櫛木理宇のレビュー一覧
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面白かったのは、各作家が描く殺人鬼たちが、それぞれ**自分の信念や“筋”**を持っているところ。
ただそれは立派な「ルール」というより、自分を正当化するための言い訳にも見えて、その危うさが怖かった。
怪物になりきれないからこそ、言葉で理屈を作って“人間の形”を保とうとする――でもその理屈が、狂気を長持ちさせてしまう感じがある。
そして何より、怪物がふと見せる人間性を感じた瞬間に、「これは特別な誰かの話じゃなく、誰でもなり得るのかもしれない」と思ってしまう。その距離の近さがいちばん恐ろしかった。
改めて、シリアルキラーという題材はアンソロジーとの親和性が高いと思った。怖さの種類が作家ごとに変わる -
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ネタバレ連続殺人鬼からの1件の冤罪証明の依頼から始まる物語。
映画化されていたので俳優さんを思い浮かべながら呼んだけど、連続殺人鬼は阿部サダヲさんはあっていない気がする。
『あんぱん』のイメージでパン屋はハマっても美男でひっかかかるというか…。
金山一輝も岩田剛典さんでは無い気がするし、本の記述のビジュアルと違いすぎて想像しずらかった。
唯一岡田健史さんは雅也とイメージが合う。
本の表紙に雅也の母親もいるので何らかの関わりがあるんだろうなと想像はついていた。
冤罪の1件は雅也の母親の仕業で大和が庇っているとか雅也の父親は実は大和と考えていたが、人生に少し関わっていただけでそこまで重要ではなく、説明 -
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題名に惹かれて購入。
サイコパスが必ず物語に登場する短編集。どのサイコパスも新たな欲求に目覚めるきっかけだったり数字へのこだわりみたいなのが強く出ていて共感は出来ないがきっかけは突然起こることもあるんだなと思い、誰にでもきっかけはあると思うと怖かった。
どれもそれぞれの著者の良さがあり良かったが、木爾チレンさんとくわがきあゆさんの短編集が良かった。
⭐︎木爾チレンさん 『脳JILL』より
「欲求というものは、一度、上を知ってしまうと、もうそれ以下では満足できなくなるんです。」
→本当にそうだなと共感。上を求めればキリがないないし終わりがないなと思った。
⭐︎くわがきあゆさん 『私の伴侶』より
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「小説推理」に掲載された4編と結城真一郎氏の書き下ろし。
人気作家の人殺し(*☻-☻*)
「シリアルキラー vs 殺し屋」阿津川辰海
派手な対決ものに見えるのに、
「技術」と「倫理」の差だったり。
やっぱりプロはプロ。といったところでしょうか。
「脳JILL」 木爾 チレン
チレンさんぽさを安心して味わえる“人殺し”
という感じがします。
この文体の軽妙さと心理の深さの
高低差が魅力。
「テキストブックキラー」櫛木理宇
短編なのにハッとしてグッとくるなあと思ったら 櫛木さんでした。
“殺人”書いたら際立つものがあります。
「私の伴侶」くわがきあゆ
自殺の名所の崖の上。
止められぬなら落 -
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依存症シリーズ第3弾!
う〜ん。
この弁護士さん、許されへんな。
確かに、被告を有利にする為に動くのは仕方ないけど、被害者追い込んで、示談とか罪軽くして、ええの?
金積んで、何でもOKな弁護士は、他の作家さんであるけど、これとも違う感じ。御子柴さんなら、弁護請けん気もする。
性犯罪者らの弁護して、加害者有利な示談とかええ判決勝ち取った悪特弁護士の子供が誘拐される!
でも、真相は、やはりヤツにリモート操作か?
このシリーズのメインは、真千代やけど、何か仕事人みたいに、法律では裁けんけど、生かしてる意味ないヤツをバッサリと!って感じになってきてる。
これでは、人をあっさり殺める真千代が憎めなく -
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ネタバレグロくて怖いのに読む手が止まらない…!!警察モノに苦手意識あったけど、視点が切り替わるのでとても読みやすかった。あと心理描写がとても上手いし伏線回収も見事。
過去の自分を殺すために、浦杉を捜査官から引きずり下ろすために、罪のない少年少女たちを標的にした浜真千代は許せないけど、過去回想を見ると正直同情せざるを得ない部分もある。性的虐待を受けると、たとえ体は無事でも心は壊れてしまう。おそらく泣き寝入りしたり自殺したりする人間が多い中、復讐のため強かに生き続けてきた浜真千代はかっこいいし思わず尊敬してしまう。
架乃と亜結と息子を殺した犯人を天秤にかけさせられる最後のシーンは絶望的すぎてもうやめてあげ