阿刀田高のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
Audible
大昔に読んだ本がオーディオブックに!
殆ど忘れていたが、覚えていた箇所もあり懐かしい。ギリシャ神話といえば裸。絵画のアンドロメダとかとにかく沢山あるがほぼ全裸。ペルセウスに至っては鎧姿もあるが兜とサンダルしか身につけていない絵も多い。ルネッサンス期の皆さんに古代ギリシャはどう思われていたんだ…古代ギリシャすごいナー
本書が昭和の親父のエロトークのノリなのも頷ける。
演劇、芸術、映画と話しがどんどん横道にそれながらもちゃんとギリシャ神話の解説になってるのはさすが。
そしてギリシャ神話の西洋に与えた影響に驚く。
シュリーマンの話しも良かったし、モリエール、ラシーヌの演劇やジャン・ジロドワの「アンフェトリオン38」などいつか観劇したい。
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Posted by ブクログ
★★★ 読めてよかった
小説家である著者が、旧約聖書を分かりやすく解説してくれる入門書。構成は聖書とは異なり、とっつきやすい話から展開されている。著者の軽妙な語り口も相俟って、非常に読みやすかった。
なんというか、理不尽極まりない胸糞話が多かった。神はかなり人を選り好みし、気に入った人なら多少の無礼をはたらいても不問だが、気に入らない者はどれだけ神に尽くしても決して報われることがない。私は神の態度にうんざりしてしまった。しかし神を言葉の通じるキャラクターではなく、自然災害の類だと考えると多少納得のできる部分はあった。いつか海軍の方が『シュガークッキー』という話をしていた。訓練生は制服を『完璧に』気こなさなくてはならない。そうでなければ、教官に極寒の海に入るよう命令され、その後砂浜で転がり、全身に砂を纏った状態で1日過ごさなくてはならないのだ。その状態はシュガークッキーと呼ばれていたという。そして、いくら身だしなみに気をつけていても、シュガークッキーになってしまうことがあった。どんなに尽力してもシュガークッキー、つまり無駄になってしまうこともあるが、そこで諦めてはならないというお話だった。聖書のエピソードも、要はそんなようなことを伝えたいのだろうと思う。
また、著者は聖書の話を俯瞰し、預言者たちの政治手腕に言及している部分もあった。ストーリーとしてでなく、その背景を探る姿勢こそ、ユダヤ人でない我々が聖書を楽しむコツなのではないかと思う。
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Posted by ブクログ
タイトルで「いいえ」と答えた人に買って欲しい旧約聖書の紹介本
旧約聖書って難しいし、日本人には全く馴染みないから理解できないって思うかもしれませんが全くその通りです。作者の阿刀田高さんもそれを認めて仰られています。しかし話を聞く限り実は世界史の授業で習っていたり、あれこれってディズニーだったりおとぎ話なんかになかったっけ、そういえばシェイクスピアとか劇にも似たような話あるよなって気づくところが多い気がします。
それもそのはずまさに原点といえばこれ、旧約聖書なんじゃないかって呼んでいて気がつくと思います。だからこそまさに「旧約聖書を知っていますか」とはあなたの身近にあることに気づいていますか?と聞かれているようなそんな響きが生まれてくるように感じます。
その意味でいえばまさに秀逸なタイトル回収ではないでしょうか。 -
Posted by ブクログ
40年以上前にナポレオン狂を読んでから、ブラックユーモアや「知っていますか」シリーズなど、いくつか読んできたので、著者が大切にしてきたことなどがすんなりと入ってきた。
■臨界というのは決定的な情況よりまだほんの少し手前のような気がしてしまうのだ。臨海、臨月、臨床...臨界も限界に近づいているが化学反応にまだ余裕があるような気がしてならない。でも臨界はもう事故そのものなのである。
→同感。これに限らず、名前と中身が一致していないものが時々ある。最近いくつかの本を読んで、それを感じた。
■ユーモアは笑いを生むことも多いが、それは副産物であり、本当の価値は日常の中でべつな見方をすること、そういう脳味噌を持っていること、そう考えるのが正しい。→副産物だけを目指すのはやめよう。
■あまりに行き届いた詳しいメモは、後になって、かえってそれに高速されてしまうため、結果がよくないようです。→発想、創造の余地を残しておく。 -
Posted by ブクログ
阿刀田高のショート・ショート作品集『新装版 食べられた男』を読みました。
ここのところ国内の作家のミステリ作品が続いています。
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洗練のユーモアと底なしの恐怖の融合!
