あらすじ
人と話すことが大の苦手な高校生の翼は、なぜか毎週水曜日に熱が出る。病院の帰り道、偶然立ち寄った奇妙なペットショップで猫を飼うことに。餌代を稼ぐため、その店でアルバイトを始めるが、対人恐怖症の翼は接客ができない。そんな彼の前に、原因不明の病を抱えた客が現れて……。愛猫の手を借りながら、翼はお客様を救うことができるのか。
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父に捨てられたという忌まわしい記憶が邪魔をし、人と上手く話せなった翼が出会ったのは、人形サイズの女の子。しかし、翼以外には美しい猫に見えている。モナミは上手く話せない翼と周りの人との仲介者となり、翼を助ける。ツンデレなところや、甘いものが好きなところ、猫を擬人化したらモナミなのだろうなという感じで、モナミがとにかく可愛い。ファンタジー要素もありながら、翼を捨てた人物を探るところはミステリーのよう。家系の中にミステリーを散りばめる感じが櫛木理宇。私は、諸橋のような自分を見下している人物に依存してしまいがちであるが、本当に自分を想ってくれる人はだれなのか、と考えて人間関係を整理した時に、本当に大切な人と自分を愛せるのだと思った。
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2部構成の物語。まずは過去のトラウマを引き摺る高校生の赤草翼が主人公。不思議なペットショップで猫のモナミと出会い、トラウマを克服していく。次はやはりトラウマを持つ三十路の諸橋がアロワナのルーシィとの出会いによりトラウマを克服する、という物語。正直最初はビビってました。だって櫛木理宇先生だもん。ホーンデッドキャンパスは読んでたけど、その後ちょっと疎遠になってたら、すごいホラーな作家さんになってたから
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主人公は人と話す事を大の苦手とする高校生の男の子 赤草 翼。
偶然立ち寄ったペットショップで猫を飼う事になりその猫に「モナミ」と名づけます。
そのペットショップの動物達は正当な飼い主には美しい少年・少女に見えると言う 今までになかったファンタジー色溢れる展開が新鮮です。
頼りなかった翼がモナミの叱咤激励で少しづつ逞しく変化して行く姿が心地よい。
背景として過去の重い出来事が根底にありながら 作中に優しい空気が流れ温かい気持ちで最後まで読む事が出来ました。
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不思議なペットショップで素晴らしいペット(でも飼い主の目には美少女に見える!)と出会う人たちの物語。少し不思議でほんわかとして、だけど心理面の痛々しさも描かれていて、読み応えのある作品です。
主人公・翼の出会うモナミがとにかく可愛い! ツンデレぶりも最高です(だって猫だもん)。猫の姿も美少女の姿も楽しめる……一度で二度おいしいペットですね。こんなん飼いたい。
心に傷を抱えたそれぞれの人たちの物語は悲しくて苦しいのだけれど。トラウマそのものの正体に気づけず症状だけに苦しまされる、という方がつらいものがあるなあ。もちろん直視するのがつらいことなのは当然だけれど。正体が分からず対処できないことの恐ろしさの方が重大だと感じました。だからこそ、これはもう「間に合ってよかった」というしかないです。
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モナミ・・・なんて、なんて、なんて素晴らしい猫ちゃんなの!!!こんな子なら、私だって飼いたい!www
不思議なペットショップに導かれるようにやってくるお客様は、みんな心に深刻な闇を抱えてる。
それらを知るのはちょっと辛い。
家族や伴侶にも簡単には明かせないのが心の闇。
ペットとの信頼関係って、人間同士以上なのかなー?w
そう思うとなんだか切ない。
いや、やっぱ別物と考えるべきなのかな?
ま、人間同士の関係はいろいろ面倒だしね!ww
もっと、続きが読みたいものです♪
Posted by ブクログ
とても読みやすく、優しく穏やかな世界に心が癒される。しかし普段ミステリーやサスペンスを多く読んでいることもあって、少々話の展開の少なさに物足りなさも覚えた。
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対人恐怖症の高校生翼がペットショップで出会った猫モナミ。愛猫の手を借りながら、大人への階段を登りはじめる青春ストーリー。
胸糞悪小説の第一人者・櫛木さんとは思えない爽やかなアオハルもの。翼が心を閉ざす要因になった父親の謎や、友人ができるきっかけは面白いが、尻すぼみ感あり。
Posted by ブクログ
こんなペットショップ見つけたいなー、、、真実の飼い主のみ美少女に映るペット。愛すべき存在。会いたくなる、わたしの可愛い愛犬に。そして家族に。櫛木理宇さんの優しい小説初めて読んだので面食らってます。そして物足りなかった、、ブラックな作品がやはり好きだわー。とっても爽やかだった