櫛木理宇のレビュー一覧

  • ぬるくゆるやかに流れる黒い川

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    構造的差別の描写を貫く櫛木作品の中でも真正面にジェンダークライムを描いていると思う。
    発端はジェンダークライムだけど加害者も虐待や構造上の被害者でありその被害と加害の逆転は何世代にも連鎖していて…これが構造よな。ぬるくゆるやかに流れる黒い川ってこの温存される構造のこと?

    主人公である事件の遺族女子二人で育まれる連帯は悲しくも清らかだが、決定的な真相解明には力及んでいなくて最後はなんか蚊帳の外になっていたのが残念に感じた。

    短い終章が涙を誘った。

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    2026年09月04日
  • 鬼門の村

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    実話怪談を整理するために村に滞在するバイトなんて、恐怖体験が待っているに決まってる…と思って読み進めましたがちょっと違いました。
    別の種類の怖さがじわじわと姿を現す、といった感じです。
    最後、すべてを理解した主人公がとる行動が絶望的でありつつもなんとも爽快でした。

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    2026年09月04日
  • 少女葬(新潮文庫)

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    頁を捲るのがこんなにも恐ろしいと感じた小説は初めてだった。
    特に第六章での対比が本当にキツくて心が折れるかと思いました。
    劣悪なシェアハウスで出会った二人の少女。
    何が彼女達の運命を分けたのか、考えずにはいられなかった。
    やはり作中の台詞にも登場した『運』の存在は無視できないなと。
    10代の頃にどんな大人と出会ったかで、その後の人生の方向性って変わるもんねえ。
    もちろん、その人自身の素養もあるから一概にはいえないだろうけど。
    あと個人的に、誰かに大事にされる経験って重要だと思ってる。

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    2026年09月03日
  • ホーンテッド・キャンパス 真夜中は別の顔

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    怖がりの私でも、そこまで怖がらずに読めて安心した。森司とこよみの癒しもあって、一気読みしてしまった。このシリーズ、ほんと好き。

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    2026年09月03日
  • 首なし晩餐 スローライフ警視の事件簿

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    警察関係者兄姉弟三兄弟がスローライフしながら事件を解決していく短編集。

    作者がこのテイストも書かれている事を知り驚きました。
    サイコパスに疲れたので、しばらく遠のいておりましたが、また作者の色々な作品も読みたいと思えた一冊。

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    2026年09月02日
  • 無音 忌み語を紡ぐ町

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    じめじめしたストレスフルな感じと、ホラー描写の「書きすぎない」感じ、でも情景はしっかり想像できるような書き振りがとても上手。
    好みのホラーでした。面白かった!

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    2026年09月02日
  • 死蝋の匣

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    白石シリーズ二作目。今回も白石と和井田が活躍する。
    父親との関係性の色々を交えて犯罪の謎が解かれていく。最低な父親が続出するのには辟易するが、ストーリーは面白くグイグイ引き込まれて行く。
    驚きも用意されていて楽しめた。

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    2026年09月02日
  • 首なし晩餐 スローライフ警視の事件簿

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    読みやすくスラスラ読めました!
    途中で出てくる料理も美味しそうなものばかりで、お腹が空いてしまいました︎^_^
    タイトルは物騒で怖い感じですが、主要キャラたちに温かみがあり、ほっこりしました!

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    2026年09月01日
  • 七月の鋭利な破片

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    これまで読んだことのある櫛木理宇作品の中では、わりと王道ミステリーだったように感じました
    テーマは重いものを扱っているのはいつもと同じですが、ミステリーとしてのストーリー運びでした
    社会派なテーマなのでずっしりとした読み応えはあります
    しかしラストは救いのあるものでした

    ペドフィリアに生理的嫌悪感を抱いているので、本作のテーマはおぞましさを感じながら読んでいました
    そしてクラスに馴染めない【個性】の強すぎる子…こういう子ってたしかにいたような気がします
    私はそういう子のお守り役を命じられたことがないのですが、もし本作のように担任教師から面倒を見るように言われたら子どもとしてはかなりきつかったろうな、と…
    大人が発達障害児の面倒を見るのと子どもがその世話をするのとでは意味合いが違いますからね……

