古沢嘉通のレビュー一覧

  • 汚名(下)

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    ページターナーぶりは相変わらず。盛り上がる反面カタルシスが足りない感じだけど、著者らしい苦いラスト。

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    2022年07月23日
  • 創られた心 AIロボットSF傑作選

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    コミック『アトム・ザ・ビギニング』を読んでいたところで本作を偶然手に取ったのだが、ロボットの擬人化という単純な物語など遥かに超越した16篇の来るべきAI世界にまつわる思索小説としても大変興味深い短編が名編者J・ストラーンによって集められている。J・J・アダムズ編による銀河連邦、パワードスーツものなども読みたくなる。

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    2022年05月28日
  • 暗く聖なる夜(下)

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    ハリー・ボッシュ 
    元妻への執着が強すぎて不快。これが無ければハードボイルドの傑作なのに。
    暇な時は美術、音楽等に関する蘊蓄を披露して教養人のふりをする。つまりロバート・Bパーカーの本を読んでるみたいだ。
    パーカーより楽しめるが。
    人物もプロットも深く感動的。
    色々文句を言ったがそれでも最高だ。

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    2022年04月30日
  • ナイトホークス(下)

    購入済み

    一気読み必死

    久々の海外ミステリー
    一気読みしてしまった。それくらいアツすぎる!この人のシリーズをもう一度読み直そう

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    2022年03月19日
  • 夜より暗き闇(下)

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    何という素晴らしい収束への伏線と回収。読み終えた後の充実感はいつもながら150%。
    テリーとボッシュの「組織からはじき出された男同士のスクラム」が実をつけた。


    何の権限もない 何の資格も無い「人間」がくずたちから唾を吐き替えられる屈辱を幾度も繰り返す。テリーは掌に山盛りの薬を飲みながら、グラシエラとの危機の尾根を上り詰めて行く途中だった。

    ラスト「正しいコースに乗っている」と吐息を吐くテリー、涙が渇いた後の表情が目に浮かぶ様な情景だ。

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    2022年02月16日
  • 警告(下)

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    相変わらずのクォリティ。本当にマイケルコナリーの本にはハズレがない。今回はハリーボッシュなどの馴染みのある顔ではなく、初めて読む記者が主人公だったが、この主人公の前作はほぼ10年前とのこと。当然それを読まずに本作を読んだが、全く違和感なく楽しめた。むしろ前作を何とか入手して読みたいぐらい。面白かった!

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    2022年01月15日
  • 警告(上)

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    相変わらずのクォリティ。本当にマイケルコナリーの本にはハズレがない。今回はハリーボッシュなどの馴染みのある顔ではなく、初めて読む記者が主人公だったが、この主人公の前作はほぼ10年前とのこと。当然それを読まずに本作を読んだが、全く違和感なく楽しめた。むしろ前作を何とか入手して読みたいぐらい。面白かった!

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    2022年01月15日
  • 警告(下)

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     邦題は御覧のとおり『警告』なのだけれど、本書の主人公ジャック・マカヴォイが今、所属している消費者問題専門ニュースサイトの会社名が、実は原題の"Fair Warining"。本書でもジャックの所属会社名は「フェアウォーニング」とカナ訳されている。実はこのタイトルの仕掛けに気づいたのは、実は読書半ばのこと。原書読者は最初からそんな時差感はなしに読んでいるだろうから、老婆心ながら最初にここで触れておく。

     さてマカヴォイ主演作としては『ザ・ポエット』『スケアクロウ』に続く三作目。前作から何と11年ぶりの続編ということで、現実と同じように歳を重ねてゆくコナリー世界のキャラクター

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    2022年01月08日
  • 警告(上)

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     邦題は御覧のとおり『警告』なのだけれど、本書の主人公ジャック・マカヴォイが今、所属している消費者問題専門ニュースサイトの会社名が、実は原題の"Fair Warining"。本書でもジャックの所属会社名は「フェアウォーニング」とカナ訳されている。実はこのタイトルの仕掛けに気づいたのは、実は読書半ばのこと。原書読者は最初からそんな時差感はなしに読んでいるだろうから、老婆心ながら最初にここで触れておく。

     さてマカヴォイ主演作としては『ザ・ポエット』『スケアクロウ』に続く三作目。前作から何と11年ぶりの続編ということで、現実と同じように歳を重ねてゆくコナリー世界のキャラクター

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    2022年01月08日
  • トランク・ミュージック(下)

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    前作の「ラスト・コヨーテ」からボッシュ・シリーズが俄然面白くなってきた。なぜならボッシュがベトナム戦争の後遺症と母の殺害未解決事件の解決で過去を払拭できたと思ったら今度の事件で「ナイト・ホークス」時に付き合ったエレノアに再会しまた愛がよみがえる。マイクル・コナリー作品は他のシリーズも含めて執筆の順に読まないとわからなくなるとはこのことだ

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    2021年10月03日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    1882年に生まれ、1967年に亡くなった、エドワード・ホッパーというアメリカの画家の17の作品を題材にして、17人の作家が、それぞれの絵に対しての短編物語をつくるというコンセプトの本。要するに、エドワード・ホッパーの17の作品に対して、17編の短編が書かれ、本書はそれを収めた短編集だ。
    アイデアを思いつき、物語をつくることに参加を呼びかけたのは、ローレンス・ブロックである。ローレンス・ブロックは私の最も好きな作家の一人なので、読んでみることにしたのだが、ローレンス・ブロックが書いた短編だけではなく、面白い短編が多かった。ローレンス・ブロック以外にも、マイクル・コナリー、ジェフリー・ディーバー

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    2021年09月24日
  • 鬼火(下)

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    ナイトホークス(1992)から全作読んでいますが、毎回高いレベルで楽しませてくれるマイクルコナリーさま。本作はここ最近では出色。それにしてもハリーボッシュも70歳手前、とうとう追い抜かれてしまった!

