櫛木理宇のレビュー一覧
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最近、Netflixで「九条の大罪」を一気見した。
どう考えても極悪な犯罪者を弁護し、世に放つ九条。
ヤクザに金をもらって言いなりになるのではなく、感情を抜きにして「法律」という平等なルールのもと、正当な権利を行使することが九条の軸となっている。
確かに、あの作品は本当にいろんな人間がでてくる。
境界知能の人間が生き抜くために犯罪に手を染めてしまうこと。その大元は結局ヤクザだったり、機能していない家族のせいだったり。
私は「九条の大罪」を観て、
法律を理解して使う人間の難しさを感じた。
では本作「監禁依存症」は?
今回の話には「小諸成太郎」という弁護士が中心にいる。
小諸弁護士は性加害 -
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ネタバレすごく面白かった。久しぶりに一気に一冊読んでしまった。
連続殺人鬼・榛村から手紙をもらったパッとしない大学生・雅也。警戒しながらも関係者に聞き回ったり、事件について調べたりしていくうちに、周りから「話しやすくなったね」と評される。本を読んだり、出かけて色んな人と話したからかな、と思っていたら、急に雅也の母親の話になっていってびっくり。幼い子に対して変な目で見たり、榛村への共感が危険なくらい高まって行った時に、金村や灯里からの連絡でストップがかかったのは、よ、よかったね〜、と読んでた。
でもエピローグを読んだら、榛村が操ってたの、あの人もこの人もみーんなじゃない!って最後にびっくり。
主人公の栄 -
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前作の殺人依存症とは違い、自分の弱い過去を克服し前向きに生きようとする浜真千代の強い意志を感じ心を動かされた。彼女がしたことは社会的には誤っているが、被害者家族たちにとっては確かに救いであった。
青年被害者に対しての所業は前作となんら変わりはしない残虐の極みだが、嗜虐性は感じられない。行為の裏にある本意の違い(残虐そのものが目的ではなく、残虐の先に目的がある)でこうも捉え方が違うのだと驚嘆した。
元加害者の被害者である青年たちは、今際の際でもついぞ被害者に寄り添うことはなかった。
残酷依存症とは、死を目の前にした極限の状況下であっても罪の意識が皆無であり、他責主義な彼らのことを示唆しているので -
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ネタバレ廃墟と化したラブホテルで、男性と思しき全裸の遺体が発見される。所持品はなく、指は切断され、歯も抜かれ、身元の特定は難航。検死の結果、全て被害者が生存中の所業だった。あまりの惨忍さに「せめて怨恨であってくれ」と願いながら捜査に当たる高比良巡査部長らだったが、再び酷似した事件が発生する、というお話。
グロテスクな描写と巨悪のカリスマ・浜真千代でお馴染み「依存症」シリーズの第4弾ですが、グロいのに読ませる力がすごい。
記述トリック、時系列、視点切り替え等、様々なミステリー要素を使いこなし、しっかりストーリーとしての面白さが担保されているところが素晴らしいです。
続編の話は未だ無いですし、作品として -
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前作と比べて胸糞感はパワーアップしている。
と同時に、前作の粗い点に気付けた。
前作の主人公の心理描写には全く共感が出来ず黒幕との対立を迎えるところもついていけなかったところがあった。(復讐するわけでもなく逃げとして家族を捨てるというのが納得しにくい。)
それに比べて今作は主に2人の視点から物語が進むが、刑事側は捜査を淡々と進められたので特に引っかかりを感じず読めた。
また、前作は全体的に黒幕の予定調和で締めることに重点があって憎悪の部分がやや取ってつけた感があった。
逆に今作はもう一人の視点がなぜこうなったかが中盤からわかるので、前作と比べて全体的な整合性もとれていると感じる。
蛇足だが、何 -
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宗教勧誘してくる奴なんて簡単に論破出来ると過信して乗り込むな、相手の方が一枚も二枚も上手で取り込まれてしまうから、という言説や実際のケースをまま聞く。連続殺人鬼との対話だなんて正にこんな感じで主人公は取り込まれちゃうんじゃないのと思いながら読み進めた。連続殺人鬼は一見していかにもヤバそうな雰囲気はないし、それどころか温和でカリスマ性すら放って見えて、徐々に傾倒していく主人公にそれ見たことかと思っていた。途中のミスリードにも引っかからなかった。なのに、最後に全部捲れると、あれもこれも、っていうかそんなところから、と想像以上の種明かしをされて驚き、傍観者だった筈の自分がいつの間にか冒頭で述べた「宗
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全体的に暗い話。そのため、主人公たちの青春のような日常が輝く。
本書の中で描かれる『イジメ』はもはや犯罪といっても過言ではないほどの行いだ。しかし、未成年というだけで減刑され、模範的にすればさらに短い期間で罪への清算が終わってしまう。加害者と被害者間におけるダメージ量の乖離は開くばかりだ。
そんな加害者たちにしっぺ返しを食らわせるのがカイとフミキである。二人の言動は、『どんな生命の大切である』の曖昧さを浮き彫りにする。自殺はいけないと説きながら、イジメの加害者を野放しにしている。解説にある「安っぽい道徳観」が世間では浸透しているのだ。
最後の一文は読者にその後の展開を予想させる。フミキは -
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今まで何作も櫛木理宇の小説読んできましたが、これは3本の指に入る作品です。好きです。虐げられ、理不尽に踏みにじられた挙句ねじ曲がった方向に覚醒し、大成するというか世の中に復讐するというか、そういうたくましいヒロイン像ってのが、よく出てくるんですが、本作のヒロイン(名前忘れた)もその一典型。でも、その親友目線での物語で、シスターフッドなんですよ。胸熱なんですよ。
でね、このヒロインの虐げられっぷりが、にこの年代ではあながちフィクションでは済まないっていうか。一歩間違えたらにこ自身もこういう目にあってたよ、みたいなリアリティがあってですね、とても他人事と思えない。だもんで、最後はヒロインを応援する