汚名(下)
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汚名(下)

当代最高のハードボイルド作品と言われる、ハリー・ボッシュ・シリーズの邦訳最新刊! ボッシュ刑事物の最新作は、前作『訣別』同様、ボッシュに関わるふたつの事件を平行して描く。ボッシュが陥る二種類の危機(潜入捜査における現実的な死の危険と、捜査官としての名誉が汚される危機)を迫力たっぷりに描きだし、またしても抜群のページターナーに仕上がっている。特に前者の潜入捜査では、何度も死の危険に襲われ、シリーズ中“ボッシュ最大の危機”を描いたと言っても過言ではない。
原著題名のTwo Kinds of Truth(二種類の真実)とは、かつての同僚たちからも証拠捏造を疑われた際のボッシュの心情に関するくだり(「ボッシュは、この世には二種類の真実があると知っていた。ひとつは、ひとりの人間の人生と使命に関して、けっして変わらぬ原則である真実。もうひとつは、政治家やペテン師や、悪徳弁護士とその顧客たちの、目的に適うように折り曲げ、加工できる柔軟な真実」)に出てくるもの。
【上下・全二巻】

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汚名 のシリーズ作品

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  • 汚名(上)
    968円 (税込)
    SFPD(サンフェルナンド市警)の予備刑事(reserve officer)として、自発的に未解決事件捜査にあたっているハリー・ボッシュのもとを、昔のパートナーだったロス市警本部強盗殺人課未解決事件班刑事のルシア・ソトが現在パートナーを組んでいるボブ・タプスコットとロス検事局のアレックス・ケネディ検事補とともに訪れ、ボッシュが三十年ほど前に逮捕し、現在も死刑囚として服役中の連続殺人犯プレストン・ボーダーズに関して、あらたな証拠が出たとして、再審がひらかれる見込みだと聞かされる。残された証拠を調べ直したところ、すでに死亡している別の死刑囚ルーカス・ジョン・オルマー(連続婦女暴行殺人犯)のDNAが被害者の着衣に精液の形で付着していたことが科学的に立証されたという。事件発生当時、DNAは、犯罪捜査の証拠として認められていなかった。証拠保管庫に収められた被害者の着衣の入っている当該事件の証拠保管箱をソトとタプスコットが開封する様子は、ビデオに録画されており、そこに問題はまるで無いように思えた。  ボーダーズの弁護士ランス・クローニンの主張は、被害者の着衣に別人のDNAが付着している以上、ボーダーズ逮捕の決定的な物証(ボーダーズの住居で見つかった被害者のペンダント)は、事件担当の捜査官(ボッシュと彼のパートナー)が仕込んだものだ、というものだった。ロス市警と喧嘩別れしたいきさつから、ロス市警と検事局のボッシュに対する心証はことのほか悪く、証拠を捏造した悪徳警官としてボッシュに責任をかぶせようという気が満々だった。おのれの信用が地に落とされる危機に際し、リンカーン弁護士ミッキー・ハラーにボッシュは相談し、ミッキーの導師であるリーガル・シーゲルの智慧を借りることになる。  一方、サンフェルナンド市警の管轄で、薬局を経営する父親と息子が薬局内で銃殺されるという事件が発生し、小規模共同体の警察としては、手が足りず、ボッシュも捜査に狩りだされる。捜査を進めるなかで、この事件が、薬局を舞台にしたオキシコドン(半合成麻薬)不正請求にまつわるものであることが判明する。すなわち、身内に引き込んだ医師に鎮痛剤でもあるオキシコドンの処方箋を書かせ、患者を装った出し子たちに薬局で大量に入手させ(料金は医療保険Medicareでカバーされる)、それを売りさばいて大金をせしめている犯罪者集団がいた。薬局の父親は、永年その片棒を担がされていたのだが、息子がその不正に気づき、手を引こうとして、犯罪者集団に処刑されたのだった。犯罪者集団のアジトを突き止め、親玉を逮捕する証拠を手に入れるため、ボッシュは、潜入捜査に赴く。
  • 汚名(下)
    968円 (税込)
    当代最高のハードボイルド作品と言われる、ハリー・ボッシュ・シリーズの邦訳最新刊! ボッシュ刑事物の最新作は、前作『訣別』同様、ボッシュに関わるふたつの事件を平行して描く。ボッシュが陥る二種類の危機(潜入捜査における現実的な死の危険と、捜査官としての名誉が汚される危機)を迫力たっぷりに描きだし、またしても抜群のページターナーに仕上がっている。特に前者の潜入捜査では、何度も死の危険に襲われ、シリーズ中“ボッシュ最大の危機”を描いたと言っても過言ではない。  原著題名のTwo Kinds of Truth(二種類の真実)とは、かつての同僚たちからも証拠捏造を疑われた際のボッシュの心情に関するくだり(「ボッシュは、この世には二種類の真実があると知っていた。ひとつは、ひとりの人間の人生と使命に関して、けっして変わらぬ原則である真実。もうひとつは、政治家やペテン師や、悪徳弁護士とその顧客たちの、目的に適うように折り曲げ、加工できる柔軟な真実」)に出てくるもの。 【上下・全二巻】

