阿刀田高のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「トロイの木馬」の逸話で有名なギリシア神話に出てくる城塞都市・トロイア(英語名:トロイ)に生まれた一人の少年が父親と共に神託を授かるところから物語は始まります。
神話を舞台にした物語なので、ギリシア神話で有名なゼウスやアポロン、アフロディーテなど神々の名前が随所に出てきます。
歴史小説、というよりは、古代から伝わる叙事詩環を元に、日本人に合うように作られた時代小説です。著者が自分で「あとがき」で言明してます(^^ゞ
著書の主人公はアイネイアス。
女神アフロディーテの御子と言われ、トロイア戦争を生き延びた数少ない武将の一人で、トロイア脱出後、数年の流浪の旅の末にイタリア半島に流れ着き、後のローマ建国の祖となったと言われる人物です。
本編は、彼・アイネイアスの少年時代から青年期、そしてトロイア戦争、流浪の日々、イタリアでの最後の戦いの後にトロイア再興として国を継ぐまでの、結構長い物語でした。
最初はトロイア戦争のことを描いた作品と思って読んでいたんですが、トロイア戦争は本の半分くらいで決着して、あれ? と思う間に流浪の旅が描かれて、そこで初めてアイネイアスがトロイア再興を果たすまでの物語だと判りました。
歴史は好きですが、神話にまで遡るとどうかな?
と思っていたんですが、予想外に楽しめました。
古代ローマの祖、ってところも大きく作用していたかもしれませんが、自分でも驚くほど読むスピードが早かったので、私に合っていた本だと思います。
ギリシアの連合国も出てきますが、都市国家(ポリス)としてのアテネやスパルタは出てきません。
都市国家(ポリス)としてアテネやスパルタはもっと後なんだそうです。
色々な神話を基にした逸話が盛り込まれていたり、逆に「トロイの木馬」の逸話は違う形に変えられたりしてます。
そういうのも含めて楽しめた作品でした。 -
Posted by ブクログ
「短編小説と心中してもいい」と言ったほど、短編小説を愛してやまない著者の短編小説案内。芥川龍之介や志賀直哉、太宰治、松本清張、外国文学などの著者が気に入っている短編小説を挙げ、そのおもしろさを紹介している。僕は、文章の合間合間に入る、―~なんだよなぁ―とか、―うん、おもしろい―といった、阿刀田さんご本人の「思い」が入る部分が好き。それが意外と読者の思いでもあったりするから「うんうん、そうなんだよね」と首肯して読み進められる。ジュニア新書というくらいだから、年少の読者、またはこれから短編小説を読み始めようと思っている方々に、オススメします。