阿刀田高のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「正直なライター」のような、奇妙なカタルシスを感じる作品を読めただけでも大きな収穫である。
城昌幸氏のショート・ショートよりも(時代の要因が大きいであろうが)読みやすかった。が、物足りない気も同時にした。難解な言い回しが深みを生み出す、とは言わないし、思わない。であっても、やや薄っぺらさを感じてしまった。その「軽妙さ」が、あるいは持ち味なのかもしれない。
言えば、作者あとがきにある理由(商業的需要ありき)も関係しているのかも。
目次(覚書)
白い犬
金色の月
赤い酒
青いハイヒール
緑色の目
銀色の二人
黒い穴
黄色い灯
茶色の音
桃色の飛行機
空色のセーター
灰色の雪
糸の男
夏の -
Posted by ブクログ
イソップ物語は、多少知っている。
でも、イソップのことは全然知らなかった。
なんとなく、漠然とグリムより前かなぁ、と思っていたけど、
まさかBC6世紀ごろの人だったなんて!
ソクラテスよりも前だなんて!
日本はその頃、縄文時代ですよ・・・(^^;)
そして、イソップ物語が日本に入ってきたのも、明治以降かと思っていたら、
なんと、安土桃山時代だったなんて~~~!
この本では、イソップの紹介と、イソップ物語が日本で本になった「イソホのハブラス」(安土桃山時代)と「伊曾保物語」(江戸時代か?)から、いろいろな話を紹介している。
知っている話も、知らない話もたくさんあるけど、やっぱり全く知らなかった -
Posted by ブクログ
少し前にその日読んで帰宅する予定の本を会社に忘れ、本屋に寄ったら発売されていたので購入。このシリーズも随分出ましたね。
イソップさんがBC5世紀だか6世紀の人だったとは知りませんでした。中世ぐらいの人かと思っていた。有名な寓話は知ってる、知ってると言う感じですがマイナーなお話はこんな話もあったんだ…という感じで多分またすぐ忘れてしまうのだろうな、と思います。それにしても面と向かって批判が出来なかったから狼だの狐だのになぞらえたのでしょうか。個人的に狐はいつもずるがしこい性格で描かれているがパンダだって結構獰猛な目をしている、というような一文にそうだよなあと強くうなづいてしまいました。面白かっ -
Posted by ブクログ
ゆたかで、ユニーク、おもしろい日本語について「ことばは深い(17)」「ことばと遊ぶ(15)」「ことばの道草(19)」「ことばの知恵(8)」の4つのカテゴリーで59の項目に渡り日本語について綴られている。
日本語について、すこし不思議なことから、用語の解説から、小説に登場するものから、多岐に渡り日本語を楽しめる。そして勉強になることがたくさん。
巻末には「小説家の眼」として、新人諸氏(おそらく小説家を志す新人)にむけて『テーマ、モチーフ、そして花』というタイトルで松本清張の小説「黒地の絵」を題材として、小説の解説を行われている。
これも勉強になった。
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内容 -
Posted by ブクログ
「トロイの木馬」の逸話で有名なギリシア神話に出てくる城塞都市・トロイア(英語名:トロイ)に生まれた一人の少年が父親と共に神託を授かるところから物語は始まります。
神話を舞台にした物語なので、ギリシア神話で有名なゼウスやアポロン、アフロディーテなど神々の名前が随所に出てきます。
歴史小説、というよりは、古代から伝わる叙事詩環を元に、日本人に合うように作られた時代小説です。著者が自分で「あとがき」で言明してます(^^ゞ
著書の主人公はアイネイアス。
女神アフロディーテの御子と言われ、トロイア戦争を生き延びた数少ない武将の一人で、トロイア脱出後、数年の流浪の旅の末にイタリア半島に流れ着き、後のロー