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    2021年08月25日
  • 鬼火(下)

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    複数の事件捜査が並行して進むが、破綻することなくスリリングに展開され、あっという間に読めてしまう傑作。前作から始まったボッシュとレネイ・バラードの視点が交互に書かれる構成が見事に機能して、(ハイレベルな水準とはいえ)近年のボッシュものに感じていたマンネリズムは微塵も存在しない。シリーズが始まって20年以上経つこのタイミングでさらなる進化を遂げようとは思いもしなかった、というのが正直な感想だ。伏線もきれいに回収され、今後への含みがあるような結末も完璧と言わざるを得ない。

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    2021年08月08日
  • 鬼火(下)

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    マイクル・コナリー『鬼火(下)』講談社文庫。

    下巻。ボッシュが託された元服役囚殺害の未解決事件を中心にミッキー・ハラーが担当する裁判所判事暗殺事件、レネイ・バラードが関わるホームレス焼死事件の三つが複雑に絡み合い、意外な強敵が浮かび上がる。69歳のボッシュに代わり、八面六臂の活躍を見せるレネイ・バラード。

    最後までストーリーはスリリングな展開を見せ、シリーズの第22作目でも全くマンネリ感はなく、寧ろ進化しているように思えた。シリーズはまだ続くようだが、そろそろボッシュも完全に引退の時期を迎えるのだろうか……ボッシュの娘マディがロス市警に入り、レネイ・バラードとコンビを組むのも面白そうだ。

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    2021年07月31日
  • 鬼火(上)

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    マイクル・コナリー『鬼火(上)』講談社文庫。

    マイクル・コナリーの33作目の長編で、ハリー・ボッシュ・シリーズの第22作、レネイ・バラード・シリーズの第3作、ボッシュ&バラードものの第2弾ということらしい。さらにはミッキー・ハラーも登場し、ハリー・ボッシュ、レネイ・バラード、ミッキー・ハラーの揃い踏みという何とも贅沢で非常に面白い作品となっている。

    かつて『現代最高峰のハードボイルド小説』と唱われたハリー・ボッシュ・シリーズは、警察小説と法廷ミステリー小説との融合小説に進化した。同時に、我らがヒーローの元ロス市警刑事のハリー・ボッシュも69歳となり、痛めた膝を人工関節に置換する手術

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    2021年07月30日
  • 紙の動物園

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    最初の表題作でボロボロ泣いてしまった。一方、途中にはSF慣れしていない自分にとって難解な話もいくつかあり、再読の必要性を強く感じています。SF的なモチーフをふんだんに使いつつも人の心と心の触れ合いに重きを置いた優しい眼差しの作風に、なんとなくカーヴァーを連想しました。「紙の動物園」「もののあはれ」「月へ」「良い狩りを」が好み。

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    2021年07月28日
  • 鬼火(下)

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    今回も文句なし。この作家は本当にすごい。ハリーの未解決事件とバラードの焼死体事件、ハラーの判事殺害の3つが自然な形で進行するという盛りだくさんのストーリーだが、全く違和感がない。私の読みでは、ボッシュシリーズは今後こんな感じで、オールスター気味に進行するのではないか。本当に素晴らしい作家だと思う。

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    2021年07月25日
  • 鬼火(上)

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    今回も文句なし。この作家は本当にすごい。ハリーの未解決事件とバラードの焼死体事件、ハラーの判事殺害の3つが自然な形で進行するという盛りだくさんのストーリーだが、全く違和感がない。私の読みでは、ボッシュシリーズは今後こんな感じで、オールスター気味に進行するのではないか。本当に素晴らしい作家だと思う。

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    2021年07月25日
  • 訣別(下)

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    ボッシュ・シリーズ19作目、後半。
    サンフェルナンド署の嘱託刑事としては、連続暴行事件を追い、私立探偵としては、大富豪の遺産を相続させる人間を探すボッシュ。

    捜査の過程で、若い頃にヴェトナム戦争に参加した記憶がよみがえる。
    シリーズ初期には、ヴェトナム帰りの暗さを引きずった刑事だったが、最近はその影はだいぶ薄れていました。
    この数年、いることも知らなかった最愛の娘マディと出会い暮らしている日々も影響しているのだろう。

    サンフェルナンド署では、新入りだが経験豊か過ぎるボッシュのやり方に、同僚がついて行けないところも。
    自分もミスをしないわけではない、これまでミスをして覚えてきたことを教えたい

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    2021年07月03日
  • 素晴らしき世界(下)

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    ボッシュと夜間勤務のバラードが共に事件に取り組む。それぞれ別の事件を担当していて危機的状況もあって、ちょっぴりハラハラ。

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    2021年04月15日