阿刀田高のレビュー一覧

  • ホメロスを楽しむために

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    ネタバレ

    ホメロスの叙事詩、トロイ戦争を描いたイーリアスと、トロイ戦争の英雄オデュッセウスの帰還までを描いたオデュッセイア。阿刀田高の古典シリーズは外れ無しです。

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    2013年03月16日
  • 短編小説を読もう

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     自身も一級の短編小説家である著者の「短編愛」をつづったもの。芥川から始まり、コナンドイル、志賀直哉、中島敦など、高校生のときにむさぼるように読んだ懐かしい小説がたくさん登場して、小説の読みどころを余すところなく伝えている。改めてそれらを読み返したくなった。
     小説を読む楽しみを再認識させてくれる珠玉の一品。おすすめ。

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    2013年01月21日
  • 愛の墓標

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    男と、女との世界。
    それはさまざまな世界が見られるもの。

    基本的に終わり方は
    あまり良いとはいえない作品だと思います。
    決してどちらかが鬼畜なことをしたわけではないけれども
    女性側の性質がかなり危なかったり、
    おつむが足りなかったり…

    特に数作品は
    つややかな後に恐怖さえも
    覚える作品となっているので
    読む際にはお気をつけください。

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    2012年12月21日
  • ジョークなしでは生きられない

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    到底女性には読ませられない
    強烈クラスのブラック・ユーモア。
    つまりいえることはそれだけ男女の関係には
    書くネタがたくさんあるということなのでしょうね。

    そして最後につくのは広辞苑…あれ?
    名前がどうやら違うようですね(笑)
    著者も良く考えたものですね。

    だけれども決して下卑たものではなく
    よく考えれば面白い本です。
    でも、読むのは大人になってからです。

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    2012年09月26日
  • 壜詰の恋

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    これまた初期の方の亜刀田高さん作品。
    安定感半端ないですね!
    やっぱりこの人の書く小説は何度も読んでしまうと絶対にオチはわかるのですよ。が、オチがわかってだからなんだー!バリバリこの人の本質はそこではないんですよね。星新一さんの小説はなかなか読み進めてもオチは読めない作品が多かったりしますが、わかりやすいオチが大体です。一番嫌だなぁって思わされるオチにすれば、大体この人のオチです(笑)
    でもそこが問題ではなく、この人の作品の中の狂気の中の美しさ。これが一番私が好きな点なんですよね。この作品の中でもそう言う意味では、オチがタイトルと一行目を呼んだ瞬間にわかった、『冷たい関係』恐ろしい作品でしたね。ただ、最後らへんにある三行はシンプルながらに本当に美しい、と口に漏らしてしまう始末。でも一番今回恐ろしいのは『夫婦の関係』これは・・・数ある亜刀田高さん作品の中でも恐ろしいオチだと思います。ゾワゾワ、って気持ち悪いって嫌悪感。でも・・・心惹かれるこの感じ。

    あー亜刀田高さん大好きですねー!(結論)
    ぜひ読んでみてください。昭和の作品なので古いですがw

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    2012年09月07日
  • 新装版 最期のメッセージ

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    この作品の中に入っている『あらすじ』という作品。
    これを気に入ってしまったがために、阿刀田高さんの魅力にすっかり引き込まれましたね、はい。
    話の展開といい、最後のオチといい、素晴らしい。
    これ以上にないくらいのストーリー展開だと個人的には思っています。そしてこの作者の文章はショートショートのブラックユーモア。何でしょうか、怖い話が多めなのですが狂った中にある美。そんなものを感じるシーンが多々あったりします。怖い、というよりは怖いけれど……気になるや、怖いけれど……美しい。としみじみさせられるような、不思議な感覚に陥ります。
    下手なホラー番組を見るよりも恐ろしい作品をこの阿刀田高さんはポンポンと書いてしまうので、怖いものが好きな人はこの人の小説を読み漁ればいいと思います。(私が現にそれです)

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    2012年08月23日
  • 日本語を書く作法・読む作法

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    阿刀田さんの小説は読んでいないのですが、古典教養に関するエッセイ、たとえば『旧約聖書を知っていますか』あたりの新潮文庫は何度か読み返して楽しんでいます。
    「日本語」と、「日本文学」に関連するあれこれを綴ったエッセイしゅうですが、これが私には大層アタリでした!