    大人のエゴに振り回される子どもの辛さもリアルに描かれていました
    大変面白かったです

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    2026年08月31日
  • 氷河期のゴミ

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    SL 2026.8.28-2026.8.30
    自分は違う世代だけど、生まれた時代で人生が変わってしまう理不尽さは常々感じてきた。
    現実にこういうことが起きてもなんら不思議はないなと思わせる事件。
    事件の当事者、その家族、刑事たち、複数の視点から語られていて飽きさせない。
    SNSに集まった5人の中でもその正体に驚く人もいて、その設定がうまいなーと。

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    2026年08月30日
  • 赤と白

    匿名

    購入済み

    家族に愛されない少女達。親にどんなに酷い態度を取られても、それも受け入れて傷ついてゆく姿は悲しくて、子供の世界は親が全てだと気づいてほしい。そして子供達にも気づいてほしい。今、とても苦しいけれど、親が全てじゃない。自分が捨てる事もいつかできると。

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    2026年08月29日
  • 世界が赫(あか)に染まる日に

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    ネタバレ

    イジメをする側は復讐される覚悟をしておかなければいけない。グロい描写が多いが、納得できる内容。人によっては考え方が合わないかもしれないが自分は復讐に共感しました。

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    2026年08月28日
  • ホーンテッド・キャンパス 真夜中は別の顔

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    シリーズ第23弾。相変わらず生きてる人間が怖い話がつらつらと。実際にあった事件をオマージュ?した話があって、その事件を覚えていただけに余計怖くなったとともに、そんなことしていいのかちょっとモヤモヤ。それはともかく、さりげなく森司とこよみの距離感が縮まった描写は良いことだが、23作目にもなって未だ中学生カップル未満なのはどうなんすかね。別にいいけど。

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    2026年08月28日
  • 拷問依存症

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    ネタバレ

    前作がシリーズ最後かと
    勘違いしてたわ
    これが本当にラストなんかな?
    まだ続きそうな終わり方やったけど…

    今作は殺されても仕方ないわと
    思えるような偏った性癖の男性陣やったなぁ

    確かにたいして経験なく
    アダルトビデオとかの映像のみで
    性的な事を学んでしまうと
    女はみんな嫌と言いながら快楽堕ちする
    などという間違った感覚になるんやろなぁ

    女性は芝居しがちやしなぁ

    変に説得力があった

    そして、肝心の真知代さん
    なかなか出てこなかったなぁ
    やっと出てきた思ったら
    「ダークヒーローではない」と
    言い切ってたなぁ

    かなりダークなダークヒーローやと思ってたわ

    ひたすらミサが可哀想やった
    そして高比良の過去には驚いた
    架乃は今後どうなるんやろ?

    なんせ毎回、そういうことかぁと
    思わせてくれる話の展開が
    すんばらしい

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    2026年08月26日
  • 鬼門の村

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    読みやすい、面白い。そして怖いよ
    さらさらと読めるからか、ホラーを期待して読むと物足りなさは確かにあるん。でも奥が深いってか意味とか考えれば考えるほど怖い
    人も怖い
    私理解力ある方ではないのでわからなかったとこは調べたりしてなるほどなあって
    ほかの方のレビューみたりしてぞくぞくした
    読みやすいんだけど掘り深めたら深い気がする。

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    2026年08月26日
  • 死刑にいたる病

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    恵まれない境遇により受けられなかった愛情。そこに漬け込み、支配する。欲しいものを無償に与えてくれる存在なんているのか。本来は両親なのだろうが。弱っていれば、疑うこともせず信じてしまいそうだ。

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    2026年08月26日
  • 無音 忌み語を紡ぐ町

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    ネタバレ

    その町に帰ってきてしまった理由も、母親の育った環境によって出来上がった性格?洗脳?みたいなものが原因で、夫に逆らえなくて〜みたいな感じ。母親が可愛そうでならないけど、娘のためを思うなら、そもそも戻らないでよ。

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    2026年08月26日
  • 殺人依存症

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    ネタバレ

    凄く残酷な物語だが、止まらなくなる!どんどん進んで行くストーリー展開。かなり救われないし、ラストは悲しくなるけど。面白いのは間違いないです。ハッピーエンドが好きな方にはおすすめできません。

