阿刀田高のレビュー一覧

  • 短編小説のレシピ
    阿刀田高による短編小説の案内本、解説本。高校や中学の国語の教科書に掲載されている(いた?)こともあるようです。

    著者の阿刀田高は1935年、東京生まれ。早稲田大学文学部仏文科を卒業。現在は直木賞、集英社小説すばる新人賞の選考委員もしており、先日の直木賞発表でも新聞にコメントが載ってました。

    本書...続きを読む
  • ナポレオン狂
    直木賞ものを読みたいなーと思いつつタイトルに惹かれて手に取った一冊。短編集です。なかなか変わった発想と美しい文体でさらっと読めた。
  • コーランを知っていますか
    イスラムと日本の感情的な距離感はヨーロッパよりも圧倒的に遠い。
    また、まったくの無根拠ながら何やら
    前近代的なイメージを僕自身が浮かべがちでもある。

    とはいえ、世界の3大宗教のうちのひとつであり、
    今、政情の不安定さからも特に注目すべき宗教だと思う。
    不謹慎な言い方をするが、
    ルールも知らずにスポ...続きを読む
  • やさしいダンテ<神曲>
    阿刀田さんお得意の古典入門版のダンテの「神曲」。入門版なのでかなり平易に書いてあるものの。登場人物は新旧約聖書、ギリシア神話、ローマ帝国の歴史上の人物、ダンテが生きた時代のフィレンツェや周辺地域の有力者等で、それぞれの素養がないと、背景もよく分からないと思う。私がついていけるのは入門書まで。きちんと...続きを読む
  • イソップを知っていますか
    エッセイです。

    イソップ物語について、うんちくのある楽しい読み物でした。

    目の前で、阿刀田さんが、話しているのを聞くような口語調の文章でした。

    昔から、それも大昔から、伝えられている物語は、人間の本質的な欠点や、陥りやすい弱点をついているものです。

    あらためて見直してみるのはいいことのような...続きを読む
  • 冷蔵庫より愛をこめて
    短編の名手ということで読んでみたら、テイストがすごい好きな作家さんだった。
    最後の最後に落としこむ手法には舌を巻きます。
  • コーランを知っていますか
    イスラムの教えのエッセンスがわかる良書。
    世俗の運不運も不公平も最後の審判で全部アラーが精算してくださる、だからひたすらアラーを敬い、教えに従っていれば目の前の些細なことは気にしなくてもよい…ある意味シンプルな生き方かもしれない。
    ユダヤ教、キリスト教、イスラム教とも神はみな同じというのも興味深い。...続きを読む
  • 私のギリシャ神話
    ギリシャ神話大好き!
    この本は神話の各エピソードを丁寧に、物語的に説明してくれるのでとても読みやすいです。
    広く浅くではなく、何話かを深く掘り下げていくスタイル(でも分かり易い)なので、まずギリシャ神話をざっくり大まかに掴んでから読むといいかもしれないです。
  • ローマとギリシャの英雄たち 〈黎明篇〉―プルタークの物語―
    新旧約聖書、コーラン、ギリシャ神話などの阿刀田高の古典シリーズは好きでいろいろ読んでいますが、これはローマ歴史学者プルタークが書いた、ギリシャ・ローマの英雄の伝記。
  • 日本語を書く作法・読む作法
    この人の文章は読みやすい。かれこれ20年愛読しているが、ずっとその感覚は変わらない。

    博識で難しい話を面白おかしく書ける、本当に頭のいい人だな、と思う。

    昔府中市のホールで阿刀田さん夫妻の公演と朗読会があったので応募して行ったことがあったのを思い出した。

    しかし読むのは好きだけど書くのは嫌いっ...続きを読む
  • ナポレオン狂
    ミステリ?というか、をさらっと短編で消化してくれる。
    サクサク読める。
    一通り、うまいオチ付きで面白い。
  • 短編小説を読もう
    短編小説の名手による短編小説ブックガイド。ジュニア向け新書だけどジュニアだけが読むんじゃもったいない充実度だと思いました。紹介されてるものがみんな面白そう。
  • 新装版 食べられた男
    2~3pの短編がこれでもかとてんこ盛り!
    オチが先に読めたりする作品もあるけど、大抵にやりと笑ってしまう。
    ただ1つ、麻雀の話で分からないものがあった。
    ルールも柄の意味も、麻雀自体知らないから仕方ない。
    それだけが心残りだけど面白かった。
  • エロスに古文はよく似合う
    「今昔物語集」紹介本
    確かに、古文にエロスはよく似あう気がする。。。
    他の今昔物語解釈本よりも、阿刀田さんの解釈の方が深み(?)があって面白い。阿刀田さんの他の作品も読みたくなった。
  • 新装版 妖しいクレヨン箱
     「正直なライター」のような、奇妙なカタルシスを感じる作品を読めただけでも大きな収穫である。
     城昌幸氏のショート・ショートよりも(時代の要因が大きいであろうが)読みやすかった。が、物足りない気も同時にした。難解な言い回しが深みを生み出す、とは言わないし、思わない。であっても、やや薄っぺらさを感じて...続きを読む
  • イソップを知っていますか
    イソップ物語は、多少知っている。
    でも、イソップのことは全然知らなかった。
    なんとなく、漠然とグリムより前かなぁ、と思っていたけど、
    まさかBC6世紀ごろの人だったなんて!
    ソクラテスよりも前だなんて!
    日本はその頃、縄文時代ですよ・・・(^^;)
    そして、イソップ物語が日本に入ってきたのも、明治以...続きを読む
  • イソップを知っていますか
    少し前にその日読んで帰宅する予定の本を会社に忘れ、本屋に寄ったら発売されていたので購入。このシリーズも随分出ましたね。

    イソップさんがBC5世紀だか6世紀の人だったとは知りませんでした。中世ぐらいの人かと思っていた。有名な寓話は知ってる、知ってると言う感じですがマイナーなお話はこんな話もあったんだ...続きを読む
  • 日本語えとせとら
    ゆたかで、ユニーク、おもしろい日本語について「ことばは深い(17)」「ことばと遊ぶ(15)」「ことばの道草(19)」「ことばの知恵(8)」の4つのカテゴリーで59の項目に渡り日本語について綴られている。

    日本語について、すこし不思議なことから、用語の解説から、小説に登場するものから、多岐に渡り日本...続きを読む
  • 新トロイア物語
    「トロイの木馬」の逸話で有名なギリシア神話に出てくる城塞都市・トロイア(英語名:トロイ)に生まれた一人の少年が父親と共に神託を授かるところから物語は始まります。
    神話を舞台にした物語なので、ギリシア神話で有名なゼウスやアポロン、アフロディーテなど神々の名前が随所に出てきます。
    歴史小説、というよりは...続きを読む
  • 遠い迷宮 阿刀田高傑作短編集 ミステリー
    阿刀田高の物語は、日常にひそむリアルな背景が存在するので、どの話も本当にありそうな感じがして、ゾワッとします。
    「来訪者」という話が、特に人間の恐ろしさ・おぞましさが感じられました。
    短編で、どの話も読み応えがあります。