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    Posted by ブクログ 2023年02月12日

    久しぶりに読んだボッシュ。やっぱりスゴくおもしろくて、ずっと読んでいたくなる。下巻はあっという間に終わってしまった感じ。
    設定がしっかりしているので、前作、いやもっと以前の細かい事柄をおさらいしたくなってしまって、実際、上巻の途中で前作を読み直してしまった。

    でも、マディが大学生。そりゃボッシュも...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月01日

    ハリー・ボッシュ・シリーズ20作目後半。

    ロス市警を退職後、サンフェルナンドで予備刑事となり、次々に未解決事件を解決していたボッシュ。
    30年前にボッシュが逮捕した死刑囚が、冤罪であったという証拠が新たに現れる。
    当時、ボッシュが捏造したと疑われ‥?
    (ありえない、って!)

    一方、サンフェルナン...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月23日

    ページターナーぶりは相変わらず。盛り上がる反面カタルシスが足りない感じだけど、著者らしい苦いラスト。

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    Posted by ブクログ 2020年08月17日

    当代最高のハードボイルド作品と言われる、ハリー・ボッシュ・シリーズの邦訳最新刊! ボッシュ刑事物の最新作は、前作『訣別』同様、ボッシュに関わるふたつの事件を平行して描く。ボッシュが陥る二種類の危機(潜入捜査における現実的な死の危険と、捜査官としての名誉が汚される危機)を迫力たっぷりに描きだし、またし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年11月04日

    出れば必ず読むボッシュシリーズ。ボッシュは60歳をこえ、ロス市警を離れてほとんどボランティアみたいな形で小さな市の警察業務に関わっている。思えばずいぶん長いことボッシュを見てきたんだなあと、ちょっと感慨深い。いつ頃からか作品の雰囲気が初期とは違ってきたけれど、それもまた良し、と思う。

    ロスのような...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月28日

    ひっどい事件ですけど、文体が軽妙なので、スラスラ読めました。サスペンスであり法廷ものでもあって、二度楽しめました。いつもながら法廷における判事の口調が素晴らしくて惚れ惚れします。これには続きがあるようですね。楽しみです。

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    Posted by ブクログ 2020年09月14日

    近年のコナリーは良作が続く。本作が見事なのは、いくつかの事件・プロットが並行して進み、かつボッシュを中心とした人間関係のドラマも複数入っているしと、盛り沢山な内容にも関わらず、消化不良に陥っていないし、うんざりするような冗長さもないところである。本作の筋立ては、視聴済みのドラマ版BOSCHの中で使わ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月29日

    未解決事件の捜査をしているボッシュ。三十年前に逮捕し服役している死刑囚に新たな証拠が出た。ボッシュが証拠を捏造したと疑われる。元同僚からの疑いの目、完全と思われるビデオ。それと同時に起こる別の事件。そこにある正義と欲、欺瞞。ボッシュの過去と現在を結ぶ事件。潜入捜査の緊張感と過去の事件の裁判の展開の面...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月27日

    マイケル・コナーズの本は当たり外れがない。今度の本も、特に後半(下)は手に汗にぎる活劇と、息詰まる法廷でのやり取りが圧巻だ。前半(上)はそれに至る過程で、徐々に読み手の期待を盛り上げて行く。ハリーとハラーの異母兄弟の連携も見事だ。前作まで親娘の関係がギクシャクしていたが、本作でそのしこりも解消した様...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月19日

    65歳を過ぎたハリーに潜入捜査をさせるなんて、ほぼ同じ年齢になった著者コナリーの飽くなき意欲を感じます。そのエピソードを含め、盛りだくさんで贅沢すぎる内容。ハラーも相変わらずでファン冥利に尽きる作品。今回、次作への期待を煽るお約束のあとがき(by古沢さん)がないことだけが残念。ますます次の翻訳が待て...続きを読む

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