古沢嘉通のレビュー一覧
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ケン・リュウ / 桜坂洋 / アンディ ウィアー / デヴィッド・バー・カートリー / ホリー・ブラック / チャールズ・ユウ / チャーリー・ジェーン・アンダース / ダニエル・H・ウィルソン / ミッキー・ニールソン / ショーナン・マグワイア / ヒュー・ハウイー / コリイ・ドクトロウ / アーネスト・クライン / D・H・ウィルソン / J・J・アダムズ / 中原尚哉 / 古沢嘉通3.6 (31)
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ボッシュ・シリーズ18作目、後半。
2015年、ロス市警を退職し、訴訟中のボッシュ。
異母弟の弁護士ミッキー・ハラーに頼まれ、調査員の仕事を引き受けます。
逮捕された画家の無実を信じるハラー。
依頼人が無実というのはじつは珍しいことで、普段は常習犯罪者の量刑をどうするか、という仕事が多いから。
裁判に勝つことが第一のハラーは、法廷でその腕の冴えを見せます。
一方、ボッシュは何よりも真実を求め、真犯人を捕らえたい。
バッジがない立場での調査には、これまでと異なる苦労がありますが、検察側ではなく弁護側の調査員であっても、その本質にブレはない。
悪徳警官が絡んでくるため、ますます警官仲間から白い目 -
Posted by ブクログ
20世紀を代表するアメリカ人画家の一人であるエドワード・ホッパーの作品は、写実的だが郷愁を感じさせるタッチ。現代的な孤独感。描かれる人物の物憂げな表情。ありふれた構図なのだが何故か惹かれるものがある。
そんな魅力に惹かれる作家も多く、この本の編者であり著者の一人が、これまたアメリカ探偵小説の雄ローレンス・ブロック。ホッパーの作品から発想された短篇小説を創り出すというアンソロジーの企画に賛同したのは、彼と交友関係のある多彩なアメリカ人文筆家達。
18枚のホッパーの作品に、ブロックを含め、17人の作家が描く17編の短編は、ミステリー、サスペンス、ハードボイルド、スパイモノ、ホラー、ヒューマンドラマ -
Posted by ブクログ
刑事ボッシュは二つの事件を抱える。1.未解決事件班として、1989年女性が殺害された事件で残されたDNAと合致する者がいた。その容疑者ペルは当時8歳だった・・・ 2.不倶戴天の敵アーヴィング市議(元市警副本部長)の息子がホテルから転落死した。市議から指名され、他殺、事故、自殺のいずれかか捜査するよう命じられる・・・
勿体ないので、旅行の時のように最小限の、確実に読み通すからという場合にしか読まないシリーズ。やはり、面白すぎだった。
ボッシュはもう60歳。このシリーズが終わってしまうのかと、危惧する。震える。
次作を読むときに忘れないように下にネタバレ。
※ネタバレ
アーヴィングの息 -
Posted by ブクログ
テレビドラマBOSCHを観てから読む小説は2作目だけど、相乗効果は高くボッシュも娘のマディ(デスキャブのブラックサンをボッシュの着メロに設定してる)もドラマのイメージでいきいきと話し動く。
無給刑事として未解決事件の捜査にあたりながら、私立探偵として調査も請け負う生活を続けるボッシュ。元の勤務先であるロス市警とは訴訟沙汰以来、険悪な関係が続いてる。
連続強姦事件の捜査と大富豪の跡取り探し、という二つの立場でストーリーがグイグイと進み(特に跡取り探しの面白さ、ベトナム戦争絡みだと話が具体的立体感を持って迫ってくる!)どんなトラブルが待っているのかとハラハラしてしまうほど。
義弟のリンカーン弁護士 -
Posted by ブクログ
マイクル・コナリー『素晴らしき世界(下)』講談社文庫。
マイクル・コナリーの32作目の長編にして、ボッシュ・シリーズの21作目。さらには『レイトショー』に登場したロス市警ハリウッド署深夜勤務担当女性刑事レネイ・バラードとハリー・ボッシュの共演作となっており、ボッシュ・シリーズ前作の『汚名』からの続きが描かれる。
下巻では、我等がボッシュが主役の座を奪回。スリリングで結末まで予断を許さぬ展開は、なかなか面白い。さすがは現代最高峰のハードボイルドと賞賛されるシリーズのことだけのことはある。
ボッシュとバラードによる未解決事件の捜査は続き、ボッシュに最大の危機が訪れる。ボッシュの危機を救うバラ -
Posted by ブクログ
マイクル・コナリー『素晴らしき世界(上)』講談社文庫。
マイクル・コナリーの32作目の長編にして、ボッシュ・シリーズの21作目。さらには『レイトショー』に登場したロス市警ハリウッド署深夜勤務担当女性刑事レネイ・バラードとハリー・ボッシュの共演作となっており、ボッシュ・シリーズ前作の『汚名』からの続きが描かれる。
ボッシュとバラードの2人の主人公は確かに話題性がある。上巻を読む限りでは、どちらかと言えば、バラードの方が主役という感じ。その点は、ボッシュのファンとしては少し不満。しかし、このコンビの活躍も面白い。
今回は、ボッシュがこだわってきた15歳の少女デイジー・クレイトン殺害の未解決事