阿刀田高のレビュー一覧
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『古事記』の現代語訳を読もうとして挫折し、
それならと薦められたのがこの本で、
古事記の世界やストーリーが親しみやすく書かれていて
確かに入門書としては最適。
『古事記』で頻出する人名は主要人物を除いて端折られているし
(神様の名前をいちいち掲げるのはややこしいので省略、といった具合である)
一人ひとりの神様が人間臭くイキイキと描かれているので
字面を追うだけになりがちな『古事記』とは違って
頭のなかで場面を想像しやすくなっている。
また、作者自身の古事記の舞台訪問記といった紀行文も
章ごとに挟み込まれていて、古代と現代との時間的空白を
つなぐ役目を果たしてる。
しかも、これがけっこう面白い。
自分はガイドブックとして、たまたまコンビニで見かけた
『一個人別冊 古事記入門』に掲載されている
神話ゆかりの地の写真を見ながら読んでいたので、
紀行文と合わせてイメージが掴みやすかった。 -
Posted by ブクログ
この作品は、所謂ハウツー本ではありません。
れっきとしたエッセイ集なんです。
日本語は英語や中国語等に比べて、音の数が少ないと言われています。だから同音異義語が生まれやすい。そこに日本語の言葉遊び等の楽しみがあるように思います。
更に漢字とひらがな・カタカナを組み合わせることで、無限の奥ゆかしさを感じる事が出来る点で面白い。
夏目漱石に代表する言葉遊びや当て字も面白い。夏目先生のお蔭もあってか、現代の日本語の派生が広がったと言っても過言でない。
なんと素晴らしい言語なんだろう。「話すのも読むのも面白い!」
ただ、悪い日本語は、熟語の連発ではなかろうかと思っています。
先日ある方から、僕のG+の投稿したことに対する反論がありました。
相手の名前は伏せますが、まるで40年ぐらい前の三流左翼学生のアジ演説の様なものでした・・・ただ単に熟語の並べただけの意味の通じない内容に稚拙さを感じました。
ひらがなを緩衝材として入れることによって、日本語が柔らかく感じる。
そして良い言葉になるのではないかと思います。そしてまた日本語の妙を感じる事が出来る。そこに論理的なプロットが入れば、知性溢れるいい文章が完成するのではないかと感じるのです。
この作品を読んで、「ほぉ~」っと感じることが多々ありました。
※作者の「あとがき」より抜粋
『―日本語への愛着が薄れ、読書が衰退したら日本は滅びる―』
有難うございます。勉強になりました 感謝! -
Posted by ブクログ
阿刀田高による短編小説の案内本、解説本。高校や中学の国語の教科書に掲載されている(いた?)こともあるようです。
著者の阿刀田高は1935年、東京生まれ。早稲田大学文学部仏文科を卒業。現在は直木賞、集英社小説すばる新人賞の選考委員もしており、先日の直木賞発表でも新聞にコメントが載ってました。
本書で出てくる短編小説は以下の10冊。
向田邦子<鮒>
芥川龍之介<トロッコ><さまよえる猶太人>
松本清張<黒字の絵>
中島敦<文字禍><狐憑>
新田次郎<寒戸の婆>
志賀直哉<赤西蠣太>
R・ダール<天国への登り道>
E・A・ポー<メエルシュトレエムの底へ>
夏目漱石<夢十夜>
阿刀田高<隣の女>
それぞれの作家について簡単な人生観の説明をしたのち、それぞれの短編が作られた背景を想像するというのが基本の流れ、誰々はこんなことを考えてこの作品を書いたのではないか、というように。
また短編書きのポイントも書いてあるので、ただの鑑賞だけでなく、作家の物を書く時の気持ちなんかも伝わってくる本でした。
短編ってあまり手を出さない、そんな人におすすめの一冊。
もっとも本書を読めば、出てくる短編も自ずと読みたくなるはずだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「正直なライター」のような、奇妙なカタルシスを感じる作品を読めただけでも大きな収穫である。
