阿刀田高のレビュー一覧

  • エロスに古文はよく似合う

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    実家の本棚から引っ張ってきた文庫本。
    12の今昔物語から阿刀田高がこれはと言う説話を現代仮名遣いにしてゆうむを交えながら解説してくれる。30年近く前の本であるがその内容は降っていない。

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    2016年03月12日
  • コーランを知っていますか

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    阿刀田高の「知っていますか」シリーズ、コーラン編。最近は、空港に祈祷室が設けられたり、ハラル食を出すレストランが増えてきたりと、イスラム教に関する理解が広がってきているが、しかし、それでもまだイスラム教は日本人に取って最も理解されていない、遠い宗教ではないだろうか。そんなイスラム教を、発足時点の背景、発展の歴史、聖典とされるコーランの構成と教義、現代資本主義との折りあい方まで幅広く平易に概観した一冊。

    2001年の航空機テロ事件後に書かれたこともあって、「時流の流れに乗ろうとした軽薄な書」とも受け取られがちだが、しかし、その内容はイスラム研究者が「本来は我々研究者がこういう平易なコーラン入門

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    2016年03月03日
  • 源氏物語を知っていますか

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    阿刀田高「知っていますか」シリーズ。「ギリシャ神話」「旧約聖書」「新約聖書」「シェイクスピア」「コーラン」「イソップ」に続く新刊。

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    2016年01月13日
  • 闇彦

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    人生の交差点に集まるストーリー。

    (以下抜粋)
    ○岩を山のてっぺんに押し上げることにはなんの意味はないけれど、
     シーシュポスが一歩一歩押し上げ、
     そこに自分の情熱を籠めて生きることには意味がある。
     生きるというのは、そういうことなんだって(P.130)

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    2015年12月27日
  • 恋する「小倉百人一首」

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    百人一首の本というと、秋の田の〜ももしきやの順に並べたものがほとんどですが、この本は恋や旅、季節などのテーマ別に分けてあります。
    最初から順番に読んでいってもいいですが、興味をひいたテーマから読んでいってもいいと思います。

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    2016年12月14日
  • 新装版 ブラック・ジョーク大全

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    収められたジョークの数は大量(500編以上).書かれたのが1970年代ということもあり、表現の古臭さは否めない.また、内容に偏りや重複も感じられるが、なにぶん量が膨大であるため、自分にとってのお気に入りジョークを読者はそれぞれ数十編程度は見つけられるのではなかろうか.

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    2015年11月07日
  • 楽しい古事記

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    ネタバレ

    数年間探し回って、漸く本屋で見つけた本。
    毎年夏あたりに文庫で出ているはずなのに、どうして、今まで近所の本屋はこれを置いてくれなかったのだろうか……。

    作者のつっこみを交えつつ、古事記の大体のあらましを追っていく感じ。

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    2015年09月05日
  • 知的創造の作法

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    小さいとき短編小説を読んで怖かったので、それ以来読んでなかったりする阿刀田高さんの小説。今読むともしかしたら小さい頃わからなかったブラックユーモアや更に背筋をぞくっとさせる恐怖感が感じられそうなのでまた読んでみようと思う。特に「知っていますか」シリーズは。今更ながらもっと本を読めばよかったと後悔先に立たず。あと死ぬまでいったい何冊の本を読めるか、そして活かせるか。本編は読書の必要性、ただし「曖昧さ」が発想を豊かにするということ。思い立ったらメモ。これは人生のどの場面でも当てはまる。

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    2015年09月02日
  • 頭は帽子のためじゃない

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    ネタバレ

    「これからは頭は帽子をかぶるためだけに使うんだ」の宝探しはここに行き着く。阿刀田高の思考法エッセイ。タイトルの言葉は文中にはでない。


     江國香の「神様のボート」で主人公の葉子が恋人から送られた背表紙の黄色い文庫本。「これからは頭は帽子をかぶるためだけに使うんだ」と主人公が言う処がある。ヒントはそれだけ、そんな本を探していたけれど見つからない。

     しかし、それに似た言葉のタイトルの本はあった。全然違う本だったけど。それがこれ。

     1984年の本だから、やはりなんか書いてあることは古臭い。だから「どれどれ、未来予想はあっているかな」という未来人の気分で読む。案外、昔の問題は今でもナウい問題

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    2015年08月21日
  • 楽しい古事記

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    ギリシャ神話に出てくる神様もそうだったが、古事記に出てくる日本の神様もみな恋多く嫉妬深く慈愛に満ちていて残酷で戦さ好き、なんて人間的なのだろう。その人間臭さが、当たらずも遠からずの人物や出来事があったんだろうなと感じさせる。何々の命(みこと)が代を重ねるごとに徐々に天皇の話になっていく様が面白い。

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    2015年08月03日
  • 楽しい古事記

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    国生みの神話からはじまって、推古天皇あたりまで。
    古事記にあるエピソードをわかりやすく教えます。

    比較的よく目にするイザナギ・イザナミのあたりのお話は面白いのですが、神武天皇以降のお話はそうでもない。
    だいたい争ってこどもつくっての繰り返しというか。

    神話はあれこれ誰かが咀嚼して興味深くデフォルメなんかしてるってことでしょうか。
    特定のやんごとなき個人(実在しないにせよ)のエピソードはそれほどファンタジーを盛り込むこともできず、結果この感想につながったのだと思います。

    古代は厠で用をたすのも命がけだったのね、と妙なところでトイレと人の関係を勝手に考えました。
    これは別にまったく本筋ではあ

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    2016年03月08日
  • コーランを知っていますか

