阿刀田高のレビュー一覧
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短編小説のレシピと言っても、これは短編小説の書き方ハウツー本ではない。
短編の名手、阿刀田 高が小説家としての目線から短編小説の楽しい読み方を教えてくれる本だ。小説を
書きたい、または書いているという人にとっては、ハウツー本ではないけれど、書き方についてのヒント
もたくさん詰まった教科書でもある。
名作と呼ばれる短編小説をはじめ、色々な作品を取り上げ、それらが書かれた作者の時代背景などを踏ま
えつつ、その作品に駆使された文章の技法などの解説、その作品の特徴などを阿刀田氏が美味しく料理し
てくれる。
それはつまり、短編小説を美味しく読むためのレシピなのだ。
阿刀田氏がこの本の中で -
Posted by ブクログ
阿刀田 高の【猫を数えて】を読んだ。
阿刀田 高の真骨頂、男と女の10の愛の物語を綴った短編集である。
阿刀田 高の小説は「あとをひく」。これは文末に収められている都築 直子氏の解説の言葉であるが、ま
さしくその通りだと思う。僕が阿刀田作品を読むのはこれで3冊目であるが、自分でもなぜだかよくわか
らないが本屋に行けば「阿刀田 高」という名前を知らず知らずのうちに探している自分がいるのだ。
ふとした時に読みたくなる。何を読もうか迷っていると「そうだ、阿刀田 高を読もう」と考えている自
分がいるのだ。僕の場合、一回に5〜6冊ほど本を買うのだが、このように大量に仕入れるときは必ず1
冊 -
Posted by ブクログ
短編集。全15話。
エスプリに富んだ話あり。人生の機微に触れる話あり。様々な趣向の話があるんだけど、どれもウィットに富んでて、私の好きな阿刀田節が炸裂でした。
リアルなんだけど、シュールでもある。フィクションなんだけど、実際にありそうな感じ。そういうのをすごくうまく描くんだよね、阿刀田さんって。
特に好きだったのは、『香水』、『彫像』、『目撃者』、『蟹』かな。
『香水』は、淡い恋の期待が、思わぬ形で敗れてしまうんだけど、それがちょっと笑ってしまうオチ。単純なハッピーエンドじゃなくて、シニカルに落とすところが阿刀田さんらしい。
『彫像』は、卑近な話で、リアル。これも思わず苦笑してしまう -
Posted by ブクログ
ギリシャ神話集、ではなく、阿刀田高さんの「ギリシャ神話エッセイ」です。ギリシャ神話各種を網羅したいなら他の本を読んだ方がいいです。
しかし、ギリシャ神話は歴史が長いだけに実に粗い。粗い、というのは物語として作りがザツ、ということではなく(一部そういうのもあるようだが)、素材が良いだけに&人々の間に晒されてた期間が長いだけに、サイドストーリーがサイドストーリーを呼んで多岐に物語が派生したりミックスしたり、とありとあらゆる理由が重なって全貌を理解するのが難しい。
しかし、それをするのは歴史家の務め。作家は自由に大胆に発想できる特権があるので、ピックアップする話を絞りつつあくまで阿刀田さんの問題意識 -
Posted by ブクログ
最優秀作品の「或る暗い夜」、面白かったです。途中まではすごくこわかったんですけど、オチでホッと力が抜けた感じです。「三人の白人」は訳の分からないこわさが何とも言えません…。その他に好きなのは「かわや神」。リアリティがあって、それでいて面白い。応募者の筆力の賜物でしょうね。
嫌だなぁと思ったのは「猫は招く」。でも猫の怨霊がこわくて嫌なのではなく、あの係長が嫌です…。あんな扱いされたら猫でなくとも呪いたくなりますよ。猫好きな私は読んでいて腹が立ったくらいです。…しかしこわい話には、よく猫が出てきますね。猫ってそんなにこわいイメージなんでしょうか…。