないと
覚えられなかったりします^^;

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

古事記の内容について阿刀田節で書かれていてとても楽しい内容でした。
登場人物の多さや、名前の覚えにくさはやはり古事記です。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

高千穂に行って神楽を観たくなりました。→ほんとに行ってきました!すごく楽しかったです。何百年も昔から受け継がれてきたすごいエンターテイメントですね。。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

何度か触れたことのある古事記
そして毎回「海幸山幸」までは楽しめるが、そのあとがおぼろげにしか記憶がない
その辺りを復習したいと思い、そうだ!阿刀田氏がいらっしゃるではないか
彼の親切心とユーモアできっと楽しめるはずと期待し読むことに
氏のお人柄なのか、相変わらず目線と腰が低く、読者に寄り添ってくださるスタイル(優しいなぁ…)
相変わらず少しでも難しい話しに流れそうになると
これは「『楽しい古事記』だから、難しい話しはさておき」と相変わらずでニヤリとしてしまう

が、結論
どれだけ阿刀田氏の力量があっても私には面白くない…
本当は海幸山幸より後ろを中心にレビューするつもりだったが、無理なものは無理!

せっかくなので復習がてらあらすじを書いちゃうことに(海幸山幸までね)

やっぱり最初の面白話はイザナギ、イザナミ
阿刀田氏も「古典はおもしろい部分から入門するのがモットー」とおっしゃる(笑)
「吾が身の成り余れる処を、汝が身の成り合はぬ処に刺し塞ぎて…」(この表現!凄すぎる…)
お二人の格調高いセックスにより国づくりが始まる
そして国づくりの後、さまざまな神を産み始めるのだが、火の神を産んだ時イザナミは下腹の大切な部分(要は陰部)に大火傷を負い、死ぬ
最愛の妻を失ったイザナギは「火の神、お前のせいだ!」と首を斬り落とす
(一応自分の子なのに、なかなかの残虐っぷり)
そして黄泉の国のイザナミに再会するものの
イザナミが「見ないでちょっと待っててね」…
待てないイザナギ(あーあ)
ウジだらけのイザナミの姿を見てしまった
「よくも醜い姿を見たわね!」キレるイザナミ
その後はドタバタ劇(悲劇だけどどうも喜劇に感じてしまう)
黄泉の国を塞ぎ夫婦の契りはお終い
「1000人ずつ殺すという」イザナミ
「1500人誕生させるという」イザナギ

その後、アマテラスが誕生し、弟スサノオが暴れたせいで天の岩戸へ隠れる
(アマテラスしっかりして!)
個人的に大好きなウズメちゃんが卑猥さと滑稽さを丸出しに踊りまくりアマテラス引きずり出しに成功
そして出雲へ追放されたスサノオはクシナダ姫を救うため大蛇ヤマタノオロチを退治(その先に草薙の剣をゲット)

さてさて、お次はオオクニヌシ
兄弟に殺されかけ(お母様が何度も助ける)、そして有名な因幡のウサギを助けたオオクニヌシ
彼はスサノオの娘スセリ姫と出会い、結婚したい!と父であるスサノオに申し出るが…
スサノオは数々のが試練を与えるものの、オオクニヌシは見事に合格
その後オオクニヌシはあちこちに愛人をつくり、子供は180人とも…(まぁ大げさな例えでしょうけど)
(古代の考え方は絶倫ではなく、繁栄ですね ゼウスも然り)
出雲大社も建て、国が繁栄
そしてここで協力する助っ人、とても小さい(これまた個人的に好きな)スクナビコ
可愛いけど優秀
彼を登場させる意味は…
小さい神が小粒の種(優良品種)を持ち込み穀物が増産した
渡来人から最新の妙薬を手に入れた?
医療に関わる象徴か?
疫病の流行を鎮めたか?
(そんな意味があるとは初めて知りました!)