傑作ショートショート集
親友のS君が、ゾッとするほどの美人と結婚した。
そして1ヵ月、S君の足に、最初の変化が現れた――。
どこにでもいそうな人、いつでも起こりそうな出来事、そんな日常の風景が少しだけ捻れた時、静かに恐怖が忍び寄る。
表題作「食べられた男」を始め、洗練された恐怖とユーモアのショートショート全41編。
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1979年(昭和54年)に刊行されたショート・ショート作品集の新装版で、以下の41篇が収録されています。
■白い誘惑
・金魚売り
・時間外労働
・白い誘惑
・アメリカの友人
・昼下りのビジネス
・サンタクロースがやって来る
・会社更生法
・墓地の女
・男と女の物語
・催眠療法
・ある蒸発
・雪の夜がたり
・安楽死友の会
■水中花
・犀
・水中花
・猫の目
・夏の恋
・ひまわり館
・名人芸
・最後の事件
・だれかに似た人
・銀色の登り道
・菊の香り
・八索の人
・八萬の幽霊
・めぐりめぐる日
・夜ごとの白い手
■オフィスの幽霊
・ヒカリ型複写機
・本日はようこそ
・オフィスの幽霊
・すばらしい贈り物
・ライフ・ワーク
・老後
・炬燵
・第四の男
・笑顔でギャンブルを
・迷惑を配達する男
・大股開き
・マーメイド
・カレー&ライス
・食べられた男
■思い出すままに──新装版のあとがきとして──
親友のS君が、とびきりの美女を射止めた… 余りのねたましさに私は、これはよくないことの前兆ではないか、とすら考えた、、、
そして1カ月、S君の言動に微妙な変化が起こりはじめた── ブラック・ユーモアの名手が構築した恐怖と幻想のショート・ショート41篇。
ブラック・ユーモア多めで、アダルトやエロス、そしてホラーを絡めたようなショート・ショート集でした、、、
描いてないことにより想像力が広がる真っ白な手紙が印象的な『白い誘惑』、
いっしょにパッと消えたくないけど、現在進行形のロシアのことを考えたらリアルに感じる『アメリカの友人』、
結末が面白くて秀逸な『カレー&ライス』や『食べられた男』、
読んでいる途中で、そうなるんだろーなーと想像できるオチだけど怖かったり、面白かったりしたのは『昼下がりのビジネス』、『サンタクロースがやってくる』、『会社更生法』、『催眠療法』、『犀』、『だれかに似た人』、『すばらしい贈り物』、『迷惑を配達する男』、
あたりが好みだったですねー ちょっとした時間つぶしにぴったりの一冊でしたね。 -
Posted by ブクログ
何度か触れたことのある古事記
そして毎回「海幸山幸」までは楽しめるが、そのあとがおぼろげにしか記憶がない
その辺りを復習したいと思い、そうだ!阿刀田氏がいらっしゃるではないか
彼の親切心とユーモアできっと楽しめるはずと期待し読むことに
氏のお人柄なのか、相変わらず目線と腰が低く、読者に寄り添ってくださるスタイル(優しいなぁ…)
相変わらず少しでも難しい話しに流れそうになると
これは「『楽しい古事記』だから、難しい話しはさておき」と相変わらずでニヤリとしてしまう
が、結論
どれだけ阿刀田氏の力量があっても私には面白くない…
本当は海幸山幸より後ろを中心にレビューするつもりだったが、無理なものは無理!
せっかくなので復習がてらあらすじを書いちゃうことに(海幸山幸までね)
やっぱり最初の面白話はイザナギ、イザナミ
阿刀田氏も「古典はおもしろい部分から入門するのがモットー」とおっしゃる(笑)
「吾が身の成り余れる処を、汝が身の成り合はぬ処に刺し塞ぎて…」(この表現!凄すぎる…)
お二人の格調高いセックスにより国づくりが始まる
そして国づくりの後、さまざまな神を産み始めるのだが、火の神を産んだ時イザナミは下腹の大切な部分(要は陰部)に大火傷を負い、死ぬ
最愛の妻を失ったイザナギは「火の神、お前のせいだ!」と首を斬り落とす
(一応自分の子なのに、なかなかの残虐っぷり)
そして黄泉の国のイザナミに再会するものの
イザナミが「見ないでちょっと待っててね」…
待てないイザナギ(あーあ)
ウジだらけのイザナミの姿を見てしまった
「よくも醜い姿を見たわね!」キレるイザナミ
その後はドタバタ劇(悲劇だけどどうも喜劇に感じてしまう)
黄泉の国を塞ぎ夫婦の契りはお終い
「1000人ずつ殺すという」イザナミ
「1500人誕生させるという」イザナギ
その後、アマテラスが誕生し、弟スサノオが暴れたせいで天の岩戸へ隠れる
(アマテラスしっかりして!)
個人的に大好きなウズメちゃんが卑猥さと滑稽さを丸出しに踊りまくりアマテラス引きずり出しに成功
そして出雲へ追放されたスサノオはクシナダ姫を救うため大蛇ヤマタノオロチを退治(その先に草薙の剣をゲット)
さてさて、お次はオオクニヌシ
兄弟に殺されかけ(お母様が何度も助ける)、そして有名な因幡のウサギを助けたオオクニヌシ
彼はスサノオの娘スセリ姫と出会い、結婚したい!と父であるスサノオに申し出るが…
スサノオは数々のが試練を与えるものの、オオクニヌシは見事に合格
その後オオクニヌシはあちこちに愛人をつくり、子供は180人とも…(まぁ大げさな例えでしょうけど)
(古代の考え方は絶倫ではなく、繁栄ですね ゼウスも然り)
出雲大社も建て、国が繁栄
そしてここで協力する助っ人、とても小さい(これまた個人的に好きな)スクナビコ
可愛いけど優秀
彼を登場させる意味は…
小さい神が小粒の種(優良品種)を持ち込み穀物が増産した
渡来人から最新の妙薬を手に入れた?
