あらすじ
紀元前4世紀、わずか10年余でギリシアからインドに及ぶ大帝国を築き上げたアレキサンダー大王。その少年時の師は哲人アリストテレスであった。いかなる劣勢、いかなる謀略にも屈しなかった最強の武将の真の姿とは? 勇気と知性と一途な夢をもって駆け抜けた波瀾の生涯を圧倒的スケールで描く長編小説。
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Posted by ブクログ
常軌を逸した東方遠征。ギリシア人の夢であった、世界の果て(ペルシャ)
まで到達したアレキサンドロス3世は、多分自分の「世界の王になる」を実現するのと、「世界を見る」好奇心があったんだろうなぁ〜
後継者のことは、あんまり考えずに死んじゃった。
勝負の天才であり、仲間に恵まれた遠征だったが、
狂気が潜んでいるのもまた、事実。
宮殿を酔った勢いで放火?したこともあるし、
怒りで仲間を殺したこともある。
いろいろな人格があった?それとも、現状に適応しただけなのか?
しかし、アレキサンドロス3世のお墓はどこにあるんだ?
Posted by ブクログ
再読するのをためらわれるくらい分厚い本ですが、アレクサンドロスを生涯にわたって描き切っていますし、文章が上手いから読みやすいです。
味気ない解説書や歴史書を読むより、作者の思い入れが強い小説の方が読んでいて楽しいです。
Posted by ブクログ
歴史には明るくないので、史実がどうかとか詳しいことは分からないけれど、物語として、とてもおもしろく、アレクサンドロスが神性を帯びた不思議な魅力を持つ人物として描かれ、私も魅了されてしまった。
世界史の勉強をしているときに、この本に出会っていたら、ただ年号を覚えるだけより、断然面白かったと思う。
Posted by ブクログ
今まで何度も途中で挫折した本とは思えないほど面白かった。何故王はペルシャを倒すと言う最初の目的を完遂したにもかかわらず、東への征服を終了させなかったのか?著者は征服欲というより王の好奇心、未知なる物を見てみたいという冒険心だったのではと。自分は神であると豪語しながらもこの世界を支配する真実を知りたい。神に巡り会いたいと言う強い気持ちが東はインド、南はエジプトまで彼を突き動かしていく。哲学者アリストテレスを師と仰ぎ、エジプトプトレマイオス王朝の始祖を朋友として持つ。実にダイナミック。久しぶりの歴史小説。満足。
Posted by ブクログ
アレクサンドロス大王に興味があったので興味深く読んだ。
源義経のスケールデカい版みたいな、ものすごい勢いで全国を平定していった人。気力も体力もバケモノ級。
アレクサンドロスがなぜあんなにも取り憑かれたように東を目指したのか。阿刀田高版では『真なるものへの追究』として、赤石路代版では『女傭兵サーヌの生まれ変わりと出会うため』として描かれた。
冒険家魂が疼いて仕方なかったのだろうと思う。
それぞれの人格を尊重する平和思考で優しい面と、自尊心が高く攻撃的で激しやすい面とを併せもつ。人間・アレクサンドロスは魅力的なキャラクターだった。
Posted by ブクログ
面白かったけど、長かった!ほぼ戦いの人生なので、ほぼ戦いの話だった。こんな風に若くして死んじゃうならなんのためにインドの近くまで征服しに行ったのか、、、無念だったろうな。天才、あるいは、神の子だと思った