楽しい古事記

楽しい古事記

小説・文芸
715円 (税込)

3pt

イザナギ・イザナミの国造り、アマテラスの岩戸隠れ、八俣の大蛇。伝説の主役たちが、嫉妬に狂い、わがままを言い、ご機嫌をとる――。神々と歴代の天皇が織りなす武勇伝や色恋の数々は、壮大にして奇抜、そして破天荒。古代、日本の神様はとっても人間的だった! 「殺して」「歌って」「まぐわって」物語と歴史が渾然一体となっていた時代、その痕跡をたどり旅した小説家・阿刀田高が目にしたものは!? 古事記の伝承の表と裏をやさしく読み解いた一冊!

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楽しい古事記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    古事記は物語と歴史が渾然と入り混じった時代の産物であり歴史そのものではない、と著者が結ぶようにかなりぶっ飛んだ内容になっているようです。
    果たして古事記に書かれている天皇の何代目から実在の人物なのかという事も興味があって、大体のところはわかっているらしい。
    古事記、その成立は和銅5年(712)43代元明天皇の時代に太安万侶が筆録。
    そもそもは天武天皇の発案を受け稗田阿礼がイザナギ・イザナミからの伝承を暗唱し、その暗唱を太安万侶が筆写して編集したというのだからすごいな記憶力!
    その意味するところ日本が天皇家を基にしてなっているという事を真理とするための根回しのような歴史書なのか。
    阿刀田さんの解説付きで読んでも無理矢理な理屈や飛びすぎた表現が一杯。
    歴史書は勝者の記録と言われるが、力づくで歴史を作り出している部分が多いのも似た様な事と考えれば良いのかもしれない。

    0
    2022年06月18日

    Posted by ブクログ

    日本書紀は大和朝廷が渡来人に端を発する天皇家の正統性を担保するために都合のいいストーリーを神話の形をとって作成したものらしい、従って日本書紀にはない記述が多い古事記にこそ真実が散りばめられている。という説を読んだことがありますが、本書を読んでその古事記すらも似たようなものだと知って、がっかりしたというよりむしろ楽しい気分になりました。
    征服とか権力闘争といった生々しい過去すら、どこかのんびりしていて、かつ微笑ましくも滅茶苦茶な神話に仕立て上げてしまった太古の日本人のもつ大らかな気質が感じられ、流石は八百万の神を祀ってきた民族だなぁと感心します。
    今の世知辛い日本では殆ど感じることがないこの気質を、日本人として少しでも次の世に引き継げたらいいのにと思いました。

    0
    2018年05月07日

    Posted by ブクログ

    2年前に読んでいるんです。再読。読書会の課題図書。

    前に読んだ時も面白かったのですが、再読しても面白かったです(笑)。
    そして、改めて、「読んだはずなのに、ほぼ忘れている」ことに衝撃。
    ヒトは、忘れる生き物ですねえ。
    だから素敵なこともいっぱいあるんですが。

    ●とにかく、「ああ、この神社、この旧跡、行ってみたいなあ」という想いが。空腹時に素敵なグルメエッセイを読んだ気分(笑)。
    (もともと、寺社巡りが好きだ、などという趣味があるからなんですけれど)

    ●あらためて、イザナギ・イザナミからスサノオ、オオクニヌシのあたりまでの、なんともワイルドで壮絶な物語性に目が眩みます。
     これが、古事記成立当時は、子孫である(子孫であると自称する)天皇家と権力者たちにとっては、「不名誉」では無かった訳ですから、その頃の道徳の在り方っていうのがオモシロイ。

    ●神武天皇からヤマトタケルのあたり、つまりは「東方の未開民族たちを征服する権力の物語」。
     このあたりは、誰もうかがえない実相という謎に向けて、被疑者の言い分を聞きとる刑事になった気分ですね。ミステリー謎解き感満載。
     どうして、こういう物語になったのか。
     そして、どうしてやや後年成立した「日本書紀」と齟齬があるのか。オモシロイ。

    ●そして雄略天皇のあたり。章題「殺して歌って交わって」。もうこのタイトルが秀逸の爆笑ですね。
     リチャード三世も真っ青な、超ドロドロな大河ドラマ。
     これ、その後継者たちが、正当化するために描いても、こうなってるわけだから。ホントのところはどれほどだったのか…。
     まだメディアも人権も選挙も無い、権力という装置が、剥き出しの赤身のような生々しい時代。
     特段、日本がどうこうという、名誉であるとか恥であるとかではなく、そういうものなんだよなあ、と思いました。