繁栄した出雲を征服したい高天原
アマテラスが国譲りのため、使者を使わす
最後はほぼ力づく(笑)
オオクニヌシは壮大な社を作らせることを条件に引き渡しに応じ隠居
これが「出雲大社」のいわれとされる

そして天孫降臨
優秀な孫のニニギを地上へ行かせる
その際ウズメちゃんと道案内役サルタビコが出会う
(ウズメちゃんのナイスなキャラをアマテラスがかっていることがよくわかるシーン)
さてニニギ君
美しいコノハナノサクヤ姫と出会う
名前からして美しいことが想像されます
彼女の父に結婚の許しを得るが、セットで姉イワナガ姫もつけられた
イワナガ姫はコノハナノサクヤ姫と正反対で醜い
ニニギ君は「姉さんは要らない」と突き返す(おいおい)
がイワナガ姫をそばに置けば神の御子の寿命は石のように堅く、長く続くという
コノハナノサクヤ姫は木の花が咲くように栄えるが命は短い
天皇によっては寿命が短い理由をこのストーリーで神話づけしているようだ
(おまけに出会ってすぐ子供が出来たからって疑いを持つニニギ君 ないかと人間くさいのだ)
コノハナノサクヤ姫との間に生まれたのが兄の海幸彦と弟の山幸彦
弟の提案で道具を替えっこし、兄は山へ、弟は海へ行く
山幸彦が兄の大切な鉤を海でなくす
怒る兄山幸彦
海の神に出会い運気が弟へ傾く
地上へ戻ると何をしても弟に敵わなくなり、兄は弟の配下になる
古事記は弟が力を持つ
天武天皇は兄天智天皇と対立し、兄の血筋を抹殺した経緯があるせいかも?
(そういえばオオクニヌシも弟だなぁ…)

海の世界で出会ったトヨタマ姫
出産の際、決してのぞいてはいけません…
(出ました出ました!「見ちゃいけない」第二弾 が、覗かない男がいないはずがない)
トヨタマ姫は鰐の姿で出産
「見―たーなー」(笑)
本来の姿を見られたトヨタマ姫は子供を残し海中へ帰る
とはいえ地中が恋しいトヨタマ姫は妹のタマヨリ姫を送り込む
トヨタマ姫の子とタマヨリ姫が結婚し、生まれた四男が神武天皇だ
こんな感じまでが上巻


そして、神武天皇から始まる天皇のもっぱら系譜が多く頭に入らないワタクシ…

これ以降で有名どころではもうあの人しかいませんね!
そう十二代目景行天皇の皇子ヤマトタケル君
力強く愛情深くエピソードに富み、悲劇的な最期を遂げる
阿刀田氏曰く、ヤマトタケルは実在の人物ではない可能性が高いという
長期に渡りいろいろな人がおこなった遠征をヤマトタケルに集約し、フィクションも交え英雄譚が成立したのだろうと…
そしてエピソードは諸国から集められ、白鳥となって、諸国は飛び帰った
(確かに私の近くにも「白鳥(しらとり)」という地名があり、ヤマトタケルが降り立ったことになっている)

最後に目立つのがライバルをなぎ倒して君臨した二十一代雄略天皇(オオハツセの命)
雄…雄々しく勇壮
略…治める、かすめ取る、はかりごと
名前から納得いくわがままで激しい気性、かつ個性的で女性関係も積極的だ
(アバンチュールなエピソードがたくさん)
殺して、まぐわって、歌を詠んで、また殺して、またまぐわって、歌を詠んで…
が実際はなかなかの大王だったようで、
崩れかかった大和朝廷の威信を回復し、国家財政の充実を図り、渡来人を重用して先進文化を取り入れたそうな

とまぁこんな感じで…
やたらレビューに「(笑)」を入れてしまったが、笑うしかないエピソードが多すぎなのですみません
ギリシア神話にしてもそうなのだが、とことん人間臭い上、あまり優秀な感じもないし(失礼)、結構理不尽なことが多い
一応古事記はいうのは「大和朝廷がいかに正統なものか後追いの形で作られた史書」なのだが、
これでいいのかなぁ…と思ってしまうのは私だけではないはず(何度触れても面白いからいいけどさ)

余談だが…
以前里中満智子先生の漫画を読んでしまったので、あらゆる神様たちが里中先生のキャラクターで浮かんできてしまう
覚えやすいし、好きな絵だからいいのだが、目から得る情報の強烈さと印象深さを改めて実感した

