織守きょうやのレビュー一覧
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ネタバレ【収録作品】
「屋上からの脱出」 阿津川 辰海
「名とりの森」 織守 きょうや
「鳥の密室」 斜線堂 有紀
「罪喰の巫女」 空木 春宵
「サマリア人の血潮」 井上 真偽
「屋上からの脱出」中学の天文部仲間の結婚披露宴。招かれた一ノ瀬は、十年前の合宿のときに、ここにいる6人が屋上に閉じ込められた事件を思い出す。
「名とりの森」小学生のタネチンは友だちのノキに名とりの森に誘われる。そこは立ち入り禁止で、夏至から十日の間に入ると、帰ってこられなくなるという言い伝えのある場所だった。
「鳥の密室」魔女狩りの狂気。監禁されていた「魔女」が塔から消え失せる。
「罪喰の巫女」罪人の罪を喰らうという巫女の噂。ミステリというよりホラー。
「サマリア人の血潮」研究所内での逃走劇。何が起きているのかがなかなかわからない仕掛けになっている。 -
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短編集。
私の思い描いていた「脱出」より、より広義な意味での脱出がテーマだったかな…。
阿津川辰海さんの屋上に閉じ込められて…というのが最も私の思う脱出に近かったんだけれども、途中何だか策略が読めて、冷めてしまった感がある。
もっとこう、皆が脱出に向けて一丸となってという話が読みたい。
織守きょうやさんの森から出られなくなる話は好み。なぜか名前を思い出せなくなってしまうという設定と、真相は分からないがなぜ森が人を離してくれなかったのかその理由を面白く感じた。
私にとって森は神秘的だが恐ろしい場所でもあるので、森に囚われるという話は結構ドンピシャだった。 -
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140文字で描く怪談。ほとんど歌詞のような意味不明な内容のものからオチまでちゃんと着いた物語になってるものまで作家それぞれ個性が出ていて面白かった。
もちろん私の好みは短くとも物語になっているものだ。下手の横好きではあるが物を書いたこともあるので僅かな字数で書くことの難しさはわかる。でもこの短編集はおそらく一般ウケは狙ってないように思う。ああ、でもWebで人気の意味怖に近いものがあるかもしれない。短すぎるだけに文章の裏を読む想像力は必要だ。
澤村伊智のは短いながらもやはりキレがあった。あとは一田和樹、岩城裕明の作品が個人的には好みだった。 -
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想像していたミステリーとは違ったけど、ジャンルが幅広くて、自分では絶対に選ばないジャンルを読むことができたので良かった。
阿津川辰海「屋上からの脱出」★★★★★
学園ものミステリー。
自分の好きなミステリーで、やっぱり阿津川さんは面白かった。
学校の真冬の屋上に閉じ込められるスリルもあり、最後の1行まで楽しめる。さすが阿津川さん。
織守きょうや「名とりの森」★★★★★
ジャンルはホラーなのかな?
没入感が高く、ゾッとするセリフが上手い。何度も驚いた。普段読まないジャンルだけどすごく面白かった。
斜線堂有紀「鳥の密室」★★☆☆☆
魔女狩りの拷問の様子が辛かった。
人が身体的に苦しんでいる様子を読むと苦痛に感じるので、自分には合わなかった。
拷問以外のストーリーは良かった。
空木春宵「罪喰の巫女」☆☆☆☆☆
文体が苦手で難しくて頭に内容が全く入ってこなくて、途中で諦めることは滅多にしないんだけど、どうしても無理でした。ごめんなさい。
井上真偽「サマリア人の血潮」★★☆☆☆
ゾンビものが苦手なのもあるし、主導権を全て握られて勝手に進んでいく感じが合わなかった。
記憶喪失が断片的に戻っていって真相が徐々にわかっていく所は面白かった。 -
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最後の夏生と猪瀬が記憶屋の必要性について話している場面がお互いの考え方の違いを認識しつつも、相手を尊重する姿勢での会話だったため心地良かった。誠実な会話というのはこのことを言うのだと思った。
この作品は記憶屋自身がまだ幼い事が、記憶を消すことや記憶屋の存在に対する判断をより難しくしていると感じる。記憶屋の判断か未熟であるから、一過性の気持ちの昂りでの依頼が容易く通ってしまう。一過性の感情で取り返しのつかない決断をしてしまう事は間違った事だと思う。そう考えると、記憶を消せる選択肢を容易く持てることは危ないので記憶屋は必要ないという意見にならざる負えない。ただひとつ、記憶屋が全てを卓越する神だったとしたら本当に記憶を消してしまう事が善い方に働くような人を救えるのに、と思ってしまうことが悔やまれる点である。私は1人の不幸な人間を諦めて99人を救う選択肢を取る人間だと自覚した。 -
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ネタバレ好きだったやつだけ感想
『恋澤姉妹/青崎有吾』
唯一現代百合じゃない。何となくスチームパンクっぽいというかデカダンぽい印象。武器が靴べらって???
『九百十七円は高すぎる/乾くるみ』
ひたすら算数。先輩に対する思慕と友人に対する恋情が女子高百合っぽい。「先輩に飼われたい」って言ってる女子高生、なんか笑ってしまう。
『上手くなるまで待って/円居挽』
主人公の記憶に穴がある所、まあ人間だからそういう事もあるか、と思いつつそんな忘れてる事ある?と思って最後まで違和感。
『百合である値打ちもない/斜線堂有紀』
一番現代ぽい百合。女の子の方が美醜を気にすると思うし、配信に対するコメントがリアルで醜い。「私の為にわかりやすく可愛くなってくれてありがとう」っていう台詞が良かった。そんな事言える?好き。
『微笑の対価/相沢沙呼』
一番好きだった。結局こういう女王様みたいな美少女が一番良いんだよな。最後のモノローグだけ蛇足感。