医療に関わる象徴か?
疫病の流行を鎮めたか?
(そんな意味があるとは初めて知りました!)
繁栄した出雲を征服したい高天原
アマテラスが国譲りのため、使者を使わす
最後はほぼ力づく(笑)
オオクニヌシは壮大な社を作らせることを条件に引き渡しに応じ隠居
これが「出雲大社」のいわれとされる
そして天孫降臨
優秀な孫のニニギを地上へ行かせる
その際ウズメちゃんと道案内役サルタビコが出会う
(ウズメちゃんのナイスなキャラをアマテラスがかっていることがよくわかるシーン)
さてニニギ君
美しいコノハナノサクヤ姫と出会う
名前からして美しいことが想像されます
彼女の父に結婚の許しを得るが、セットで姉イワナガ姫もつけられた
イワナガ姫はコノハナノサクヤ姫と正反対で醜い
ニニギ君は「姉さんは要らない」と突き返す(おいおい)
がイワナガ姫をそばに置けば神の御子の寿命は石のように堅く、長く続くという
コノハナノサクヤ姫は木の花が咲くように栄えるが命は短い
天皇によっては寿命が短い理由をこのストーリーで神話づけしているようだ
(おまけに出会ってすぐ子供が出来たからって疑いを持つニニギ君 ないかと人間くさいのだ)
コノハナノサクヤ姫との間に生まれたのが兄の海幸彦と弟の山幸彦
弟の提案で道具を替えっこし、兄は山へ、弟は海へ行く
山幸彦が兄の大切な鉤を海でなくす
怒る兄山幸彦
海の神に出会い運気が弟へ傾く
地上へ戻ると何をしても弟に敵わなくなり、兄は弟の配下になる
古事記は弟が力を持つ
天武天皇は兄天智天皇と対立し、兄の血筋を抹殺した経緯があるせいかも?
(そういえばオオクニヌシも弟だなぁ…)
海の世界で出会ったトヨタマ姫
出産の際、決してのぞいてはいけません…
(出ました出ました!「見ちゃいけない」第二弾 が、覗かない男がいないはずがない)
トヨタマ姫は鰐の姿で出産
「見―たーなー」(笑)
本来の姿を見られたトヨタマ姫は子供を残し海中へ帰る
とはいえ地中が恋しいトヨタマ姫は妹のタマヨリ姫を送り込む
トヨタマ姫の子とタマヨリ姫が結婚し、生まれた四男が神武天皇だ
こんな感じまでが上巻
そして、神武天皇から始まる天皇のもっぱら系譜が多く頭に入らないワタクシ…
これ以降で有名どころではもうあの人しかいませんね!
そう十二代目景行天皇の皇子ヤマトタケル君
力強く愛情深くエピソードに富み、悲劇的な最期を遂げる
阿刀田氏曰く、ヤマトタケルは実在の人物ではない可能性が高いという
長期に渡りいろいろな人がおこなった遠征をヤマトタケルに集約し、フィクションも交え英雄譚が成立したのだろうと…
そしてエピソードは諸国から集められ、白鳥となって、諸国は飛び帰った
(確かに私の近くにも「白鳥(しらとり)」という地名があり、ヤマトタケルが降り立ったことになっている)
最後に目立つのがライバルをなぎ倒して君臨した二十一代雄略天皇(オオハツセの命)
雄…雄々しく勇壮
略…治める、かすめ取る、はかりごと
名前から納得いくわがままで激しい気性、かつ個性的で女性関係も積極的だ
(アバンチュールなエピソードがたくさん)
殺して、まぐわって、歌を詠んで、また殺して、またまぐわって、歌を詠んで…
が実際はなかなかの大王だったようで、
崩れかかった大和朝廷の威信を回復し、国家財政の充実を図り、渡来人を重用して先進文化を取り入れたそうな
とまぁこんな感じで…
やたらレビューに「(笑)」を入れてしまったが、笑うしかないエピソードが多すぎなのですみません
ギリシア神話にしてもそうなのだが、とことん人間臭い上、あまり優秀な感じもないし(失礼)、結構理不尽なことが多い
一応古事記はいうのは「大和朝廷がいかに正統なものか後追いの形で作られた史書」なのだが、
これでいいのかなぁ…と思ってしまうのは私だけではないはず(何度触れても面白いからいいけどさ)
余談だが…
以前里中満智子先生の漫画を読んでしまったので、あらゆる神様たちが里中先生のキャラクターで浮かんできてしまう
覚えやすいし、好きな絵だからいいのだが、目から得る情報の強烈さと印象深さを改めて実感した