    曰く、日本語は特殊な言語だから、日本語の教育がちゃんとなされないままの早期英語には反対する(←大賛成)
    曰く、手書きが衰退していくなかで、ことばへの関心も薄れていきはしないか。(←そこまで考えたことはなかったけれど、言われてみりゃそうだ)
    曰く、文章は短いほうがいいに決まっている。だから書く側は簡潔にする努力をすべきだ(←……なるほど!)

    解説にも載っていますが、阿刀田さんはこれからの国語教育について、「とにかく自分で本に手を出す子にすれば、あとは勝手に育つ」と仰っています。そのとおりだと思うのです。
    けれども、それが難しいのですね。本以外の誘惑が多すぎる。
    最近、大きくなったお腹に向かって好きな絵本の読み聞かせをしています。胎教で下地をつくるということと、出てきた後のための予行演習(笑)でもあります。

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    2011年12月12日
  • 新トロイア物語

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    これはすごい小説だと思う。何がすごいかというと、まず量が(笑)。
    しかし面白さのあまり一気に読んでしまった。
    金のりんごが云々といった神がかり的な部分は最小限に抑えて、現実的な解釈をもってホメロス(だっけ?)の原著を再構成している。
    最後に著者の阿刀田高氏も述べられているが必ずしも原書に忠実ではない。しかしそのことによって現代人のわれわれにとって理解されやすい読み物となっている。
    ギリシャ側から見たトロイア物語は呼んだことがあったが、トロイア側からの物語は始めて読んだ。どちらの陣営も魅力的な人物が描かれており、その言動からどのような外見をしているかが自然と想像された。
    好きな登場人物はアイネイアスのお母さんです。
    なかなかよくできた人物のようで。彼女がいたからアイネイアスという傑人も生まれたのであろう。
    それにしても当時は
    美男=強い=家柄
    といった感じだったのだろうか。
    家柄がよければ小さい頃からの訓練も充実していたろうし
    強ければ美人の嫁さんをもらえるので、その家系はどんどん美しくなる。
    今でもそうかもしれないが。

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    2011年12月12日
  • 新トロイア物語

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    トロイア戦争を題材にした小説です。史実も伝説も混ぜ合わせているので歴史小説と言ってはいけないのかもしれませんが、それが逆に物語を一層楽しいものとしています。大変分厚い本ですが読後感は最高です。

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    2017年08月15日
  • 獅子王アレクサンドロス

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    再読するのをためらわれるくらい分厚い本ですが、アレクサンドロスを生涯にわたって描き切っていますし、文章が上手いから読みやすいです。
    味気ない解説書や歴史書を読むより、作者の思い入れが強い小説の方が読んでいて楽しいです。

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    2017年08月15日
  • 青い罠 阿刀田高傑作短編集 ブラックユーモア

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    どんでん返しにしてやられる一作。
    短編の魅力が凝縮されたブラックな一冊だと思います。
    「ギャンブル狂夫人」のオチは全く予想できなかった…

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    2011年09月02日
  • 新トロイア物語

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    ギリシャ神話のなかで有名なトロイ戦争の話。トロイの木馬、が特に有名。
    トルコとギリシャでもともと若干の緊迫関係があったところ、トルコの勇者パリスがギリシャに住む美女ヘレネを誘拐し、このことが戦争のきっかけとなっている。物語中には一度は名前を聞いたことがあるような有名な神々が登場し、それぞれの関係や役割を知ることができるなど、楽しみながらも勉強になることが多い。
    抜群に面白かったので星5つ。

