櫛木理宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いや面白いな!こんな話になるとは予想外。
良い意味で裏切られた。
相変わらず凄惨な殺害シーンや胸糞悪いシーンはあるものの、性的マイノリティである十和子が本来の“自分”を取り戻すまでを描いたサスペンスだといえる。
それにしても、歪な親子関係が齎す悪影響には腹立たしくて虚しい気持ちになる。
「じゃあ第三者として何が出来るの?」と問われると、何も言えなくなるのが歯痒いな。
性的指向でも、初めて聞くようなものがあって「知らないことばかりだな」と思った。
何においても少数派は理解されにくい事が多い。
作中の『ASMA』のように、それを安心して開示できる場ってホント大事ですよね。
全体的に重めだけど、希望 -
Posted by ブクログ
父に捨てられたという忌まわしい記憶が邪魔をし、人と上手く話せなった翼が出会ったのは、人形サイズの女の子。しかし、翼以外には美しい猫に見えている。モナミは上手く話せない翼と周りの人との仲介者となり、翼を助ける。ツンデレなところや、甘いものが好きなところ、猫を擬人化したらモナミなのだろうなという感じで、モナミがとにかく可愛い。ファンタジー要素もありながら、翼を捨てた人物を探るところはミステリーのよう。家系の中にミステリーを散りばめる感じが櫛木理宇。私は、諸橋のような自分を見下している人物に依存してしまいがちであるが、本当に自分を想ってくれる人はだれなのか、と考えて人間関係を整理した時に、本当に大切
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Posted by ブクログ
中学の英語教師である青哉は、久しぶりに小学校の同級生4人で会う。
そのときに14年前の林間学校で起きた凄絶な事件の話になり、誰もが忘れたくても忘れられないほどわだかまりを持ったままだと知る。
物語は、林間学校の始まりの日から事件が起きるまでと現在の青哉たちを交互に振り返るのだが、彼らが久しぶりに会ったあとに若葉が遺体で発見されたことで、林間学校で起きた事件で捜査していた岩割刑事と再び会うことになる。
その犯人は…。
戦慄のサスペンス・ミステリーとはこのことか…と。
楽しいはずの林間学校で起こった事件が、4人が久しぶりに会ったことで再び甦ったのか…と思うほどで。
あまりにも残酷。
子ども -
Posted by ブクログ
初めは死蝋という所持するにはおぞましいものがキーワードの猟奇的な事件というハラハラ感の面白さがあって好みでした。
櫛木さんの作品は読み始めたばかりで今3冊目ですが、物語の序盤で既に犯人の名前が出ているのにこれだけの深みがだせるのはすごいと思います。
そして今回の家族についての話が深い。
状況はとんでもなくえぐいですが、家族というコミュニティの中に父親が見えない、母親に女という姿が見えないと追求するところが日本の家庭のあり方の確信をグサグサとついてる。
いつも子育てのことを追求されて振り回されるのは母親で、でも家事育児に翻弄される姿だけでは役割を終えれず、女であることを疎かにすれば夫婦仲を追求さ