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2022年11月28日

Posted by ブクログ

2019年、8冊目は、主に隙間読書用に読んでいた一冊。『古事記』にまつわる紀行文や、作者の見解等を絡め、極ライトに読み解いたモノ。

今から四半世紀位前、おそらく、平成一桁の頃、一度、現代語訳的なモノを読んでいたはずなのだが……。その後の引っ越しの時、処分してしまったか、手伝ってくれた知人にあげてしまったか、とにかく、現在、手元になかったので……。

特に改元にあたって、のつもりではなく、たまたま、伝承、神話的なモノが読みたかっただけです。

イザナギ&イザナミ、アマテラス、スサノオ、八俣の大蛇、稲葉の白兎、海(幸)彦&山(幸)彦、ヤマトタケル、……etc。しかし、忘れてるコト多いなぁ。日本神話でコレじゃあ、ギリシャ神話何て、どれだけ覚えてるコトか……。

あくまでも、『古事記』入門書であり、「良き先達」。更に興味があるなら、現代語訳を読めばイイと思う。

「みとのまぐはひ」イイ響きだが、使う機会はおとずれるのだろうか⁉️

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2019年04月09日

Posted by ブクログ

大好きな阿刀田高の古典解説シリーズ、今回は『古事記』。
いつもながらの知識ダダ漏れの阿刀田節、というよりは古事記そのままの大らかな雰囲気の中、「まぐわって」「歌って」「殺す」物語を著者と共に味わう感じの作りになっています。
もっと早く読んどきゃ良かった…過去の旅先で、古事記にまつわる多くの場所を知らずに通り過ぎていたかと思うと悔やまれます。

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2019年03月27日

Posted by ブクログ

古事記とはどういった内容のものなのかを何となく知ることができる。
てか、古事記なんて普通は読めないのでこういったものがあると助かる。

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2016年07月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

数年間探し回って、漸く本屋で見つけた本。
毎年夏あたりに文庫で出ているはずなのに、どうして、今まで近所の本屋はこれを置いてくれなかったのだろうか……。

作者のつっこみを交えつつ、古事記の大体のあらましを追っていく感じ。

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2015年09月05日

Posted by ブクログ

ギリシャ神話に出てくる神様もそうだったが、古事記に出てくる日本の神様もみな恋多く嫉妬深く慈愛に満ちていて残酷で戦さ好き、なんて人間的なのだろう。その人間臭さが、当たらずも遠からずの人物や出来事があったんだろうなと感じさせる。何々の命(みこと)が代を重ねるごとに徐々に天皇の話になっていく様が面白い。

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2015年08月03日

Posted by ブクログ

国生みの神話からはじまって、推古天皇あたりまで。
古事記にあるエピソードをわかりやすく教えます。

比較的よく目にするイザナギ・イザナミのあたりのお話は面白いのですが、神武天皇以降のお話はそうでもない。
だいたい争ってこどもつくっての繰り返しというか。

神話はあれこれ誰かが咀嚼して興味深くデフォルメなんかしてるってことでしょうか。
特定のやんごとなき個人(実在しないにせよ)のエピソードはそれほどファンタジーを盛り込むこともできず、結果この感想につながったのだと思います。

古代は厠で用をたすのも命がけだったのね、と妙なところでトイレと人の関係を勝手に考えました。
これは別にまったく本筋ではありません。あたりまえ。

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2016年03月08日

Posted by ブクログ

著者サマによる、超意訳的古事記かな~などと思って(パラ見のみして)購入したら、古事記を絡めたエッセイでした。
確かに読みやすい。けど、ユーモア感覚が男性向けと言うような、聞く分にはおそらく面白いと思われるんだけど、文章で読むと、はぁ……とか思うような内容が心を離れさせてしまって、残念。著者サマのエッセイは、新聞連載のは好きだったのですが。
ちなみに、個人的に古事記自体は、逆説本ばっかり読んでいた影響か、しっかり頭に入っておりました。感慨ポイントも違かったのが(当然のことなのですが)ふぅん、ですんでしまった要因かも。入門書(?)としてありかな?そんな感想です。

