阿刀田高のレビュー一覧

  • 漱石を知っていますか(新潮文庫)

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    ネタバレ

    引用が多いがその間に簡潔に書かれている作品の分析や指摘がさすがに興味深い。夏目漱石の本はほとんど読んだが、忘れてしまった部分も多い。阿刀田氏も「こころ」の章で述べているように、読んだ時の年齢などによって読み取れることは変わるはずだ。この本で評価の高かった「こころ」と「それから」は読み直してみようと思う。特に、「こころ」については女性蔑視の小説かどうかということと、阿刀田氏のいう「人間の究極のエゴイズムと実存のニヒリズム」という視点で読んでみたい。

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    2020年09月26日
  • 楽しい古事記

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     旧約聖書も古事記も最初の方が面白い。時代がくだるにつれ、王家や皇室をめぐる歴史劇になってしまう。ダイジェストの名手 阿刀田高を以てしても楽しく伝えようがない。とりわけ雄略天皇紀。
     わが国の犯罪の特徴は、親族間の殺人が多いこと。太古の昔からその傾向があるようだ。

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    2020年09月23日
  • シェイクスピアを楽しむために

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     オリビア・ハッセー主演『ロミオとジュリエット』を観た勢いで再読す。
     ロミオはジュリエットに一目惚れするまで、ロザラインという女性に懸想している。この設定、必要だろうか?
     阿刀田高の見解は「消し残しのような気がしてならない。つまり元本にロザラインがいたものだから翻案のとき充分に考慮を払わずに、つい残してしまった」
     納得である。
     第5話『夏の夜の夢』のダイジェストを読んでいて思う。職人たちによる婚礼の座興は、行き違いによる悲劇で『ロミオ〜』と似ている。いっそ『ロミオ〜』そのままにしてしまう趣向もありではないか。
     
     イギリスはもとより、『ハムレット』の舞台とされるデンマークの古城を訪ね

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    2020年09月11日
  • 新約聖書を知っていますか

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    “旧約聖書を知っていますか”に続いて読みました。旧約聖書は歴史ものとしてスラスラ読めたのですが、こちらは超自然的な内容が多いため理解が難しく、阿刀田さんも苦労して書いているのだろうなと思わせる部分が垣間見えました。
     ただ、阿刀田さん自身がかなり丹念に研究された上で書かれているので、新約聖書のとっかかりとしてはわかりやすい方なんだと思います。

     また、キリストの人間らしさや、キリスト教の発展のためには、キリストの復活が必要だったかなど、ミステリー作家としての切口は面白かったです。

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    2026年04月18日
  • 新約聖書を知っていますか

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    旧訳に続きテンポ良く読める。プロテスタント系の高校に通ってたため断面的に何となくは分かってだつもりだったけど、全体像掴めて良かった。これから色んな作品を楽しむのにとても役立ってくれるだろう。途中で億劫になる事もなかった。作者のまとめ方の上手さに感謝。あと作者が紹介するアート作品を調べながら読み進めたのだが、その作業にもワクワクできた。

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    2020年08月04日
  • 旧約聖書を知っていますか

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    宗教画や映画を鑑賞したり、読書する際に宗教が絡むと、とたんによく分からなくなってしまう。そこで数年前から気にはなっていたけど読む機会がなかった本書を遂に一念発起で手に取る。前半は特に名前は知ってるけど具体的にどういう人なの?という人物が次々と登場。テンポよく進む。過去に観た宗教画はこのシーンだったのかと思い返して感動する。とても楽しい。個人的には「エピローグするめ風味」の文が好き。新訳の方も読むぞ!

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    2020年07月24日
  • 旧約聖書を知っていますか

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    旧約聖書の基礎の基礎 旧約聖書について人物や単語を少し知ってるぐらいだったところ、池上彰と佐藤優さんの本で基礎を学ぶのに良いとの紹介されていたので読んでみた。

    とてもわかりやすく、難しくなりそうなタイミングで程よいギャグや雑談があり、最後まで読み切れた。
    多分、他の旧約聖書の解説本では挫折していたと思う。

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    2026年04月18日
  • ギリシア神話を知っていますか

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    知的好奇心を十分にくすぐられる本であった。アニメ化した物があれば、カタカナの神々の名前ももっと覚えられそうに思う…

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    2020年06月21日
  • 新約聖書を知っていますか

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    ユーモアや本人の旅行記を含めた聖書解説書。そもそもの作りとして旧約聖書の方がイスラエル建国のの話なので物語として読めたが、こちらはそうではない。イエスやイエスの言行、信仰への考え方を中心の書物であることがよく分かる。

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    2020年06月26日
  • ギリシア神話を知っていますか

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    「ギリシア神話を知っていますか」読む。一度読んでいるのだが忘れてしもうた。聖書でも神話でも、神は好き勝手ばかりしていて面白い。

    「ギリシア神話を知っていますか」読む。大体の有名所が網羅されているから、上質な入門書である。若い人ほど読んで関心を持って欲しい。載っていた映画「トロイのヘレン」を午後からは観ようかなぁ。アマプラにあるなぁ。

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    2020年06月10日
  • ギリシア神話を知っていますか