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    読み終わって、イスラム教とキリスト教、ユダヤ教の関係が何となく理解できました。
    イスラム教徒は多神教の信者とは結婚出来ないけど、キリスト教などの一神教の信者なら結婚を認められているとは知りませんでしたので、それが一番驚いたかな。
    昔、イスラム教徒の多いエジプトでモスクを見学していたら、学校の遠足で来てるらしき現地の子供に英語で「宗教は何?」と聞かれて(東洋人が珍しく、何か話しかけたかったのだと思われる)驚いたが、彼らはまず宗教ありき、の生活だからそんなに突飛な質問でもなかったのかな、と今更ながら納得。
    ちなみにその「宗教は何?」という質問には答えられませんでした。。
    ジャパニーズ神道、とでも答

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    2016年02月05日
  • マッチ箱の人生

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    短編系では有名ドコロということで試しに買ってみたのですが、どうにも合わなかったようで。
    面白いことは面白いんですが、ハマるほどでもなく。
    13本の短編が収録されています。
    解説にありましたが、概ね女の恐怖をユーモアにしたものです。
    大体は理解できたけど、「教育ママ」だけどうにも理解できなかった。
    …これを書きつつ、そういうプレイをしていたんだと、理解(多分だけども)
    「未亡人」「プラスの関係」「匂う女」はオチでニヤリとしました。
    ほかは概ね、背筋がゾクッとするようなブラックな感じです。
    ただ、どれもこれも正直わかりにくいです。
    読み込む能力が足りないとか、時代背景がずれていて想定しにくいとかも

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    2015年06月30日
  • 知的創造の作法

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    ネタバレ

    最後は少しダレてしまって斜め読みになったが、気に入ったところを抜粋:
    ・ダイジェスト
     そのまんま縮めるのではなく、ポイントだけを強調し、大胆に省き、自分なりの奇型をを作ること、これをつねに念頭に置いてほしい。ゆめゆめ縮図を描こうとしてはならない。

    ・街のダイジェスト
    フィレンツェを訪ねた時。まず真っ先に小高いミケランジェロ広場に案内してくれた。・・・見事に眺望できる。・・・町の詳細はダイジェストの後で、ゆっくりと一日をかけて鑑賞することとなった。

    ・一番おもしろいトピックスから入る。

    ・とにかく私なりに解釈して、短くして分かりやすく伝えること、信ずることに賭けること、賭けに負けたら、そ

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    2015年06月26日
  • 新装版 ブラック・ジョーク大全

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    なんか違和感あるなーと思ったら、作品自体は結構古いんだね。

    ブラックジョークって、普通のジョークよりも高度な気がする。
    より一歩深い捻りというか機知というか。

    意味をとらえきれず読み終わってしまういくつかのネタは、
    そのオチの意味がわかった瞬間、閉ざされた視界が一気に開ける。
    それはさながら“アハ体験”のよう。

    って、違うか(笑)。

    一番お気に入りのジョークは、何度も会社を変わってるやつ。
    なかなか見事。

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    2015年05月26日
  • 朱い旅

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    何か家にあったのが父から回って来た。阿刀田高、多分25年ぶりとかかな。星新一ライクな短編作家のイメージだったので面食らったけど、長編でもやはり読みやすい。自らの出自を探る主人公の葛藤と受領、的な内容でまあまあ普通。エンディングはそれほど楽観的でもないと思うけど、明らかに桜の頃の殺人衝動遺伝してるし。

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    2015年05月02日
  • シェイクスピアを楽しむために

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    シェイクスピアの代表作の粗筋くらい知っておかないといけないと漠然を思っていたら、たまたま古本屋で見つけ手に取る。
    シェイクスピアを作品として腑に落とす為にはすらすらと原文で理解できる程の英語の読解力が必要だろうけれども、まず無理なので、それぞれの作品の概略を掴むには丁度良い。
    あたかもシェイクスピアを読んだが如く、マクベスがどうの、リア王がどうのと日頃の薄っぺらい話題の端に添えることが出来るかもしれません。

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    2015年04月16日
  • ホメロスを楽しむために

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    ちょっと例えやジョークが古いけど、くだけた注釈付きでホメロスに親しむにはいい本。
    著者がギリシャの現地取材をしていて、簡単な地図があるのも想像力を刺激する。

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    2015年03月13日
  • ナポレオン狂

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    直木賞受賞作という称号自体はむしろ自分の中で作品の期待度を落とす要素でしかないのですが、それだけに本作は少し意表を突かれました。
    本作は短編集で、全てが最高とはならないまでも、最初と最後が凄く良くトータルでは非常に好印象で終わった作品でした。
    笑いあり、ミステリあり、ホラーあり、エロスありと非常に幅広い一冊で、ちょっとした隙間時間を埋めるには最適な本となりました。
    お気に入りはやはり表題作です。
    太宰作品を彷彿とさせるユーモアのある語りで引っ張っておきながら、まさかそのオチに持ってくるとは。
    鞄に常備させたい一冊。

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    2014年12月28日
  • 新諸国奇談

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    ちょっと怖い、ちょっと不思議な話が12編。図抜けて面白いってほどでもないが、異国情緒が魅力的だったので舞台を紹介しておく。
    *は気に入った話

    ムッソリーニ時代のシチリア
    李氏朝鮮
    中世ザルツブルグ
    スペイン植民下のエクアドル*
    チャクリー王朝時代のアユタヤ
    南北戦争敗戦後の南部ミシシッピ
    シベリアの田舎町(帝政時代?)
    チムール帝国時代のサマルカンド*
    キャプテン・クックの航海途中
    19世紀のセネガル
    漢/明/清の中国
    江戸時代の会津

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    2014年12月23日