櫛木理宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
依存症シリーズ3作目。
性犯罪者の弁護を専門にし、数々の示談を成立させてきた悪名高い弁護士・小諸成太郎。そんな彼の九歳の息子が誘拐される。この誘拐は怨恨か、それとも身代金目的か…という衝撃的な幕開けの長編ミステリ。
読み進めるほどに、いくら小説とはいえこんな弁護士が本当にいたら…と怒りが込み上げてくる。もちろん弁護士という仕事は社会に必要な存在だと思う。警察だって間違えることはあるし、冤罪を救うためには弁護士の力が欠かせない。正義のために戦う人も確かにいる。
だけど、小諸のように「正義」を名乗りながら被害者を踏みにじる人間を前にすると、法の意味とは何か、誰のための法なのかと考えさせられる。
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Posted by ブクログ
依存症シリーズ2作目は、前作ほどの不気味さはなく、むしろ「必要悪」のようなテーマを感じた。読後感は意外と悪くない。
サークル仲間の3人が監禁され、友情を試すかのように過酷な指令を突きつけられていく。家族のことを話すようにという小さなものから、爪を剥がせ、目を潰せといった常軌を逸した要求までエスカレートし、やがて3人の関係性や過去の罪がむき出しにされていく。
「ホモソーシャル」という言葉を初めて知ったが、男同士で男らしさを競い合う心理がこんなにも歪んでいくのかと驚かされた。そこから、同性愛者への嫌悪や女性蔑視に発展していくのも興味深い。
怖いものを覗き込みたい気持ちと、もうやめてと思う気持ち -
Posted by ブクログ
市立中学で英語を教える青哉は、久しぶりに小学校の同級生と集まった。武丸、凪、若葉、そして青哉の4人は、14年前の林間学校で起きた壮絶な事件を振り返る。4人と同じ班だった乃江瑠が、近所の危険人物・須藤に殺害されたあの日のことをーー
それぞれが、わだかまる思いを抱えつつ、また会うことを約束した数日後、若葉が絞殺体で発見された。過去の事件と繋がりがあるのか? 悪夢が再び動き出す!
いや〜読むの止まらなかった〜
つい夜更かししてしまいました(p_-)
現在と14年前が交互に語られて進むから
ジリジリと真相がわかって行くんですね。
それがどうにも不安を誘うというか上手いんです笑
事件の根幹は身勝