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    2026年08月23日
  • 氷河期のゴミ

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    久々に小説を読んだ。朝井リョウの死にがいを求めて生きているの以来だと思う。 就職氷河期の人が非常に最近注目されている。私も最も過酷な氷河期世代の一人だ。 大学受験者数は過去最多、就職難、いろいろと世間では言われていた。その問題を 作者がどうとらえているのかにも興味がわいたので読んでみた。

    最近の小説は、断片的な場面描写をパズルのピースのようにスピード感をもって配置し、 最後はきれいにそのピースの表現、意味が確定してひとつの絵ができあがるかのような完成形を持っている。星座のコンステレーションが、はじめは全く何座なのかわからないけど、最後のほうになると一気にそれがわかるように見えてくるというイメージだ。とても読み応えがある。

    就職氷河期の人たちは、運が悪かったのに自己責任で押し付けられた。人質になった人を正社員か非正規、バイトかで選別されて正社員は殺しても文句言うな、といった犯人に同情や共感をする人もいる。あー、それなら私やられてるな。同情はするし社会が悪いというのも共感できる。ただ自己責任で努力したか否かを運の良しあしで片付けられそうな雰囲気があったので、そこははっきり私は異を唱えたいと思う。確かに運や環境の要素もあるだろう。社会的な問題もあると思う。損をしている世代だとも思う。実際、高校入試、大学入試は第一志望には入れなかったし、就職できた中でも思うように結果が出せずつらいと感じることもあった。私の父は、働きながら夜間の大学を卒業し、私が生まれてからも奨学金返済しながらも育ててくれて、大学院で修士が終わるまで支援し続けてくれた。それは親も運任せにせず努力をしたからだろう。もちろん会社のサポートもあったらしいのでそこは運がよかったと思う。

    私も大学では比較的良い成績をとることができたし、大学院修了後に大手に就職できた。就職後も心療内科にかかることもあったが、それでも私は生活に困窮するほどの状況にならない程度の努力はしたし、社会人大学院で博士を取得する多少なりとも努力はしたわけで、そこまで含めて自己責任ではなく全てが運が悪い、社会が悪いからだとされてしまうのはちょっと悲しいな。これって単なる努力に対する承認欲求だといわれて片付けられてしまうのだろうか?だから、他の読者の感想にある犯人への共感に関しては「同情はするが、犯罪を犯していいと思うことに全く共感はできない。」が、私の率直な感想だ。

    ここまではちょっとシリアスな感想だけど、登場人物の雑談は「あぁそうだった、そうだった」ととても懐かしく共感できる。漫画や出来事の話とか同時の時代背景の話はふわっと心が安らぐ共感話だった。まぁ今の時代の環境や状況と自分の生き方の折り合いをつけることにせいぜい頑張れとしか言いようがないんだよな、と諦めと希望をうまくもって一生懸命生きよう!と思わせてくれる作品だった。

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    2026年08月22日
  • 監禁依存症

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    初めての依存症シリーズ、一気読みでした。
    始めの方の様々な性犯罪の詳細を読むのがとても辛くて、そして犯人の弁護をする弁護士がほんっっっとうに腹が立つったらもう。
    また、世の中の性犯罪に対するSNSでの反応とか、女性が男性に対して感じる恐怖とか、がっつり書かれていました。
    本当に悪いのは誰なんだろう。犯人はもちろんだけど、その他の警察、検察、裁判官、弁護士、SNSで被害者を叩く人たち。
    そして、正義には感情は邪魔なものなの?
    警察官やかのちゃん、あやちゃんの葛藤に心底同意します。
    現実でも被害者でなく、加害者に寄り添った判断が多いように感じる日々。
    あの腹の立つ弁護士があんな目にあって、私は…私はなんて悪い子何だろう!?こんなこと思っちゃだめなのに!!と少し感じつつも、真千代さん!ありがとう!よくやってくれた!!と思ってしまった。
    犯人たちもどうか、同じようにして子供たちがやられたことをやられてほしい。
    シリーズ第一作から読みたいです。

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    2026年08月21日