城昌幸氏のショート・ショートよりも(時代の要因が大きいであろうが)読みやすかった。が、物足りない気も同時にした。難解な言い回しが深みを生み出す、とは言わないし、思わない。であっても、やや薄っぺらさを感じてしまった。その「軽妙さ」が、あるいは持ち味なのかもしれない。
言えば、作者あとがきにある理由(商業的需要ありき)も関係しているのかも。
目次(覚書)
白い犬
金色の月
赤い酒
青いハイヒール
緑色の目
銀色の二人
黒い穴
黄色い灯
茶色の音
桃色の飛行機
空色のセーター
灰色の雪
糸の男
夏のシーラカンス
ウイスキー慕情
田代湖殺人事件
もう一丁
ヨーグルト通信
特技
砂漠の自動車
あやしい食品店
夜汽車
幽霊
正直なライター
カクテルをどうぞ
記憶術
夜の旅
ベッドでたばこを吸わないで
甘い叫び
星空
凹んだ顔
ソーセージ幻想
霞村まで
最期の仕事
不思議なボールペン -
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イソップ物語は、多少知っている。
でも、イソップのことは全然知らなかった。
なんとなく、漠然とグリムより前かなぁ、と思っていたけど、
まさかBC6世紀ごろの人だったなんて!
ソクラテスよりも前だなんて!
日本はその頃、縄文時代ですよ・・・(^^;)
そして、イソップ物語が日本に入ってきたのも、明治以降かと思っていたら、
なんと、安土桃山時代だったなんて~~~!
この本では、イソップの紹介と、イソップ物語が日本で本になった「イソホのハブラス」(安土桃山時代)と「伊曾保物語」(江戸時代か?)から、いろいろな話を紹介している。
知っている話も、知らない話もたくさんあるけど、やっぱり全く知らなかったイソップさんの話が一番面白かった。 -
Posted by ブクログ
少し前にその日読んで帰宅する予定の本を会社に忘れ、本屋に寄ったら発売されていたので購入。このシリーズも随分出ましたね。
イソップさんがBC5世紀だか6世紀の人だったとは知りませんでした。中世ぐらいの人かと思っていた。有名な寓話は知ってる、知ってると言う感じですがマイナーなお話はこんな話もあったんだ…という感じで多分またすぐ忘れてしまうのだろうな、と思います。それにしても面と向かって批判が出来なかったから狼だの狐だのになぞらえたのでしょうか。個人的に狐はいつもずるがしこい性格で描かれているがパンダだって結構獰猛な目をしている、というような一文にそうだよなあと強くうなづいてしまいました。面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ゆたかで、ユニーク、おもしろい日本語について「ことばは深い(17)」「ことばと遊ぶ(15)」「ことばの道草(19)」「ことばの知恵(8)」の4つのカテゴリーで59の項目に渡り日本語について綴られている。
日本語について、すこし不思議なことから、用語の解説から、小説に登場するものから、多岐に渡り日本語を楽しめる。そして勉強になることがたくさん。
巻末には「小説家の眼」として、新人諸氏(おそらく小説家を志す新人)にむけて『テーマ、モチーフ、そして花』というタイトルで松本清張の小説「黒地の絵」を題材として、小説の解説を行われている。
これも勉強になった。
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内容(「BOOK」データベースより)
日本語は千年を超えて生き続け、まことに多彩で奥深い。色を表す言葉なら、あさぎ、納戸、利休ねずみ、群青、すおう。米作りなら、田おこし、しろかき、田植え、草取り、稲刈り。豊かな表現に充ち満ちている。日本語なしには、考えることも知識を培うこともできない。「微衷」「転失気」はどんな意味?「狼狽」の語源とは?ためになる情報から、相槌の打ち方や句読点の打ち方まで、日本語にまつわるあれこれを楽しく綴る。
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