櫛木理宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
プロローグから一気に惹き込まれた一冊。
猟奇的な事件そのものよりも、「絶対に自分にはありえない」と切り離してしまいそうな世界を、そう簡単には片付けられないことを描いた作品だったように思う。
綾希と眞美は似た境遇にありながら、誰について行くか、どんな居場所を選ぶかという小さな選択の積み重ねで、それぞれの「普通」が大きく変わっていく。その描き方がとても印象に残った。
終盤の視点の切り替えも良く、「一度すれ違っていた」という事実が余計に切なさを感じさせる。
個人的にはプロローグの衝撃が強かっただけに、中盤以降ももう少し猟奇的な描写があればさらに好みだったが、人の心の脆さや選択の積み重ねを描い -
Posted by ブクログ
田舎を壊して、田舎に人生を壊された人たちの話。
矢萩、降谷、血族は違えど、大人たちの本質に変わりはなく、それを日々目の当たりにして生きている子供たちもどこか皆似たような感情をもって生きていた。
そんな日々を打開せんとした青年たちの決起の衝動には青臭さが残り、村のためとは宣言したものの、それはあくまで私怨が軸で動き出した革命という名の暴動であった。
大雨が暴いた家父長制、疑心暗鬼、男尊女卑、汚れた血縁関係、隠しきれなくなったそれぞれの暗部が若者たちに火をつけた。
あんなことまでできるなら辰樹をはじめとした若者たちはもっと早い段階で村を出奔することもできただろうにとは思うが、本当は皆あの村