櫛木理宇のレビュー一覧

  • 鵜頭川村事件

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    いつもの櫛木理宇とは違った気がした。人のいざこざ注視で露骨に惨たらしい有様はなかった。でも人間同士がな……どうしようもないからこれは

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    2024年06月24日
  • 氷の致死量

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    最近、グロテスクや残酷描写よりもミステリーとかトリックとか最後のどんでん返しみたいなそっちの技巧系が多い気がしてる。少女葬よりもグロいのってまだない。

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    2024年06月24日
  • 世界が赫(あか)に染まる日に

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    暴力に頼ればそれは簡単なんだけどさ、そうもいかないよねっていうのがまだ分からない子供たちの話だった。

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    2024年06月24日
  • ホーンテッド・キャンパス 幽霊たちとチョコレート

    購入済み

    これがハマるということなのか。

    この作品にはじわじわハマっていきました。
    始まりはもう何年も前に、吉田宙丸先生のコミカライズを読んだことでした(吉田先生のファンで^^)。
    内容はずっと覚えていて原作も気になっていたのですが、何冊もあるので躊躇していました。
    そして最近読み始めたら、楽しくて仕方ありません!森司君とこよみちゃんの関係がとてもピュアで良いですし、部長や藍さんのコミュニケーション能力の高さ、泉水君の迫力も、読んでいて気持ち良い。オカ研がとても良い!
    箸井地図先生のコミカライズも凄く気になってきてしまいました(吉田先生のコミカライズと収録話がほとんどかぶっているというのに)!
    ハマってしまった、と自覚する今日この頃で

    #怖い #タメになる #胸キュン

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    2024年06月14日
  • アンハッピー・ウェディング 結婚の神様

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    十冊目の櫛木理宇。
    今までの九冊を読んできて、櫛木理宇の作風は理解出来ていたつもりだったが…こんなにホンワカ恋愛コメディも書けたのか。ラブコメとはいえ、伏線回収もお見事。いやあ、面白かった。

    もっぱら胸糞イヤミスが主食な私、心が暖かくなってしまった。最後のページなんてガッツポーズしてしまいました。キュンキュンするなあ。いい作品をありがとう。

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    2024年05月31日
  • 少年籠城

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    読み終わってみると、切ない気持ちになりました。弱き声もちゃんと然るべきところに届き、変わっていくこと、互いに助け合うことをいとわない世界であってほしいと思いました。

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    2024年05月26日
  • 執着者

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    ネタバレ

    序盤の、女性たちに付きまとう老人の不気味さが半端なく、オカルト的なホラー小説なのかと思うほど。

    老人の目的が不明というか、ただの快楽目的っぽく、何を考えてるのかわからないため、いつどこで襲われるか予想がつかない恐怖感も相当強く感じます。

    加えて、過去の類似事件や被害者の関係者などの要素が多くて複雑で、序盤はそれらがどのように収束していくのかがとても気になります。これらが徐々に紐解かれ、事件の関係性が明らかになっていく流れは、常に先のページを気にさせてくれる求心力がありました。

    そうした半端ない恐怖感・緊迫感と、少しずつ明らかになっていく真相、そして最後の最後まで引っ張る未解決要素(佐坂と

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    2024年05月13日
  • 少年籠城

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    重い、とにかく重かった。
    しかし、続きが気になって一気に読み切った。

    子供たちがみんな幸せになってほしい。
    馬鹿な大人たちには天罰を。

    もしかしたら続編もあるかも。
    期待したい。

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    2024年05月10日
  • チェインドッグ

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    ネタバレ

    実は1年前、【死刑にいたる病】の映画を観ていた。
    穏やかに話す阿部サダヲが印象的で、話の内容も面白いなあと思った記憶がある。

    そして今。
    やっと原作である本作品を手に取り読んでみた。



    ある意味《主人公》である榛村の容姿が映画と原作で異なっている(決して悪い意味では無い)以外は映画は原作に忠実で、映画の内容をより細やかに書いてあり分かりやすい。

    櫛木理宇の作品を読むのはこれが初めてだったが、癖のない文に想像力を掻き立てる描写、魅力的なキャラクターに読む手が止まらずほぼノンストップで読み終えた。

    その後出た感想は、ため息だった一つである。



    それは読み終えた達成感か、或いは脱力感か

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    2024年05月04日
  • 虜囚の犬 元家裁調査官・白石洛

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    買った理由→
    表紙買い(好きな画家さん)
    「『死刑にいたる病』の人なんだーへー読んでみようかな〜」


    ラストの怒涛の展開で鳥肌立った。
    文体の硬さも程良くて読みやすい。

    犯人の動機とキャラクターが特に良かった。
    主人とは常にそうあって欲しい。
    予想外の着地。どんでん返し大好き。
    エピローグまで読んでプロローグ読むと溜め息が出ちゃう。

    全員キャラが立っていて作り込まれている。
    読んでいて「誰だっけ?」っていう無駄な時間が一切無かった。ストレスフリー。
    フラグが丁寧でわかりにくいのに、解決の瞬間「あれがフラグだったんだ!」と直ぐに気付ける気持ちよさがある。

    この人の小説全部読みたい!

