櫛木理宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ初っ端からほんのりネタバレでいきます。
1冊で1つの物語・長編でした。
櫛木理宇さん、書くの早くてどんどん刊行されますが、やっぱり短編3話で1冊は読み重ねると物足りなさが生まれてしまうみたい。
(もちろん短編もしっかりとした物語なのだけど!)
長編読んで、「そうそう、この充足感を求めていたのよ」と思う程度に、物足りなさ生まれてました。
長編読むと物語の作り込み方の緻密さと、それをライトに読める文章にしている、櫛木理宇さんの技術感じますね。
前半までは、出てくる人物の多さ(特に今回は同じような年頃だったり、同じような境遇だったり、そうにう「似たような」人物が多さ)に、
よく分からないながら -
Posted by ブクログ
櫛木理宇さん作品、私は5冊目でしたが、今作が一番面白かった‼︎
サイコサスペンスであり(いつもながらの櫛木さんらしい)誠に残酷でむごたらしく、本当に不愉快になる犯人の悪行シーンやその心情は、読んでいて辛く腹ただしく、思わず顔をしかめるところもありました。(幼い子に対する性犯罪って本当に最悪最低だ)
しかし、今作はなんといっても「星野班」の活躍を追うのが面白く、先に先にと気がはやりました!
元刑事の誠司、孫の旭(この子がまた、いい!)その友達の哲、弁護士、関係遺族、記者やジャーナリスト、立場の違いはあれど、彼らの誠実さと正義感、真実を求めるための行動力など、応援する気持ちで夢中で読み進めまし -
購入済み
ワハハ
今回もあっという間に読了しました。面白かった!オカルトと神話と事件が絡みあい、どんどん読み進めました。それにしても、森司くん、自分が何を口走ったか知ったら、恥ずか死んじゃうじゃないでしょうか。でも、こよみちゃんは気合が入ったようで、良かった良かった。
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Posted by ブクログ
初めて「角川ホラー文庫」を買って読んだ。
きっかけは「死刑にいたる病」の巻末に載っていた。特別な経緯はありません。ホラー小説と言うだけで、作品を前にしてブルブルと震えながら読み始め、何故か途中で止めようとは思わなかった。
物語:皆川家は現在、女四人で暮らしている。留美子は、付き合っていた男性の紹介で小姑たちに、「ふしだらな女」呼ばわりされていた。お腹には既に小さな命が宿っていたからだ。「わたし、絶対に彼と結婚しますから」それから留美子は順調に三人の娘を生んだ。三人目を産んだ九年後、四度目の妊娠で検診の結果、男児だった。
あの日の事故を境に、生活のすべてが一変した。以来、留美子は心を -
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ーどうして人は、孤独を恥ずかしいと思ってしまうんだろう。(P.12)
…顔の皮膚一枚で浮かべたらわれながら薄っぺらな笑みであった。(P.180)
西の空には、橙と薄桃を刷毛で交互に滲ませたような色あいが広がっていた。細い電線と、まわりに群れ飛ぶ鴉とがくっきりと黒く浮かびあがっている。(P.250)
焦燥はなかった。かと言って解放感もなかった。ただ、ぽっかりと胸に穴があいていた。たったいまできた穴ではない。ずっと昔からあった、誰にも埋められない、そして誰も埋めてくれない穴だ。深く深く穿たれた穴だ。ふだんはそこに穴があると認識せずに暮らしている。それほどまでに見に親しみ、意識に馴染んだ穴だ。い -
購入済み
駆け抜けた
あー面白かった。駆け抜けるように終わってしまったけど、エンディングには気になることが。まだ終わりじゃないのね。森司くんとこよみちゃんはクリスマス・イブのデートまでして、学生には高価なアクセサリまで贈ったまでして、まだ付き合ってないことになっているのだろうか。二人のことはそっと見守り続けるとするか。
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購入済み
一気に読みました。
普段あまり小説を読まないのですが、TV欄で見たタイトルが気になり購入しました。とても読みやすく一気に読めちゃいます。終盤の展開の頃にはもうこの物語の虜になっていました。
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ネタバレ 購入済み
一気読みしました。
雅也が大和に飲まれて行き過ぎて犯罪を犯すのではないか・・と、ヒヤヒヤ。
雅也と大和・・パン屋の客よりも親密な関係性があるのでは?と予想はしていましたが・・・
最後の面会で、やはり殺人犯は殺人犯なんだな・・・と。自分をしっかり持つ事って大事ですね。 -
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第19弾。だけれど二人の仲の進展は……うーん、ま、こんなもんでしょか。全くの進歩がないわけではないけれど。その他オカ研メンバーの気持ちはよーく分かるぞ。
ホラーの部分は今回も怖いです。ほんわかムードに騙されずやっぱりどこまでも怖い。しかし実は一番怖いのって幽霊……よりも生きている人間……よりも……雪っ!? これは雪国の人なら共感できるのでしょうか。閉じ込められるって驚愕すぎます。全然ロマンチックじゃないんだ。
というのはさておき。「四谷怪談異考」が凄いです。ざっくりとしか知らなかった「四谷怪談」も分かりますし。それになぞらえた現実の事件の謎解き、そしてラストの一番恐ろしく惨たらしい真相の解明ま -
Posted by ブクログ
なんとも毒々しい短編集。何これ大好き。
ゾッとするような人間の闇をこれでもか!と見せてくる短編6話。一つ残さず面白かった。
なんとなく全体的に気味が悪くて気持ち悪いんだよな。よくこんなに色んな種類の人間の歪みを気持ち悪く、切なく、腹立たしく描けるもんだなあ。
期待よりも更に斜め上をいくどんでん返しをバシバシ叩きつけてくる。毎話読んでて本当に気持ちがいい短編集でした。
イヤミスと呼ばれるのかもしれないけど私にとっては全然イヤじゃないです。
最後の「タイトル未定」はまんまと作者に弄ばれた感があってやだもう、好き。笑
櫛木理宇さん、好きな作家の仲間入り。