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2014年10月08日

Posted by ブクログ

興味はあるけど何時も途中で挫折してしまい、知っているのは始めの方のお話だけ・・・。
ならばいっその事、阿刀田 高氏のちょっと茶化した解説付きのこの本で、取り敢えず古事記の全体像を読んでみよう、と言った軽い気持ちで読める一冊。

「う~ん、もう少し踏み込んで読みたい!知りたい!」と思わせる、と言う点では、よく出来た古事記入門書だと思う。

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2013年04月29日

Posted by ブクログ

思い掛けずに阿刀田高による入門シリーズ?を連続で読む。新約聖書にしても古事記にしても、史実と物語の狭間にある書物である。それに対する筆者の態度は、小説家らしく空想を巡らしつつも、あくまでも現実的。あまり史実かどうかにこだわり過ぎるのも興ざめだが、そういう下世話なところが気になるのも本当のところ。ただ古事記は漢字と長ったらしいカタカナが多くて。

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2011年02月22日

Posted by ブクログ

僕は、お話の上っ面だけ舐めて、興味を持ったら深く掘り下げて行きたいと思っているので、この本は古事記の入門書のごとく凄く手に取りやすかったです。

出雲大社とか、諏訪大社とか、大和路とかよくわかんないけどとにかく旅行したいんだという様な僕には、まさしく旅行を盛り上げるオードブル素材のような本でもあります。

平成22年の3月6日に出雲大社に参拝し、何気なく見た絵馬の数々の素朴な表現ではあるがその情熱に心打たれ、数々の社屋に出向いて絵馬を見てみたいと思うようになり、けどあちこち回って神様怒らないだろうかと考えたわけですが、この本を読んで自分なりに答えが出せましたというようなありがたい本です。

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2010年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『国の始まり イザナギ・イザナミによる建国』

『岩戸の舞 アマテラス大御神、岩戸に隠れる』

『神々の恋 八岐の大蛇退治と因幡の白兎』

『領土問題 オオクニヌシの治世』

『海幸彦山幸彦 兄弟の争い』

『まぼろしの船出 神武天皇の東征』

『辛酉にご用心 崇神・垂仁天皇の治世』

『悲劇の人 ヤマトタケルの伝説』

『皇后は戦う 仲哀・応神天皇の治世』

『煙立つ見ゆ 仁徳天皇の権勢』

『殺して歌って交わって 雄略天皇の君臨』

『女帝で終わる旅 返り咲いた顕宗・仁賢天皇』

削除

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2011年08月15日

Posted by ブクログ

前半の神話的な部分(本辞というらしい)はやっぱり面白い!  イザナギ・イザナミの国造りも、アマテラスの岩戸隠れもスサノオの命のヤマタノオロチ征伐もオオクニヌシの命の因幡の白ウサギも、国引き物語も海幸彦 & 山幸彦の物語も。  あとはやっぱり神武天皇の東征とヤマトタケル伝説は、ストーリー性もあれば、歴史的事実のたとえ話的な要素もあって楽しめます。  でもね、後半の天皇家の系図的な部分(帝紀というらしい) は正直なところ、「ふ~ん」という感じ ^^;  誰と誰が「まぐわって」何人子どもを残して、「殺して」「歌って」の部分は文字を追って一応読んではいても頭には何も残らない・・・・・そんな感じでした。

(全文はブログにて)

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2009年10月24日

Posted by ブクログ

記紀というと身構えてしまいがちですが
この本は古事記を分かりやすく解説しているため
とても勉強になりました。

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2009年10月21日

Posted by ブクログ

2007/3/17購入。
2011/2/21〜2/22

阿刀田氏得意の古典をやさしく解説するシリーズ。今回は日本の大古典とでもいうべき、古事記を取り扱っている。古事記のエピソードは断片的には知っているものの、なかなか通して読むことは無かったのだが、阿刀田さんの絶妙な語り口で代表的なエピソードが語られる。解説で出久根達郎氏も書いているが、「古事記は昔のエロ本だよ」というのは言い得て妙だ。どこの神話も男女の入り乱れた関係が書かれてるものなぁ。

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2011年02月22日

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