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    子供の頃に家にあった『まんが星座事典』を繰り返し読んでいた筈なのに、ミノタウロスとメデューサぐらいしか憶えていなかった。
    ゼウスは本当にろくでもない奴なのだが、様々な話をギリシャ神話として体系化する為にそうなってしまったとのことで、それならまぁしょうがないかなと思った。
    いつかホメロスの叙事詩を読んでみようかな。

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    2020年05月15日
  • ギリシア神話を知っていますか

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    すげー。正直ギリシア神話そのものの面白さ以上に、筆者の文才の方に感動してしまった。

    この本を読んだだけでも伝わってくる程に複雑怪奇な神話を、体系的に整理しながら主要な物語を押さえて、端的に要約しながらも物語的な面白さを失わず軽妙洒脱に描ききる天稟よ。
    それもただの神話の粗筋紹介に止まらずに、批評的観点から自身の経験や関連作品に結び付けて纏めるって何事。

    このシリーズ他のやつも読みます。

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    2020年05月11日
  • 新約聖書を知っていますか

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    ネタバレ

    ・感想、気づき
    旧約聖書、新約聖書は前編と後編のような建付け。
    新約聖書を主に構成しているのは4つの福音書。
    中でもマタイによる福音書がスタンダードと言える。
    イエスはマリアのお腹から生まれているが、ヨセフとの営みなく授かった神の御子とされている。(神は別にいる)
    イエスの一番弟子とも言えるポジションはペテロ(シモン)。非常に人間らしさのある弟子。
    直接的な弟子と言えるのは裏切り者のユダを含めて12人だが、特筆するエピソードが残っているのは一部の弟子のみ。(大ヤコブやヨハネ等)
    キリスト教の普及の功労者とも言うべきパウロは直弟子ではないが、非常に有能な人材であったと思われる。

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    2020年05月03日
  • 楽しい古事記

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    古事記に出てくる神々の神話や古代の天皇の伝説を、ざっくりと紹介。あらすじだけでなく、その人物が実在したかどうかについての学説、著者の想像やツッコミ、ゆかりの地を訪ねたときのことなど、雑談も交えたエッセイで、読みやすい。登場人物が場面場面で和歌を詠んだり歌を歌ったりするのだが、その原文や現代語訳があるのもいい。スサノオの命の「や雲立つ」の和歌は好きだ。ゆかりの地を旅したくなる。

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    2020年03月08日
  • シェイクスピアを楽しむために

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    シェイクスピア。あまりに有名な劇作家。だが、その出生からして謎の人物だったとは……。「ベニスの商人」やその他の作品も、実際に作者がその地を訪れた訳ではないらしい。シェイクスピアの作品は戯曲であり、それが舞台で様々な演出で上演されることで生かされるのであり、読書の対象には向かないものというのも目から鱗だった。また、イングランドがフランス王国のノルマンディー公に征服されたことや、にもかかわらず仏語ではなく英語が保存されたことを不思議に思った。まあ、本作とは関係のないことだけど……

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    2020年02月21日
  • ホメロスを楽しむために

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    古代ギリシアの叙事詩イリアスとオデュッセイアを、いつもどおり易しく解説してくれる。トロイア戦争と言えばトロイの木馬……だったが、この叙事詩には出てこないという。ギリシア神話の神々と人間たちが言葉を交わせていた悠久の昔の物語に惹き込まれた。ラストは、英雄オデュッセウスの生地・イタキ島で、北の星座を見ながら英雄も普通の人も、その生涯の短さはあまり変わらず、「だれもが英雄なのだ。」と結ぶ。なんともしんみり。

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    2020年02月14日
  • 妖しい関係

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     阿刀田さんのアクの強さが60%くらいのマイルドな作品たちでした。一つひとつの作品の長さが読むのが遅いワタシで20分くらいで、まさに通勤向けのお手頃作品です。
     全体的に阿刀田さんにしてはインパクトが小さくて、少し残念でした。

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    2020年01月23日
  • シェイクスピアを楽しむために

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    リア王、なんだかひどい話だなーと思って読んでたらトルストイがボコボコに酷評してたというエピソードが紹介されててニッコリした。

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    2019年12月02日
  • 新約聖書を知っていますか

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    イエスの活動区域はそれほど広くない。4年に満たない公生涯と言われる期間では無理からぬ事。しかし、旧約と違ってキリスト教となってからは、その版図は西欧へと広がりを見せた。ユダヤ人が救世主の出現を乞い願ったのが1000年間。ミレニアムがユダヤ教・キリスト教にとって重要な区切りなのだと理解できる。ノストラダムスの大予言も1999年の終末を言ったことに意味があったんだな〜。ゴルゴタの丘で十字架に架かったイエス。その魂は弟子たちに受け継がれて「復活」したのだと私は解釈するが……

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    2019年11月04日
  • 恋する「小倉百人一首」

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    百人一首をネタにしたエッセイ。

    恋の歌、季節の歌、物想う心…、いろいろなテーマから歌を選んで解説したり思い出を語ったり。百人一首の歌を思い出しながら楽しくさらりと読みました。

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    2019年09月18日