    ※リチャード三世も、阿刀田高さんのシェークスピア本で学んだことなんですけどね。

    阿刀田さんの、この古典解説エッセイシリーズは、この先、再読再再読の愉しみもわくわくだなあ、と思わせてくれました。

    歴史という物語を愉しめるならば、実に外れのない名著ですね。

    0
    2016年02月11日

    Posted by ブクログ

    いやー、面白かった。古事記を面白く分かりやすく解説する本です。解説というと堅苦しいので、古事記を紹介してくれる本です。古事記に登場する神様や天皇ゆかりの地を筆者が訪れた時のことも紹介されており、一種の旅行記としても読める。

    実は、これを読んでからというものの、ゆかりの地に行きたくて仕方がない。奈良とかに行ってみようかと思う。実家近くにもヤマトタケルゆかりの地があるので、そこにも行ってみたいなと思っている。

    この本を読めばきっと出かけたくなるでしょう。ああ、九州にも行きたいな。

    0
    2015年07月03日

    Posted by ブクログ

    古事記のあらすじ部分は平易であるだけでなく、エッセイならではの筆者の思考や感性も散りばめられていて共感できるので、とても面白く読めた。所々挿入してある紀行文(?)がまた興味深いのでもう少しあれぼもっと奥深くなったかな。

    0
    2014年08月20日

    Posted by ブクログ

    本当に楽しく読める古事記です。
    難しいこと抜きで、親しみやすい書き方。
    神々がもっと身近に感じられること間違いなし。

    0
    2011年07月22日

    Posted by ブクログ

    阿刀田高の教養書シリーズにハマってしまった。
    楽しい古事記もすごく面白い。とっつき難い古事記をこれほど面白く読むことができる本はないだろう。イザナギ、イザナミのちょっとえっちいエピソードから、ヤマトタケルのエピソード、中間から先の史実に近い天皇の話まで、6、7世紀に編纂されたと思えないくらい親近感を持って読むことができたのは阿刀田高の小説家としての技量によるところが大きい。

    0
    2022年12月18日

    Posted by ブクログ

     旧約聖書も古事記も最初の方が面白い。時代がくだるにつれ、王家や皇室をめぐる歴史劇になってしまう。ダイジェストの名手 阿刀田高を以てしても楽しく伝えようがない。とりわけ雄略天皇紀。
     わが国の犯罪の特徴は、親族間の殺人が多いこと。太古の昔からその傾向があるようだ。

    0
    2020年09月23日

    Posted by ブクログ

    古事記に出てくる神々の神話や古代の天皇の伝説を、ざっくりと紹介。あらすじだけでなく、その人物が実在したかどうかについての学説、著者の想像やツッコミ、ゆかりの地を訪ねたときのことなど、雑談も交えたエッセイで、読みやすい。登場人物が場面場面で和歌を詠んだり歌を歌ったりするのだが、その原文や現代語訳があるのもいい。スサノオの命の「や雲立つ」の和歌は好きだ。ゆかりの地を旅したくなる。

    0
    2020年03月08日

    Posted by ブクログ

    『古事記』の現代語訳を読もうとして挫折し、
    それならと薦められたのがこの本で、
    古事記の世界やストーリーが親しみやすく書かれていて
    確かに入門書としては最適。

    『古事記』で頻出する人名は主要人物を除いて端折られているし
    (神様の名前をいちいち掲げるのはややこしいので省略、といった具合である)
    一人ひとりの神様が人間臭くイキイキと描かれているので
    字面を追うだけになりがちな『古事記』とは違って
    頭のなかで場面を想像しやすくなっている。

    また、作者自身の古事記の舞台訪問記といった紀行文も
    章ごとに挟み込まれていて、古代と現代との時間的空白を
    つなぐ役目を果たしてる。
    しかも、これがけっこう面白い。

    自分はガイドブックとして、たまたまコンビニで見かけた
    『一個人別冊 古事記入門』に掲載されている
    神話ゆかりの地の写真を見ながら読んでいたので、
    紀行文と合わせてイメージが掴みやすかった。

    0
    2013年08月25日

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