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    2024年04月29日
  • 鵜頭川村事件 上 無料試し読み版

    匿名

    購入済み

    何が起き何が起こって来るのか…

    閉鎖された「村」社会で起こる事件
    過去の確執・個々人の思惑・妬み・愛憎…
    様々なモノが絡み合ってきそうな序章って感じでした
    続き、気になるなぁ

    #ドロドロ #怖い #ダーク

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    2024年04月14日
  • 氷の致死量

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    社会的課題とミステリを絡めた作品。
    相変わらず描写が残虐。とてもグロテスクだった。
    性的マイノリティに関しては初めて知る部分も多く勉強となった。
    LGBTQが主流というイメージがあったが性にも個性があるということを知り驚いた。

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    2024年04月14日
  • 少女葬(新潮文庫)

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    ネタバレ

    とあるシェアハウスの劣悪な環境のなかで寝食を共にした2人の少女。別れからしばらくして、うち1人は壮絶なリンチの果てに殺されてしまうが、もう一方の少女は幸せとも形容できる生活を手に入れる。もといた場所は同じだったはずなのに、何が2人の道を分けてしまったのか。
    冒頭で2人の名前は書かれておらず、どちらがどちらかの少女なのかはわからなくなっている。あとがき(解説?)にこれは2人はいつ立場が入れかわってもおかしくなかったということを暗に表現しているとあり、そういうことかぁとどこか納得できた。作中に『弱さは罪、馬鹿は罪』という言葉があるが、原因は全て彼女にあってしまうのだろうか。
    ラストシーンでは物語が

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    2024年04月05日
  • 少女葬(新潮文庫)

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    えぐい。おもしろくはない。
    けど、すごい続き気になってしまった。めっちゃ一気読み。
    上下のない人間になりたい。

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    2024年04月05日
  • 氷の致死量

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    「ママ」なんて気色の悪い呼称で呼ぶからこんな事になるんだ。「おふくろ」と「おっかあ」で統一したらこんな事件おきないんだぜ

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    2024年03月21日
  • 氷の致死量

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    残酷で猟奇的な描写が多い作家さんだけど、大切な問題提起をしてくれる。
    アセクシャルの登場人物を代表として、性的マイノリティや性を通した支配者、被支配者の関係が描かれているのは読み応えがあった。

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    2024年03月03日
  • 氷の致死量

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    ネタバレ

    ジェンダー問題、機能不全家族、毒親。
    なんて多くの問題を含んだ作品なのだろう。

    十和子は勤めていた公立中学で心に大きな傷を負い、私立の学園に転職する。
    だが、その学園では彼女によく似た女性教師が14年前に殺されていた。そして未だに犯人は捕まってはいない。
    彼女と殺された教師を重ねる学園の教師や事務員たち。

    そして、凄惨な殺人を犯す連続殺人犯の八木沼は十和子を見つけ、彼女が探していた聖母だと確信する。

    この二人の視点を交互に物語は進んでいく。

    圧倒されました。ミステリとしても秀逸な作品ですし、冒頭に上げた問題を改めて考えさせられる作品でもありました。

    スプラッタ苦手な私にしては、よく読

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    2024年02月24日
  • ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる

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    ネタバレ

    ホーンテッド・キャンパスは、リズムがいいね。
    ちょっとしっかり書かれた本だとか、重ためな内容の本を読んだ後に読むと、スルスル読めてかなりメリハリ。ライトに読めて楽しい。

    雪大のメンバーたちの様子に微笑ましく、21作目ということで、常連感があって「帰ってきた!」ような気持ちになって嬉しいです。
    が、読み始めた当初は私も20代半ばで、雪大メンバーとは5〜6歳ほどしか離れていなかったのに、今や15歳程度離れているという悲しさ。

    読み始めた時は同世代ながらも、ちょっと前の大学生を見る感覚で若いなぁと思ってた。
    今ではもう、今時の若者たちを見つめるばばあの心境よ!

    第3話で相談に来る香月が37歳で

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    2023年12月26日
  • 少年籠城

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    やはりハズレのない櫛木さん。櫛木作品との出会いは「世界が赫に染まる日に」。装丁は印象的だったが、正直内容はまぁそこまで印象に残ってなかった。その後「FEED」の改題「少女葬」でそのグロ描写と息苦しくなるような閉塞感に激ハマり。それから「寄居虫女」や「赤と白」「チェインドッグ」の改題「死刑にいたる病」「殺人監禁依存症」ですっかりその世界観のファンに。最近では「氷の致死量」や「老い蜂」「209号室には知らない子供がいる」「鵜頭川村事件」を読んだ。やはりハズレなし。すこし作風が違うように感じてあえて読んでいなかった「ホーンテッドキャンパス」のシリーズも読んでみた。

    と、過去作のお話はこの辺にして、

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    2023年12月22日
  • 少女葬(新潮文庫)

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    冒頭で凄惨な少女の死に様が出てくるので、単なるグロテスクな物語かと積ん読にしていたが、とんでもなかった。
    「あかんもんは、あかんのよ。それだけ」
    二人の少女の先行きを変えたそれぞれの出会い。
    出会いをきっかけとしてそれを自分の人生としていくことを、この物語の少女に自己責任と切り捨てるのはあまりにも酷いが、だからといって自分に何かできるかと言われると何も思いつかない。
    読み終わっても物語が消化できない。物語の少女たちの穏やかな幸せを願いたい。

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    2023年12月05日