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    2011年04月20日
  • いびつな贈り物

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    特に面白かったのは「うつろな視線」。テーマが面白く、想像すると不気味で、後味も悪くない。ミステリー集なのに、全て犯人を追及するという話ではないというスタンスがいい。面白い。

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    2012年03月16日
  • 海外短編のテクニック

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    実際に書く人が短編小説を読むと、こうなる、
    という、書いている人・書きたい人には、
    大変、ためになる本です。

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    2010年09月03日
  • 短編小説のレシピ

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    阿刀田先生独特の言い回しに慣れてしまえば、
    すいすいと読めます。
    すいすいと読めるけれど、短編を実際に書いている人
    ならではの、深い技術的な話が出てきます。

    夏目漱石に対する評価は、さすが、です。
    普通、ここまで書けない。
    尊敬します。

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    2010年09月03日
  • 影まつり

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    阿刀田高の作品は ホントにあっという間に読める。
    落としどころもイッパイで いい意味で裏切られる。

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    2010年04月06日
  • 遠い迷宮 阿刀田高傑作短編集 ミステリー

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    ミステリ短編集。ミステリではあるけれど、ややホラーな雰囲気も混ざっていてぞくりとさせられる作品が多いです。毒気が強いですね。でもそれが個人的に大好きなところ♪
    お気に入りは「粘土の女」。タイトルからしてもなんとなく恐ろしげな雰囲気があるけれど、作品はさらに恐ろしいです。ラスト一文の雰囲気がなんとも言えません……。

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    2009年12月29日
  • 黒い回廊 阿刀田高傑作短編集 ホラー

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    ホラー傑作集。阿刀田さんは、このちくりと毒の感じられる作品が非常に好きです。
    お気に入りはやはりこの名作、「屋上風景」でしょう。個人的にはこれに勝る作品はないよなあ、と思うくらい大好きです。恐怖感はあまりあからさまではないのだけれど、妙にぞくぞくっとさせられてしまいます。少しコミカルに思えるラスト一文も、考えようによっては怖いし。
    ラストは予見できるけれど、「真夜中の料理人」も好き。どんどんつのるサスペンス感がたまりませんね。

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    2009年12月29日
  • 冷蔵庫より愛をこめて

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    直接的なグロテスクな描写はほぼなし。短編集だから長々とした情景描写があるわけでもなし。なのにひとつひとつ、読んだ後に背中がうすら寒くなるような感覚…。見えるものが怖いんじゃない。見えないから怖い。

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    2009年10月07日
  • 風物語

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    阿刀田 高の【風物語】を読んだ。

    12の短編を収めた短編集。

    阿刀田 高はどうしてこんな綺麗な文章が書けるのだろう?言葉の選び方、ストーリーの展開、技法、す

    べてに洗練された大人のセンスの良さが際立つ。

    短編の名手である。

    けして心に竜巻を起こすような物語ではない。そよ風のような心地よさがスッと心の一部分をかすめ、揺

    らす物語だ。それがとても心地よすぎるので阿刀田作品を度々読みたくなるのだろう。

    阿刀田 高の描く作品に登場する人物は大人である。それはつまり、人生の深みを知っているということ

    だ。好いた惚れたの甘い恋愛だけではなく、幾多の山を越えてきた大人だからこそ感じる男女の哀愁があ

    る。30歳を越えて阿刀田作品に触れると「そうだよな」「わかる、わかる、その気持ち」と頷く自分が

    いるのだ。

    本書でも、そんな場面が次々と描かれる。切ない恋心だったり、淡い想い出だったり・・・。

    カバー裏に「時は風、風は人生―さまざまな人生の哀歓を巧みに描き出す大人の寓話集」とあるが、まさ

    にその通りだ。

    疲れた心にそっとなびく、そよ風を・・・そんな時、手に取りたい1冊である。

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    2009年10月04日